燃料電池ワールド Vol.1794 (2015/01/21 08:48)

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□燃料電池ワールド Vol.1794
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■2015年01月21日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(2014年09月08日分までは掲載しました)
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都合により2月一杯まで休載します。

■2015年01月20日のWEB LINK NEWS
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2015/01/20 米GM、新型EVを投入 日本勢のFCVと“主導権争い”激化(SankeiBiz)

 米国の自動車市場で米ゼネラル・モーターズ(GM)がミシガン州デトロイトで開かれた北米国際自動車ショーで、性能を大幅に高めた新たな電気自動車(EV)の投入を打ち出した。米国市場では急速に進んできた原油安に伴うガソリン価格の下落で、大型車やスポーツカーの人気が高まっているが、バラク・オバマ大統領(53)が打ち出している将来的な環境規制の強化を見据えれば、自動車各社はエコカーの開発で手を抜けないのが現状だ。米国では日産自動車や米テスラ・モーターズが先行するEV市場も拡大中。燃料電池車(FCV)も含めたエコカーでの主導権争いも激しくなりそうだ。

 GMは2010年12月に発電用のエンジンも搭載した現行のボルト(Volt)を投入しているが、今回のコンセプトモデルの最大の売り物は、一度の充電で200マイル(約320キロメートル)走れる性能と、3万ドル(約360万円)に設定された価格の安さだ。走行距離で日産のリーフの84マイルを、価格でテスラの約7万ドルを大きくしのぐ水準で、17年の市場投入を目指す。最高経営責任者(CEO)のメアリー・バーラ氏(53)は「競合の状況を一新する」と意気込む。
 ◆燃料電池車と主導権争い

 GMがEVの強化を打ち出したことで開発競争が加速すれば、各社のEVの性能が向上し、普及に拍車がかかる可能性もある。テスラのイーロン・マスクCEO(43)はガソリン価格が安い水準に留まり続けたとしても、環境問題に対する意識の高まりが「社会的な圧力」となってEVの普及を後押しすると強調。「テスラは25年には数百万台を販売しているだろう」と強気の姿勢だ。

 一方、トヨタやホンダは今年のショーで、空気中の酸素とタンクに取り込んだ水素を化学反応させて発電するFCVをアピールした。トヨタが昨年12月から一般販売を始めた「MIRAI(ミライ)」の展示はメディアの注目を集め、15年度中にFCVを投入するとしているホンダも「FCVコンセプト」を北米で初めて公開した。

 いずれも二酸化炭素を排出しないEVとFCVは次世代車の主流をめぐってライバル関係にあるとされ、今後も開発競争が過熱しそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150120-00000505-fsi-bus_all

2015/01/20 トヨタが無償提供する燃料電池車の「特許実施権」とは?(clicccar)

 このように色々な話題を呼んでいるトヨタの特許実施権無償提供とは、どのように行われるのでしょうか。海外ではその国ごとの法律に従うことになりますが、少なくとも日本国内では一般に企業が自社保有の特許の実施権を他社に提供する方法は大きく分けて2つの方法があります。

 その方法とは「特許権の専用実施権を許諾する」方法と、「特許権の通常実施権を許諾する」という2つの方法です。

 これらの特許実施権を許諾するという方法は、特許権自体は元の企業が保有した状態で、たとえば特許技術を利用して製品を製造・販売するという実施行為を特許権を保有する企業が許諾するということになります。

 では専用実施権と通常実施権の違いは何かというと、専用実施権を設定すると、特許権を保有している企業も特許技術を実施することができなくなり、専用実施権を許諾された企業だけが特許技術を実施できるようになります。一方、通常実施権では、通常実施権を許諾された企業が特許技術を実施することを許されるだけで、特許権を保有する企業は許諾前と同様に自社の特許を実施することができるという点が異なります。

 今回のトヨタのFCV関連特許の実施権無償提供は、発表内容から判断すると、通常実施権を無償で提供するものと見られています。特に、燃料電池スタック、高圧水素タンク、燃料電池システム制御などの基幹システム関連の特許に関しては、FCVの市場導入初期と想定されている2020年末までに期間を限定していることが注目されます。

 FCV基幹技術の特許実施権無償提供を2020年末までとしたトヨタの狙いについて、燃料電池自動車が市場に普及する2020年末までの間はトヨタ方式の燃料電池自動車技術を世界に広めてデファクト・スタンダード化を図り、FCVが市場で普及する2020年末以降は、トヨタ方式のFCV関連特許を武器にFCV市場をリードしようとしているのではないか、という見方をするメーカーが出てくるのではないかと考えられます。

 しかし、たとえ今回の特許実施権許諾にこのような側面があるとしても、巨額の開発コストを負担して自前でFCV技術を開発し、しかもトヨタの特許網をかいくぐって自社方式を確立する困難さを考えると、トヨタのFCVに関する特許実施件許諾は、大きな魅力があることには間違いありません。

