燃料電池ワールド Vol.1916 (2015/07/22 16:43)

水素チャンネル Home

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□燃料電池ワールド Vol.1916
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■2015年07月22日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

※「燃料電池ワールド」のウェブサイト製作システムのバージョンを上げたら、画像の添付ができなくなり、修理中です。間に合いそうもないので、今号に載せる予定の画像は、後日正常になり次第、まとめて載せます。

■世界のヘッドライン(07月13日)
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2015/07/13 ULEMCo社が水素燃料で2万マイルを走行、実車で実走行をして6トン以上のCO2を削減(ULEMCo)

〔訳注〕ディーゼル車に水素燃料の変換を促す低排出ガス企業のULEMCo社は、水素燃料を用いた実車走行艦隊テストで重要な記録に到達した。水素とディーゼルの両方の燃料で走行を可能にした16台のフォード社(Ford)の軽貨物自動車「トランジット(Transit)」は、水素燃料の使用を2万マイル(約3万2000km)以上達成した。車輌は、km当たりのCO2排出が、英国のCO2排出量約6トンの削減量と同等の234g/kmと比較して超低排出の59gに達した。この数値は、立会排出試験(witnessed emission test)に基づいている。エネルギー・気候変動省(Department of Energy & Climate Change:DECC)によれば、軽商用車(Light Commercial Vehicle)は英国の全CO2排出量の3.2%を占めている。それ故、排出量を削減する実用的方法(practical route)を見つけることは国家的課題となっている。
〔訳語〕Vol.1696 2014/08/05発行に載せた「世界のヘッドライン(07月16日)」の記事がGoogleでそのまま引用されていた。「ULEMCo」で検索すると、記事名「2014/07/16 水素燃料会社のULEMCo社、15万ドルの投資を確保(Liverpool Echo)」が、その下の〔訳注〕もそのまま使われていた。これは何だ、と思い、次々にクリックしていったら、丸々10ページ以上のいろいろなサイトに引用されていた。20ページ目も同様で、最後は34ページ目で、あまりにもバカバカしいのでそこで止めたが、10サイト×10ページ=100サイト以上である。どうも英語圏以外の中東や中国などの国々の言語も使われているらしく、見ているとどこかが引用したものがまた引用されて、世界中に広がって行ったように思う。水素や燃料電池とは関係ない内容のサイトも多く、どこで彼らが気になったのか、そんなことは分かるわけがないのだが、ネット上の情報の拡散とはこういうことかと気味が悪くなった。

2015/07/13 サンパウロ、3台のブラジル製燃料電池バスを走行

〔訳注〕ブラジル燃料電池バス・プロジェクト(Brazilian Fuel Cell Bus Project)は6月15日、サンパウロ州(S〓o Paulo)の都市サンベルナルド・ド・カンポ(S〓o Bernado do Campo)に3台の新しい燃料電池バスと燃料ステーションを導入したことを発表した。ブラジル燃料電池バス・プロジェクトは現在、サンパウロ都市圏で4台のバスを運営している。このプロジェクトは、新しいバスに3万2000ドルを拠出した国連開発計画(United Nations Development Programme:UNDP)と提携している。この発表は、「1990年代後半に始まった国連開発計画と地球環境ファシリティ(Global Environment Facility:GEF)によって確立された燃料電池バス事業化支援プログラム(fuel cell bus commercialization support program)」の成果である。
〔訳語〕地球環境ファシリティ(Global Environment Facility:GEF):1.目的・性格
(1)開発途上国及び市場経済移行国が、地球規模の環境問題に対応した形でプロジェクトを実施する際に追加的に負担する費用(incremental cost)につき、原則として無償資金を提供する。
(2)GEFは、4つの環境関連条約の資金メカニズムとして世界銀行(世銀)に設置されている信託基金で、世銀、UNDP、UNEP等の国際機関がGEFの資金を活用してプロジェクトを実施する。(外務省HP)

2015/07/13 将来の家には水素発生装置がある(Nikkei)

〔訳注〕パナソニック(Panasonic)は、太陽光から直接、水素を生成することができるパネル(panel)を発表した。パナソニックは光触媒水分解(photocatalytic water splitting)を中心にしたシステムで、家庭や自動車に電力を供給できる水素を使用する家庭用燃料電池システム(household fuel cell system)を開発している。それは、政府が実現を目指している「水素社会(hydrogen society)」の形成を助けるだろう。同社は、太陽電池(solar batteries)を交換するために2030年頃に市場導入される水素生成システム(hydrogen generation system)を目指していて、可視光線に反応して水素を生成することができる窒化ニオブ含有触媒膜(niobium nitride-containing catalyst films)を開発した。パナソニックは今年度から、NEDO(新エネルギー?産業技術総合開発機構、national New Energy and Industrial Technology Development Organization)および京都大学(Kyoto University)とともに、水素製造効率を高める研究プロジェクトを始める。

2015/07/11〜12 配信はありません。

■2015年07月21日のWEB LINK NEWS
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2015/07/21 ALSOKとホーチキ、水素ステーションの防災・防犯対策をワンストップで提供するサービスを販売(レスポンス)

