燃料電池ワールド Vol.1963 (2015/10/01 10:41)

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□燃料電池ワールド Vol.1963
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■2015年10月01日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(09月17日)
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2015/09/17 ITMパワー社、サウスヨークシャー州にM1水素燃料ステーションを開設(ITM Power)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20151001-1

〔訳注〕ITMパワー社(ITM Power)は本日、政府機関の技術戦略委員会(InnovateUK)によって資金提供されて、サウスヨークシャー州の高速道路M1のジャンクション33(Junction 33)にある革新製造パーク(Advanced Manufacturing Park)で最初の公共水素燃料補給ステーションを稼働させた、と発表した。この現場は、電解槽、220kgの水素貯蔵容器、水素分配ユニット、そして近くの建物に補助電源を供給できる30kW級燃料電池システムがつながった225kW級風力タービンで構成されている。

2015/09/17 フュエルセル・エナジー社、超クリーンな電力生産の40億キロワット時の他業種新記録を鉄製(FuelCell Energy)

〔訳注〕フュエルセル・エナジー社(FuelCell Energy, Inc.)は、2003年の最初の商用設置以来、グローバルに配置されたダイレクト・フュエルセル(Direct FuelCell:DFC)発電所から事実上汚染無しの電力を40億kWh発電した、という重要な業界の出来事を発表した。36万2000戸のアメリカの家庭に1年間、平均的に電力を供給するのに充分なこの電力は、電気化学的に、静かに水蒸気を汚染せずに排出する燃料電池で効率的に生産された。10億kWhの電力は、手ごろな価格で入手でき、環境に優しい燃料電池発電所のグローバルな採用をもたらした過去9カ月間で生産された。

2015/09/17 トヨタの水素駆動燃料電池自動車「ミライ」、2015優秀ジャーナリズム会議で交通の未来をドライブ

〔訳注〕20年以上に及ぶ開発プロセスの後、トヨタ(Toyota)の待望の水素燃料電池自動車「ミライ」は、フロリダ州オーランド(Orlando)で9月18日から20日まで、オーランド・ワールド・センター・マリオット(Orlando World Center Marriott)で開かれる「優秀ジャーナリズム会議(Excellence in Journalism (EIJ15) Conference)で紹介される。放送、印刷、デジタルからトップニュースの専門家たちは、「ミライ」を直に(first hand)体験する機会を持つ。会議は、専門ジャーナリスト協会(Society of Professional Journalists:SPJ)、ラジオTVデジタルニュース協会(Radio Television Digital News Association:RTDNA)、ヒスパニック系ジャーナリスト協会(National Association of Hispanic Journalists:NAHJ)によって共同で開催されている。「ミライ」はオーランド・ワールド・センター・マリオットの印象的な中庭(central Atrium)ロ」で展示される。

2015/09/17 太陽エネルギーを貯蔵する新しい方法:燃料として使うために役立つ水素の量をかなり増やすことができる(S&T News & Events)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20151001-1

〔訳注〕ミズーリ工科大学(Missouri University of Science and Technology)の研究者は、新しい電気メッキ(electrodeposition)の方法で水を水素と酸素に分割する比較的安くて簡単な方法を開発した。この方法は、燃料として使うために太陽エネルギーを集めることができる高効率の太陽電池を作る。米国エネルギー省(U.S. Department of Energy)が出資するこの研究は、燃料の使用に利用可能な水素の量をかなり増やす可能性がある。ミズーリ工科大学の研究者は本日9月14日、ジャーナル「ネイチャー・マテリアルズ(Nature Materials)」のウェブサイトに公表した論文で彼らの詳細な方法を説明している。

2015/09/17 ニアパワー・システムズ社とS4Wワールドワイド・テクノロジーズ社、ビジネスと製品開発のために包括的な協業契約を実行

〔訳注〕ニアパワー・システムズ社(NEAH Power Systems, Inc.)とS4Wワールドワイド・テクノロジーズ社(S4W Worldwide Technologies)は、包括的な協業契約を発表した。両当事者は、ニアパワー社が特許を持っている発電とエネルギー貯蔵技術を、S4W社の業界最先端の安全保障と防衛製品に統合するためにともに努力する。契約に基づき、ニアパワー社は特許を取得しているギ酸改質装置燃料電池(formic acid reformer fuel cell:Formira HOD、フォーミュラ・ホッド)の商用装置と、同社のパワーチップ燃料電池(PowerChip fuel cell)とパワーチップ・バッテリー(PowerChip Battery)の工学装置を配送する。加えてニアパワー社は、S4W社にS4W社の製品に成功裏に統合することを保証する工学と技術支援を提供する。

