燃料電池ワールド Vol.1851 (2015/04/13 09:25)

水素チャンネル Home

■───────────────────────────
□燃料電池ワールド Vol.1851
■□□□□□□□□□
■2015年04月13日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン
□□□───────────────────────────

2015/04/08 カーメル・バレー計画委員会、サンディエゴで始めての水素燃料供給ステーションを承認(Karen Billing-Del Mar Times)

〔訳注〕カリフォルニア州カーメル・バレー(Carmel Valley)はまもなく、サンディエゴ(San Diego)で最初の水素燃料供給ステーションを建設する。3月26日の会合で、カーメル・バレー・コミュニティ計画委員会(Carmel Valley Community Planning Board)は、カーメル・バレー道路と州間高速道路5号上にあるシェル・ステーション(Shell Station)にファーストエレメント社(FirstElement)による805平方フィート給油ポンプを建設することに対する投票を賛成12対1で承認した。ファーストエレメント社は、車を所有し、市場を成長させるために辛抱強く待っている小売の水素燃料供給ステーション・ネットワークを提供する歴史上最初の企業となる。

 カリフォルニア州は、ジェリー・ブラウン(Jerry Brown)カリフォルニア州知事のゼロ・エミッション自動車行動計画(Zero Emission Vehicle (ZEV) Action Plan)で、2020年までにカリフォルニア道路上に100万台の、2025年には150万台のゼロ・エミッション自動車を所有することを見越して、水素燃料供給ステーションの成功を約束している。カリフォルニア州は、最初の2万台の燃料電池自動車にそこそこに対応するために2015年末までに68の水素ステーションを持つ計画である。南カリフォルニアのステーションは、トーランス(Torrance)とロサンジェルス(Los Angeles)、アーバイン(Irvine)にある。カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は、ファーストエレメント社に19の水素ステーションを建設するために2760万ドルの助成金を提供してきた。そして州の助成金に加えて同社は、トヨタ(Toyota)からステーション建設のための資金援助を受けることになっている。

2015/04/08 オランダのメーカー、将来の水素自動車のために持続可能な700バール充てん技術を開発(Paul Dvorak-Windpower)

〔訳注〕この開発を促進することを願う幾つかのオランダ企業は、燃料電池および水素の生産、貯蔵、流通で協同している。自動車業界は間違いなく、有望な代替燃料として水素に未来を見ている。オランダでは現在、数台のトラックや配送バン、バス、乗用車にしか水素駆動車はないが、水素燃料の使用はこの数年で、より多くの乗用車とともに拡大することが期待されている。

 テーシング社(Teesing B.V.)は、このシステムの商業的実現可能性を見守りたいと考えている。同社は中国の同済大学(Tongji University)が補助金を投資する実証プロジェクトを検討している。プロジェクト・パートナーは以下の通り。
同済大学、上海、中国(Tongji University Shanghai, China)
WEH、水素燃料補給部品、ドイツ(WEH, Hydrogen refuelling components, Germany)Itensify、高圧&流量管理システム、オランダ(Itensify, High pressure & Flow control systems, Netherlands)

2015/04/08 燃料電池・水素エネルギー協会、連邦政府の持続可能性への取り組みを増やすための大統領命令を賞賛(Fuel Cell and Hydrogen Energy Association)

〔訳注〕ワシントンにある燃料電池・水素エネルギー協会(Fuel Cell and Hydrogen Energy Association)は、昨日(7日)のオバマ大統領(President Obama)からの大統領命令(Executive Order)を歓迎している。それは、連邦機関の持続可能性の努力を増やし、設定された目標を達成するために選択された技術として燃料電池の具体的な取り組みを増やすからである。この指令(directive)は、エネルギーの使用をカットし、水の使用量を削減し、連邦政府の自動車艦隊から地球温暖化ガスを減少させて、さらに、クリーン・エネルギーの発電量と連邦政府艦隊のゼロ・エミッション自動車を増やす目標を持っている。「燃料電池は、政府がこのリストが達成しようとするすべての目標を助けることができる」と、モリー・マーコウィッツ(Morry Markowitz)燃料電池・水素エネルギー協会会長は述べた。

2015/04/08 マントラ社、燃料電池特許を出願予定(Mantra)

〔訳注〕マントラ・ベンチャー・グループ社(Mantra Venture Group Ltd.)の子会社、マントラ・エナジー・オールターナティブズ社(Mantra Energy Alternatives)は、独創的な燃料電池技術のビデオ・デモ(video demonstration)を公表することを発表した。これは、混合反応体燃料電池(MRFC:Mixed Reactant Fuel Cell)に関連した暫定特許出願(provisional patent application)の書類として現在、撮影中のものである。また同社は、5月27、28日にニューヨーク市で開催される2015マーカム・マイクロキャップ会議(Marcum Microcap Conference)のスポンサーとして、混合反応体燃料電池を披露する。マーカム会議の直後の5月31日から6月5日まで、マントラ社のCEO博士ソナ・カゼミ(Sona Kazemi)はゴードン会議(Gordon Research Conference)で同社の「炭素回収、利用、貯蔵」の研究発表を行う。

