燃料電池ワールド Vol.1650 (2014/05/30 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1650
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■2014年05月30日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(05月15日)
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2014/05/15 アレバ社、水素エネルギー貯蔵:MYRTE実証実験プラットフォームの電力を増加(Areva)

〔訳注〕フランスの原子力発電の世界的リーダーのアレバ社(Areva)が開発したエネルギー貯蔵・管理システムの「グリーンエナジー・ボックス(Greenergy Box)」は、コルシカ島アジャクシオ(Ajaccio Corsica)にあるコルシカ大学(University of Corsica)のヴィニョーラ(Vignola、地名)サイトに所属するMYRTE実証実験プラットフォーム(施設)に設置されている。2013年初期から稼働している既存の「グリーンエナジー・ボックス」を向上させ、配電網運営の品質と信頼性を強化し、水素に蓄えられたエネルギー(電力)から配電網への出力を150kWに増加させる。アレバ社とコルス・パスカル・パオリ/CNRS大学(University of Corsica Pascal Paoli/CNRS)環境科学研究所(Environmental Sciences Laboratory)、そしてフランス原子力庁(CEA)が共同開発したこのプロジェクトは、CAPENERGIES(非温室効果ガス排出エネルギー)クラスター(Capenergies competitiveness cluster)によって認定され、コルシカ島とフランス国の政府、そして欧州連合(European Union)によって共同運営されている。

2014/05/15 ユナイテッド・テクノロジーズ社、バラード・パワーシステムズ社との戦略的知的財産の取引を完了(UTC)

〔訳注〕4月25日付けの記事の続きで、ユナイテッド・テクノロジーズ社(United Technologies Corp.)は、バラード・パワーシステムズ社(Ballard Power Systems)と輸送用燃料電池の知的財産の資産売却を完了した。これらの資産は、陽子交換膜型(Proton Exchange Membrane:PEM)燃料電池技術に関連した約800以上の特許と特許出願(patent application)、同様に特許ライセンスや発明やノウハウの開示で構成されている。

2014/05/15 燃料電池プロジェクトが初めての「技術の市場化中小企業技術革新賞」に選ばれる(doe)

〔訳注〕米国エネルギー省(U.S. Department of Energy)エネルギー効率と再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy:EERE)は最近、合計およそ630万ドルの新しい中小企業技術革新賞(Small Business Innovation Research (SBIR) awards)に40の中小企業を選択した。この選択は、エネルギー省傘下の国立研究所が開発した既存の発明を商業界に移して商業化の速度を加速する、新しい「エネルギー効率と再生可能エネルギー局中小企業技術革新(EERE SBIR)技術の市場化トピック(technology-to-market topic)」のもとでの初めての賞である。受賞したプロジェクト企業には、ロスアラモス国立研究所が取得した特許を使うマサチューセッツ州ニュートン(Newton)のギナー社(Giner Inc.)や、カリフォルニア州トーランス(Torrance)のUSハイブリッド社(US Hybrid Corporation)、カリフォルニア州ロングビーチ(Long Beach)のビジョン・インダストリーズ社(Vision Industries Corporation)が含まれている。

2014/05/15 余剰風力発電から水素――エネルギー公園の建設始まる(Siemens)

〔訳注〕本日、ドイツの経済技術省(Minister of Economics and Technology)大臣シグマール・ガブリエル(Sigmar Gabriel)は、電力会社シュタットワーク・マインツ社(Stadtwerke Mainz AG)、シーメンス社(Siemens AG)、リンデ・グループ(Linde Group)、そしてラインマイン大学応用科学部(RheinMain University of Applied Sciences)を集め、エネルギー公園マインツ(Energiepark Mainz)の建設開始を宣言した。2015年からのエネルギー貯蔵プロジェクトは、近くの風力発電所の余剰電力を使って水素を生成して貯蔵することで蓄電を図る。

2014/05/15 マサチューセッツ工科大学研究者の燃料電池触媒の仕事、新しい電力統合を助ける(MIT)

〔訳注〕マサチューセッツ工科大学(MIT)で原子力基礎工学を学んでいる中国からのエリート留学生、ヤン・チェン(Yan Chen)女史は、世界を改善したいと欲している。だが彼女は、そのことを直接には言わない。しかし5年間の彼女の高温燃料電池で使用する触媒表面の研究がそのことを表している。その彼女にまつわるさまざまなことを記事にしている。

■05月29日のWEB LINK NEWS
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2014/05/29 小泉・細川元首相の脱原発法人設立、背後にソフトバンクの思惑、エネ事業拡大への布石か(Business Journal)