■2015年09月29〜30日のWEB LINK NEWS

2015/09/29 水素燃料活用の最新動向学ぶ 新居浜でセミナー(愛媛新聞ONLINE)

 水素エネルギーを活用して将来の地域づくりや産業振興につなげようと、水素社会推進セミナーが28日、愛媛県新居浜市高木町の市総合福祉センターであった。市民や企業関係者ら約80人が水素燃料の有効性や最新の開発動向へ理解を深めた。

 市や愛媛大などでつくる「市水素社会推進協議会」が開いた。愛媛大大学院理工学研究科の八尋秀典教授は水素と酸素の反応エネルギーを電気に変換する燃料電池の仕組みや、世界的に供給不足の白金などを必要としない「固体酸化物形燃料電池」の開発状況を説明。省エネや環境負荷低減に加え、「日本の高い技術力で産業振興につなげられる」と水素エネルギー利活用の意義を強調した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150929-09955801-ehime-l38

2015/09/30 VW排ガス不正問題、消費者はどのように向き合えばよいか(オートックワン)

 90年代になると、カリフォルニア州が各メーカーにEV等の販売量を義務付けするZEV(ゼロ・エミッション・ヴィークル)法が始まった。同州はアメリカ最大の自動車販売エリアであり、同州の環境局はアメリカ連邦環境局に強い影響力を持つ。

 現在でも、世界の各メーカーのEV、プラグインハイブリッド車、そして燃料電池車の開発ロードマップは、ZEV法を基準に作成されている。

 一方、欧州の場合、自動車関連の技術では今でも「ドイツありき」で動いており、それにフランス、イギリス、イタリアが同調し、他の周辺国を含めたEU(欧州共同体)またはEC(欧州委員会)を介して「欧州全体としての意思統一を図る」のが通例だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150930-00010000-autoconen-bus_all

2015/09/30 ホンダ:東京ショーに市販予定の燃料電池車、3分充てん700キロ走行(Bloomberg)

 (ブルームバーグ):ホンダは10月28日から始まる東京モーターショーで、今年度中にも発売予定の新型燃料電池車(FCV)を出展する。1回の燃料充てんは約3分で、700キロメートルの走行が可能となる。

 発表資料によると、ホンダは燃料の水素を空気中の酸素と化学反応させて発電するFCスタック(燃料電池)の高出力化により、従来比で33%小型化した。市販車として世界で初めてFCスタックをボンネット内に配置したことで座席空間に余裕が生まれ、5人乗りのセダンとして発売する。発売時期や価格は東京ショーの初日に発表する。

 ホンダは1980年代からFCV開発に取り組み、2008年に世界初の「FCXクラリティ」をリース販売した。ライバルのトヨタ自動車は14年末に市販車として世界初の「MIRAI」(ミライ)を発売した。ミライはFCスタックを座席下部に配置した4人乗りで、1回の充てんで約650キロを走る。究極のエコカーとして、主力メーカーが開発を進めている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150930-00000029-bloom_st-bus_all

2015/09/30 【東京モーターショー15】ホンダ、市販燃料電池車の航続距離は700kmプラスα(レスポンス)

 新型FCVについては東京モーターショーのプレスデー初日である10月28日に、八郷隆弘社長が車名や発売時期、価格、性能などを明らかにする予定だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150930-00000026-rps-ind

2015/09/30 日本デザイン振興会、「ロードスター」や「ミライ」など2015年度の「グッドデザイン・ベスト100」発表(Impress Watch)
「グッドデザイン・ベスト100」に選ばれたプロダクトの代表例について、日本デザイン振興会 事業部 部長の矢島進二氏が、「丁寧」「根源」「変革」「協創」「厚意」「寄与」などのキーワードごとに分類し、そのデザインの優秀さと選出理由について述べた。

  このなかで自動車関連では、マツダ「ロードスター」やトヨタ自動車の「ミライ」が選ばれている。マツダ「ロードスター」は「丁寧」なデザイン。デビューから25年、単なる4代目へのモデルチェンジではなく、伝統的なライトウェイトスポーツカーのデザインを継承しながらすばらしいデザインがされているとの評価だったことが示された。

