燃料電池ワールド Vol.1855 (2015/04/17 09:22)

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□燃料電池ワールド Vol.1855
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■2015年04月17日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

※昨日発行の日付、号数を間違えたまま出してしまいました。正しくは、2015年04月16日発行、Vol.1854でした。

■燃料電池関連イベント
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☆平成27年度製品開発支援事業 公募案内【再掲】

 福岡水素エネルギー戦略会議では、水素エネルギー関連技術の向上を図り、水素エネルギー産業の育成・集積を図る目的で、福岡水素エネルギー戦略会議会員が行う製品開発の支援事業を募集しています。ぜひ、奮ってご応募ください。
※福岡水素エネルギー戦略会議には申込だけで加入できます(年会費等は必要ありません)。戦略会議HP: http://www.f-suiso.jp/
1.公募対象事業
(1)可能性調査枠
・助成対象:革新的なシーズ技術に対し、市場調査、ニーズ調査を含む事業化可能性の検討に対し助成を行う。
・助成額:500万円以内(採択決定時?平成27年度末)
・助成期間:1年間
・採択件数:1?2件程度
(2)事業化研究枠
・助成対象:事業化が期待される課題について本格的な研究開発を行うための助成。
・助成額:1,000万円/年以内
・助成期間:3年以内(採択決定時?最長平成29年度末)
・採択件数:1件程度
2.公募要領・提案書
(1)公募要領
(2)提案書様式
    様式1 提案書
    様式2 プロジェクト概要書
    様式3 提案書必要書類チェックシート
※公募要領・提案書様式は福岡水素エネルギー戦略会議のHPからダウンロードしてください。 http://www.f-suiso.jp/info/8608.html
3.提案書 受付期間
   4月1日(水)?4月30日(木)(午後5時必着)
4.採択時期
   6月下旬頃(予定)
【お問い合わせ・連絡先】
  福岡県商工部新産業振興課 担当:黒水(くろみず)
   〒812-8577 福岡市博多区東公園7?7
   TEL 092-643-3448、FAX 092-643-3421
   E-mail info@f-suiso.jp
   URL http://www.f-suiso.jp

■世界のヘッドライン
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2015/04/14 AFCエナジー社、タイで10MW級燃料電池を開発するためにバンコック工業ガス社と協定を実行(AFC)

〔訳注〕AFCエナジー社(AFC Energy plc)は、タイと初めての覚書(Heads of Agreement)を交わした、と発表した。これは、タイの主要な産業用ガス企業のバンコク工業ガス社(Bangkok Industrial Gas Co. Ltd:BIG)と商業用燃料電池開発計画に着手するためのもの。最初の10MW級AFC社のアルカリ型燃料電池は3段階で設置される。最初の2MW級は2016年末までに設置される。バンコク工業ガス社とAFC社の合弁会社は、タイのラヨーン県(Rayong Province)にあるバンコク工業ガス会社の水素パイプラインと関連施設から、余剰水素を使う最初の10MW級燃料電池工場を開発する。

2015/04/14 トヨタ「ミライ」の新しい東京ショールームで未来をちらりと見ることができる(Toyota)

〔訳注〕17日(金)にトヨタ(Toyota)は、昨年12月に販売を開始した革新的な燃料電池自動車「ミライ(Mirai)」を展示するショールームを開設する。岩谷産業(Iwatani Corporation)が東京都港区(Minato Ward)に開設する水素ステーション内に位置するこの施設は、水素を基盤とする社会を推進するために燃料電池車と水素に関する情報を共有する中核施設として役立つ。

2015/04/14 センチュリーリンクス社、委託したブルーム・エナジー社の燃料電池でアースデイにアクセス(CenturyLink)