■2015年04月10〜12日のWEB LINK NEWS
□□□───────────────────────────
2015/04/10 FCV普及へ宮城県が官民協17日初会合(河北新報)

  宮城県は17日、燃料電池車(FCV)を東北に普及させる官民組織「みやぎFCV普及促進協議会」の初会合を県庁で開く。自動車やエネルギー各社などが参画し、6月までに方向性をまとめ政府要望などを行う。

  協議会にはFCV「MIRAI(ミライ)」を生産するトヨタ自動車や発売予定のホンダ、水素を補給する水素ステーションを運営する岩谷産業やJX日鉱日石エネルギー、地元のカメイ、東北電力などが参加。仙台市交通局や県タクシー協会なども入り、計14団体で構成する。

  6月にかけて月1回のペースで会合を開催。FCVの普及目標台数、コスト面などステーション整備の課題解決の具体策を話し合う。協議会として、ステーション整備の補助対象地域拡大などを政府に要望する。

  現時点では高価格で量産も難しい。普及には水素ステーションの整備も前提となる。国は1基当たり5億円とされるステーション整備費用の最大2分の1を補助しているが、東京、大阪、名古屋、福岡4大都市圏に限定している。

  県再生可能エネルギー室は「国策として進められているFCV普及の動きを東北に広げられるよう、官民で取り組みたい」と説明する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150410-00000010-khks-pol

2015/04/10 <熱電併給発電>2030年25%増 電源比率で7%相当に(毎日新聞)

 経済産業省は10日、2030年の電源構成(エネルギーミックス)を議論する有識者委員会で、自家発電の廃熱を給湯や空調に利用するコージェネレーション(熱電併給)システムの発電能力が30年に1250万キロワット以上になるとの試算を示した。13年時点の1000万キロワットから25%増加し、電源比率は約7%に相当する。

 熱電併給システムは、電源構成のなかで、自家発電の燃料となる天然ガス火力や石油火力に含まれる。発電した後の廃熱を給湯や空調に利用するので、省エネや温室効果ガスの削減につながる。

 有識者委員からは「自家発電による熱電併給システムの普及を支援することで、地域で自分たちのエネルギーをつくる取り組みが進み、地域活性化につながる。電源比率15%を目指すべきだ」など目標の引き上げを求める意見が相次いだ。

 経産省は今後、熱電併給システムの一種で、都市ガスに含まれる水素と酸素を反応させて電気を作る燃料電池の普及を進めることなどで目標の上積みを検討する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150410-00000065-mai-bus_all

2015/04/11 シェール革命追い風「天然ガス車」復権図る 「燃料電池車」より輸送能力優れ(産経新聞)

 「究極のエコカー」といわれる燃料電池車(FCV)が注目される中、トラックを中心とする天然ガス自動車(NGV)の国内普及は失速気味だ。ガソリン車やディーゼル車に比べ、二酸化炭素(CO2)や環境汚染物質の排出削減が図れるNGVはかつて低公害車として脚光を浴び、普及台数は4万3000台を突破した。だが、近年は伸びが鈍化しており、日本ガス協会が目標とする平成42年の50万台到達のハードルは厳しくなっている。しかし、現在の電気自動車(EV)やFCVは輸送能力に限界があり、NGVへの期待は大きい。ガス業界は、安価な米国産シェールガスの輸入や、都市間の長距離輸送がしやすくなる大型車の投入などを起爆剤に、復権を目指している。
■水素よりもガス優先が本音

 「NGVの普及をまず進めなければならないのに…。水素ステーションに力を入れる余裕なんて、正直ない」
 都市ガス大手幹部はこうため息をつく。

 「水素社会の実現」は安倍政権の政策の大きな柱。トヨタ自動車が世界初の市販FCV「MIRAI(ミライ)」を昨年12月に発売したのに合わせ、石油元売りのJX日鉱日石エネルギーと、ガス専門商社の岩谷産業はFCVに燃料の水素を供給する水素ステーションの整備を積極的に進めている。JXは27年度末までに全国で40カ所、岩谷も20カ所まで増やす方針だ。

 これに対し、都市ガス大手は、東京ガスが東京都練馬区に天然ガススタンド併設型の水素ステーションを1カ所開設しただけ。どの社も設置目標を示していない。

 その背景には、「FCVがどれだけ普及するかわからないのに、水素ステーションに巨額の投資はできない」(都市ガス首脳)という慎重論に加え、当然のことながら、主力商品である天然ガスの普及を優先させたいとの本音がある。

 しかし、自動車メーカーがディーゼル車のクリーン化を進めたことなどから、NGVの普及台数の伸びは鈍化し、手を引くメーカーも現われた。23年の東日本大震災発生直後にガソリンや軽油が不足した際、天然ガススタンドのほとんどが営業を継続でき、評価は上がったものの、過去4年の普及台数は4万台を推移し、スタンド数も300カ所程度にとどまっている。
■シェール革命を追い風に

