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□燃料電池ワールド Vol.1732
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■2014年10月10日発行
◆燃料電池NPO pemdream
■世界のヘッドライン(09月02日)
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2014/09/02 トヨタは燃料電池自動車用の水素タンクを自己点検して製造することを承認された(Toyota)
〔訳注〕トヨタ自動車株式会社(Toyota Motor Corporation)は、日本の通商産業省(Ministry of Economy, Trade and Industry:METI)から、燃料電池自動車用の高圧水素タンクの製造と自己点検についての承認を受けた。これによってトヨタは、経済産業省が1997年に改正した日本の高圧ガス保安法(High Pressure Gas Safety Act)のもとで70MPa(700バール)の水素タンクの製造を登録された最初のメーカーとなる。トヨタはこの承認によって、高圧水素タンクの在庫管理と生産計画、さらに燃料電池自動車のコスト削減が可能になる。
2014/09/02 プロトン・パワー社、電動旅客輸送車両に燃料電池システム「ハイレンジ25」を統合するために、オーストリア政府が出資するプロジェクトに参加(Proton Power)
〔訳注〕プロトン・パワー社(Proton Power)は、大手自動車OEMメーカーが作る3トンの旅客輸送車両に燃料電池システム「ハイレンジ25(HyRange 25)」の統合を必要とするプロジェクトに、他のパートナーとともに参加した。この車両の動力は、現在は純粋なバッテリーである。水素燃料電池システムの統合は、車両の走行距離を300キロに増加できるのに対し、車両の総費用は純粋なバッテリーに対して25%の削減が期待される。プロジェクトのパートナーは、オーストリアの大学や研究所、国際的な自動車部品サプライヤーである。このプロジェクトは30カ月間にわたって行われる。プロトン・パワー社にとってのプロジェクトの価値は、13万ユーロが期待される。
2014/09/02 ランドル・マクユーエン氏、バラード・パワーシステムズ社の社長兼最高経営責任者に就任(Ballard Power)
〔訳注〕バラード・パワーシステムズ社(Directors of Ballard Power Systems)の取締役会は本日、2014年10月6日をもって、ジョン・シェリダン(John Sheridan)に代わってランドル・マクユーエン(Randall MacEwen)が社長兼最高経営責任者(President and Chief Executive Officer)に就任すると発表した。ジョンは、2006年から企業の社長兼最高経営責任者を務めて、年末に引退する。
2014/09/02 エアバスとユナイテッド・ワールド・カレッジ、水素燃料電池を研究(fin24)
〔訳注〕民間航空機に燃料電池を応用する「水素南アフリカ(Hydrogen South Africa:HySA)」による研究に共同で資金を提供するために、エアバス(Airbus)と南アフリカの国立航空宇宙センター(National Aerospace Centre)の協定によって、ビジネス航空輸送がより以上の環境保護の面と経済的な持続可能性を追求する新しい出来事が始まった。ウェスタン・ケープ大学(University of the Western Cape)の研究施設で「水素南アフリカ」システム・コンピテンス・センター(HySA Systems Competence Centre)が引き受ける最初の3年間のプロジェクトは、9月2日(火曜)に始められた。航空輸送の需要はここ15年間に倍増して、世界航空輸送業界は2032年までに100席以上の客席を持つ3万近くの新型機が必要になる。同時に、高いジェット燃料費と、2005年のCO2排出レベルを2050年までに半減するという二重の要因は、化石燃料系の推進力とエネルギー源の代替解決策の研究に追い込まれている。
2014/09/02 エア・リキッド社、プラグパワー社の株式を売却(Albany Business Review)
〔訳注〕エア・リキッド社(Air Liquide)は今週、プラグパワー社(Plug Power)の株を550万株売却した。フランスのパリ(Paris)に本社を置く企業は昨年、プラグ社の株価が12セントに急落した時に650万ドルを投資してプラグパワー社を資金面で援助した。
