燃料電池ワールド Vol.1957 (2015/09/18 08:51)

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□燃料電池ワールド Vol.1957
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■2015年09月18日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(09月09日)
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2015/09/09 ノルウェーの首相、オスロ空港で水素充てんステーションを開設(Norway Today)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150918-1

〔訳注〕東部ノルウェー(Eastern Norway)で水素燃料を充てんする新しいインフラの最初の作品は、オスロ空港に位置している。ノルウェー首相エルナ・ソルベルグ(Erna Solberg)は本日、オスロ空港(Oslo Airport)とアーケシュフス県庁(Akershus County Authority)、水素ステーション運営会社であるハイオプ社(HYOP)からの代表と一緒に開所式に出席した。ハイオプ社の総支配人でハイノール(HyNor)会長でもあるウルフ・ハフセル(Ulf Hafseld)は、「我々は今後、2〜3年の間に大オスロ圏(greater Oslo region)に4つのしっかりしたステーションを開設する予定で働いている。我々がポールスグルン(Porsgrunn)に持っているステーションと一緒に、このインフラは最初の2〜3000台の水素自動車に対応する」と述べた。

2015/09/09エルリングクリンガー社の子会社、ニュー・エナディ社は燃料電池契約を獲得

〔訳注〕エルリングクリンガー社(ElringKlinger AG)の子会社で、燃料電池システムの専門家であるニュー・エナディ社(New Enerday GmbH)は、新しい風力タービンの設置のために代替エネルギーを供給する主要な風力タービン製造業者から契約を獲得した。この契約は2015年7月に署名され、最初の燃料電池システムはすでに消費者に配送されている。ドイツのノイブランデンブルク(Neubrandenburg)に本社を持つニュー・エナディ社は、高温固体酸化物型燃料電池(high-temperature SOFCs:solid oxide fuel cells)を開発、製造している。

2015/09/09 シンビオ・エフセル社とアルコラ・エナジー社、「セネックス低炭素自動車2015」で都会の車両のために水素の商用可能性を実証
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150918-1

〔訳注〕フランス企業のシンビオ・エフセル社(Symbio FCell)と、イギリスでの販売と開発を支援するパートナーのアルコラ・エナジー社(Arcola Energy)は、「セネックス低炭素自動車2015(Cenex LCV2015)」で、燃料電池航続距離延長システム(Fuel Cell Range Extender)を付随したルノー・カングーZE-H2(Renault Kangoo ZE-H2)エレクトリック・バン(electric van)を展示する予定である。この燃料電池小型電気自動車(fuel cell electric light duty vehicle)は、アバディーン市議会(Aberdeen City Council)の水素輸送経済(Hydrogen Transport Economy:HyTrEc)プロジェクトで、北海地域(North Sea Region)全体の代替エネルギーとして水素の導入を進めることを目指している。2台のルノー・カングーZE-H2は、理事会の使用車両になっている。航続距離延長システムは、必要に応じて取り外すことができ、他の車両に再装着できる。3分未満で給油できる74リットルの水素タンクは15年の寿命があり、360kmの走行ができる。

2015/09/09 ライス大学の研究者たち、太陽光水分解技術を実演(Rice University)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150918-1

〔訳注〕ライス大学(Rice University)の研究者たちは、太陽光でエネルギーを捕まえて水分子を分解することでクリーンな再生可能エネルギーに変換する効率的で新しい方法を実演した。この技術は、アメリカ化学会(American Chemical Society)のジャーナル「ナノ・レターズ(Nano Letters)」のオンライン版に記述されている。それは、光を取り入れて、科学者が「ホット・エレクトロン(hot electrons)」として時々言及する高勃起電子(highly excited electron)に太陽エネルギーを転移させる光で活性化された金ナノ粒子(gold nanoparticle)の構造に依存している。
〔訳語〕ホット・エレクトロン (hot electron):通常、半導体中の電子は、電圧の印加により低電圧側から高電圧側に移動する。電界が小さい場合は、十分な速度まで加速される前に、半導体を構成する分子や原子に衝突するため、衝突と衝突の間の緩和時間も長く、正のフィードバックが生じにくい。電界強度を上げると、電子の運動エネルギーも高くなり、緩和時間も短くなるため、衝突電離は生じやすくなる。この衝突電離で生じた電子は電界で加速され、運動エネルギーが高い状態になる、これをホット・エレクトロン (hot electron) と言う。 この衝突電離が生じると、キャリアの量が増大するため、電流は急激に増加する。これを利用した素子が、アヴァランシェ・ダイオードや、アヴァランシェ・光・ダイオードである。(Wiki)

2015/09/09 水素燃料補給H賞のガイドラインを更新(Hydrogen Education Foundation)