〔訳注〕通信事業会社センチュリーリンク社(CenturyLink, Inc)は、カリフォルニア州アーバイン(Irvine)のデータセンターにブルーム・エナジー社(Bloom Energy)の燃料電池の設置を通して信頼できる持続可能な電源インフラを追加した、と発表した。「完全に委託したブルーム・エナジー社の燃料電池を環境的に持続可能な方法で当社の電力インフラに同期させることは、ネットワークとITインフラの増大する要求を支援する。センチュリーリンク社が提供している複数の顧客企業で使用するデータセンターとクラウドに基づくデータ管理のビジネスは、ブルーム・エナジー社のような技術によってより強化され、より環境的に貢献している」と、センチュリーリンク社上級副社長デービッド・メレディス(David Meredith)は述べた。

2015/04/14 テキサスA&M大学の化学者、主要な水素貯蔵システムの資金を獲得(Texas A&M University)

〔訳注〕テキサスA&M大学(Texas A&M University)の化学者Hongcai・ジョー・シュウ(Hongcai Joe Zhou)は、斬新なエネルギー貯蔵システムのための着想を提出した国中の一握りのエリート科学者たちの間で、世界中のエネルギーの未来のために新たな可能性を復活させるつもりの米国エネルギー省(United States Department of Energy:DOE)資金を与えられた。これは、彼にとって過去5年間で3度目となる。

 シュウ氏の提案は、長距離走行を可能にし、異なる車が競争する燃料電池システムを作ることを助ける見込みのある先進的な水素貯蔵素材を開発する米国エネルギー省(U.S. Department of Energy)エネルギー効率と再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy:EERE)から授与された460万ドルを分配するために選ばれた4つのプロジェクトのうちの一つである。シュウ氏の120万ドルのプロジェクトは、彼の研究グループとアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)の間の共同努力の結果である。

■2015年04月16日のWEB LINK NEWS
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2015/04/16 FCV向け燃料電池システム、2030年度は4.7兆円市場に…富士経済(レスポンス)

 富士経済は、燃料電池システム市場と関連技術の動向について調査を実施。その結果を報告書「2015年版 燃料電池関連技術・市場の将来展望」にまとめた。

 調査は2014年10月から2015年1月の期間、同社専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングや関連文献調査、社内データベースを併用して行った。

 燃料電池システム世界市場は、産業・業務用や家庭用に加えて、燃料電池車が商用化されたことで主要商品が出揃った状況にある。2014年度の市場規模見込みは前年度の59.3倍となる1363億円。市場規模が1000億円を超えたことで注目度が上昇しており、2015年度以降の参入企業の増加が期待される。

 エリア別では、北米は産業・業務用と非常用電源を含むポータブル/バックアップ用、フォークリフト向けなど駆動用の需要が大きく、2014年度で世界市場の5割を占める見込みだ。日本は民生用燃料電池導入補助金制度により2013年度から家庭用が大きく伸びている。

 燃料電池車は2014年度では5億円だが、2020年度頃から大きく伸び、2030年度には日本市場の7割を占めると予想される。欧州の市場規模は小さいが、2025年度以降に燃料電池車が大きく伸び、2030年度には最大の需要エリアになると予想される。アジアでは2014年度は産業・業務用が大部分を占めると見込まれる。

 需要分野別では、2014年度は、産業・業務用が6割を占めると見込まれる。日本では参入企業が限られていたが、2015年度以降は複数の企業が実証実験後に新規参入するとみられ、市場の拡大が期待される。全体の3割を占める家庭用は、日本での需要が大部分である。大手都市ガス事業者を中心にエネファームが好調だ。

 燃料電池車は、先行する自動車メーカーによる第一世代車が2015年度から2018年度に出揃うとみられ、2020年度には各メーカーが量産体制を整えると想定される。補助金制度が充実している日本、ZEV(Zero Emission Vehicle)規制が課されるアメリカのカリフォルニア州、環境対応自動車のユーザーメリットが大きい北欧などの欧州諸国から普及が始まるとみられる。

