燃料電池ワールド Vol.1876 (2015/05/22 08:51)

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□燃料電池ワールド Vol.1876
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■2015年05月22日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン
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2015/05/13 バラード社、ソラリス社から次世代燃料電池バス・モジュールの追加注文を受ける(Ballard)

〔訳注〕バラード社(Ballard)は、ソラリス・バス&コーチ社(Solaris Bus & Coach:Solaris)から、ヨーロッパで展開する計画のゼロ・エミッション・バスに使われる燃料電池発電モジュールの追加注文を受けた。次世代燃料電池電源モジュール「FCベロシティ(FCvelocity)-HD7」は、新しい24メートル(80フィート)燃料電池バス計画に組み入れられる。ソラリス社への発電モジュールの配送は今年後半に予定されている。バラード社の燃料電池電源モジュール「FCベロシティ(FCvelocity)-HD7」で動力を供給されている最初の2台のソラリス社のバスは2014年12月に操作試験の一環として、ドイツ、ハンブルグ市(City of Hamburg)の公共交通会社であるハンブルグ高架鉄道社(Hamburger Hochbahn AG)に提供された。

2015/05/13 AFC社、ドイツの燃料電池プロジェクトはいまだ進行中(AFC Energy)

〔訳注〕AFCエナジー社(AFC Energy plc)は、エア・プロダクツ社(Air Products)のシュターデ(Stade)施設へAFC社初の240kW級アルカリ型燃料電池(alkaline fuel cell)「コレ(KORE)」システムの配送に向けた進捗状況の最新情報を提供している。この記事はその細かい情報を述べている。

2015/05/13 AFCエナジー社、ドバイ・エネルギー最高評議会、ドバイ電気・水道局、ドバイ・カーボン・センターと300MW級燃料電池の覚書で声明(AFC Energy)

〔訳注〕AFCエナジー社(AFC Energy plc)は5月9日(土)、HEサイード?モハメド?アルTayer(HE Saeed Mohammed Al Tayer)ドバイ・エネルギー最高評議会(Dubai Supreme Council of Energy)副会長でドバイ電気・水道局(Dubai Electricity and Water Authority:通称デワ、DEWA)マネージングディレクター兼最高経営責任者(MD & CEO)と、ワリード・サルマン(Waleed Salman)ドバイ・カーボン・センター(Dubai Carbon Centre of Excellence:Dubai Carbon)会長が行った発言に満足している。この覚書は、今年4月24日に署名した「ドバイで300MW級燃料電池の発電能力を評価し、展開可能性の枠組みを提供する」というもので、記事はその後の進展について説明している。

2015/05/13 ゴールデン・エイジ・リソーシス社、メキシコの燃料電池コージェネ実験プロジェクトの建設計画と資金調達を発表(Golden Age Resources)

〔訳注〕ゴールデン・エイジ・リソーシス社(Golden Age Resources, Inc.)は本日、4月28日に報道発表で軽く触れたコージェネレーション実験プロジェクト(Cogeneration Pilot Project)の建設計画と資金調達を発表した。トーマス・ウルフ(Thomas Wolff)ゴールデン・エイジ・リソーシス・メキシコ社(Golden Age Resources Mexico S de R.L.)副社長は、次のように述べた。「100kW級バイオマス・エネルギー計画(100Kw Biomass to Energy Plan)は、当社の戦略的提携先であるGEIグローバル・エナジー社(GEI Global Energy Corp)から提供される新しい燃料電池技術とともに、規模の拡大に対応できる廃棄物発電(scalable WTE:Waste to Energy)プラントとして建てられる」。

 廃棄物発電プラントから作られる電力は、署名された20年の電力購入契約(Power Purchase Agreement)によりメキシコ電力委員会(Comision Federal de Electricidad:CFE)に売却される。コージェネレーション実験プロジェクトの建設は、2015年第4四半期に開始される。建設とプラントの設置期間は6カ月で、2016年第2四半期にオンライン接続をする予定である。これらの総コストは200万米ドル、資金調達は2015日4月1日付けで署名された700万ドルのエクイティ・ライン(借金)でアメリカのヘッジファンドを介して準備する。テレンス・バーン(Terence Byrne)当社の最高経営責任者は、「この実験プロジェクトは2018年第4四半期までに黒字化して、20年間の電力購入契約が終わるまで利益を生み出す」とコメントした。

