燃料電池ワールド Vol.1333 (2013/01/31 08:38)

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□燃料電池ワールド Vol.1333
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■2013年01月31日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■01月30日のWEB LINK NEWS
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2013/01/30 NEC、炭素系材料である「カーボンナノホーン」の販売を開始(マイナビニュース)

 NECは1月29日、カーボンナノチューブ(CNT)の一種である「カーボンナノホーン」の販売を開始したことを発表した。

 カーボンナノホーンは、1998年に同社の飯島澄男 特別主席研究員らのグループが発見したもので、直径2?5nm、長さ40?50nmの形状を持ち、数千本集まり直径100nm程度の球形の集合体を形成しており、単位質量当たりの表面積が広く、開孔した場合は約5倍の表面積となるほか、分散しやすく、導電率が高いといったさまざまな特性を有しているため、蓄電を行うキャパシタ、圧力や電力でスイッチのオンオフを行うなどの機能を持たせるアクチュエータ、燃料電池などのエネルギー関連から、薬物輸送(ドラッグデリバリシステム:DDS)といった医療関連まで幅広い分野へ適用できる素材として期待されている。

 同社では室温、常圧環境下において、シンプルな製造法である「レーザアブレーション法」を用いて、カーボンナノホーンを製造するため、製造方法が複雑なほかのナノカーボン素材に比べ低コストでの生産が可能とするほか、純度95%の高純度カーボンナノホーンを1日1kg以上製造するために必要な技術と装置の稼働実証に成功しており、今後、同素材を国内外の企業、大学、研究機関などに拡販するとともに共同で用途開拓を進めることで、今後3年間で20の企業・団体への提供を目指すとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130130-00000015-mycomj-sci
※関連写真あり

2013/01/30 情報プラザ:燃料電池セミナーin大阪 /大阪(毎日新聞)

 2月9日(土)13時?16時半、大阪市住之江区南港北1のインテックス大阪国際会議ホール。経産省資源エネルギー庁など主催。燃料電池自動車の開発と商品化をテーマに、国内外のメーカーの技術者の講演や、レーシングドライバーの片山右京さんらを交えた意見交換がある。セミナーは参加無料だが、インテックス大阪で9日開幕する大阪オートメッセの入場券(前売り2000円、当日2500円、中学生以下無料)が必要。31日(木)までのセミナー申込者の中から抽選で100人にオートメッセの入場券をプレゼントする。申し込みは新エネルギー財団のウェブサイトから。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130130-00000161-mailo-l27

2013/01/30 日産がダイムラー、フォードと組んだワケ(東洋経済オンライン)

 今回の合意では、日産がFCスタックの開発を担当、ダイムラーがFCスタックの制御機構の開発を担当する。フォードは研究開発全般を担う。開発費などの負担は均等に分担する。共同開発したFCVシステムをもとに、早ければ2017年にも、各社それぞれが「手ごろな価格」で量産市販車を投入する。量販当初のEV程度かそれを多少上回るくらいの価格になりそうだ。

 日産といえば、10年末に世界初の量産型本格EV「リーフ」を投入し、廃棄物ゼロ(ゼロエミッション)自動車市場の創出へ先頭を走ってきた。EVを当面のゼロエミッション車の主力と位置づけ、FCVは、次の世代の技術として開発を続けていた。
■ EVの市場拡大には手間取る

 ただ、EV市場の世界的な立ち上がりがスローペースなことから、共同開発するトヨタ・BMW連合、独自開発を貫くホンダをはじめ、GMやヒュンダイなど世界の有力メーカーが、次世代自動車としてFCVへの傾斜を強めつつある。日本では、かねてトヨタ、ホンダが15年の一般販売を公表しており、日産もこれまで以上にFCV開発を促進させる方向に舵を切ったようだ。

 FCVは、エンジンの代わりにFCスタックとモーターを積んだプラグインハイブリッド(PHV)車のようなもの。FCスタックや水素タンクといったFCV独特の装置開発がカギを握るのはもちろんだが、高効率なモーターや、FCで発電した電気を貯めておくリチウムイオン電池などの蓄電装置も、性能向上での大きな役割を担う。日産はEV事業を通じて電池や電動機構でノウハウを積んでおり、これがFCV開発にも有利に働くと目論む。

 志賀俊之COOは、「目指すのは地球温暖化や資源・エネルギー問題が自動車の持続的な成長の負担にならないための技術開発。長期的に見れば、いずれ内燃機関では限界が来て、EVやFCVのゼロエミッション世界に入っていく。ハイブリッド(HV)、EV、FCVの対立ではなく、時代に必要な技術を導入していく。FCVは(EVに比べてシステムは大きくなるが)航続距離が長いので比較的大きな車にはFCVということがあろう。EVの得意なところ、FCVの得意なところをそれぞれ生かす」と語る。
丸山 尚文
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130130-00012729-toyo-bus_all&p=1

2013/01/30 燃料電池は先行き暗くなった?(国沢 光宏)

 日産はダイムラーとフォードの3社で燃料電池を開発することになった。トヨタもBMWと燃料電池の技術提携をしていく旨の発表している。どうしてここにきて提携を始めたのだろうか? 理由は二つ。最も大きいと考えられるのが「乗用車用燃料電池は実用化しないかもしれない」という可能性大になったことだろう。