 日本では、東京五輪を契機とした水素インフラの新規整備、燃料電池車・水素燃料の認知度向上などにより、2020年度以降の本格的な普及に向けた施策が期待される。先進国を中心に普及が進み、2030年度には4兆7520億円が予測される。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150416-00000004-rps-bus_all

2015/04/16 また日本が世界をリード!水素ステーションの設置に「パクるにしても難易度が高い」「わが国の電気自動車技術の方が上」の声―中国ネット(Record China)

 2015年4月14日、中国の掲示板サイトに「日本がまた世界をリード!」と題するスレッドが立った。

 スレ主は、安倍首相が13日、東京都港区で燃料電池車に燃料の水素を供給する水素ステーションの開所式に出席したことを伝え、「間違いなく日本は水素エネルギー革命のフロントランナーとなったと言ってもよい」と安倍首相が語ったと紹介した。

 また、「日本政府は2020年の東京オリンピックまでに燃料電池車と水素ステーションを普及させたい考えで、今年度中に全国で76か所の水素ステーションを整備する予定だ」とも伝えた。

 このニュースに対して中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150416-00000019-rcdc-cn

2015/04/16 新日鐵住金のチタン箔、トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI」に採用(マイナビニュース)

 新日鐵住金は4月16日、燃料電池内の基幹部品における腐食環境に対して優れた耐食性を有する特殊圧延チタン箔の製造方法を開発、トヨタ自動車が販売する燃料電池自動車「MIRAI」の燃料電池スタック内のセルを構成する部品として採用されたことを明らかにした。

 チタンは軽い、強い、耐食性に優れているといった機能を有する素材であり、航空機や電力・化学プラント、自動車部品、眼鏡や時計といった民生品まで幅広い分野で用いられている。同社では、1987年よりチタン箔製品の提供を行ってきており、MIRAIへの採用は、そうした高品質、高付加価値製品として評価された結果となる。

 なお、同社では今回のMIRAIへの採用により、将来期待される水素社会の一翼を担う、先進性の高い事業分野への進出を加速するなど、チタン製品の新たな需要分野を開拓し、適用拡大を進めていく方針としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150416-00000125-mycomj-sci

2015/04/16 <大手石油元売り>電力、ガスに注力 多角化進む(毎日新聞)

 大手石油元売り5社が、本業の石油関連以外のエネルギー事業に注力している。省エネやエコカーの普及などで石油需要は長期的に縮小傾向で、新たな経営の軸を求めて多角化に取り組む。特に傾注するのは電力事業で、ガスや水素の供給、太陽電池生産などを含めた総合エネルギー企業への転換に各社は取り組んでいる。

 各社が発電所建設を急ぐのは、国内の電力需要が今後も増加する見込みだからだ。ただ「石油事業に比べ、電力事業は投資に対する収益率が低い」(大手証券アナリスト)との指摘もあり、発電のコスト削減などの努力も問われている。

 また、JXエネはガス事業にも乗り出した。青森県八戸市や北海道釧路市で今月からLNG基地を運用している。マレーシアなどから調達したガスを東北電力や地元企業に供給する。同社は水素事業にも熱心で、燃料電池車に水素を補給する「水素ステーション」を首都圏など12カ所に設置。15年度には40カ所に拡大する計画だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150416-00000062-mai-bus_all

2015/04/16 EV充電技術進んでも近距離使用が現実的=トヨタFCV開発者(ロイター)[横浜市 16日 ロイター] - トヨタ自動車の燃料電池車(FCV)「ミライ」の開発責任者、田中義和チーフエンジニアは16日、記者団に対し、たとえ急速充電での技術革新が進み航続距離が伸ばせたとしても、電気自動車(EV)をガソリン車などのように長距離を走るために使うのは現実的ではないとの考えを示した。

 EVはこれまで200ボルトの普通充電で8時間程度、急速充電でも30分程度と充電時間が長く、航続距離が約220キロと短いことなどが普及の加速を妨げてきた。日産自動車や独フォルクスワーゲングループなどはこうした弱点の改善に向けてバッテリー技術開発を進めている。