  トヨタ「ミライ」は「変革」。インフラ整備を本気で進め、水素社会を構築していこうとする姿勢が評価されたと語った。また、自動車用タイヤのブリヂストン「エコピアE500」も、電気自動車専用タイヤとしてカーメーカーに積極的な提案を行い「タイヤメーカーがクルマ造りを変えた」ことによって先進性が評価され「変革」にカテゴライズされていた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150930-00000144-impress-ind

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第8回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー【再掲】
  テーマ「高活性と高耐久性を両立する触媒を目指して」
◇趣旨概要

 触媒学会の燃料電池関連触媒研究会は燃料電池に関連する触媒を対象としています。この研究会では高活性/高耐久性触媒、触媒の低コスト化を含めた合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析法等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。本シンポジウム&宿泊セミナーはFCDIC電極/界面研究部会とFC懇談会との共催で、PEFC用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションで参加者が親しく討論します。2014年にFCVの市販が開始されましたが、Pt系触媒の高活性化と高耐久化はまだまだ不十分であり、これらを同時に高めることが更なるPEFCの低コスト化と高信頼化への鍵となります。第8回となる本宿泊セミナーでは、カソード環境でのPt系触媒の変化、Pt系触媒の耐久性を高める方法、MEA内で生じている現象とその理解およびメタノール酸化触媒について講演して頂きます。ポスターセッションでは電極触媒に限定せず、燃料電池に関連する研究を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇開催日時と会場
・日時:10月23日 (金) 12:30?10月24日 (土) 12:00
・会場:〒411-0032静岡県三島市末広町21-9 東レ総合研修センター TEL: 055-980-0333
◇参加申し込み
・参加申し込み締め切り: 10月9日 (金)
・ポスター発表申し込みと発表要旨の締め切り: 10月16日 (金)A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上,下記西村までメールで送付してください.
・参加費: 一般会員 23,000円、一般非会員30,000円、学生5,000円
・宿泊費: 7,000円 (夕食・朝食込み)
・参加申し込み方法と問合せ先
氏名、所属、連絡先 (住所, 電話, メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください.

  同志社大学 西村メールアドレス: jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp 
        電話番号: 0774-65-6589
◇セミナー内容
◆1日目 10/23(金)
・セッション1 招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
12:40〜13:40 酸性溶液中でのPtの溶解機構 (東北大学 菅原先生)
13:40〜14:40 硬X線光電子分光法を用いたPt/C電極の酸化反応のその場観察 (分子科学研究所 高木先生)
15:00〜16:00 放射光を用いたMEA環境におけるその場観察技術 (豊田中央研究所 畑中氏)
16:00〜17:00 シリカ?Pt界面設計によるPtカソード触媒の高機能化 (九州大学 竹中先生)
17:00〜18:00 コンポジットカーボンナノファイバーを担体に用いたDMFC用アノード触媒 (群馬大学 中川先生)
・セッション2 (ナイトセッション)  ポスター展示 (ダイニング棟3階 第1パーティールーム)
19:00〜21:00 ポスターセッション&自由討議
〜22:30 自由討議 (ダイニング棟3階 バーラウンジ「アウル」)
◆2日目 10/24 (土)
・セッション3:招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
8:30〜9:30 PEFCの電位サイクル耐久性評価試験方法の比較 (自動車研究所 橋正氏)
9:30〜10:30 軟X線を用いたMEA内の水挙動 (東京工業大学 平井先生)
10:50〜11:50 白金・カーボン表面に吸着したアイオノマー相内の物質輸送と構造の関係(FC-Cubic 大平先生)
◇東レ総合研修センターへのアクセス
〒411-0032 静岡県三島市末広町21-9 TEL: 055-980-0333
JR三島駅北口より徒歩12分 タクシーでワンメーター
https://plus.google.com/116295045839993185703/about?gl=jp&hl=ja
◇主催: 触媒学会 (燃料電池関連触媒研究会)、燃料電池開発情報センター (FCDIC)、FC懇談会
◇協賛: 触媒学会、触媒学会工業触媒研究会、表面科学会、大阪科学技術センター、電池技術委員会
シンポジウム&宿泊セミナー準備委員会: 燃料電池関連触媒研究会世話人有志、FCDIC電極/界面研究部会、FC懇談会世話人有志  (調整中を含む)

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