燃料電池ワールド Vol.1656 (2014/06/09 11:14)

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□燃料電池ワールド Vol.1656
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■2014年06月09日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■燃料電池関連イベント
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☆福岡水素エネルギー人材育成センター【経営者(燃料電池自動車)コース】【再掲】

 福岡水素エネルギー人材育成センターでは、水素エネルギー産業への参入を目指す意欲的な経営者等を対象とした、「経営者(燃料電池自動車)コース」を開催します。今回は、水素エネルギー分野の中の「燃料電池自動車」関連にスポットを当てた内容です。最新の技術動向に関する講演や、燃料電池自動車の試乗などを予定しております。水素エネルギー産業に興味をお持ちの企業経営者や幹部の皆様のご参加を、心からお待ちしております。
◇開催日:6月24日(火)
◇スケジュール 
 10:00〜12:00 燃料電池自動車運転試乗会(希望制)
 13:00〜16:55 講義
 17:00〜17:40 施設見学会(希望制)
 17:45〜19:00 交流会(希望制)  
◇場 所:水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)(福岡県糸島市富915-1)
◇プログラムはこちら↓
  http://www.f-suiso.jp/info/8712.html
◇受講料:3,000円(交流会 2,000円)
◇定 員:40名
◇申込締切:6月23日(月) (定員に達し次第受付を終了します。お申し込みはお早めに)
◇問い合わせ先:水素エネルギー国際研究センター 甲野
  TEL:092?802?3303 
  Mail : info@h2.kyushu-u.ac.jp 

■世界のヘッドライン(05月23日)
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2014/05/23 オペルとGMの燃料電池車両艦隊、300万マイルを突破(Opel)

〔訳注〕ゼネラル・モーターズ(General Motors)の燃料電池自動車艦隊がこのほど、水素駆動による実走行で300万マイル(480万km)以上の走行を達成した。艦隊の一部は、12万マイル(19万3000km)の走行距離を積み上げた。それらの車両は、2007年にGMがスタートさせた、顧客が毎日119台の試験車両を世界中で走らせる大規模な「プロジェクト・ドライブウェイ(Project Driveway)」プログラムの全車両である。これまでのところ5000人以上のドライバーが、燃料電池技術の機能性と運転のしやすさについての感想を提供している。オペル(Opel)はこのGMの世界的な車両試験に2008年末から、合計30台の「オペル・ハイドロゲン4(Opel HydroGen4)」で参加している。彼らは、ドイツ政府の公的資金援助を受けた水素技術の研究プログラム「クリーン・エネルギー・パートナーシップ(Clean Energy Partnership:CEP)」の枠組みをもとに走行した。

2014/05/23 トヨタ、アメリカの水素ステーションの計画を声援(japan times)

〔訳注〕燃料電池駆動のトヨタ自動車(Toyota Motor Co.)のスポーツ用多目的車(SUV)「ハイランダー(Highlander)」が、昨年2月にカリフォルニア州ファウンテン・バレー(Fountain Valley)の水素ステーション試運転で給油されている写真が載っている。続く記事では、トヨタ自動車の北米責任者は、「2年以内に50カ所以上の水素燃料ステーションを作るというカリフォルニア州の計画は、2015年の「カムリ」サイズの燃料電池自動車の展望について経営陣に対し強気をもたらしている」と語った。「燃料電池自動車に水素を販売する水素ステーションは、すでに10カ所で運営され、さらに16カ所で開発中。それに加えて、新しく水素ステーション28カ所のためにおよそ4700万ドルを提供する州の計画は、カリフォルニア州で少なくとも1万台の燃料電池自動車を走らせるのに十分である」とトヨタのジム・レンツ(Jim Lentz)最高経営責任者(CEO)は、同州ラグナ・ニゲル(Laguna Niguel)で開催された最近のフォーチューン会議(Fortune conference)でのインタビューで述べた。「我々は燃料電池に対してとても強気だ。私は、電気自動車に対してよりも強気になっている。燃料電池車のコストは、電気自動車のそれよりも実質的により少なくなるだろうと思う」。

2014/05/23 ミシガン州立大学の研究者、バイオディーゼル工場が有害廃棄物の作成を排除できるようにする新しい燃料電池コンセプトを開発(msu)

〔訳注〕ミシガン州立大学(Michigan State University)の大学院生アリソン・スピアーズ(Allison Speers)が開発した新しい燃料電池コンセプトは、バイオディーゼル工場が生産工程から化石燃料の依存を除去している間、有害廃棄物の生成を排除することができる。「グリセロール(glycerol)からエタノール(ethanol)を集めるために微生物を使い、そして廃水をきれいにするという追加の利益を持っているこのプラットフォームは、生産者に燃料製造工程でエタノール(ethanol)と水を再度または新たに盛り込まれるようにする」と、ミシガン州立大学の微生物学者(microbiologist)で共著者の一人であるジェンマ・レギュエラ(Gemma Reguera)は語った。

