燃料電池ワールド Vol.1882 (2015/06/01 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1882
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■2015年06月01日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン
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2015/05/21 OMV社、水素充てんステーションを開設(OMV)

〔訳注〕パトリツィア・ゾラー・フリッシャオフ(Patrizia Zoller-Frischauf)チロル州政府(Government of Tyrol)の代表と、アロイス・ワッハ(Alois Wach)OMV経営者でオーストリアとドイツのアバンティ(Avanti)充てんステーション所長は本日、オーストリアのチロルで最初の水素充てんステーションを公開した。石油とガスの多国籍企業OMV社(OMVアクティエンゲゼルシャフト、OMVAktiengesellschaft)はこれにより、燃料電池自動車のためのオーストリアのインフラの拡大に重要な一歩を踏み出した。新しい充てんステーションは、ヨーロッパでもっとも重要な輸送ルートの一つにあり、運転手が燃料電池自動車でシュトゥットガルト(Stuttgart)からヴェローナ(Verona)に行くことを可能にする。

2015/05/21 リンデ社、インスブルックの新しい水素充てんステーションがアルプスを横断する燃料電池自動車に電力を供給(Linde)

〔訳注〕リンデ・グループ(Linde Group)とOMV社は本日、正式にインスブルックで新しい水素充てんステーションを開設した。毎時6台の車に燃料を供給する水素ステーションは、ヨーロッパの主要な輸送ルートに位置し、ドイツからイタリーへの燃料電池自動車の旅行を可能にする。オーストリアの2番目の公共水素充てんステーションはミュンヘン(Munich)とボルツァーノ(Bolzano)の既存の水素ハブ(H2 hub)の橋渡しをする。それは、EUが資金提供する「ハイフャイブ(HyFIVE、革新的な自動車のための水素)」プロジェクトの一部として建設された。「ハイファイブ」プロジェクトは、ロンドン(London)、コペンハーゲン(Copenhagen)、シュトゥットガルト(Stuttgart)、ミュンヘン(Munich)、インスブルック(Innsbruck)、ボルツァーノ(Bolzano)といったヨーロッパの各都市を横断して燃料電池自動車の今後の商業化のために装備することを目的としている。インスブルックの充てんステーションは、リンデ社が所有する700バール(bar)のIC90イオニック・コンプレッサーが装備されており、低消費電力、低維持費、省スペースの利点を組み合わせている。水素インフラの需要の高まりに応えるために、リンデ社は昨年以来ウィーン(Vienna)の研究開発センターで水素充てんステーションのための世界で初の小型シリーズ生産工場を運営している。
〔訳語〕イオニック・コンプレッサー(Ionic Compressor):Linde が Daimler とともに開発した準等温圧縮型高圧コンプレッサ。イオニックコンプレッサ(Linde製)は、レシプロコンプレッサのピストンを不揮発性のイオン液体で代用したものである。(エンジニアリング振興協会「平成19年度欧米における70MPa水素ステーション技術動向調査」)

2015/05/21 プラグ・パワー社、ウィスコンシン州プレザント・プレイリーで新しいゲンキーの顧客としてユーライン社を発表(Plug Power)

〔訳注〕プラグ・パワー社(Plug Power Inc.)は本日、水素・燃料電池システム「ゲンキー(GenKey)」の新しい顧客としてユーライン社(Uline, Inc.)を紹介した。家族経営のユーライン社は、北米全体の企業に3万点以上の製品を提供する工業用・包装資材の大手販売代理店である。「ゲンドライブ(GenDrive)」ユニットの最初の配備は、ユーライン社の配送センターの一つ、ウィスコンシン州(WI:Wisconsin)プレザント・プレイリー(Pleasant Prairie)のフォークリフト艦隊に電力を供給することである。また、ユーライン社は今後数カ月のうちに新たに建設された施設に「ゲンドライブ」駆動のフォークリフト第2艦隊を展開する。ユーライン社は、米国、カナダ、メキシコに12の支店を配置している。

■2015年05月29〜31日のWEB LINK NEWS
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2015/05/29 「究極エコカー」一般向け初納車 神奈川トヨタ(カナロコ by 神奈川新聞)

 神奈川トヨタは28日、トヨタ自動車の燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」を初めて一般向けに納車した。

 購入したのは、藤沢市の男性(73)。神奈川トヨタ湘南台店で納車式が開かれ、妻(64)と訪れた男性に鍵が手渡された。ミライは水しか排出しない“究極のエコカー”とされ、男性は「乗ってみたいと思っていた。内装も素晴らしく、水素ステーションが整備されれば遠出もしたい」と笑顔で話した。

 一般販売は昨年12月に開始された。車両本体価格は723万6千円(消費税込み)。

 購入補助金として国が202万円、県が101万円、横浜、相模原市が50万円、海老名市が40万円を出す。

 県内では横浜市旭、泉区、海老名市の計3カ所に水素ステーションがある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150529-00001363-kana-l14

2015/05/29 BMW、トヨタとのスポーツカー開発は新段階に 投入は「遠い将来ではない」(SankeiBiz)

 独BMWのイアン・ロバートソン上級副社長は28日、フジサンケイビジネスアイなどのインタビューに応じ、トヨタ自動車と進めるスポーツカーの共同開発について「(両社のモデルが差別化できるか)検証する段階から開発のステージに入った」と述べた。

 生産をどちらが担当するかや投入する地域については「まだ決定していない」と説明。「(共同開発が)1つの車になるのか複数の車になるのか、正しい決定をしたい」と述べた。

 BMWはトヨタと燃料電池車(FCV)の共同開発も進めているが、燃料供給インフラが未整備であることなどから、ロバートソン氏は「大量生産するようになるのは短期・中期的には難しい」と述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150528-00000007-fsi-bus_all