〔訳注〕水素教育財団(Hydrogen Education Foundation)の水素燃料補給H賞(H2 Refuel H-Prize)ガイドラインは、H賞(H-Prize)のウェブサイトで見ることができる。

■2015年09月17日のWEB LINK NEWS

2015/09/17 BMWとのスポーツカー共同開発、トヨタ年末までに決定(ロイター)

 [フランクフルト 16日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>の幹部は16日、独BMW<BMWG.DE>とスポーツカーの共同開発を進めていくかどうかについて、年末までに決定することを明らかにした。

 トヨタとBMWは、燃料電池および軽量化技術で提携してきているほか、スポーツカーの車台の共同開発にも乗り出す可能性がある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150917-00000008-reut-bus_all

2015/09/17 福岡に水素ステーション着工 西部ガス、来年3月運用開始(産経新聞)

 西部ガスは16日、旧福北工場(福岡市東区)跡地で、燃料電池自動車(FCV)などに水素を供給する「東浜水素ステーション」建設に着工した。平成28年3月に運用を開始し、次世代エネルギーの普及促進に取り組む。

 ステーションは、跡地の一部1300平方メートルに、約7億円をかけて建設する。都市ガスを使って水素を製造し、FCVなどへの充填(じゅうてん)装置も備える。

 都市ガスは、西部ガスが運営する液化天然ガス貯蔵施設「ひびきLNG基地」(北九州市若松区)から供給する。

 FCVへの水素補給は、満タン(5キログラム)で5千?6千円程度になるという。

 西部ガスはステーションの運用開始に合わせ、トヨタ自動車が昨年末に販売を始めた市販型FCV「ミライ」を2台導入する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150917-00000054-san-l40

2015/09/17 皇太子ご夫妻、都下水道局再生センターを視察(読売新聞)

 皇太子ご夫妻は17日、東京都港区にある都下水道局芝浦水再生センターを視察された。

 センターの一角には高層オフィスビルが立っており、皇太子さまは水研究の一環で、下水の熱を利用した同ビルの冷暖房システムを見学。下水の汚泥から製造された水素を使って走る燃料電池車を見て、皇太子さまは「いろんな使い道があるんですね」と話された。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150917-00050068-yom-soci

2015/09/17 東大と宮崎大、太陽光エネルギーで世界最高効率の水素製造に成功(レスポンス)

 東京大学の杉山正和准教授、藤井克司特任教授、宮崎大学の西岡賢祐准教授らの研究グループは9月17日、高効率太陽電池で得た電力で水を分解し、世界最高効率となる太陽光エネルギーの24.4%を水素に蓄えることに成功したと発表した。

 従来の光触媒を用いた太陽光からの水素製造では、エネルギー変換効率は10%未満だった。杉山准教授らは、レーザーやLEDなどに用いられる高品質な半導体を、レンズで集めた強い光のもとに置いて発電する集光型太陽電池(発電効率31%)を用い、水の電気分解装置との電気的接続法を改良することでエネルギー損失を低減。水素へのエネルギー変換効率24%以上を実際の太陽光のもとで実現した。

 今回のシステムに用いられる太陽電池と電気分解装置は市販されており、太陽光で水素を高効率に製造することは現在の技術で実現可能だ。集光型太陽電池は高価だが、日射条件の良い国で高効率に水素を製造して日本に運搬することで発電コストを低減。日本の化石燃料を太陽光水素で代替することが可能になる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150917-00000015-rps-ind

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆神奈川県『第1回 水素・燃料電池関連製品等 開発促進セミナー』(9/25)【再掲】

 神奈川県では、エネルギー産業の育成と振興を推進しており、その一環として、水素・燃料電池関連分野の技術・製品開発を促進するため、次のセミナーを開催いたします。

 今回は、燃料電池自動車の普及に不可欠な「水素ステーション」をテーマに、技術開発等に携わる企業の最新の取組をご紹介いたします。今後の新規事業展開等を目指す中小企業の皆様のご参加をぜひお待ちしています。
◇日 時:9月25日(金)15:00?17:30 講演及び名刺交換会

     (同時開催) 17:30?19:00 個別相談会
◇会 場:神奈川産業振興センター 13階第2会議室
◇定 員:50名(定員となり次第締切)
◇参加費:無料
◇プログラム:
1、神奈川県における水素社会実現に向けた取組について(15:00?15:20)

   村上 剛史(神奈川県産業労働局エネルギー部 スマートエネルギー課長)2、水素ステーション関連企業の取組(1)(15:20?16:00)
   山崎 明良氏(三菱化工機株式会社 水素ステーション部長)
3、水素ステーション関連企業の取組(2)(16:10?16:50)