2014/09/02 水素は窒素を変換する重要な細菌に力を与える(University of Hamburg)
〔訳注〕亜硝酸酸化細菌(Nitrite-oxidizing bacteria)は、地球上の自然の窒素循環および生物学的廃水処理プラントにおける主要なプレーヤーである。ウィーン大学(University of Vienna)の微生物学者ホルガー・ダイムズ(Holger Daims)が率いる科学者の国際チームは今、亜硝酸酸化細菌はエネルギーの代替源として水素を使うことができることを示している。この研究は、雑誌『サイエンス(Science)』の最新号に掲載されている。
Publication in Science
Growth of nitrite-oxidizing bacteria by aerobic hydrogen oxidation: Hanna Koch, Alexander Galushko, Mads Albertsen, Arno Schintlmeister, Christiane Gruber-Dorninger, Sebastian L〓cker, Eric Pelletier, Denis Le Paslier, Eva Spieck, Andreas Richter, Per H. Nielsen, Michael Wagner, and Holger Daims. In: Science,DOI: 10.1126/science.1256985
■10月09日のWEB LINK NEWS
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2014/10/09 【ドイツ】リンデとダイムラー、水素燃料スタンド網拡大(NNA)
産業ガスのリンデと自動車大手ダイムラーは8日、向こう数年間でドイツの20か所に水素燃料スタンドを新設すると発表した。ダイムラーは2017年から燃料電池車(FCEV)の本格的な市場投入を計画しており、スタンド網の拡充により普及を後押しする。
両社はそれぞれ1,000万ユーロを投じ、各10カ所にスタンドを設置する。うち13カ所については、2015年末までに仏トタル、オーストリアのOMV、独ホイヤー(Hoyer)、同アビア(Avia)の既存スタンドに設置する予定。
ドイツ国内の水素燃料スタンドは現在16カ所にあり、これには9月29日にベルリンでオープンしたダイムラーとリンデの1基目が含まれる。
燃料電池車は、航続距離が電気自動車(EV)の5倍に達し、水素の補給スピードも10倍速い。だが高額なため、普及が滞っている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141009-00000013-nna-eurp
2014/10/09 JX日鉱日石エネルギー、「ENEOS創エネハウス」リニューアル・公開開始(SUUMOジャーナル)
JX日鉱日石エネルギー株式会社(本社:東京都千代田区)は、「ENEOS創エネハウス」(横浜市港北区)をリニューアルし、2014年10月28日より一般見学を開始する。
「ENEOS創エネハウス」(2009年3月開設)は、断熱性・気密性に優れた高い建物性能に加え、空調負荷の低減を図った先進的な住宅に、家庭用燃料電池エネファーム、太陽光発電システム、蓄電池システム等の最先端のエネルギー機器を設置したモデルハウス。
オープン以来、行政関係者や同社取引先および一般消費者に公開し、1万名以上が来場している。また、複数のエネルギー機器を組み合わせて、実生活でのエネルギー消費状況や使い勝手についてデータを収集し、ライフスタイルに応じた機器の組み合わせや運転方法を検証するための居住実証試験を行ってきた。
リニューアル後の創エネハウスでは、創エネ機器、省エネ設備、エネルギーの「見える化」などエネルギーに関する情報に加え、建物性能やリフォームなど住宅に関する様々な情報を提供し、エネルギー企業として考える“理想の住まい”を提案する。
なお、一般の方への見学開放は毎週火曜日の午前、毎月第一・第三土曜日の午前・午後。所要時間は120分、見学料無料。予約は、同社ウェブサイトから。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141009-00071071-suumoj-life
2014/10/09 太陽光発電ブームの終焉か?電力会社の接続申し込み保留で(Bloomberg)
10月9日(ブルームバーグ):買い取り制度の導入で急成長した国内の太陽光発電市場では、一転してブームに陰りが出始めている。太陽光発電設備の送電線への接続申し込みが急増したために、九州電力など一部の電力会社が新規の受け入れを保留したことが背景にある。
