燃料電池ワールド Vol.1944 (2015/09/01 11:11)

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□燃料電池ワールド Vol.1944
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■2015年09月01日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

※『これだけ! 燃料電池』が発刊

 PEMDREAMが作った新しい燃料電池の本『これだけ! 燃料電池』が本日、出版されました。秀和システムが刊行している「これだけ!」シリーズの1冊に加わったこの本には、次のようなテーマが書かれています。ぜひお読みください。
1、燃料電池はなぜ自動車の駆動システムになったのか。
2、燃料電池の発電ってどんなこと。
3、日本の開発の歴史を市民目線でたどる。
詳細は、http://pemdream.com/index.php?%E6%96%B0%E5%88%8A%E6%9C%AC
 
■世界のヘッドライン(08月20日)
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2015/08/20 岩谷産業、中国地方で初の商用水素ステーションを山口県周南市に完成(Iwatani)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150901-1

〔訳注〕岩谷産業(Iwatani Corporation)は本日、中国地方で初めての水素ステーションを山口県周南市(Yamaguchi Shunan)で完成させ開会式を行った。同社にとってこの水素ステーションは、岩谷の兵庫県尼崎市(Amagasaki City)、福岡件北九州市(Kitakyushu City)、東京都港区(Minato Ward)、埼玉県戸田市(Toda City)、愛知県豊田市(Toyoda City)に続く6番目のもので、水素は液化水素で供給し、純水素燃料電池の開発を支援する。

2015/08/20 プラグ・パワー社のゲンキー、ウォルマート社の業務改善に成功(Plug Power)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150901-1

〔訳注〕プラグ・パワー社(Plug Power)は2014年に、物流運搬(material handling)の顧客にゲンドライブ(GenDrive)燃料電池ユニットとゲンフュエル(GenFuel)水素燃料供給、ゲンケア(GenCare)サービスを統合したゲンキー(GenKey)パッケージを開始した。最初の顧客がウォルマート社で、6年間のサービス契約を結んだ。ウォルマート社は現在、ゲンドライブを2500基、ゲンフュエルを10カ所、ゲンケアのディスペンサーを50基導入している。

2015/08/20 南アフリカ:政府事業で使われる水素燃料電池技術(DST)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150901-1

〔訳注〕南アフリカの科学技術省(Department of Science and Technology:DST)長官のフィル・Mjwara(Phil Mjwara)は、ケープタウン(Cape Town)で開かれた初めての「水素南アフリカ(Hydrogen South Africa:HySA)」技術会議で、次のように述べた。「国のエネルギー変換は水素燃料電池技術を使うことで異なる機会を提供してくれた。「水素南アフリカ」計画に基づく官民パートナーシップを強化する目的は、「水素南アフリカ」システム・コンピテンス・センター(HySA Systems Competence Centre:CoCs)と水素燃料電池技術分野(HFCT sector)の利害関係者間の技術とビジネスの交流を促進することである。次の2、3年で水素燃料電池技術(HySA technology)は、農村開発・土地改革省(DRDLR)によるアグリ公園構想(agri-parks initiative)、経済産業省(Department of Trade and Industry)による経済特区(special economic zones)構想、科学技術省が資金供給する特定優先地域(identified priority districts)構想のような他の政府主導の構想(government initiatives)と提携するだろう」。

■2015年08月31日のWEB LINK NEWS
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2015/08/31 東レ、エコ製品の売上高が過去最高 航空機向け炭素繊維複合材料など貢献(SankeiBiz)

 今後、電極材料であるカーボンペーパー、電解質材料である高分子電解質膜などの燃料電池関連の製品の開発、製造、販売に力を入れ、17年3月期に7000億円、21年3月期には全連結売上高の30%超にあたる1兆円を目指す。

 日本のCO2排出量の部門別推移は、製造業などの産業部門や交通機関などの運輸部門は年々減少傾向だが、家庭などの民生部門やオフィスなどの業務部門では逆に増える傾向にある。

 畑慎一郎・地球環境事業戦略推進室長は「製造部門などの局所的なCO2排出削減ではなく、製品原料、製品の使用段階、廃棄までのライフサイクル全体での排出削減を目指している」と、LCM環境経営の意義を強調する。

 東レは21年3月期にGR製品の連結売上高1兆円を目標としているが、実現に向けて燃料電池分野での取り組みを加速させる方針だ。既にカーボンペーパーに加え、燃料となる水素をためる高圧水素タンクに使う炭素繊維を自動車メーカーに供給。さらに7月1日付で、ドイツの燃料電池の部材メーカーを子会社化、燃料電池の中核をなす重要部材の一つ、触媒層付き膜や膜・電極接合体の開発を進める。

 製品化まで数年はかかるとみられるが、畑室長は「すぐそこにまで近づいている水素社会を支えるインフラの整備に役立つ技術の開発に力を入れたい」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150830-00000011-fsi-bus_all

2015/08/31 スズキ、VWの次のお相手は? 業界は提携相次ぐ(朝日新聞デジタル)