   青木 裕喜夫氏(理研計器株式会社 東日本営業部神奈川営業所) 4、講師との名刺交換会(17:00?17:30)
5、個別相談会(17:30?19:00)

  県の開発アドバイザー(技術士等)が事業参入に関するご相談をお受けします。
  ご興味のある方は、ぜひご活用ください。
◇申し込み:下記ホームページより申込書をダウンロードいただき、E?mailにて
 9月24日(木)までに以下の申込先までお申し込み下さい。
  申込書ダウンロードページ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/p840729.html(神奈川県スマートエネルギー課HP)

  ※最上段の新着情報から、募集チラシ兼申込書のDLが出来ます。
◇申込先:神奈川県産業労働局エネルギー部
   スマートエネルギー課調整グループ宛
    fcv2015@pref.kanagawa.jp

☆第8回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー【再掲】
  テーマ「高活性と高耐久性を両立する触媒を目指して」
◇趣旨概要

 触媒学会の燃料電池関連触媒研究会は燃料電池に関連する触媒を対象としています。この研究会では高活性/高耐久性触媒、触媒の低コスト化を含めた合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析法等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。本シンポジウム&宿泊セミナーはFCDIC電極/界面研究部会とFC懇談会との共催で、PEFC用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションで参加者が親しく討論します。2014年にFCVの市販が開始されましたが、Pt系触媒の高活性化と高耐久化はまだまだ不十分であり、これらを同時に高めることが更なるPEFCの低コスト化と高信頼化への鍵となります。第8回となる本宿泊セミナーでは、カソード環境でのPt系触媒の変化、Pt系触媒の耐久性を高める方法、MEA内で生じている現象とその理解およびメタノール酸化触媒について講演して頂きます。ポスターセッションでは電極触媒に限定せず、燃料電池に関連する研究を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇開催日時と会場
・日時:10月23日 (金) 12:30?10月24日 (土) 12:00
・会場:〒411-0032静岡県三島市末広町21-9 東レ総合研修センター TEL: 055-980-0333
◇参加申し込み
・参加申し込み締め切り: 10月9日 (金)
・ポスター発表申し込みと発表要旨の締め切り: 10月16日 (金)A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上,下記西村までメールで送付してください.
・参加費: 一般会員 23,000円、一般非会員30,000円、学生5,000円
・宿泊費: 7,000円 (夕食・朝食込み)
・参加申し込み方法と問合せ先
氏名、所属、連絡先 (住所, 電話, メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください.

  同志社大学 西村メールアドレス: jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp 
        電話番号: 0774-65-6589
◇セミナー内容
◆1日目 10/23(金)
・セッション1 招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
12:40〜13:40 酸性溶液中でのPtの溶解機構 (東北大学 菅原先生)
13:40〜14:40 硬X線光電子分光法を用いたPt/C電極の酸化反応のその場観察 (分子科学研究所 高木先生)
15:00〜16:00 放射光を用いたMEA環境におけるその場観察技術 (豊田中央研究所 畑中氏)
16:00〜17:00 シリカ?Pt界面設計によるPtカソード触媒の高機能化 (九州大学 竹中先生)
17:00〜18:00 コンポジットカーボンナノファイバーを担体に用いたDMFC用アノード触媒 (群馬大学 中川先生)
・セッション2 (ナイトセッション)  ポスター展示 (ダイニング棟3階 第1パーティールーム)
19:00〜21:00 ポスターセッション&自由討議
〜22:30 自由討議 (ダイニング棟3階 バーラウンジ「アウル」)
◆2日目 10/24 (土)
・セッション3:招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
8:30〜9:30 PEFCの電位サイクル耐久性評価試験方法の比較 (自動車研究所 橋正氏)
9:30〜10:30 軟X線を用いたMEA内の水挙動 (東京工業大学 平井先生)
10:50〜11:50 白金・カーボン表面に吸着したアイオノマー相内の物質輸送と構造の関係(FC-Cubic 大平先生)
◇東レ総合研修センターへのアクセス
〒411-0032 静岡県三島市末広町21-9 TEL: 055-980-0333
JR三島駅北口より徒歩12分 タクシーでワンメーター
https://plus.google.com/116295045839993185703/about?gl=jp&hl=ja
◇主催: 触媒学会 (燃料電池関連触媒研究会)、燃料電池開発情報センター (FCDIC)、FC懇談会
◇協賛: 触媒学会、触媒学会工業触媒研究会、表面科学会、大阪科学技術センター、電池技術委員会
シンポジウム&宿泊セミナー準備委員会: 燃料電池関連触媒研究会世話人有志、FCDIC電極/界面研究部会、FC懇談会世話人有志  (調整中を含む)

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