燃料電池ワールド Vol.1589 (2014/02/27 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1589
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■2014年02月27日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(02月22日)
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2014/02/22 元宇宙飛行士とコスタリカ・チームは水素燃料による代替を研究

〔訳注〕コスタリカ当局とコスタリカの元宇宙飛行士フランクリン・チャン(Franklin Chang)が所有するアストラ・ロケット広告社(Ad Astra Rocket Company)は、水素製造プラントの開発を続ける400万ドルの契約を結んだ。このプロジェクトは2010年に始まり、小型水素プラントは昨年末には、北太平洋のグアナカステ(Guanacaste)の北西地域にあるリベリア市のコスタリカ・アトラス・ロケット社の本社で操業された。今日の契約は、燃料電池自動車に対応する水素ステーションの第3段階を開始することを目的としている。

■02月26日のWEB LINK NEWS
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2014/02/26 EV普及だけでは炭素削減不十分(ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト)

 ノースカロライナ州立大学(NCSU)の土木建築環境工学科助教授ジョゼフ・デカロリス(Joseph DeCarolis)氏が率いる研究チームは、問題の全体像を捉える目的で、EVがアメリカのエネルギーシステムに及ぼす波及効果を分析した。例えば、温室効果ガスの二酸化炭素をはじめ、重要な大気汚染物質の排出量がEVの普及でどのように変化するかといった分析だ。

 研究チームはモデルを作成し、今後数十年間に考えられる燃料価格、バッテリーのコスト、政策、EV普及率の間の複雑な相互作用を検討した。

 モデル化したシナリオは108通りに及ぶ。算入する因子は、自動車の排気管から吐き出される将来の二酸化炭素レベルだけでなく、工場や発電所などから排出される二酸化硫黄(亜硫酸ガス)や窒素酸化物も含む。研究チームの報告によると、EVが最大限に普及した(原油価格が上昇し、バッテリーのコストが下がる)場合のシナリオでさえ、2050年のアメリカ国内の乗用車総数に占めるEV(プラグイン)とハイブリッド車の割合は42%以下で、排出量全体の削減効果はごくわずかだという。
◆乗用車の排ガスは問題のごく一部

 しかし、アメリカの科学者団体、憂慮する科学者同盟(UCS)のクリーン・ビークル・プラグラムのシニアエンジニア、デイブ・ライクムース(Dave Reichmuth)氏は、今日のアメリカ国内ならどこであろうと、EVに充電して運転する方が、ガソリンで走る平均的なコンパクトカーを運転するよりも、全体として排出する温室効果ガスは少ないと指摘する。

 ライクムート氏も、EVだけを取り出して考えてはいけないというNCSU研究チームの指摘には同意する。ライクムート氏は今回の研究に参加していない。温室効果ガスの排出問題に取り組むには、バイオ燃料、ガソリン車の燃費向上、燃料電池車や、よりクリーンな発電などと並ぶ「解決策の重要な一部としてEVを見ることが大切だ」と、ライクムート氏は話す。

 最終的に排出量全体を削減することが目的だとすれば、「単に(EVの)購入を促進して排出削減効果が現れてくるのを待つだけでは十分ではない」と、NCSUの研究者も書いている。政策立案者は長期的に「より大きなエネルギーシステムの中で生じてくる変化」に気を配っておく必要があると研究チームは訴えており、今回検討した108のシナリオのうち、数十通りのシナリオにおいて、炭素、二酸化硫黄、窒素酸化物の削減効果を一貫して最も大きくする要因は、連邦政府による全米レベルの炭素排出削減規制だったと指摘する。

 発電をクリーンにすることもやはり、EVへの充電分を含めて考えても、排出削減につながる。2014年中にアメリカ環境保護庁が草案をまとめることになっている炭素排出規制基準は有望だと、NCSUチームは考えている。この基準は、既存の発電所からの炭素排出量も制限することを視野に入れるはずだ。

 この研究は、査読付きの学術誌「Environmental Science and Technology」に掲載された。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140226-00000003-natiogeog-int

■海外ニュース
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<輸送>
●アツミテック社、バイクに燃料電池を統合し排気を活用する(2013年09月03日)

 日本企業のアツミテック社(Atsumitec Co Ltd.)は、バイクからの排気を利用して固体酸化物型燃料電池(solid oxide fuel cell:SOFC)と熱電変換素子を統合した。排気が活かされ、水素はバイクに搭載したシステムに電力を供給する燃料電池で発電するために使われる。アツミテック社は、2015年までにシステムを完成して増産し、2017年には市場に投入する計画である。
http://www.geek.com/science/motorbike-generates-200w-of-power-from-its-own-exhaust-fumes-1569379/

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆?燃料電池業界参入を考える事業者および関係者向けセミナー?【再掲】押さえたい燃料電池ビジネスの基礎知識2014
?燃料電池自動車の大量普及がもたらすインパクトとは?
◇講 師=森 豊氏(森豊技術士事務所 工学博士)

 2015年には究極のエコカーと呼ばれる燃料電池自動車が一般に市販され、燃料電池は大量普及段階の入口にさしかかる。一方、定置式燃料電池システムも異業種からの新規参入が見られ、活況を呈している。家庭用燃料電池コージェネシステム「エネファーム」の普及は?100?200kWの中規模システムは他の分散型電源に勝るのか?事業用大型システムは・・・?

 本講では、燃料電池を取り巻くビジネスを展開するうえで「これだけは押さえたい」基礎知識を整理するとともに、国内外および異業種参入の動向、そして今後の見通しについて考察する。
1.国内の最新エネルギー事情
2.燃料電池自動車の本格展開に向けた動き
3.各用途に使用される定置式燃料電池システムの動向、市場導入と課題
 (1)家庭用燃料電池システム「エネファーム」
 (2)中規模燃料電池システム
 (3)事業用大型燃料電池システム
4.燃料電池の基本と現状
 (1)燃料電池の原理、種類、特徴
 (2)燃料電池の現状
5.国内新規参入企業動向
6.海外の燃料電池の動向
7.定置式燃料電池市場の将来性と展望
8.質疑応答
◇日 時:3月26日(金)午前10時?午後0時
◇会 場:SSK セミナールーム(東京都港区西新橋2?6?2 友泉西新橋ビル4F)
◇受講料:1名につき21,000円(消費税込)
◇参加申し込みは https://www.ssk21.co.jp/seminar/S_14085_input.html
◇主 催:株式会社 新社会システム総合研究所
◇問い合わせ・申し込み:株式会社 新社会システム総合研究所
TEL 03?5532?8850 FAX 03?5532?8851

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