 同顧問辞任は小泉氏から申し出たといわれており、脱原発への明確な意思表示と受け止められる。しかし、その本意は、世の中の流れに敏感な小泉氏が、政治的なバックボーンを原発推進派の財界から脱原発派の企業に乗り換えたものと永田町では囁かれている。その新たなバックボーンこそ、孫正義氏が社長を務めるソフトバンクにほかならない。

 ソフトバンクは、全国で大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設を推し進めており、「自然エネルギー推進会議」の裏には孫氏が控えている。孫氏と小泉氏は、次世代のエネルギーに関する政治的な利権を得ることを目論んでいるとの見方もあり、小泉氏は次期福島県知事選について「特定の候補を応援することはない」と政治とは距離を置く発言を繰り返しているが、「来春の統一地方選が視野に入っているのでは」と永田町関係者は警戒している。

 その孫氏は、ソフトバンクのグループ会社SBエナジーがメガソーラーを全国15カ所に設置し、風力発電所も15年中に稼働させる計画であり、「5年で採算がとれる」(孫氏)と豪語している。
●元首相をエネルギー事業の広告塔に

 また、昨年11月には、福岡市で産業用燃料電池発電システムの稼働式を行った。固体酸化物形燃料電池で、ガスや火力発電よりも効率が高いとされる。政府の固定買取制度を利用した再生可能エネルギー事業は、まさにリスクのない“濡れ手で粟のビジネス”ともいわれている、巨大なインフラ事業を得意とする孫氏が目をつけないわけがない。反原発が盛り上がれば盛り上がるほど、再生可能エネルギーに対する国民の期待は高まり、事業の広がりが見通せることになる。そこに細川氏、小泉氏という国民に人気のあった元首相が加われば、最高の広告塔の役割を果たしてくれるわけだ。

 自然エネルギー推進会議は、福島や新潟などの原発立地地域で対話集会を開くほか、電力・エネルギー政策で提言も行う予定で、小泉氏は脱原発について、「死ぬまで頑張らなければならない」と5月7日の設立総会で気勢を上げた。細川氏は体調不良を理由に当面は活動を休止するとの一部報道もあるが、両元首相が脱原発を叫び、原発再稼動が遅れれば遅れるほど、孫氏が進める新エネルギー事業は潤う。まさに機を見て敏なりの孫氏といえそうだ。
森岡英樹/金融ジャーナリスト
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140529-00010001-bjournal-bus_all

2014/05/29 東京都・青山ホンダ本社で「FCEV CONCEPT」を特別展示、6/6まで - 画像33枚(マイナビニュース)

 東京・青山の本田技研工業(ホンダ)本社ビル1階「Honda ウエルカムプラザ青山」にて、日本初披露となる新型燃料電池車のコンセプトモデル「FCEV CONCEPT」の特別展示が実施されている。

 「FCEV CONCEPT」は、昨年11月のロサンゼルスオートショーで世界初披露された。同社は多様なエネルギー源から製造可能で、輸送や貯蔵もできる水素で走るFCEV(燃料電池電気自動車)を「究極の環境車」と位置づけ、1980年代後半から研究開発を行ってきたという。

 同車はFCEVの本格普及期の始まりと位置づけられる2015年に向け、さらなる性能向上とコストダウンをめざした「次世代FCEVコンセプトカー」とされる。燃料電池スタック「Honda FC STACK」を小型化し、これを含めたパワートレインをフロントフード下に集約したことで、大人5人が快適に座れるゆとりあるフルキャビンパッケージと、先進の空力最適シルエットを両立。未来的なデザインを実現した「FCEV CONCEPT」に、多くの来場者が足を止め、見入っていた。

 「FCEV CONCEPT」特別展示は、「Honda ウエルカムプラザ青山」にて6月6日まで開催中。同車のそばに、「水素小僧」も展示されており、ボタンを押すことで、水素と酸素から電気を作るしくみを解説するとのこと。なお、ホンダは同車がベースのFCEVを、2015年に日本と米国、その後に欧州でも発売する予定としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140529-00000084-mycomj-life
※写真あり

2014/05/29 現代起亜車、水素燃料電池車の量産体制築く…ベンツ・トヨタより1年も早く(中央日報日本語版)

 燃費および環境関連規制が強化されるなか、世界自動車業界はグリーンカーの開発に死活をかけている。昨年世界で販売された完成車7900万台のうち、エコカーの比重は2.1%水準だった。2020年には7.6%まで伸びる見通しだ。現代車グループは全社的な投資を通じ、エコカー市場で2020年までにグローバルトップ企業への跳躍を狙う戦略を立てている。