 ALSOKとホーチキは、燃料電池車(FCV)向け水素ステーションでの防犯、防災対策をワンストップで提供する「水素ステーション安全対策ケージサービス」を7月21日から開始すると発表した。
「水素ステーション安全対策パッケージサービス」は、水素ステーションの防犯対策に加え、売上金管理から防災対策まで安全対策をワンストップで提供するもの。

 水素ステーションでは、超高圧の水素を扱うため、資格を保有した取扱者が正しい手順で取扱う必要がある。それ以外の人が水素ガスディスペンサーなどに触れることは非常に危険で、安全対策が課題となっている。

 ALSOKでは、水素ステーション内に画像センサーを設置してセンサーで異常を監視する。侵入者を検知した場合、画像を監視センターへ送信し、監視センター員が、現地に設置されたスピーカを通して侵入者へ警告、被害の拡大防止を図る。水素ガスディスペンサー内にもセンサーを設置し、不正行為を確実に検知する。

 また、売上金の管理は従業員にとって大きな負担で、1日の売上金の精査以外にも、精査後の現金を「事務所内の金庫に保管する」「夜間金庫へ預けに行く」といったリスクがある。従業員の安全確保と業務の効率化を同時に実現できる「入金機オンラインシステム」を設置し、売上金の計算・保管・入金をシステム上で行う。売上金を投入した時点で現金はALSOKの管理下になるため、現金管理リスクを低減できる。

 水素ステーションは、高圧ガス保安法・建築基準法・都市計画法・消防法などの法令による規制対象で、各種の安全措置を講じることが義務付けられている。

 ホーチキは、自動火災報知設備以外にも、水素ガス漏れ検知センサー、温度センサー、炎感知器、散水装置といった機器を提供するとともに、それらの機器の設置に関する設計、施工など、関係法令で設置義務のある安全対策を提供する。

 ホーチキは、水素ステーションの安全性を高めるため、水素ステーションの隣接施設での火災発生時、その火災信号をトリガーにして水素ステーションの散水装置を起動する特許を取得している。これによって確実に水素ステーション設備を冷却、保護し、被害の拡大防止を図る。

 水素ステーション向け新サービス商品の販売目標は初年度1億5000万円。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150721-00000031-rps-bus_all

2015/07/21 来年度導入に向け東京都で燃料電池バス実証実験 非常時の外部給電性能検証も(乗りものニュース)
来年度からの燃料電池バス導入を想定する東京都

 トヨタ自動車と日野自動車、東京都は2015年7月21日(火)、燃料電池バス(FCバス)の実証実験を行うと発表しました。水素と酸素を化学反応させて発電し、モーターで走るバスです。

 東京都によると、その目的は「渋滞や急な加減速など、大都市特有の交通事情に応じた水素消費量や、バスの操作性に関する乗務員の意見などをメーカーにフィードバックし、車両開発に反映してもらうこと」といい、来年度からの都営バスへの導入を想定。そして2020年までに100台以上、燃料電池バスの導入を目指すとしています。

 実験に使われる燃料電池バスは、日野のハイブリッドノンステップ路線バスがベースで、そこにトヨタが燃料電池自動車(FCV)「MIRAI(ミライ)」向けに開発したシステム「トヨタフューエルセルシステム(TFCS)」を載せたもの。出力を高めるためFCスタック(燃料電池)、モーターを2個搭載しているほか、高圧水素タンクを8本(480L)備えるなどバス用に最適な設計がされているそうです。
走行ルートは2種類、外部への電源供給システム検証も

 今回の燃料電池バス実証実験では、公共交通としての実用性について、そして非常時に燃料電池バスから外部へ電気を供給する「外部電源供給システム」について、検証が行われる計画です。

 トヨタ自動車によると、燃料電池バスの実証実験は愛知県豊田市ですでに行っているそうですが、それに続き東京都でも行うことによって、大都市における非常時の給電機能の必要性や、都内道路環境での走行性能を検証。「燃料電池バスの実用化に向けて加速させるのが狙い」(トヨタ自動車広報部、高野さん)といいます。

 走行性能の実証実験は、7月27日(月)と29日(水)は都営バスの渋谷営業所を拠点に都心部で、28日(火)と30日(木)は深川営業所を拠点に湾岸部で行われる予定です。乗客を乗せて走るのではなく、回送運転で行われます。

 また7月25日(土)には、東京都環境科学研究所(江東区)で「外部電源供給システム公開給電実証」が計画されています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150721-00010002-norimono-ind

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第10回再生可能エネルギー世界展示会「水素エネルギー講演会」【再掲】
◇日 時:7月29日(水曜日)13:00?17:00
◇場 所:東京ビッグサイト 会議棟7F 703会議室
◇参加費:3000円(テキストを含む)
◇申込方法:下記のURLからお申し込み下さい
http://www.renewableenergy.jp/2015/forum_detail.html#RE1
◇プログラム
司会・進行:リーダー 秋葉悦男(九州大学 教授)
      コ・リーダー 光島重徳(横浜国大 教授)
13:00-13:10 「開会挨拶とフォーラムの趣意説明」
   秋葉悦男(九州大学)
13:10-13:40 「水素社会の展開を加速する政策」

