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□燃料電池ワールド Vol.1952
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■2015年09月11日発行
◆燃料電池NPO pemdream
■世界のヘッドライン(09月01日)
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2015/09/01 ノースダコタ大学とフュエルセル・エナジー社、メタノールで天然ガスに転換するための持続可能で高性能な電気化学セルを開発(EERC)
〔訳注〕ノースダコタ大学(University of North Dakota)エネルギー・環境研究センター(Energy & Environmental Research Center:EERC)は本日、コネチカット州ダンベリー(Danbury)の統合した定置用燃料電池メーカーであるフュエルセル・エナジー社(FuelCell Energy, Inc.)と、耐久性がありコストが安く、高性能の電気化学セル(electrochemical cell)を開発するために共同していることを発表した。このセルは、液体燃料や溶剤、樹脂、ポリマーの製造で世界的に使われている汎用化学品のメタノール(methanol)を天然ガスや他のメタンに富む(methane-rich)ガスに変換するために使われる。
プロジェクトにおけるエネルギー・環境研究センターの分担は、ノースダコタ州商務省(North Dakota Department of Commerce)の研究ノースダコタ・プログラム(Research ND Program)からマッチングファンド(matching fund)を通して資金を供給されている。研究ノースダコタ助成金は、エネルギー・環境研究センターにとって初めてのものだった。フュエルセル・エナジー社のチームには、パシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory)やコネチカット大学(University of Connecticut)、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)からの科学者が加わっている。エネルギーを製造、貯蔵、使用する全く新しい方法を開発するための350万ドルのプロジェクトは、米国エネルギー省(U.S. Department of Energy)エネルギー先端研究計画局(Advanced Research Projects Agency - Energy:ARPA-E)から資金が出されていた。
〔訳語〕マッチングファンド(matching fund)◆ニーズがあるもののリスクが大きい開発プロジェクトに対して複数の企業・団体が費用を分担して開発を行う方式(英辞郎)
2015/09/01 燃料電池機器メーカーのソリッド・パワー社、ホーケン・キューンルアー事務所とともにセラミック・フュエルセルズ社を買収(SOLID POWER)
〔訳注〕イタリアの燃料電池メーカーであるソリッド・パワー社(SOLID POWER S.p.A.)のドイツ子会社のソリッド・パワー社(SOLID POWER GmbH)は、ノルトライン・ヴェストファーレン州(North Rhine-Westphalia)ハインスベルク(Heinsberg)に拠点を置くセラミック・フュエルセルズ社(Ceramic Fuel Cells GmbH)の事業運営を買収した。ハンブルク(Hamburg)のパートナーのローター・エンデ(Lothar Endez)博士率いるホーケン・キューンルアー事務所(Heuking K〓hn L〓er Wojtek)は、クライアントに総合的に助言した。
2015/09/01 南アフリカと日本、水素燃料電池技術の分野で協力(MnJapan)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150911-1
〔訳注〕南アフリカと日本は、この点について国の共通点として水素燃料電池技術の分野での協力をもっと行うことができる。科学技術省(Minister of Science and Technology)大臣のナレディ・パンドラ(Naledi Pandor)は今週、大臣補佐官のシリル・ラマフォサ(Cyril Ramaphosa)と一緒に日本に行き、学術機関(academic institution)と水素経済シンポジウムの円卓会議で議論した。(写真上)。パンドラ大臣は訪問中、日本の利害関係者といくつかの約束を取り交わした。大臣と補佐官のシリル・ラマフォサはまた、水素と燃料電池技術を使った自動車を路上で運転した。(写真下)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150911-1
2015/09/01 米国運輸省海事局、海上に配備した燃料電池プロジェクトを祝う(MARAD)