2015/05/29 トヨタ新型種類株、米議決権助言ISS反対?経営規律失う恐れ(Bloomberg)

 (ブルームバーグ):トヨタ自動車が発行を計画している新型の種類株式について、米議決権行使助言会社が反対していることが分かった。トヨタは新型株の発行で、技術革新に対応した中長期の成長を支える株主づくりを目指している。

 反対しているのは米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)で、報告資料によると、安定株主が増えると経営の規律が失われる恐れがあるとしている。

 トヨタは定時株主総会を6月16日に愛知県豊田市の本社で開催する予定で、新型株の発行は議案となっている。トヨタ広報担当に取材を試みたが、現時点で返答は得られていない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150529-00000050-bloom_st-bus_all

2015/05/30 トヨタがほしかったのは、マツダの「目の付けどころ」?両社の提携が意味するもの(エンジニアtype)

 マツダにトヨタほどのリソースがあれば、ガソリンやディーゼルなどのエンジンだけでなく、ハイブリッドだろうが電気自動車だろうが燃料電池自動車だろうが、短期から長期まで、需要が予想される技術には片っ端から手を出していただろう。

 ところが、とてもそんな余裕はないので、「選択と集中」をしたわけだ。

 内燃機関、すなわちガソリンエンジンとディーゼルエンジンはとことん磨くが、それ以外には手を出さない。必要であれば他社の協力を仰ぐ。その一例がトヨタから技術供与を受けたハイブリッドである。燃料電池車の技術が必要だと感じたら、業務提携のリストに載せることになるだろう。それがマツダのスタンスだ。

 マツダより会社の規模は大きいが、トヨタよりは圧倒的に小さいホンダの技術系上層部は、「うちは選択と集中はやらない。全方位技術戦略でやる」と言い放った。ディーゼルはやっているとは言いがたい状況だが、ホンダはガソリンをやり、ハイブリッドをやり、電気自動車も燃料電池車もやっている。

 何でもやっていて頼もしい限りだが、「絶対に当てるんだ」というSKYAKTIVのような強い意思が感じられなければ技術の核も見あたらず、「数打ちゃあたる」に見えなくもない。時に「何でもやる」ことに必死で、ケアが不十分ではないかと感じることもある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150530-00010000-etype-sci

2015/05/30 <FCV>宮城水素ステーション、国補助採択(河北新報)

 宮城県は29日、年度内の県内導入を目指す燃料電池車(FCV)と燃料の水素を供給する水素ステーションについて、ステーション設置が環境省の補助事業に採択されたと発表した。

 計画では、ホンダと岩谷産業が共同開発したスマート水素ステーション(SHS)を仙台市内の県有地に設置する。概算事業費は1億7000万円。補助事業の採択により、1億2000万円を上限に設置費用の最大4分の3の補助が受けられる。

 補助金交付申請を経て12月に設置工事に着手し、来年2、3月に稼働できる予定。稼働に合わせて、ホンダが来年2月にも発売するFCVをリース契約し、公用車として活用する。

 県再生可能エネルギー室の担当者は「FCVが一般に広く普及し、多くの人が利用できるようになるのが最終ゴール。補助事業採択は普及実現への第一歩になる」と話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150530-00000020-khks-bus_all

2015/05/31 電気代節約術、家庭でどう防衛する? マイホーム発電、契約メニュー見直し、高圧一括受電…(産経新聞)

 6月から関西電力が家庭向け電気料金を再値上げするのに対し、節電以外の家計防衛策に関心が高まっている。家で電気をつくる「マイホーム発電」や関電との契約メニューの見直しのほか、契約する電力会社を変えることも可能だ。
 ■売電で光熱費賄う

 堺市北区の男性会社員(33)は、3年前に新築した家にマイホーム発電として、家庭用燃料電池「エネファーム」と太陽光発電を導入した。妻と4歳の長女に、生まれたばかりの次女。夏場は冷房が欠かせないが、「月の電気代は1500円程度に収まる。売電収入で光熱費をまかなえる」と話す。

 エネファーム単体でも4人家族で光熱費を年8万6千円引き下げる効果があるという。大阪ガスでは昨年9月、累計販売台数が3万台を突破した。

 担当者は「東日本大震災以降、非常時の電源確保に関心が高く、本体価格の引き下げが導入を後押しした」と話す。今年度は販売目標に1万2300台を掲げている。

 ただエネファームは値下がりしたとはいえ実勢で約140万円。太陽光発電も出力1キロワットあたり37万円前後かかり、一般的なものでも100万円を上回る。多額な初期投資が課題だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150531-00000502-san-bus_all

2015/05/31 「天野先生のように」 目輝かせる黎明高生、郡山で交流(福島民友新聞)

 「天野先生のようになりたい」。青色発光ダイオード(LED)開発で2014(平成26)年にノーベル物理学賞を受賞した名古屋大教授の天野浩さんと30日に交流した安積黎明高の生徒は、研究の心構えや課題解決のコツを直接学び取った。本県の未来や復興を担う若者たちは目を輝かせ、憧れの世界的な研究者との貴重な時間を楽しんだ。

 天野さんは福島民友新聞社が創刊120周年を記念し、読売新聞社と共催したノーベル賞受賞者を囲むフォーラム「次世代へのメッセージ」福島セッションに先立ち同校を訪問した。化学部を中心とした生徒約40人は、緊張した表情を見せながら「グルコサミン」を使った燃料電池の作製やカニの甲羅からの成分「キチン」の抽出、高い精度で大気中の二酸化窒素濃度を測る装置の製作など、日ごろ取り組む研究内容と課題などを説明した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150531-00010000-minyu-l07

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