   戸邊千広(経済産業省 新産業・社会システム推進室長(兼) 熱電併給推進室長(兼)燃料電池推進室長)
13:40-14:10 「トヨタ自動車における燃料電池車の現状と今後」
   小島康一(トヨタ自動車(株) FC技術・開発部 主査)
14:10-14:40 「水素ステーションの課題と将来展望(1)」

   前田征児(JX日鉱日石エネルギー(株) 水素事業推進部 技術開発グループマネージャー)
14:40-15:10 「水素ステーションの課題と将来展望(2)」

   宮崎 淳(岩谷産業(株) 常務執行役員 水素エネルギー部長)
15:20-15:50 「SIP事業「エネルギーキャリア」の全体像と将来構想」
   秋鹿研一(放送大学客員教授)
15:50-16:20 「有機ハイドライドによる水素の大量貯蔵輸送技術」

   岡田佳巳(千代田化工(株)建設技術開発ユニット 兼 水素チェーン事業推進ユニット 技師長)
16:20-16:50 「CO2フリー水素の製造と大量輸送技術」

   西村元彦(川崎重工業(株)技術開発本部 水素チェーン開発センター 副センター長)
◇お問合せ先: 再生可能エネルギー世界展示会 事務局
(株)シ?・エヌ・ティ 〒101-0041 東京都千代田区神田須田町1-24-3 FORECAST 神田須田町4F
TEL:03-5297-8855 / FAX:03-5294-0909 / E-mail:info@renewableenergy.jp
◇主 催:再生可能エネルギー協議会(第7分科会)

☆第2回IDEC環境セミナー 「水素ビジネスセミナー」?近未来のエネルギーシステムを知る?【再掲】

 近未来のエネルギーシステムとして注目されている水素技術について、その全体像と具体的な取り組みについて紹介します。
◇日 時:7月29日(水)14:00?16:00
◇会 場:IDEC大会議室 (横浜市中区太田町2-23 横浜メディアビジネスセンター7階) http://www.idec.or.jp/map.php
◇参加費:【一般】
市内企業 1,000円/1名、市外企業 2,000円/1名
【横浜環境ビジネスネットワークメルマガ会員】
市内企業 無料、市外企業 1,000円/1名
【横浜型地域貢献企業およびIDEC施設入居企業】
 無料
◇プログラム(予定)
14:00?15:00 基調講演
 『再生可能エネルギーと水素が実現する持続可能な社会』
   杉山正和(東京大学大学院工学系研究科准教授)
15:00?16:00 事例紹介
 『水素社会実現に向けた東芝の取組み』

   中島 良(株式会社東芝 次世代エネルギー事業開発プロジェクトチーム サブプロジェクトマネージャー)
◇詳細・お申込みはこちら(ユーザー登録、ログインのうえ、お申し込みください。)
  http://www.idec.or.jp/seminar/detail.php?pid=666
◇お問い合わせ
公益財団法人 横浜企業経営支援財団 経営支援部 技術支援課
  TEL:045-225-3733 e-mail:gijyutsu@idec.or.jp

☆福岡水素エネルギー戦略会議総会・記念講演会【再掲】
◇日 時:7月30日(木)14:00?18:30
◇場 所:ホテルニューオータニ博多(福岡市中央区渡辺通1-1-2 TEL(092)714-1111)
   *JR博多駅からバス約7分、天神からバス約5分

  アクセス http://www.kys-newotani.co.jp/hakata/info/access/index.html
◇次 第:
『福岡水素エネルギー戦略会議総会』 14:00〜15:00 《会場:鶴の間・西(4階)》

  会長挨拶 やながわ欽也(新日鐵住金 株式会社 代表取締役副社長)
  知事挨拶 小川 洋(福岡県 知事)
  来賓挨拶 九州大学 総長、他
  議  事 戦略会議27年度事業計画 等
『記念講演会』 15:10?16:50 《会場:鶴の間・西(4階)》
講演1「水素エネルギービジネスの拡大に向けた戦略(仮)」
   中川 浩司(豊田通商株式会社 新規事業開発部長)
講演2「パナソニック株式会社における家庭用燃料電池の開発について(仮)」
   パナソニック株式会社(講師調整中)
講演3「高石工業株式会社の水素分野への挑戦」
   高石 秀之(高石工業株式会社 代表取締役)
講演4「参入事例2(仮)」
   (地元企業調整中)
交流会 17:00?18:30 《会場:鶴の間・東(4階)》
  ※当日、5,000円/人のご負担をお願いいたします。
◇プログラム詳細 http://www.f-suiso.jp/info/9811.html
◇なお、当日は13時からロビー・総会会場内にて、九州大学や県内企業等のパネル展示・製品展示を行っております。ご興味のある方はお早めにお越しください。
◇申込み方法:準備の都合上、7月24日(金)までに入力フォームからお申し込みください。https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20150622134505  

  ※フォームが開きますので、必要事項を入力して送信してください。

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