 スズキは結局、自力でハイブリッドシステムを開発。今月、それを搭載した小型車を発売するなど、技術力のアピールに努めている。鈴木会長は会見で、提携解消後のVWに改めて技術協力を求めるかと問われ、「離婚した人との再婚はあり得ないでしょうねえ」と答えた。
■鈴木会長「自立して生きていく」

 スズキは、VWに代わる新たな提携関係に踏み出すのか。鈴木会長は会見で「まだ次のことまで考える余裕がないが、自立して生きていくことを前提にしたい」と述べた。

 だが自動車業界では、日米欧など先進国で厳しくなる一方の環境規制に対応するため、ライバルと手を組んで環境技術を開発する動きが相次いでいる。HVや電気自動車、燃料電池車(FCV)などを一から開発するには巨額の投資が必要になるからだ。スズキにとっても、次の提携は課題になる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150831-00000012-asahi-bus_all

2015/08/31 スバルとマツダもハイブリッド市場本格参戦! その理由とは(オートックワン)

 余談だが、トヨタとホンダの第一次ハイブリッド戦争はトヨタが勝った。その理由は単純だ。実はユーザーがこだわったのは燃費だけでなく、EVっぽく走れる2モーターのトヨタの方が未来感があったからだ。数値でクルマを考えるエンジニアにはない視点だ。

 このようにハイブリッド市場で圧倒的存在感を示すトヨタだが、近年の販売の数字だけを見ると、他のメーカーの経営者は「ハイブリッドを作らないと売れないのでは」と恐怖を感じるようになった。

 排ガス規制が厳しいアメリカのカリフォルニア州ではさらに、電気駆動車に注目が集まっているので、アメリカビジネスにも影響する。

 スバルにとっての懸念材料はアメリカ市場への対応である。カリフォルニア州ではトヨタやGMなどの大手メーカーに対して排出ガスゼロの車を一定比率で販売することを義務づける通称「ZEV(ゼロエミッションビークル)法」を施行している。

 2018年ころからZEV法が強化され、スバルも同法の対象になる見込みだ。カリフォルニア州だけでなく、ZEV法を批准する10州も同様に規制が強化される。アメリカビジネスが好調なスバルにとって、このZEV法の対応は避けて通れない課題となりそうだ。

 吉永社長は「EVを開発する」とメディアに語っているが、最近の事情では航続距離が少ないEVではスバルブランドと合わない。トヨタグループの強みを生かして水素燃料電池車も考えているのではないだろうか。
ハイブリッドの成功は最終的にはユーザーが感じる商品の価値だ。燃費だけでなく、クルマとして使ったときの利便性や快適性がポイントだろう。

 その意味ではドイツメーカーが進めている1モーターPHEVと水素燃料電池車が台風の目になりそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150831-00010006-autoconen-bus_all

2015/08/31 国沢光宏「MIRAI」WRC完走! 大ジャンプで水素FCV技術と耐久性を実証!!【動画】(clicccar)

 その快挙を成し遂げたのはお馴染みの自動車評論家、国沢光宏氏。

 全日本ラリーに出るために自身の「MIRAI」を分解してラリーカーを製作していることがWRCのプロモーターの耳に入り、「ラリー・ドイツで走ってみては?」ということになったそうです。

 今回、同氏の現地での走りを捉えた動画がドイツ トヨタによって公開されました。

 このクルマ、ノーマル仕様の「MIRAI」にロールケージやバケットシートを組込んだだけで、改造部位はブレーキパッド強化やラリータイヤの装着など、必要最小限。

 それにも拘わらず、映像のとおりWRCの過酷なコースを結構攻めてます。

 国沢氏によれば、現地に行ってみるとオーディエンスが予想以上に多く、競技用にコースをクローズした後、競技車が走行する直前の特別枠「VIP B」での出走とは言え、その熱気から、もはやパレードランなどでは済まされなかったとか。

 アジアなど海外ラリーへの出場経験豊富な同氏だけに、スイッチが入り、700気圧もの高圧水素タンクを搭載している事も忘れ、全開走行モードに突入。

 しかし「MIRAI」は持ち前の性能を遺憾無く発揮、ノントラブルだったと言います。

 バンプ路で腹打ちしても強度の高い樹脂ガードで守られており、車体は全く損傷を受けておらず、フロア剛性が高いことから挙動も安定しており、非常に扱い易かった模様。

 今回のWRC出場はトヨタからオファーを受けた訳では無く、プライベート参戦だったことから、その無謀とも言えるチャレンジに現地の対応はかなり暖かかったそうです。

 しかしそこはトヨタのこと、国沢氏が出場までに現地で遭遇した水素確保を巡るトラブルや車両の運搬など、重要なシーンでさりげなく手をさしのべていた模様。

 かくして「MIRAI」は世界から注目を浴びる中で見事完走、フィニッシュ時には20m近い大ジャンプをキメるなど、その派手な走りに拍手喝采だったそうです。

 図らずも今回の国沢氏のチャレンジは「MIRAI」の耐久性を世界にしらしめる結果に。

 さすがのトヨタも発売直後のエコカーでWRCに出場するというリスキーな発想は無かったようですが、現地メディアは予想以上の好反応を示しており、2017年WRCに復帰するトヨタにとっては幸先の良いニュースになった事は間違い有りません。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150831-00010001-clicccarz-bus_all