 現代起亜車は1998年から次世代自動車に挙げられている水素燃料電池車の開発に乗り出した。水素燃料電池車は水以外に排気ガスを全く排出しない。現代車は先月、「Tucson(ツーソン)水素燃料電池車」を韓国で発表した。今年は光州(クァンジュ)広域市(15台)をはじめ、ソウル・蔚山(ウルサン)・忠清南道(チュンチョンナムド)などの主な地方自治体に40台を供給する計画だ。2025年までに合計1万台以上の水素燃料電池車を韓国内に普及させることを目標にしている。現代車の水素燃料電池車の量産体制構築は、ベンツ・GM・トヨタなどの世界の競争メーカーより1年以上も先んじている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140529-00000031-cnippou-kr
※写真あり

2014/05/29 現代車、釜山モーターショーで「グレンジャーディーゼル」初公開(中央日報日本語版)

 一方、現代車はこの日の釜山モーターショープレスデー行事で、前輪駆動方式のフラッグシップセダン「AG」を世界で初めて公開したほか、3月のジュネーブモーターショーで初公開した次世代水素燃料電池コンセプトカー「イントラード」をアジアで初めて展示した。

 水素燃料電池自動車「イントラード」は現代車欧州デザインセンター、韓国ナムヤン研究所、欧州技術研究所が協業して開発した小型スポーツ用多目的車(SUV)コンセプトカーで、節制美と躍動性が調和したデザイン、先端素材と技術力を基礎にした超軽量車体設計、優秀な環境性と効率性を誇る次世代水素燃料電池システムが特徴だ。

 「イントラード」は36kW級次世代リチウムイオンバッテリーを適用し、1回の水素充填で最大600キロ以上の走行が可能だ。これをガソリン燃費基準に換算すると40キロにのぼる。「イントラード」はロッテケミカルとヒョソンが共同開発した炭素繊維強化プラスチックおよび高鋼性設計技術が反映された炭素繊維車体を適用し、一般車体に比べ剛性は維持しながらも重さは約60%ほど軽い。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140529-00000043-cnippou-kr

2014/05/29 【日経平均】戻り待ち売りをしのぎ底堅く10円高6日続伸(エコノミックニュース)

 自動車大手各社から4月の生産台数が発表された。国内生産が6.2%減だったトヨタは序盤マイナスで始まったが、すぐプラスに浮上し50円高。燃料電池車の年内販売も報じられた。8ヵ月連続増で38.1%増のホンダは8円高。18.0%減の日産は19円高。3.9%増のマツダは6円高。74.9%増の三菱自動車は6円高。2.7%増のスズキは32円高。反動減が心配されたが、フタを開けてみるとプラスマイナスまちまち。輸送用機器セクターは騰落率4位に入った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140529-00000128-economic-biz&p=1

2014/05/29 2020年代に年数万台投入=燃料電池車―トヨタ(時事通信)

 トヨタ自動車は29日、2015年に日米欧で発売予定の燃料電池車(FCV)について、20年代に年数万台規模で市場投入を目指す方針を示した。FCVは「次世代エコカーの本命」とされ、普及に力を入れる考えだ。

 折橋信行技術統括部担当部長が東京都内の講演で語った。水素ステーションの整備などが課題になるため、投入先として「日米欧の水素インフラが(先行的に)整備される地域」と指摘。国内では首都圏、中京圏、関西圏、福岡圏の四大都市圏から販売を開始する計画だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140529-00000198-jij-bus_all

■海外ニュース
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<報告書/市場調査>
●新レポート「アメリカの燃料電池2013:合衆国における州の現状」 (2013年12月)

 アメリカの燃料電池非営利団体「フュエルセルズ2000(Fuel Cells 2000)」は、新レポート「アメリカの燃料電池2013:合衆国における州の現状(State of the States:Fuel Cells in America 2013)」を発表した。新レポートは、家庭用燃料電池(domestic fuel cell)の製造と配備を拡大する米国の州の中でのリーダーシップを強調している。レポートは、排出の削減やエネルギー効率の改善、新しい仕事とビジネスの創造に貢献する燃料電池と水素技術の支持を継続して拡大している米国のリーダーシップに対するカリフォルニア(California)、コネチカット(Connecticut)、ニューヨーク(New York)、オハイオ(Ohio)、サウスカロライナ(South Carolina)の各州を評価している。そして、燃料電池技術を推進するデラウェア(Delaware)やニュージャージー(New Jersey)、テキサス(Texas)、その他の各州の努力についても強調している。
http://www1.eere.energy.gov/hydrogenandfuelcells/pdfs/state_of_the_states_2013.pdf

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