 トヨタ内部では今回のFCVの特許実施権無償提供について、ほとんどの役員が反対を表明したのを、豊田章男社長が鶴のひとこえで、FCVの普及のためには必要だと押し切った、と一般紙でも報道されたように自動車業界を超えて、社会的な関心を呼んでいます。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150120-00010000-clicccarz-bus_all

2015/01/20 【個別銘柄】野村高い、鉄鋼やメルコ買われる、伊藤忠は安い(Bloomberg)

 キッツ:6.9%高の575円。燃料電池自動車(FCV)の販売開始に伴い、豊田通商と日本エア・リキードが名古屋市内で建設を進めていた水素ステーションが完成、19日に竣工式を行った。キッツは水素ステーション向けのバルブメーカーで、今後の需要拡大を見込む買いが入った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150120-00000034-bloom_st-bus_all

2015/01/20 東京五輪で水素社会をアピール、都は実現に向け452億円を投入(Bloomberg)

 (ブルームバーグ):2020年の東京五輪は、日本が水素社会へ転換を図りつつあることを世界に示す機会となる。羽田国際空港に海外から到着した人たちは、まず燃料電池バスで空港内を移動し、選手村での移動もすべて燃料電池自動車(FCV)となる予定だ。

 東京都は五輪開催時の20年度までの7年間に計452億円を水素ステーション整備やFCVの購入補助など導入促進の費用に充てる。東京都・都市エネルギー部の藤本誠計画課長は19日、五輪を東京が世界で最も進んだ水素社会であることを示す機会とし、単年度でなく7年分の予算を計上することで、自動車メーカーや設備業者が安心して参入できる環境を整えたと述べた。
水素社会の構築

 東京都の計画では、26年度補正予算で民間企業や個人などFCV購入者すべてに国の補助の2分の1に当たる101万円を補助。水素ステーション整備は国と合わせると事業者の実質負担が約1億円とガソリンスタンド設立と同等になる見込み。中小企業の場合は全額補助での設立も可能となる。

 都内でFCVの登録台数目標は、20年までに6000台、25年までに10万台とし、燃料電池バスは20年までに100台以上を目指す。また、水素ステーション整備は20年までに35カ所、25年までには80カ所を目指す。

 水素社会構築に向けての動きについて、富士通総研の高橋研究員は「オリンピックの後が日本にとって課題となる」との見方を示した。人口が減る日本では需要の大幅な拡大は見込めず、新たな投資を急いだ後、送電網や施設のメンテナンス費用、原発の廃炉問題など課題は山積だと述べた。 
FCV普及が重要な役割担う

 トヨタは20日、将来の水素社会の実現に向けてはFCVの普及が重要な役割を担うと期待されている中、トヨタとしても率先して貢献していきたいという思いがあり、さまざまな機関・企業と協調して取り組みたいと電子メールでコメントした。

 経済産業省は昨年6月、水素・燃料電池戦略ロードマップを公表。まず家庭用や燃料電池車用などで水素利用を飛躍的に拡大させ、鉄道や建設機械などへ用途を拡大。20年代後半に水素発電を本格導入して大規模な水素供給システムを確立するなどとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150120-00000036-bloom_st-bus_all

2015/01/20 燃料電池車「MIRAI」の部品に神鋼のチタン材採用(産経新聞)

 神戸製鋼所は20日、製造するチタン材がトヨタ自動車の燃料電池車(FCV)「MIRAI」に採用されたと発表した。チタンは車のマフラーなどに使われているが、FCV部品への採用は初めて。神鋼はFCVの普及を視野に、チタンの販売拡大を目指す。

 神鋼のチタンが採用されたのは、燃料電池内で水素と酸素を隔てるセパレータ。FCVは水を排出するため、さびにくく、電気を流す性質のあるチタンが使われたという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150120-00000582-san-bus_all

2015/01/20 <トヨタ>愛知県と豊田市に「ミライ」納車…自治体初(毎日新聞)

 トヨタ自動車は20日、昨年12月に発売した燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」を、全国の自治体で初めて愛知県と同県豊田市に1台ずつ納車した。今年度中の導入を予定する県内の名古屋、刈谷、安城3市の市長らも参加した県庁での出発式で「ゴールデンキー」が渡された。

 トヨタの小平信因(のぶより)副社長は「画期的な動力源を持つ自動車。水素をこれからの有望なエネルギー源と捉え、水素社会の実現に寄与したい」とあいさつ。MIRAIに試乗した市長らは「静かで加速がいい」と話していた。

 愛知県は年度内にさらに1台導入する。県はFCV普及支援策として一定期間の自動車税免除などを行う。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150120-00000058-mai-bus_all

2015/01/20 水素ステーション用鋼管=安全性・コスト削減に効果―新日鉄住金(時事通信)

