燃料電池ワールド Vol.1936 (2015/08/20 10:45)

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□燃料電池ワールド Vol.1936
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■2015年08月20日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(08月10日)
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2015/08/10 SFCエナジー社、国際的な大手石油・ガス会社から130万カナダドル(90万ユーロ)の購入注文を発表(SFC)

〔訳注〕SFCエナジー社(SFC Energy AG)は本日、同社メンバーのシマーク・コントロールズ社(Simark Controls Ltd)による国際的な大手石油・ガス会社からの130万カナダドルの購入注文の領収書を発表した。この注文の配送スケジュールは2015年後半となっている。

2015/08/10 フュエルセル・エナジー社、ポスコ・エナジー社に5.6MWの燃料電池を販売(FuelCell Energy)

〔訳注〕フュエルセル・エナジー社(FuelCell Energy, Inc.)は、韓国パートナーのポスコ・エナジー社(POSCO Energy)に、5.6MWの燃料電池の販売と、アジア市場のための韓国における燃料電池部品の現地生産の進捗状況の更新を発表した。韓国の浦項(Pohang、ポハン)市に建設している燃料電池部品製造工場が完成し、この秋からフル生産が始まる予定で、事前のテストが終了した。

2015/08/10 水素供給ステーションの設置ガイド(Element Energy)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150820-1

〔訳注〕「水素ロンドン(Hydrogen London)」パートナーのエレメント・エナジー社(Element Energy)はこのほど、ロンドン水素ネットワーク拡充(London Hydrogen Network Expansion:LHNE)プロジェクトを通して得られた教訓に基づいて、水素供給ステーションを手軽に設置する成功事例の案内書を公表した。この案内書は、特にイギリスで水素供給ステーションの設置を考える組織を対象としている。文書では、新たな水素供給ステーションを設置するための一般的なプロセスの概要を示すとともに、それぞれの段階で直面する課題を考慮して、実用的な提言やチェックリストを提供している。

2015/08/10 燃料電池のエネルギー変換の高速化:ナノスケールで燃料に火を付ける(OIST)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150820-1

〔訳注〕沖縄科学技術大学院大学(OIST)のデザイン・ユニットでナノ粒子に関する博士課程修了者ヴィッディア・シン(Vidyadhar Singh)が書いている記事。本人は、沖縄科学技術大学院大学の最先端のナノ粒子付着システムの隣にいる。その下の写真は、パラジウム酸化マグネシウム・コア・シェルの組み合わせを示す電子顕微鏡写真。白丸はパラジウムナノ粒子、各粒子の周囲のわずかな曇りは多孔質酸化マグネシウム。パラジウムナノ粒子を一緒に焼結しているため、これらのシェルのそれぞれ別の間にスペースはなく、これは化学物質と反応する能力を最大化する。

2015/08/10 燃料電池のための超イオン伝導体(ILL)
http://merumaga.fuelcellworld.jp/index.php?QBlog-20150820-1

〔訳注〕燃料電池に使うための代替材料は、その独特の結合構造や複雑な挙動を理解するためにパルマ大学(University of Parma、ILL)で検査された。写真は、室温で分子動力学シミュレーション(ランプ・パッケージから抽出された画像)で得られたリチウム(Li)原子の軌跡。白い雲のシミュレーション(灰色の炭素原子)の間(赤)のリチウム原子の位置を表す。彼らは、C60の枠組みの中でのイオンの高い移動度を可能にする相互接続されたパスを表示している。フラーレン(fullerene)の低周波振動はこの拡散を維持すると考えられている。なお、このプロジェクトはフランスの再生可能エネルギーと原子力庁(Atomic Energy Commission:CEA)と共同で行った。

2015/08/10 新しい製造技術は低温で動作する効率的なセラミック燃料電池を作っている

〔訳注〕07/27付け(Vol.1926 2015/08/06発行)のセラミック燃料電池の記事の続報。今、ジェンホワ・トン(Jianhua Tong)と鉱山教授ライアンO’Hayre(Mines Professor Ryan O’Hayre)、米コロラド・スクール・オブ・マインズ(Colorado School of Mines)の同僚、そしてアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ(Abu Dhabi)の石油協会(Petroleum Institute、ウィキペディアによるとこれは大学)は、わずか500度で効率的に動作するプロトン伝導性セラミック燃料電池(protonic ceramic fuel cell)を構築するための製造方法を改善している。研究者たちは、セラミック構造体に悪影響を与えない低い温度で、一工程(one step)でPCFCのアノードや電解質、カソードを製造するために、固相反応焼結(solid-state reactive sintering)と呼ばれる工程を加えた。得られたPCFCは、500度で最高の仕事をするだけでなく、低い350度程度でも測定可能な電気を生成して劣化させることなく、1400時間のテストに耐えた。