■2015年05月21日のWEB LINK NEWS
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2015/05/21 古紙から水素を生産 富士化学工業と大阪市立大が技術開発(北國新聞社)

 富士化学工業(富山県上市町)と大阪市立大は、古紙から水素を生産する技術を開発した。古新聞や古雑誌を水素に変換するシステムを構築するため、5年後に実証実験を開始することを目指す。

 同社によると、古紙を特定の酵素に浸して糖分に変えて植物から抽出した葉緑素を混ぜ、化学反応を促す触媒の白金を加えた後、太陽光を照射すると水素が発生する。水素へのエネルギー変換効率は現在約0・2%で、実証実験までに2%に引き上げたい考え。

 水素は近年、燃料電池車の動力源として期待が高まっている。ただ、天然ガスから生産した場合、二酸化炭素が排出される課題がある。水を電気分解する場合も、電気料や他のガスが発生する課題があり、太陽光の活用を考えた。

 独立行政法人科学技術振興機構(JST)の採択事業として取り組んだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150521-00249326-hokkoku-l17

2015/05/21 エコカーブームは危険?規制すり抜け目的で、真の“エコ”に逆行も(Business Journal)
●欧米での電動化は新規制クリアが目的

 前述したヨーロッパのHVは、いずれも外部充電に対応したプラグイン・ハイブリッドカー(PHV)なのだ。最近、ヨーロッパで発表されたHVで、外部充電非対応のモデルは1台も存在しない。

 ヨーロッパの自動車メーカーが、PHVに熱心なのは、二酸化炭素(CO2)排出量規制の問題があるからだ。メーカーごとに、燃費向上と比例関係にあるCO2排出量の平均値が算出される。

 PHVの場合、エンジンを始動させない電気自動車(EV)モード走行中のCO2排出量はゼロと見なされ、外部充電機能を持たないHVに比べ、有利にカウントされる。

 そのため、利幅の大きい大型車(燃費は良くない)も同時に売りたいメーカーにとっては、CO2排出量の平均値を下げるための“救世主”になるというわけだ。

 一方、PHVに加え、テスラモーターズが生産・販売する電気自動車や日産の「リーフ」など、バッテリー電力のみで走行するピュアEVの販売がそれなりに好調なアメリカ(カリフォルニア州の一部地域など)には、また別の事情がある。

 アメリカの場合、自動車の排気ガスで問題になるのは、CO2ではなく窒素酸化物(NOx)などの“有害成分”のほうだ。特に、地形が盆地状で空気が滞留しやすいロサンゼルスなどでは、スモッグ防止のために「その地域内では排ガスを出さないこと」が重要視される。

 こういった事情を受けて、すでにカリフォルニアでは「同州内で量販を行うメーカーは、そのうちの一定数を、排ガスを出さない車両(ZEV)にしなければならない」という決まりごとがスタートしている。いわゆる“ZEV規制”と呼ばれるものだ。

 言い換えれば、特定地域内での排ガス削減が可能となれば、そこを走行するPHVやピュアEVに充電する電気は、「離れた地域で、CO2を出して作ったものでもかまわない」ということになる。

 温暖化抑制のためにグローバルなCO2排出量削減を目指す人々からは「いったい、それのどこがエコなのか?」という非難の声が上がりそうだが、このような“奇策”が可能な点も、電動化車両ならではの特徴であることは間違いない。
●中国も狙う「エミッション・エルスウェア」
「エミッション・エルスウェア(他の地域での排出)」と表現したくなるようなこの手法に、実は中国も注目している。

 北京や上海など、中国の大都市部では大気汚染が深刻なことが知られている。中国で多くの電力を賄っている火力発電は、低質な石炭を古い施設で燃やすため、排出されるガスの汚染度が非常に高いとされる。

 それにもかかわらず、大都市の大気汚染緩和策として推進されるのが、エミッション・エルスウェアでEVを走行させようというものだ。

 こう見てみると、国や土地によって、電動化車両の持つ意味合いが大きく変わることがわかる。だからこそ、既存のエンジン車両に加えて、HV、PHV、EV、燃料電池自動車(FCV)が開発されたわけで、今後も自動車動力源の多様化は加速していくだろう。

 どんな地域でもEVが一番、あるいはHVやPHVが一番の特効薬となるわけではない。これが、環境問題に対する自動車特有の難しさでもあるのだ。
文=河村康彦/モータージャーナリスト
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150521-00010000-bjournal-bus_all

2015/05/21 ホンダの技術者が「第65回自動車技術会賞」にて5件受賞(carview!)