2015/08/31 「ぼうさいモーターショー」にプリウスPHVが登場(オートックワン)

 トヨタは、2015年9月6日(日)に開催される「ぼうさいモーターショー」への初参加を決定した。

 当日はプラグインハイブリッドカーのプリウスPHVを使って、ぼうさいモーターショーに訪れる一般の方々に向けに、災害時を想定した非常用電源の使用に関するワークショップを行う。

 外部電源供給システムは今回出展されるプリウスPHVをはじめとして、ハイブリッドカー(HV)の一部車種や燃料電池自動車(FCV)に設定可能で、屋外で電力の供給がなくても、クルマからの電力供給で、TVやPC、炊飯器やドライヤーなどの電化製品が使える。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150831-02324719-autoconen-ind

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第8回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー【再掲】
  テーマ「高活性と高耐久性を両立する触媒を目指して」
◇趣旨概要

 触媒学会の燃料電池関連触媒研究会は燃料電池に関連する触媒を対象としています。この研究会では高活性/高耐久性触媒、触媒の低コスト化を含めた合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析法等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。本シンポジウム&宿泊セミナーはFCDIC電極/界面研究部会とFC懇談会との共催で、PEFC用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションで参加者が親しく討論します。2014年にFCVの市販が開始されましたが、Pt系触媒の高活性化と高耐久化はまだまだ不十分であり、これらを同時に高めることが更なるPEFCの低コスト化と高信頼化への鍵となります。第8回となる本宿泊セミナーでは、カソード環境でのPt系触媒の変化、Pt系触媒の耐久性を高める方法、MEA内で生じている現象とその理解およびメタノール酸化触媒について講演して頂きます。ポスターセッションでは電極触媒に限定せず、燃料電池に関連する研究を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇開催日時と会場
・日時:10月23日 (金) 12:30?10月24日 (土) 12:00
・会場:〒411-0032静岡県三島市末広町21-9 東レ総合研修センター TEL: 055-980-0333
◇参加申し込み
・参加申し込み締め切り: 10月9日 (金)
・ポスター発表申し込みと発表要旨の締め切り: 10月16日 (金)A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上,下記西村までメールで送付してください.
・参加費: 一般会員 23,000円、一般非会員30,000円、学生5,000円
・宿泊費: 7,000円 (夕食・朝食込み)
・参加申し込み方法と問合せ先
氏名、所属、連絡先 (住所, 電話, メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください.

  同志社大学 西村メールアドレス: jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp 
        電話番号: 0774-65-6589
◇セミナー内容
◆1日目 10/23(金)
・セッション1 招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
12:40〜13:40 酸性溶液中でのPtの溶解機構 (東北大学 菅原先生)
13:40〜14:40 硬X線光電子分光法を用いたPt/C電極の酸化反応のその場観察 (分子科学研究所 高木先生)
15:00〜16:00 放射光を用いたMEA環境におけるその場観察技術 (豊田中央研究所 畑中氏)
16:00〜17:00 シリカ?Pt界面設計によるPtカソード触媒の高機能化 (九州大学 竹中先生)
17:00〜18:00 コンポジットカーボンナノファイバーを担体に用いたDMFC用アノード触媒 (群馬大学 中川先生)
・セッション2 (ナイトセッション)  ポスター展示 (ダイニング棟3階 第1パーティールーム)
19:00〜21:00 ポスターセッション&自由討議
〜22:30 自由討議 (ダイニング棟3階 バーラウンジ「アウル」)
◆2日目 10/24 (土)
・セッション3:招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
8:30〜9:30 PEFCの電位サイクル耐久性評価試験方法の比較 (自動車研究所 橋正氏)
9:30〜10:30 軟X線を用いたMEA内の水挙動 (東京工業大学 平井先生)
10:50〜11:50 白金・カーボン表面に吸着したアイオノマー相内の物質輸送と構造の関係(FC-Cubic 大平先生)
◇東レ総合研修センターへのアクセス
〒411-0032 静岡県三島市末広町21-9 TEL: 055-980-0333
JR三島駅北口より徒歩12分 タクシーでワンメーター
https://plus.google.com/116295045839993185703/about?gl=jp&hl=ja
◇主催: 触媒学会 (燃料電池関連触媒研究会)、燃料電池開発情報センター (FCDIC)、FC懇談会
◇協賛: 触媒学会、触媒学会工業触媒研究会、表面科学会、大阪科学技術センター、電池技術委員会
シンポジウム&宿泊セミナー準備委員会: 燃料電池関連触媒研究会世話人有志、FCDIC電極/界面研究部会、FC懇談会世話人有志  (調整中を含む)

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 □編集・発行:燃料電池NPO pemdream
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