再生可能エネルギー由来の電力を、一定の価格で買い取ることを電力会社に義務付けた固定価格買い取り制度の導入から2年。買い取り制度利用への申請には上限がなかったことから、いま岐路に立たされている。この制度の導入により、太陽光パネルの製造メーカーにとって、日本の市場は文字通り「日の当たる場所」となり、2013年に国内に新たに設置された太陽光発電の規模は、中国を除けば世界で最大だった。
日本総研社会・産業デザイン事業部の三木優シニアマネジャーは、買い取り制度が企業の太陽光発電事業への参入を後押ししたものの、一方では市場の歪みを生み出したと話す。制度運営のあり方を「見直すことで持続が可能になる。見直さないと、訴訟や倒産が起こり持続可能性がなくなる」と指摘した。
再生可能エネルギーの導入が日本で支持を得られていないわけではない。ブルームバーグ・ニューエナジー・ファイナンス(BNEF)によると、13年に国内で設置された太陽光発電の規模は、スペインにある既存の太陽光発電の規模に匹敵するものだった。一方で、12年7月以降に経済産業省が承認した7200万キロワット相当の再生可能エネルギーの発電事業のうち、実際に稼働しているのはわずか15%にとどる。
自然エネルギー財団の大林ミカ事務局長は太陽光発電導入のペースを調整する「必要性はあるだろうが、キャップをかけるなどの強制措置には、状況の徹底的な整理と対外的にも納得できる説明が必要」と述べる。九電などによる受け入れ保留の表明については「こんな形で明日からやる、というのは国際的に日本の市場の不安定さをアピールしているようなもの。日本市場への信頼が大きく揺らいだ」と指摘した。
BNEFのアナリスト川原武裕氏は、送電インフラの実態や送電網の運用や管理を行う独立的な組織がないという状態を踏まえ、太陽光発電ブームが困難に直面することは「想定されていた」と話す。同社ではメガソーラー市場の新規導入量は15年に360万キロワットで頭打ちとなり、18年には新規の導入量はほぼゼロになると予想している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141009-00000035-bloom_st-bus_all
■海外ニュース
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<定置用電源>
●ネット・ゼロ・オフィス・ビルになった新しいLPLファイナンシャル社の本社は燃料電池に感謝する(2014年04月02日)
LPLファイナンシャル社(LPL Financial LLC)は、カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)のラ・ホーヤ・コモンズ(La Jolla Commons)にあるタワー2(Tower II)に新しい本社を構えた。そこは、米国で最も大きいエネルギーが正味ゼロ(net-zero energy)の商用ビルであると思われている。環境にやさしい機能と技術に加えて、13階建て41万5000平方フィートのオフィスビルは、3基のブルーム・エナジー社(Bloom Energy)の燃料電池と建物全体に配置された電力計(energy meters)を持っている。作られた余剰電力は、サンディエゴ・ガス&エレクトリック社(San Diego Gas & Electric)を通して系統に接続され運用される。
http://investor.lpl.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=837086
■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆福岡水素エネルギー戦略会議 平成26年度 研究分科会【再掲】【水素高分子材料研究分科会】
福岡水素エネルギー戦略会議では、水素に関連する様々なテーマをもとに、研究分科会を開催します。各分野の第一線でご活躍中の方々を講師としてお招きするとともに、講師や参加者の方々との情報交換のお時間も設けておりますので、是非、自社の製品開発などにご活用ください。皆様のご参加をお待ちしております。
◇日 時:10月17日(金) 13:20?15:50
◇場 所:マリンメッセ福岡(福岡市博多区沖浜町7?1)
◇プログラム: http://www.f-suiso.jp/info/9174.html
◇受講料:無 料
◇定 員:50名 ≪定員に達し次第、受付を終了。お申し込みはお早めに≫
◇申し込みはこちらから
http://www.f-suiso.jp/info/9174.html
◇問い合わせ
九州大学水素エネルギー国際研究センター 甲野