 新日鉄住金は20日、燃料電池車(FCV)に燃料を補給する水素ステーション専用の鋼管を開発し、本格的な販売を始めたと発表した。既存の鋼管に比べ水素への耐性が高く、薄肉化による軽量化で配管の安全性向上やコスト削減につながるという。既に商用水素ステーションで採用されており、今後整備が加速する国内水素ステーションでの普及を図る。

 新日鉄住金が開発したのは、高圧水素用ステンレス鋼。水素への耐性が高いため、専用鋼管の寿命は既存品に比べ約2倍に延びるという。また強度も約2倍あり、鋼管の薄肉化による流量の増加で水素を短時間で充填(じゅうてん)出来るようになる。

 専用鋼管は、既に岩谷産業や東京ガスなどが運用する複数の商用水素ステーションで採用された。政府は2025年に1000カ所程度のステーション建設を計画しており、新日鉄住金は新規ステーションでも過半数のシェア獲得を目指す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150120-00000124-jij-bus_all

■海外ニュース
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<輸送>
●バラード社、ニュー・フライヤー社から注文書を受領(2014年07月22日)

 バラード・パワーシステムズ社(Ballard Power Systems)は、ニュー・フライヤー・インダストリーズ社(New Flyer Industries)から北米のバス製造業者に最初の次世代型燃料電池モジュール「FCベロシティ(FCvelocity)-HD7」を配送するための注文書を受領した。この燃料電池は、米国連邦公共交通局(U.S. Federal Transit Administration:FTA)ナショナル燃料電池バス計画(National Fuel Cell Bus Program)の下で収益業務に活用される事前の試験と認定を受けるためにペンシルバニア州アルトーナ(Altoona)に送られて、ニュー・フライヤー・インダストリーズ社製の次世代バスに統合される。
http://www.ballard.com/about-ballard/newsroom/news-releases/news07221401.aspx

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆『水素先端世界フォーラム2015』【再掲】
〜2015年、最先端技術で拓く水素エネルギー社会〜

 2月3日(火)/4日(水)、世界の第一線研究者や産業人などオピニオンリーダーが一堂に会する「水素先端世界フォーラム2015」を開催します。初日(2月3日)には、2015年に燃料電池自動車の市場導入が始まるにあたり、FCV開発及び水素ステーション機器開発の最前線で活躍されている講師陣から、水素エネルギー社会の実現に向けたビジネスの展望、最新の技術動向について紹介いただきます。会場前では、トヨタ自動車の厚意により、燃料電池自動車「MIRAI」を展示します。2日目(2月4日)には、世界各地の研究者が最新の研究開発成果を発表し、来るべき水素社会の展望について議論を行っていきます。水素ビジネス・水素エネルギー研究に関する世界最先端の情報を入手する絶好の機会です。多くのみなさまの参加をお待ちしています。
◇プログラム
○2月3日(火)/九州大学椎木講堂 ホール(福岡市西区元岡744)
  ※同時通訳あり、入場無料(レセプションは別途)
13:00〜17:30 講演者は次の方々です。
  河合大洋氏(トヨタ自動車株式会社)
  Dr. Gearge Hansen(General Motors Japan Ltd.)
  広谷龍一氏(岩谷産業株式会社)

  岡本隆志氏(日鉄住金パイプライン&エンジニアリング株式会社)

  Mr. Ravi Sabramanian(Air Products and Chemicals, Inc. Hydrogen Energy System)
  三浦真一氏(株式会社神戸製鋼所)

  渡邊正五氏(公益財団法人水素エネルギー製品研究試験センター)
  杉村丈一氏(九州大学水素材料先端科学研究センター)
17:40〜19:00 レセプション(参加費 3,000円)
10:30〜11:30 HYDROGENIUS施設見学
○2月4日(水)/九州大学椎木講堂、I2CNER(福岡市西区)
9:00〜17:00 HYDROGENIUS研究シンポジウム

  世界各国の研究者、HYDROGENIUS各研究部門等の研究者による研究発表。
  ※同時通訳なし、参加無料
◇お申込み・お問い合わせ:ホームページオンラインフォーム、Eメール、電話、ファックスにてお申し込みください。
<フォーラム運営事務局/水素材料先端科学研究センター>

  URL:http://hydrogenius.kyushu-u.ac.jp/ci/event/ihdf2015/index.html
  TEL:092-802-3927  FAX:092-802-3928
◇申込み締切:平成27年1月30日(金)
◇主 催:九州大学 水素材料先端科学研究センター、
◇共 催:福岡水素エネルギー戦略会議、福岡県
◇後 援:独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、独立行政法人産業技術総合研究所(AIST)、一般社団法人水素エネルギー協会(HESS)、一般社団法人 燃料電池開発情報センター(FCDIC)、燃料電池実用化推進協議会(FCCJ)、公益財団法人水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)、福岡市、九州経済産業局、公益財団法人九州大学学術研究都市推進機構(OPACK)*依頼中、一般社団法人 九州経済連合会*依頼中、福岡経済同友会*依頼中

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