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〔訳注〕米国運輸省(U.S. Department of Transportation)海事局(Maritime Administration:MARAD)は本日、冷凍コンテナにその場で電力を供給する初めての水素燃料電池ユニットのための野外実験の開始を祝福した。この記事は、8月31日付け(Vol.1951 2015/09/10発行)のホノルル港に設置された「海上水素燃料電池プロジェクト(Maritime Hydrogen Fuel Cell project)」について再論している。
2015/09/01 研究者らは高分子電解質膜燃料電池の抵抗の潜在的な原因を除去(Carnegie Mellon University)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150911-1
〔訳注〕カーネギー・メロン大学(Carnegie Mellon University)の研究者は、ナノスケールの高分子膜は燃料電池電気自動車の将来のコスト削減を如何にして束縛しているか、ということを見つけ、その見解を「酸素還元触媒反応の高分子電解質薄膜におけるガス輸送抵抗(Gas Transport Resistance in Polymer Electrolyte Thin Films on Oxygen Reduction Reaction Catalysts)」という題で、ジャーナル「ラングミュア(Langmuir)」に発表した。
2015/09/01 英国とシンガポールが協力して水素燃料電池無人航空機で300kmの飛行を準備(Business Wire)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150911-1
〔訳注〕捜索救助(search and rescue)のために設計された新しい民間の燃料電池無人航空機は、スコットランド(Scotland)とノルウェー(Norway)を結ぶ北海(North Sea)を横断する世界初の300kmの無人航空機飛行の準備を進めている。数日以内に離陸するこの歴史的な飛行は、シンガポール(Singapore)の無人航空機燃料電池システムの提供者ホライゾン・エナジー・システムズ社(Horizon Energy Systems:HES)とスコットランドの(Scottish)無人航空機開発企業ラプターUAS社(RaptorUAS)が協力して努力を続けてきた結果である。チームは、長い航続距離無人航空機システムの初の消費者であるアメリカの北コロラド捜索救助隊(Northern Colorado Search and Rescue)とともに働いている。写真は、シンガポールのホライゾン・エナジー・システムズ社の燃料電池システムが電力を供給するラプターE1無人航空機(Raptor E1 UAV)。
■2015年09月10日のWEB LINK NEWS
2015/09/10 4代目「プリウス」はいったい何がスゴいのか(東洋経済オンライン)
4代目「プリウス」のスタイリングは、初代から受け継ぐトライアングルシルエットを踏襲している。空力を意識した三角垂型であり、滑らかな印象を与える。昨年末に世界で初めて投入された量産の燃料電池車「MIRAI(ミライ)」を彷彿とさせる外観デザインだ。3代目に比べるとルーフの頂点が20mm低くなっており、エンジン・フードも低く抑えた、と発表されている。
実際のボディサイズは全長4540?全幅1760?全高1470mm。3代目よりも60mm長く、15mm広く、20mm低い。前後タイヤの中心がどれだけ離れているかを示すホイールベースは2700mmと、3代目とまったく同じ値ながら、フェイ氏によれば、「室内空間も拡大している」という。
これは「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー」=TNGAと呼ぶ新しい考え方に沿って開発された新型のパワートレーンとプラットフォーム(車台)を採用。重心を低めて、パッケージングを向上させた結果だろう。さらにボディ剛性を高め、エンジンやトランスミッションといったパワートレーンを低い位置に搭載し、重心を低くしたことで、操縦安定性や乗り心地を向上させているとされる。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150910-00083831-toyo-bus_all
2015/09/10 AIIBの支援に期待、石炭火力発電所の新設支援で?WCA代表(Bloomberg)
(ブルームバーグ):世界石炭協会(WCA)は、石炭火力発電所建設に対する公的金融支援をめぐり、早ければ年内にも始動する中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)が果たす役割に期待を寄せている。人口増に伴って世界的に石炭火力発電への需要が高まる一方で、米国や欧州など先進国主導の公的金融機関を中心に、環境影響の観点から石炭火力向けの支援を見合わせる動きがあることが背景にある。
同協会のベンジャミン・スポートン代表は8日、ブルームバーグのインタビューで「AIIBが石炭火力発電技術についても支援する方針になることを期待する」と話した。石炭火力発電所新設への公的金融支援を行わない先進国の動きについて、「非常に懸念している」と述べ、発展途上国の経済成長を支援する観点からも「世界の開発銀行が協調すべきだ」との考えを示した。