2015/08/08〜09 配信はありません。

■2015年08月18日のWEB LINK NEWS
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2015/08/19 トヨタの環境車技術、世界中のメーカー間で争奪戦か(Business Journal)

 しかしながら、マツダは今後の市場環境を見据えて、トヨタとの関係を維持したいと考えているのではないだろうか。アメリカのカリフォルニア州では、トヨタや米ゼネラルモーターズ(GM)などの大手メーカーに対して、一定の比率でZEV(ゼロエミッション車:電気自動車や燃料電池車など、走行中に二酸化炭素を排出しない自動車)の販売が義務づけられている。

 このZEV規制は2018年頃から強化され、マツダも対象となる見込みだ。つまり、マツダがカリフォルニアでビジネスを成長させるにはゼロエミッション車が必要であり、トヨタと組めば話が早いということだ。
●FCV争奪戦が起きる可能性も

 スバルを展開する富士重工業も、マツダと似たような状況にある。富士重工業は、10キロワットという小さなモーターをCVT(無段階変速機)に内蔵したハイブリッドシステムしか持っていない。同社の主力市場は、カリフォルニアとZEV規制を批准するその他の10州だ。

 ZEV規制対策として、富士重工業はトヨタのFCV(燃料電池自動車)が欲しいはずだ。マツダと富士重工業にとっては、トヨタがMIRAIの次に販売するFCVのOEM(相手先ブランド製造)供給を受けるのが手っ取り早い。同様に、BMWもトヨタのFCVを魅力的に感じているのは間違いないだろう。

 ZEV規制では「クレジット」と呼ばれる係数が決められ、販売台数に対して達成すべきクレジット基準が定められている。18年以降の新ZEV規制では、BEV(バッテリー式電気自動車)よりFCVのほうが優遇される。300マイル以上の航続距離があるBEVのクレジットは1.5ポイントに対して、350マイル以上の航続距離があるFCVには4ポイントも与えられるのだ。

 これは、ZEV規制を批准するほかの10州でも同じだ。しかも、新ZEV規制では、ほかの州で販売したゼロエミッション車の台数を、カリフォルニアの台数に加算できる「トラベル条項(Travel Provision)」があるが、これはFCVだけの特権である。

 この新ルールによって、トヨタや本田技研工業の周辺では「FCV争奪戦」が起きるかもしれない。マツダとトヨタの技術提携の背景には、そんな“お家事情”があるとにらんでいる。
文=清水和夫/モータージャーナリスト
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150819-00010004-bjournal-bus_all

2015/08/19 【ドイツ】パワーツーガスの試運転開始:電力RWE、地域の供給網と連結(NNA)

 独エネルギー2位のRWEは17日、独西部ノルトライン・ウェストファーレン州イッベンビューレン(Ibbenbueren)でパワーツーガス(Power to Gas)プラントの試運転を開始したと発表した。地域のエネルギー供給網と連結させる初の試み。電力から水素を生み出す新技術で、余剰電力の再利用を図る。

 パワーツーガスは、余剰電力を気体燃料に変換して貯蔵する方法。発生した気体燃料はコジェネレーション(熱電併給)などに再利用される。気候条件で発電量が変わりやすい再生可能エネルギーを効率よく使うことができるため、普及に向けた研究が加速している。

 RWEは今回、パワーツーガスのシステムをイッベンビューレンの電力、天然ガス、熱供給システムと連動。余った電力を水素に変換して天然ガス網に送り、必要な時に熱電併給プラントで電力に再変換する。定格出力は150キロワットで、14バールの圧力下で水素を生成する。

 なお、同システムの変換装置は水素発生装置メーカーの英ITMパワーが受注した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150819-00000013-nna-eurp

2015/08/19 日経平均は331円安で取引終了、中国株安重しに下げ幅拡大(サーチナ)

 半面、大手証券による目標株価の引き上げが観測されたサンエー <2659> はしっかり。「エネファーム」の販売台数が5万台を達成した東京ガス <9531> も底堅く推移した。味の素 <2802> との業務提携が好感された長谷川香料 <4958> も堅調。15年3月期業績予想と過年度決算の修正を開示した東芝 <6502> は先行きの不透明感がやや払しょくされたとして買い戻しが優勢となった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150819-00000117-scn-brf

2015/08/19 信大、カーボンナノチューブ電線開発へ(産経新聞)