TEL:092?802?3303 Mail : info@h2.kyushu-u.ac.jp
◇主 催:福岡水素エネルギー戦略会議
◎今回は、「モノづくりフェア2014」(10/15?17 日刊工業新聞社主催)会場での開催となります。分科会ご参加の方は、同フェアに無料でご入場いただけます。
http://www.nikkanseibu-eve.com/mono/
☆第7回新電極触媒シンポジウム&宿泊セミナー(FC懇談会第37回例会)【再掲】テーマ:触媒技術を持ち寄って新しい一歩を踏み出そう
【趣旨概要】
触媒学会の燃料電池関連触媒研究会は燃料電池に関連する触媒を対象としています。この研究会では高活性/高耐久性触媒、触媒の低コスト化を含めた合成法、触媒の反応機構と基礎物性、評価/解析法等、燃料電池用触媒に関する学術情報交換を行っています。本シンポジウム&宿泊セミナーはFCDIC電極/界面研究部会とFC懇談会との共催で、PEFC用電極触媒に関する最近の研究開発状況と今後の展開について講演頂くと同時に、ナイトセッションで参加者が親しく討論します。
2014年度はFCVの元年、第7回となる本セミナーでは、PEFCの高性能化と低コスト化の鍵を担う酸素還元反応触媒を中心に構成しました。なお、ポスターセッションは電極触媒に限定せず、燃料電池関連の触媒を広く募集します。学生の方には優秀ポスター賞を用意しておりますので、奮ってご参加ください。
◇日 時:10月24日(金)13:00?10月25日(土)12:00
◇会 場:(公財)加藤山崎教育基金軽井沢研修所
〒389-0111 長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉(大日向) 5607
TEL:0267-45-5315 http://www.kato-karuizawa.jp/
◇内 容
●一日目 10月24日(金)
セッション1:招待講演
13:10〜14:10 固体高分子形燃料電池用Pt合金触媒の開発(山梨大学 矢野 啓先生)
14:10〜15:10 固体高分子形燃料電池用超格子白金合金触媒およびカーボンフリー多孔性ナノカプセル触媒層の開発(東京工業大学 山口 猛央先生)
15:30〜16:30 白金ナノ粒子の有機化合物による表面修飾:燃料電池カソード触媒のモデル材料として(静岡大学 宮林 恵子先生)
16:30〜17:30 黒鉛化カーボン表面への触媒金属の高分散担持技術の検討(トヨタ自動車 永見 哲夫氏)
17:30〜18:30 コア/シェル触媒はPt/C触媒を代替するか?(同志社大学 大門 英夫先生)セッション2:(ナイトセッション) ポスター展示
19:30〜 ポスターセッション&自由討議(懇親会)
●二日目 10月25日(土)
セッション3:招待講演、総合討議
8:30〜9:30 カーボン系非白金カソード触媒の研究動向(東工大 難波江 裕太先生)
9:30〜10:30 4・5族遷移金属酸化物をベースとした非貴金属酸化物系カソードの開発(横浜国立大学 石原 顕光先生)
10:40〜11:40 有機ハイドライドによる水素の大量貯蔵・輸送システム(SPERA 水素システム)(千代田化工建設株式会社 今川 健一氏)
◇参加申し込み締め切り:10月10日(金)
◇ポスター発表申し込みと発表要旨の締め切り:10月18日(金)
A4用紙1枚にフリーフォーマットでタイトルと所属を明記の上、下記西村までメール
で送付してください。
◇参加費:一般会員 15,000円、一般非会員18,000円、学生4,000円
宿泊費:7,000円 (夕食・朝食込み)。タオル洗面用具を持参ください。
◇参加申し込み/問合せ先:同志社大学 西村宛て。
氏名、所属、連絡先 (住所、電話、メールアドレス)、宿泊の有無およびポスター発
表の有無を明記の上、下記西村までメールでお申し込みください。
同志社大学 西村メールアドレス:jt-liaiy@mail.doshisha.ac.jp
西村電話番号:0774-65-6589
<シンポジウム&宿泊セミナー準備委員会>
燃料電池関連触媒研究会世話人有志、FCDIC電極/界面研究部会、FC懇談会世話人有志
◇主 催:触媒学会燃料電池関連触媒研究会、(一社)燃料電池開発情報センター (FCDIC)、FC懇談会
◇協 賛:(一社)触媒学会、表面科学会、(一財)大阪科学技術センター(調整中を含む)
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■メルマガ「燃料電池ワールド」
□毎週月〜金曜日発行(年末年始および祝日は休刊)
□編集・発行:燃料電池NPO pemdream
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