シェールガス革命によってエネルギーの天然ガスシフトが進む米国は、2013年6月に発表した気候変動行動計画に、石炭では達成が困難なレベルの新設火力発電所向けの二酸化炭素 (CO2)排出基準を設ける方針を盛り込んだ。世界銀行や欧州投資銀行、欧州復興開発銀行も、石炭火力発電以外に選択肢のない貧困国などの例外を除き、海外の石炭火力発電所の新設に対する金融支援を行わない方針を採択している。
一方、国際環境研究所主任研究員の有馬潤氏は6月のリポートで、先進国の公的金融機関などが高効率石炭火力への融資や信用保証の提供を停止した結果、「中国製の低効率な石炭火力発電所が世界中に売られる」との見方を示した。そのため、安価で低効率なプラントが増えることから、「CO2の排出削減機会を失う」ことになるとし、融資規制は温暖化防止に逆効果だと指摘している。
これに対してスポートン氏は、中国は石炭火力の高効率化に注力しており、最先端の日本と同じ水準まではいかないが、「中国の技術は飛躍的に改善してきている」と評価。中国はすでにそういった技術を使って各国に石炭火力発電所を建設しており、AIIBによりその動きが加速される可能性があるとの見方を示した。
経済協力開発機構(OECD)のデータによると、石炭火力発電所の発電効率では日本が唯一40%を超えており、次いで中国、台湾の順となっている。日本国内では発電効率46?50%程度の石炭ガス化複合発電(IGCC)の実用化や発電所建設も進められている。さらに政府は10年後をめどに、IGCCに燃料電池を組み合わせた、発電効率55%程度の石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)の実用化も目指している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150910-00000024-bloom_st-bus_all
2015/09/10 横浜市とイケアが環境分野で連携協定 来年、港北店に水素ステーション(産経新聞)
横浜市とスウェーデン家具大手「イケア」の日本法人「イケア・ジャパン」(千葉県船橋市)は9日、環境分野を中心とした連携協定を締結した。国内の大型商業施設では初めてとなる水素ステーション設置や、店舗での地場野菜販売拡大などを通して持続可能な社会を目指す。
イケア港北(横浜市都筑区)の敷地内に来年2?3月ごろ設置予定の水素ステーションは移動式で、精製された水素をトレーラーなどで輸送する仕組み。
水素を燃料とする燃料電池車(FCV)の一般販売は昨年12月に始まったばかりで、市内のFCV普及台数はまだ十数台程度とみられるが、「イケア港北は(第三京浜道路の)港北インターチェンジの近くにあり、市外からの利用も見込まれる」(市温暖化対策統括本部)として設置を決めた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150910-00000039-san-l14
■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆神奈川県『第1回 水素・燃料電池関連製品等 開発促進セミナー』(9/25)【再掲】
神奈川県では、エネルギー産業の育成と振興を推進しており、その一環として、水素・燃料電池関連分野の技術・製品開発を促進するため、次のセミナーを開催いたします。
今回は、燃料電池自動車の普及に不可欠な「水素ステーション」をテーマに、技術開発等に携わる企業の最新の取組をご紹介いたします。今後の新規事業展開等を目指す中小企業の皆様のご参加をぜひお待ちしています。
◇日 時:9月25日(金)15:00?17:30 講演及び名刺交換会
(同時開催) 17:30?19:00 個別相談会
◇会 場:神奈川産業振興センター 13階第2会議室
◇定 員:50名(定員となり次第締切)
◇参加費:無料
◇プログラム:
1、神奈川県における水素社会実現に向けた取組について(15:00?15:20)
村上 剛史(神奈川県産業労働局エネルギー部 スマートエネルギー課長)2、水素ステーション関連企業の取組(1)(15:20?16:00)
山崎 明良氏(三菱化工機株式会社 水素ステーション部長)
3、水素ステーション関連企業の取組(2)(16:10?16:50)
青木 裕喜夫氏(理研計器株式会社 東日本営業部神奈川営業所) 4、講師との名刺交換会(17:00?17:30)
5、個別相談会(17:30?19:00)
県の開発アドバイザー(技術士等)が事業参入に関するご相談をお受けします。
ご興味のある方は、ぜひご活用ください。
◇申し込み:下記ホームページより申込書をダウンロードいただき、E?mailにて
9月24日(木)までに以下の申込先までお申し込み下さい。
申込書ダウンロードページ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/p840729.html(神奈川県スマートエネルギー課HP)
※最上段の新着情報から、募集チラシ兼申込書のDLが出来ます。
◇申込先:神奈川県産業労働局エネルギー部
スマートエネルギー課調整グループ宛
fcv2015@pref.kanagawa.jp