 Hondaの技術者が、「第65回自動車技術会賞」の「技術貢献賞」「浅原賞学術奨励賞」「論文賞」「技術開発賞」の各賞において計5件を受賞した。

 今回受賞した「技術貢献賞」の受賞テーマは「燃料電池自動車および水素製造技術の進歩・発展への貢献」。受賞者は守谷 隆史氏(本田技術研究所 四輪R&Dセンター)。また、「浅原賞学術奨励賞」の受賞テーマは「Numerical Modeling Study of Diesel Exhaust Catalyst on Various Precious Metals」。受賞者は山本 修身氏(本田技術研究所 四輪R&Dセンター)となる。他にも「論文賞」は「移動境界法CFDを用いた逆止弁自励振動メカニズム解析」をテーマに4名が、「技術開発賞」は「燃料電池車向けスマート水素ステーションに適用可能な差圧式高圧水電解システム技術の開発」をテーマに3名が、「電動サーボブレーキシステムの開発」をテーマに5名が受賞した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150521-10223927-carv-bus_all

2015/05/21 「人とくるまのテクノロジー展 2015」リポート(自動車、バイクメーカー編)(Impress Watch)

 自動車技術展 人とくるまのテクノロジー展 2015(自動車技術会主催)が神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開幕した。会期は5月20日?22日で入場は無料(登録制)。
■ トヨタ自動車

 トヨタ自動車のブースでは、燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」のカットモデルをブース中央に配置したほか、新しいエンジンラインアップの中から、注目の1.5リッターアトキンソン(2NR-FKE)、1.2リッターターボ(8NR-FTS)、2.0リッターターボ(8AR-FTS)の3種類を展示した。ミライは特別企画展示コーナーに1台置かれているほか、試乗コーナーにも試乗車が用意されていた。
■ 試乗体験コーナーも設置

 人とくるまのテクノロジー展 2015では試乗会も行われた。話題の車種が勢揃いし、トヨタのミライ、マツダのロードスター、ホンダのS660など話題の市販車10車種のほか、超小型モビリティ3車種も用意され、会場周辺の一般道や会場内に用意されたコースを実際にステアリングを握って運転できる。

 試乗会は大変な人気で、事前のWeb予約、当日予約とも早々に試乗枠が埋まっている状態だった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150521-00000035-impress-ind

2015/05/21 トヨタ「MIRAI」に採用した燃料電池関連の発明で「恩賜発明賞」受賞(carview!)

 トヨタ自動車は、燃料電池を急速暖機する制御方法に関する発明で、公益社団法人発明協会が主催する平成27年度(2015年度)全国発明表彰において最高位の賞である「恩賜発明賞」を受賞した。

 今回受賞した発明は、燃料電池の発電時に発生する熱を利用して燃料電池を急速に暖めることにより、発電時に生成される水の燃料電池内での凍結を防止するというもの。燃料電池自動車(FCV)が氷点下で始動する場合、燃料電池内の生成水の凍結で発電が阻害されるという長年の課題が解決され、氷点下での始動ならびに運転が可能となった。

 FCVが寒冷地においても現状のガソリンエンジン車と同等の利便性を確保できるようになったことで、気候条件の制約を受けることなく需要のある地域への導入が可能となり、FCV「MIRAI」の販売に繋がった。
「恩賜発明賞」は、皇室からの御下賜金を拝受し、最も優れた発明の完成者に贈呈される全国発明表彰の象徴的な賞。発明に対する恩賜賞は、授与が始まった1926年に豊田佐吉が、1938年には豊田喜一郎が、自動織機に関する発明で受賞している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150521-10223950-carv-bus_all

2015/05/21 韓国ガス安全公社 日本の高圧ガス保安協会と定期会議(聯合ニュース)【ソウル聯合ニュース】韓国ガス安全公社(KGS)と日本の高圧ガス保安協会(KHK)は21日、韓国で第11回定期会議を開き、ガスの安全に関する協力策を話し合った。

 双方は、両国が育成している水素を燃料とする燃料電池自動車に関連し、水素充填(じゅうてん)設備の安全管理現況について活発に意見を交わしたほか、液化石油ガス(LPG)の事故を減らすための情報を共有した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150521-00000057-yonh-kr

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