 こうした動きに対して、田中氏は、例として「500キロを走行するために12分チャージ(充電)ができたら、約1000軒分の家の電気を一瞬にして出さなければいけないことになる」と説明し、技術の進歩で急速充電が可能になっても「電力需要の平準化とまったく逆行している」と指摘。「トヨタはEVを否定していない」と強調した上で、「EVは、夜に家で充電し、昼に近距離で使うのが一番良い使い方ではないか」と述べた。

 田中氏は、FCVも経済合理性や技術面での課題はまだ大きいとの認識を示しながらも、水素社会実現に向けての「世界のイノベーションにつながる」と強調した。福岡市では3月、下水処理施設の汚泥を原料とした水素スタンドが開設。汚泥の発酵で発生したバイオガスを改質した水素で、1日にFCV約70台分に供給できるという。

 1985年に生まれた映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズで描かれていた未来。自動車型タイムマシン「デロリアン」でタイムスリップした30年後の2015年、車は自由に空を飛び、車の燃料は生ごみだった。田中氏は「さすがにミライはまだ空は飛べないが、まさに2015年の車だ」と語った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150416-00000102-reut-bus_all

2015/04/16 トヨタ・ミライが描く未来とは?(河口まなぶ)
では、実際に乗ってみるとどんな感じなのかというと、電気自動車とほぼ変わらないフィーリングだ。これは駆動がモーターによって行われているからで、その感覚自体は変わらない。ただ、燃料電池車の場合は発電しながら走るため、アクセルを踏み込むと水素と空気を燃料電池へ送り込むための機器の音が聞こえる。コンプレッサーが回って空気を送り出すような音だ。

 とはいえ基本的には静粛性が高い。ガソリン車のようなエンジンの音や振動がないため、聞こえるのは先の音に加えて、タイヤと道路が接する音(ロードノイズ)くらい。面白いのは極めて静粛性が高いがゆえに、ロードノイズがガソリン車等よりも大きく感じること。エアコンも風量を強くすると、ファンの音が良くわかるくらい静かだ。

 やや残念だったのは、安全装備に関して。最近ではイザという時の自動ブレーキや、前のクルマとの距離と速度差を把握してアクセル/ブレーキをクルマが制御するアダプティブクルーズコントロールが当たり前になりつつある。そうした中でミライは、自動ブレーキもアダプティブクルーズコントロールも備えるが、最新のものからすると少し差がある。自動ブレーキは最近のトレンドであるレーダー+カメラ式の一歩手前となるもので、アダプティブクルーズコントロールは全車速域対応ではない。つまり、前車に追従して停止まではサポートしない。また最近では、ステアリングアシストを行うクルマも増えつつあるが、そこまではサポートされていない。パーキングブレーキも最近のトレンドである電動式ではなく、旧来からの足踏み式となる。

 もっともこの辺りは、ミライの開発スケジュールとトヨタの安全装備の展開時期とのズレによる。ただ、先日改良されたカローラが、Toyota Safety Sense Cという衝突支援回避パッケージを展開しているだけに、先進的なクルマであるミライではそれ以上の装備を備えてほしいし、この分野でもリッチな内容で新しさを表現してほしいと感じるのが本音だ。しかもこうした安全装備はメカニズムの構成上、後からアップデートすることが困難なものでもある。とはいえトヨタ的には機会があればアップデートを図ろうという狙いはあるはずだ。

 政府が推し進める水素社会へのロードマップが今後どのように展開し、その中で重要な役割を担う燃料電池車がどのように普及していくのか、また世界の中にあって日本がいち早く市販を実現した燃料電池車がどのようにイニシアチブをとっていくのか? 筆者にはとうてい推し量れない話だが、これまでとは異なる世界を創ろうとする意志は、確実に拡がっていることを感じた試乗会でもあった。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kawaguchimanabu/20150416-00044884/

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