 信州大のカーボン科学研究所(長野市)は、資源に限りのある銅の電線に代わり、微細な炭素繊維のカーボンナノチューブ(CNT)を使ったCNT電線の実用化を目指し、研究開発を開始すると発表した。CNTは、現在使われている銅の導電性にはまだ及ばないものの、理論的には銅を超える導電性を持つと予測されており、同研究所は電線大手の古河電気工業(東京)と共同で研究開発を進める。

 信大と同社は、資源枯渇が懸念される銅に代わってCNTに注目。銅線並みの導電性が実現できれば、銅の約6分の1軽さ、鋼鉄の約20倍の強度などといったCNTの特性を生かして、軽くて強度がある電線が実現できると見込む。

 同研究所によると、CNT電線を電気自動車用モーターの巻き線や送電線などへの実用化を想定する。さらに将来的には、地上と静止軌道を結ぶ宇宙エレベーターの根幹技術となると期待する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150819-00000000-san-l20
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■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第8回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー【再掲】
  テーマ「高活性と高耐久性を両立する触媒を目指して」
◇趣旨概要

 触媒学会の燃料電池関連触媒研究会は燃料電池に関連する触媒を対象としています。この研究会では高活性/高耐久性触媒、触媒の低コスト化を含めた合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析法等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。本シンポジウム&宿泊セミナーはFCDIC電極/界面研究部会とFC懇談会との共催で、PEFC用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションで参加者が親しく討論します。2014年にFCVの市販が開始されましたが、Pt系触媒の高活性化と高耐久化はまだまだ不十分であり、これらを同時に高めることが更なるPEFCの低コスト化と高信頼化への鍵となります。第8回となる本宿泊セミナーでは、カソード環境でのPt系触媒の変化、Pt系触媒の耐久性を高める方法、MEA内で生じている現象とその理解およびメタノール酸化触媒について講演して頂きます。ポスターセッションでは電極触媒に限定せず、燃料電池に関連する研究を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇開催日時と会場
・日時:10月23日 (金) 12:30?10月24日 (土) 12:00
・会場:〒411-0032静岡県三島市末広町21-9 東レ総合研修センター TEL: 055-980-0333
◇参加申し込み
・参加申し込み締め切り: 10月9日 (金)
・ポスター発表申し込みと発表要旨の締め切り: 10月16日 (金)A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上,下記西村までメールで送付してください.
・参加費: 一般会員 23,000円、一般非会員30,000円、学生5,000円
・宿泊費: 7,000円 (夕食・朝食込み)
・参加申し込み方法と問合せ先
氏名、所属、連絡先 (住所, 電話, メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください.

  同志社大学 西村メールアドレス: jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp 
        電話番号: 0774-65-6589
◇セミナー内容
◆1日目 10/23(金)
・セッション1 招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
12:40〜13:40 酸性溶液中でのPtの溶解機構 (東北大学 菅原先生)
13:40〜14:40 硬X線光電子分光法を用いたPt/C電極の酸化反応のその場観察 (分子科学研究所 高木先生)
15:00〜16:00 放射光を用いたMEA環境におけるその場観察技術 (豊田中央研究所 畑中氏)
16:00〜17:00 シリカ?Pt界面設計によるPtカソード触媒の高機能化 (九州大学 竹中先生)
17:00〜18:00 コンポジットカーボンナノファイバーを担体に用いたDMFC用アノード触媒 (群馬大学 中川先生)
・セッション2 (ナイトセッション)  ポスター展示 (ダイニング棟3階 第1パーティールーム)
19:00〜21:00 ポスターセッション&自由討議
〜22:30 自由討議 (ダイニング棟3階 バーラウンジ「アウル」)
◆2日目 10/24 (土)
・セッション3:招待講演 (センター棟8階 多目的研修室)
8:30〜9:30 PEFCの電位サイクル耐久性評価試験方法の比較 (自動車研究所 橋正氏)
9:30〜10:30 軟X線を用いたMEA内の水挙動 (東京工業大学 平井先生)
10:50〜11:50 白金・カーボン表面に吸着したアイオノマー相内の物質輸送と構造の関係(FC-Cubic 大平先生)
◇東レ総合研修センターへのアクセス
〒411-0032 静岡県三島市末広町21-9 TEL: 055-980-0333
JR三島駅北口より徒歩12分 タクシーでワンメーター
https://plus.google.com/116295045839993185703/about?gl=jp&hl=ja
◇主催: 触媒学会 (燃料電池関連触媒研究会)、燃料電池開発情報センター (FCDIC)、FC懇談会
◇協賛: 触媒学会、触媒学会工業触媒研究会、表面科学会、大阪科学技術センター、電池技術委員会
シンポジウム&宿泊セミナー準備委員会: 燃料電池関連触媒研究会世話人有志、FCDIC電極/界面研究部会、FC懇談会世話人有志  (調整中を含む)

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