2014/05/23 アレバ社、合弁企業「アレバH2ゲン社」の設立を発表:PEM電解の世界的リーダーの誕生(areva)

〔訳注〕アレバ社(AREVA)と、子会社セットH2社(CETH(2))を通してスマート・エネルギーズ(SMART ENERGIES)、そしてフランス環境・エネルギー管理庁(ADEME:French Environment and Energy Management Agency)は、合弁企業「アレバH2ゲン社(AREVA H2-Gen)」の設立を発表した。この会社は、陽子交換膜型(Proton Exchange Membrane:PEM)電解槽の製造を目的としている。この技術は、水と電気から水素を製造することを可能にする。
〔参考〕スマート・エネルギーズ(SMART ENERGIES)は、長年エネルギーと環境技術に投資してきたフランスのグループである。現在グループは、太陽光発電やバイオガスプラントの他、再生可能発電に投資していて、子会社のセットH2社(CETH(2))を通して水素生産に乗り出した。セットH2社は2010年に、PEM型電解のプロトタイプのためにスマート・エネルギーズに買収された。またアレバ社(AREVA)は、原子力発電の世界的リーダーで、パートナーシップを通じて再生可能エネルギーに投資している。

■06月06〜08日のWEB LINK NEWS
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2014/06/06 いつになれば普及する? EV充電器の問題点(東洋経済オンライン)
■ 燃料電池車も課題は同じ

 インフラ整備の難航は、EVと並んで次世代自動車の主役と位置づけられている燃料電池車(FCV)でも同様だ。FCVは水素を燃料とした燃料電池(FC)で走行する電気自動車で、CO2の排出がゼロなど環境対応車として期待されている。現在は試験車両が自治体向けなどにリース販売されているところだ。政府と自動車など業界団体は、2015年に一般向けFCVの販売を開始するとともに、東名阪福岡など大都市中心に100カ所程度の水素ステーションを整備する計画を掲げている。

 FCV自体については、トヨタ自動車、ホンダが昨年、相次いで市販車を想定したコンセプトモデルを公表するなど準備が進んでいる。だが、水素ステーションの整備は進んでいない。経産省では設置費の半分を負担する補助金を用意しているが、今のところ、設置済みおよび整備が決まっているのは、合わせて31カ所しかない。2014年度分の補助金は2度の募集でも枠が埋まらず、現在、3次募集を掛けているところだ。

 水素ステーションは、電線を引けば事足りる充電スタンドとは異なり、高圧ガスタンクなど高額な設備が必要になる。整備にかかる費用は、1カ所あたり5億円程度とされる。半分補助があっても、1カ所2億?3億円の投資が必要だ。顧客となるFCVは、発売から数年間で数万台も普及すれば大成功で、そこから収益を上げることは不可能だ。技術開発や規制緩和で設備コストは下がる見込みとはいえ、そうそう投資できるものではない。

 すでに自動車がそれなりの数存在し、投資も安いEV、PHV用充電器ですらインフラ整備は容易ではない。まして自動車の販売はこれから、投資もケタ違いにかさむ水素ステーションの整備も、これから紆余曲折がありそうだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140606-00039427-toyo-bus_all

2014/06/06 ポール・ウォーカーさんの事故で訴えられたポルシェ 棄却を求める(シネマトゥデイ)

 昨年11月、ポール・ウォーカーさんが亡くなった事故車を運転し、同じく亡くなったロジャー・ローダスさんの妻がポルシェを訴えたが、ポルシェ側が裁判官に棄却を求めた。

 クリスティン・ローダスさんは、ポールさんとロジャーさんが乗っていたポルシェ・カレラGTはサスペンションに不具合があり、そのせいでハンドルが操作できなくなったのだと主張。また、カレラGTは限りなくレースカーと同じ仕様であるにもかかわらず、クラッシュケージを装備していなかったほか、レース車用の燃料電池も搭載していなかったことを指摘。これまでに複数の死亡事故が起きているにもかかわらず、ポルシェはこれを無視し、顧客に注意を呼びかけることを怠ったと訴えていた。

 しかし、ポルシェ側はカレラGTはレースカーではなく乗用車であると主張。普通の顧客は乗用車に燃料電池が搭載されていることを期待はしていないと反論している。また、不具合についてもクリスティンさんは具体的なパーツを示していないことも指摘し、過失、不法死亡、製造物責任訴訟の棄却を求めているとTMZ.comは報じている。

 ポールさんの事故で警察は、スピードの出し過ぎが事故原因との調査結果を発表している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140607-00000002-flix-movi

2014/06/08 進まぬ水素スタンド設置 FCV普及不透明/巨額投資に及び腰(産経新聞)