 BMWと組んでトヨタが開発しようとしているリチウム空気電池は、満充電で1000kmの航続距離を持つ。充電も短時間で済む。大量生産できれば燃料電池など不要になる。しかも水素という燃料を運ぶ技術は、現時点で解決の糸口さえ見えていない。リチウム空気電池の方がハードル低いです。

 1000km走るために必要なリチウム空気電池は150?200kgだと言われている。方や燃料電池は本体(スタック)の他、冷却系や大きな水素タンクなどシステム重量の総計が300kg以上になってしまう。当然の如く容積だって大きい(特に軽量な水素を入れるタンクは大きい)。こらもう勝負にならないでしょう。

 また水素を作るには電気を必要とする。だったらその電気使って充電し、リチウム空気電池で走らせた方がエネルギー効率だって良い。なにより燃料電池は燃料の水素を積まなくちゃならぬ。リチウム空気電池の正極は大気中に20%含まれている酸素から取るため、圧倒的に有利。となれば燃料電池の出番無し。

 二つ目の理由は「だからといって止めるのも得策じゃ無い」です。もしかしたら水素を運ぶための抜本的な開発策が見つかるかもしれないし、リチウム空気電池の開発に失敗するかもしれない。その時に「開発を止めちゃいました」なんてアカンでしょう。とりあえず開発は続けておくべきだと私も思います。

 いずれにしろ燃料電池の実用化は95%無くなった、ということなんだと考える。こうなると気になるの、単独で開発を行ってきたホンダ。本来なら前述の5社以外と提携したらいいのかもしれないが、残ってるのは現代自動車と中国勢しかない。出遅れちゃった感じ? ホンダがどう出るのか注目したい。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kunisawamitsuhiro/20130130-00023274/

■海外ニュース
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<報告書/市場調査>
●フュエルセルズ2000、「燃料電池のビジネス活用」最新版を発表 (2012年11月)

 フュエルセルズ2000(Fuel Cells 2000)は、一般向け報告書「燃料電池のビジネス活用2012:アメリカの発電パートナー(Business Case for Fuel Cells 2012: America’s Partner in Power)」の最新版を発表した。この報告書は燃料電池が、太陽光や風力、バイオガス、天然ガスまたはバッテリーなどの従来の技術といった他の技術や燃料と如何にして協力しながら活用されているか、という点に焦点を充てている。

 報告書はまた、民間部門で燃料電池を最近購入して設置、配備、展示して積極的に活用しているいくつかの企業を紹介している。そして、アメリカの施設でこれまで設置したり購入した燃料電池の数量は、定置用燃料電池の発電は32MW以上に、燃料電池フォークリフトは1100台以上に上っている。この報告書は、以下のサイトから無料でダウンロードできる。
http://www.fuelcells.org/wp-content/uploads/2012/12/FC-Business-Case-2012.pdf

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆FC EXPO 2013(第9回国際水素・燃料電池展)【再掲】
http://www.fcexpo.jp/
◇日 時:2月27日(水)?3月1日(金)
◇場 所:東京ビッグサイト
◇主 催:リード エグジビション ジャパン株式会社
◇共 催:水素エネルギー協会(HESS)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)

☆経済産業省「燃料電池セミナーin大阪」【再掲】
 ?2015年燃料電池自動車の市場投入に向けて?
◇日時:2月9日(土)13:00〜16:30
◇会場:インテックス大阪 国際会議ホール(大阪府大阪市住之江区南港北1-5-102)
    http://www.intex-osaka.com/jp/access/
◇参加費:無料(ただし、大阪オートメッセ2013の入場券が必要です。ご注意ください)
◇プログラム
【1】基調講演「2015年燃料電池自動車(FCV)市場投入に向けて(仮題)」

   高橋剛氏(トヨタ自動車株式会社技術統括部次世代車推進グループグループ長)【2】特別講演「ダイムラーにおける燃料電池自動車の開発、商品化への取組み(仮題)」

   村上茂泰氏(メルセデス・ベンツ日本株式会社技術コンプライアンス部コンセプト製品課マネージャー)
【3】特別講演「SUZUKIにおける燃料電池スクーターの開発、商品化への取組み(仮題)」
   真柴岳彦氏(スズキ株式会社開発本部研究企画部長)
【4】パネルディスカッション「燃料電池自動車の将来展望(仮題)」
  コーディネーター:吉田由美氏(カーライフ・エッセイスト)
  パネリスト:片山右京氏(レーシングドライバー)

        高橋剛氏(トヨタ自動車株式会社技術統括部次世代車推進グループグループ長)

        村上茂泰氏(メルセデス・ベンツ日本株式会社技術コンプライアンス部コンセプト製品課マネージャー)

        廣瀬正典氏(JX日鉱日石エネルギー株式会社研究開発本部研究開発企画部副部長)

        馬場広由己氏(大阪府商工労働部新エネルギー産業課長)
 ※プログラムは変更する可能性がありますので、ご了承下さい。
◇詳細、お申し込みはこちらから
  http://www.nef.or.jp/topics/h25-02oosaka.html
◇問い合わせ先
燃料電池セミナー事務局(一般財団法人新エネルギー財団計画本部広報普及部)担当:小栗、沼田
TEL: 03-6810-0361、FAX: 03-3982-5101、E-mail: public@nef.or.jp
◇主催:経済産業省資源エネルギー庁、一般財団法人新エネルギー財団
◇共催:大阪府、おおさかFCV推進会議

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