燃料電池ワールド Vol.1850 (2015/04/10 09:32)

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□燃料電池ワールド Vol.1850
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■2015年04月10日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン
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2015/04/07 バラード社の顧客、世界初の水素燃料電池路面電車に試乗(Ballard)

〔訳注〕バラード・パワーシステムズ社(Ballard Power Systems)は本日、世界初の水素燃料電池で駆動する路面電車(rail electric tram)を、山東省(Shandong province)チンタオ(Qingdao、青島)の中国の鉄道車両メーカー、青島四方機車車輛(四方車輌、CSR Qingdao Sifang Company:CSR Sifang)の本社兼製造・試験工場で3月に開かれた試運転セレモニーで成功裏に実証した、と発表した。
「これは、我々の世界有数の燃料電池発電モジュールの新しい利用法に対する刺激的な実演である。クリーンな都市輸送は中国で高い優先事項となっており、このゼロ・エミッションの試作燃料電池路面電車は実証された解決策として重要なステップである」とランディ・マキューエン(Randy MacEwen)バラード社の社長兼最高経営責任者(President and CEO)は語った。

2015/04/07 インテリジェント・エナジー社、BIC社の資産の買収を終了、これは組み込み型水素燃料電池技術の発展にとって重要な前進である(Intelligent Energy)

〔訳注〕インテリジェント・エナジー社(Intelligent Energy)は本日、使い捨て消費財の世界的リーダーのソシエテ・ビック社(Soci〓t〓 Bic:BIC)の携帯用燃料電池と使い捨ての燃料カートリッジ資産の買収の終了を発表した。

 インテリジェント・エナジー社は、ビック社の燃料電池と使い捨てカートリッジ技術を、完了時に1300万ドルと、移行サービスが完了した時に一度に支払われる200万ドルの財政的対価で取得している。契約は700万ドルまでのアーンアウト(earn out)が含まれている。
〔訳語〕アーンアウト(earn out)は、M&A取引の交渉手段の一つで、検索するとたくさんの説明が見つかる。

 例えば、http://judiciary.asahi.com/outlook/2010072300013.html

2015/04/07 代替エネルギー生産におけるバージニア工科大学の研究者の発見は、水素を燃料とする自動車にとって大躍進となるかもしれない(Virginia Tech)

〔訳注〕バージニア工科大学(Virginia Tech)のパーシバル・チャン(Percival Zhang)教授と大学院生ジョー・ローリン(Joe Rollin)は、ゼロ・エミッション燃料を作るのにかかる時間とコストを減らし、生物学的手法(biological method)を用いた水素燃料生成方法を発見した。この方法は、水素を生産するために豊富に入手可能な茎(stalk)や穂軸(cob)、殻(husk)などのトウモロコシ茎葉(corn stover)を使っている。

2015/04/07 長崎県沖合の風力発電から水素を生成するプロジェクト

〔訳注〕ゼロ・エミッション水素発電社会に到達する一つのステップとして風力発電から水素を生成するために、実験的なプロジェクト試験が4月6日に行われた。環境省(Environment Ministry)と総合建設会社の戸田建設(Toda Corp.)は、長崎県五島列島(Goto)の一つ、椛島(Kabashima island)から約1km離れた海域で、風力発電施設の実験を行った。

 このプロジェクトで製造された水素は、水素とトルエン(toluene)間の反応によって取得されたメチルシクロヘキサン(Methylcyclohexane)と呼ばれる液体に貯蔵される。この液体は、風力発電で発電した電気によって作られた水素の化学反応によって生成されたもの。使用するための水素は、熱と触媒を使って成功裏にメチルシクロヘキサンから抽出された。実験は2016年3月まで続く。

2015/04/07 スカイロンダのために計画された水素燃料補給ステーション(Almanac)

〔訳注〕カリフォルニア州は、6650台の水素駆動自動車が2017年までに州の路上を走っているだろうと断定している。スカイロンダ(Skylonda)はサンフランシスコ近郊の町、ここに水素燃料補給ステーションができるようで、しかしその助成金を巡ってバッテリー電気自動車と燃料電池電気自動車との”取っ組み合い”が起きている、という記事のようだ。

■2015年04月09日のWEB LINK NEWS
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2015/04/09 トウモロコシの皮や茎から水素燃料、新製法開発 米研究(AFP=時事)

 【AFP=時事】ごみとして捨てられるトウモロコシの皮や茎の部分を利用して、安価な水素燃料を作る方法を発見したとの研究論文が、6日の査読学術誌の米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に掲載された。水素燃料は、化石燃料のように環境を汚染する心配がないとされている。

 米バージニア工科大学(Virginia Tech University)を中心とするチームによるこの研究は、無公害の燃料を生産する際の時間とコストを削減し、今後の水素動力車推進の動きを加速させることにつながる可能性がある。

 論文の共同執筆者で、同大の生体システム工学部のパーシバル・チャン(Percival Zhang)教授は「ローカルレベルで調達可能なバイオマス資源から、安価で環境にやさしい水素燃料を地方分散型で生産する──水素を基盤とする経済の実現に向けた最も重要な一歩をわれわれは示した」と研究の成果について語っている。

 研究は、バージニア工科大博士課程の元学生で同教授の下で学んだジョセフ・ローリン(Joseph Rollin)氏が主導した。2人は新興企業「セルフリー・バイオイノベーションズ(Cell-free Bioinnovations)」を共同で設立している。

 水素燃料の一般的な生産方法では、加工糖への依存が高くなっているが、バージニア工科大の研究チームが開発した方法では、コストを削減し、ローカルレベルでの水素燃料の生産を容易にするためにトウモロコシの残渣(ざんさ)である皮や茎を利用している。

 トウモロコシの皮や茎を水素と二酸化炭素に分解する処理過程で、糖類のブドウ糖(グルコース)とキシロースをそれぞれ個別にではなく、両方を同時に使用できることをローリン氏は発見した。この発見は、水素が放出される速度を速めると同時に、燃料の生産に必要な施設の面積をガソリンスタンド程の広さに縮小できることを意味している。「この胸躍る技術は、水素燃料電池車を世界中に広め、化石燃料に取って代わる可能性を秘めていると考えている」とローリン氏は話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150409-00000015-jij_afp-env

2015/04/09  第24回地球環境大賞授賞式 トヨタ自動車に大賞が贈られる(フジテレビ系(FNN))

 地球環境の保全などに熱心に取り組む企業や団体などを表彰する、「第24回地球環境大賞」の授賞式が行われ、トヨタ自動車に大賞が贈られた。
 授賞式は、秋篠宮ご夫妻ご出席のもと、行われた。

 大賞を受賞したトヨタ自動車は、水素で走る燃料電池車「MIRAI」を開発・販売し、走行中に二酸化炭素などを排出しない究極のエコカーの普及により、低炭素社会の構築に貢献できることが評価された。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20150409-00000968-fnn-bus_all

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