☆第8回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー【再掲】
テーマ「高活性と高耐久性を両立する触媒を目指して」
◇趣旨概要
触媒学会の燃料電池関連触媒研究会は燃料電池に関連する触媒を対象としています。この研究会では高活性/高耐久性触媒、触媒の低コスト化を含めた合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析法等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。本シンポジウム&宿泊セミナーはFCDIC電極/界面研究部会とFC懇談会との共催で、PEFC用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションで参加者が親しく討論します。2014年にFCVの市販が開始されましたが、Pt系触媒の高活性化と高耐久化はまだまだ不十分であり、これらを同時に高めることが更なるPEFCの低コスト化と高信頼化への鍵となります。第8回となる本宿泊セミナーでは、カソード環境でのPt系触媒の変化、Pt系触媒の耐久性を高める方法、MEA内で生じている現象とその理解およびメタノール酸化触媒について講演して頂きます。ポスターセッションでは電極触媒に限定せず、燃料電池に関連する研究を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇開催日時と会場
・日時:10月23日 (金) 12:30?10月24日 (土) 12:00
・会場:〒411-0032静岡県三島市末広町21-9 東レ総合研修センター TEL: 055-980-0333
◇参加申し込み
・参加申し込み締め切り: 10月9日 (金)
・ポスター発表申し込みと発表要旨の締め切り: 10月16日 (金)A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上,下記西村までメールで送付してください.
・参加費: 一般会員 23,000円、一般非会員30,000円、学生5,000円
・宿泊費: 7,000円 (夕食・朝食込み)
・参加申し込み方法と問合せ先
氏名、所属、連絡先 (住所, 電話, メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください.
同志社大学 西村メールアドレス: jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp
電話番号: 0774-65-6589
◇セミナー内容
◆1日目 10/23(金)
・セッション1 招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
12:40〜13:40 酸性溶液中でのPtの溶解機構 (東北大学 菅原先生)
13:40〜14:40 硬X線光電子分光法を用いたPt/C電極の酸化反応のその場観察 (分子科学研究所 高木先生)
15:00〜16:00 放射光を用いたMEA環境におけるその場観察技術 (豊田中央研究所 畑中氏)
16:00〜17:00 シリカ?Pt界面設計によるPtカソード触媒の高機能化 (九州大学 竹中先生)
17:00〜18:00 コンポジットカーボンナノファイバーを担体に用いたDMFC用アノード触媒 (群馬大学 中川先生)
・セッション2 (ナイトセッション) ポスター展示 (ダイニング棟3階 第1パーティールーム)
19:00〜21:00 ポスターセッション&自由討議
〜22:30 自由討議 (ダイニング棟3階 バーラウンジ「アウル」)
◆2日目 10/24 (土)
・セッション3:招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
8:30〜9:30 PEFCの電位サイクル耐久性評価試験方法の比較 (自動車研究所 橋正氏)
9:30〜10:30 軟X線を用いたMEA内の水挙動 (東京工業大学 平井先生)
10:50〜11:50 白金・カーボン表面に吸着したアイオノマー相内の物質輸送と構造の関係(FC-Cubic 大平先生)
◇東レ総合研修センターへのアクセス
〒411-0032 静岡県三島市末広町21-9 TEL: 055-980-0333
JR三島駅北口より徒歩12分 タクシーでワンメーター
https://plus.google.com/116295045839993185703/about?gl=jp&hl=ja
◇主催: 触媒学会 (燃料電池関連触媒研究会)、燃料電池開発情報センター (FCDIC)、FC懇談会
◇協賛: 触媒学会、触媒学会工業触媒研究会、表面科学会、大阪科学技術センター、電池技術委員会
シンポジウム&宿泊セミナー準備委員会: 燃料電池関連触媒研究会世話人有志、FCDIC電極/界面研究部会、FC懇談会世話人有志 (調整中を含む)
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□毎週月〜金曜日発行(年末年始および祝日は休刊)
□編集・発行:燃料電池NPO pemdream
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