 一方、世界全体を見渡せば、NGVは約2000万台も普及しており、エコカーの中では主役の地位を確立している。

 EVは1度の充電で走れる航続距離が短いうえ、バッテリーガ重く、大量の荷物が積めないという弱点がある。FCVは航続距離が長く、荷物を多く積むための大型化も期待されているが、実現はまだ先だ。

 これに対し、NGVの構造は、基本的にガソリン車、ディーゼル車などの従来車と同じで、異なるのは燃料系統だけ。出力やトルク性能は、ベース車のガソリン車やディーゼル車とほぼ同等の性能を持っており、低公害の乗用車、トラック、バスが実用化され、輸送能力が高いのが売り物だ。通常、燃料の都市ガスは高圧(約200気圧)に圧縮、充填され、NGVは圧縮天然ガス(CNG)車と呼ばれている。

 普及拡大には、メーカーの新製品の開発も欠かせない。国内唯一のCNGトラックメーカーとなったいすゞ自動車は、27年に大型のCNGトラックを投入する方針だ。大型トラックが普及していけば、都市内だけではなく、都市間の輸送も拡大し、CO2のさらなる削減効果が可能だ。
■安定供給、輸送能力の信頼は絶大

 約4000台の天然ガストラックを保有する物流大手、佐川急便は今年3月から、車両のクリーン化や多様化を一層進めるため、東京の大手町・丸の内・有楽町地区でEVトラックも導入したが、運送業界関係者はこう指摘する。

 「平坦(へいたん)なエリアはいいが、EVは坂道には弱く、輸送能力も低い。天然ガストラックのほうがよっぽど役に立つ」

 “トラック野郎”たちがNGVに軍配を上げる現状を追い風に変えられるか。復権に向け、天然ガス関連業界の次の一手が待たれている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150410-00000535-san-bus_all

2015/04/11 売れる妹タレントとは? マイナス要因になることも…(オリコン)

 資生堂「シーブリーズ」の新CM出演が発表された広瀬すず。今年に入ってからロッテ「Fit’s」、明星食品「一平ちゃん 夜店の焼そば」、東京ガス「エネファーム」に続く新規CMで、まさに引っ張りダコ。年頭からブレイクを期待されていた新鋭が、予想をさらに上回る勢いで人気を広げている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150410-00000344-oric-ent

2015/04/12 次世代自動車で世の中はこう変わる! (会社四季報オンライン)

 投資テーマとして注目度が増している「自動運転」。自動運転に限らず、次世代自動車を取り巻く環境や技術は、今後20年で大変革が起きると予測されている。『自動運転―ライフスタイルから電気自動車まで、すべてを変える破壊的イノベーション』(日経BP社刊)の共著者で、自動車技術・産業に関するコンテンツ編集、制作を手掛けるオートインサイト代表の鶴原吉郎氏に今後の見通しを聞いた。

 ――燃料電池車(FCV)よりEVのほうが普及する可能性が高いのでしょうか? 

 最近のFCVの技術進歩はめざましい。しかし、現時点での一番のハードルは水素をどこから調達するかということ。現在一般的な天然ガスから水素を改質して作る方法では、エネルギーの3?4割のロスが発生する。さらに、水素を加圧して高圧タンクに充てんするためのエネルギーも必要だ。FCV自体はエネルギー効率が高いものの、水素の製造、輸送、貯蔵段階でのロスが大きい。この点の利用者のメリットを考えると、現時点では電気自動車のほうが可能性は高いと考えている。

 ――昨年はタカタのエアーバッグ問題が起きましたが、自動運転システムでも事故が起きた際のリスクが考えられます。

 それは自動運転が実用化するうえでの最大の課題となる。自動運転は段階的に導入されていくことになるが、自動ブレーキなどごく初歩のドライバー支援システムでも、システムの不備で万が一にも重大な事故が起きれば、自動運転の普及は10年遅れると危惧する人もいる。

 法律面でも、完全自動運転は、現在どの国でも認められていない。今は車はドライバーのコントロール下に置かなくてはいけないとされているが、自動運転ではどういう状態がコントロール下といえるかが議論されている。どこまでがドライバーの責任で、どこからがシステムの責任になるのか。その境界線が今ははっきりしていない。事故が起きた際にすべてが自動車メーカーの責任とされてしまったら、自動運転など怖くて実用化できないため、このあたりの定義が定まらないと難しいだろう。保険の制度にも抜本的な変革が求められる。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150412-00065853-shikiho-biz

───────────────────────────────────

■メルマガ「燃料電池ワールド」
 □毎週月〜金曜日発行(年末年始および祝日は休刊)
 □編集・発行:燃料電池NPO pemdream
  連絡先:http://pemdream.com/index.php?contact%20us

 □解除を希望される方は、利用されている「まぐまぐ」または「melma!」のどちらかで解除の手続きを行ってください。pemdreamでの代行はできません。
 まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065319.html
 melma! http://melma.com/backnumber_39824/
□マガジンID:0000065319(まぐまぐ) m00039824(melma!)


**H2**

<前の号 次の号>

TAKAGI-1