 燃料電池車(FCV)の市販化が平成27年に始まる見通しの中、燃料の水素を充填(じゅうてん)する水素供給施設(ステーション)の建設が遅々として進んでいない。政府は当初、27年中に全国で100基程度の商用水素ステーションを整備する構想だったが、現時点で計画ベースでもその3分の1にも満たず、大半は未着工という。

 ある石油元売り大手幹部は「電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)に比べて、はるかに高価なFCVの需要が不透明な中で巨額投資はできない」と困惑する。

 全国で15基の設置を計画しているJX日鉱日石エネルギーの佐々木克行・水素ステーションプロジェクト室長は「まだ建設は始めていない。車が販売されるころに全ての水素ステーションを完成させることは難しい」と嘆息する。東京都や埼玉県など9カ所に設置予定の岩谷産業の担当者も「このままでは間に合わない」と打ち明ける。

 設置のための申請が複数の省庁にまたがっている点も障壁になっている。高圧ガス保安法は経済産業省が、建築基準法は国土交通省が、消防法は総務省がそれぞれ所管する。

 ナカニシ自動車産業リサーチの中西孝樹代表が「インフラが先にないと車は走れない」と指摘するように「FCVを買っても水素を充填できない」という事態にもなりかねず、関係者は危機感を募らせている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140608-00000071-san-bus_all

2014/06/08 (朝鮮日報日本語版) EV用バッテリー韓国大手3社、世界市場攻略加速(朝鮮日報日本語版)

 LG化学は先月21日「フランスのルノー・グループと共同で次世代の電気自動車開発に乗り出す」と明らかにした。バッテリー性能を向上させ、1回の充電で今よりもさらに遠くまで走れる電気自動車(EV)を開発するというのだ。世界第5位の自動車メーカーであるルノー・日産連合との絆を強め、世界的なバッテリーメーカーとして大きく飛躍するのが目標だ。

 LG化学は先月21日「フランスのルノー・グループと共同で次世代の電気自動車開発に乗り出す」と明らかにした。バッテリー性能を向上させ、1回の充電で今よりもさらに遠くまで走れる電気自動車(EV)を開発するというのだ。世界第5位の自動車メーカーであるルノー・日産連合との絆を強め、世界的なバッテリーメーカーとして大きく飛躍するのが目標だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140608-00000442-chosun-kr

2014/06/08 水素自動車を知っていますか 先の読めないエコカーの未来(エコノミックニュース)

 華々しく活躍しているハイブリットカーだが、その影に埋もれてしまっているのが水素自動車の存在だ。水素自動車に力を入れているのはマツダ <7261> である。マツダは1990年代からBMWと共同開発を進め、2009年にはフォードと提携、RX-8水素エンジン搭載車を発表。しかし残念ながら、未だ実用化のめどは立っていない。トヨタ <7203> とホンダ <7267> も水素電池を燃料とする車、FCVに力を注ぎ、15年には販売できるよう目標に掲げているが、それが実現するまでにはいくつものハードルがあるようだ。

 水素自動車の利点は燃料を石油資源に頼らないところにある。水素発電の原理は、水の電気分解と同じだ。車に燃料としての水素を積み、空気中の酸素と結合させ化学反応を起こさせる。それによって得られるのは水と電気であり、車の排気口から出る白い煙は排気ガスではなく水蒸気なのである。

 問題点は、燃料である水素を補給するステーションの設置に莫大な費用が見込まれること。ガソリンスタンドの設置費用が数千万円であるのに対し、水素ステーションはおよそ6億円かかるとも言われている。また、そもそも水素利用が考えられる発端となったのは、石油を精製する際に大量に生じていた水素ガスへの対策にあった。しかし近年の技術の発達によって水素ガスの発生量が抑えられるようになり、燃料としての水素をどう確保していくのかも開発者の頭を悩ませる要因のひとつとなっている。究極のエコカーとして注目された水素自動車だが、運用までの道のりはまだまだ遠いのかもしれない。(編集担当:久保田雄城)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140608-00000102-economic-bus_all

■海外ニュース
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<軍事利用>
●グランド・システム・パワー&エナジー研究所の燃料電池研究所、GMとの協力を始めるテープカットを行う (2013年12月04日)

 米国陸軍戦車車両研究開発設計センター(Tank Automotive Research, Development and Engineering Center:TARDEC)は、ゼネラル・モーターズ(General Motors)と燃料電池試験や共同研究を始めることで、新しいグランド・システム・パワー&エナジー研究所(Ground System Power and Energy Laboratory:GSPEL)を構成する燃料電池研究所(Fuel Cell Lab)でテープカットの記念式典を行った。
http://tardec.army.mil/Documents/2013/TARDEC-Press-Release-120413.pdf

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