燃料電池ワールド Vol.1109 (2012/03/01 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1109
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■2012年03月01日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2012年02月29日のWEB LINK NEWS
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2012/02/29 効率的なエネ利用をアピール 東京で見本市(京都新聞)

 効率的なエネルギー利用に関する大規模な見本市「スマートグリッド(次世代送電網)EXPO」が29日、東京都江東区の東京ビッグサイトで始まった。京都府も関西文化学術研究都市で行っている実証実験の取り組みをPRした。

 また太陽光発電や燃料電池などエネルギー関連の六つの見本市も同時開催され、府や滋賀県の企業も多数参加した。原発の停止で電力に対する関心が高まるなか、国内外の来場者でにぎわっている。2日まで。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120229-00000029-kyt-l26
※写真あり

2012/02/29 天然ガスは石油以上の万能エネルギーである - 山田 高明(アゴラ)

 近い将来、人類に近代文明をもたらしたこの方法が一新されるかもしれない。現在、製鉄各社は、酸化鉄の酸素を炭素ではなく水素と結合させる「水素還元法」を研究中だ。こうすれば石炭は不要で、排ガスもCO2ではなく水蒸気になる。ただし、各社は水素の供給源をコークス炉に求めている。だが、「エネファーム」が各家庭で実証してみせたように、CH4(炭素原子1に水素原子4)のメタンのほうがもっと単純な装置で水素を取り出すことができる。よって、将来的に、天然ガスは原料炭に代わって製鉄産業を支えることも可能だ。

 ただ、経済的な水素の製造法は他にもある。それが「高温ガス炉」などで水を熱化学分解する方法だ。日本原子力研究所はすでに「高温ガス炉」と、それを使った「水素製造法」の実証に漕ぎつけている。これはいわば「原子力製鉄」である。もっとも、原発に関しては別個の議論が必要だろう。冷却水不要で内陸部でも設置可能な高温ガス炉なら、たとえ万一の事故の際でも自然放熱でよく、暴走して放射性物質をまき散らす危険性がない。ただし、福一事故以降、世論は非常に厳しくなっており、新型の原子炉といえども、放射性廃棄物の問題まで根本的に解決することが求められているのではないだろうか。このように考えると、やはり「天然ガス製鉄」のほうが今はよいのかもしれない。

 かつて「ガス発電」といえば内燃機関を意味した。これは一軒屋ならともかく、マンションの各戸にとってはハードルの高いシステムである。ところが、家庭用燃料電池が発明されたことによって、今ではエンジン式の発電機は必ずしも必要なくなった。燃料電池ならば音もなく発電でき、同時にお湯も作れる。この家庭用コージェネによってエネルギーの利用効率は約9割にまで達した。マンションの部屋レベルで独自の電源・熱源を持てる時代が到来したのだ。しかも、私は太陽電池の性能と価格がある一定の水準を越えた時、「エネルギーの個産個消社会」が本格的に訪れると予測しているが(*これに関しては単独で頁を改めたい)、ガスのエネルギーシステムや燃料電池などのガス・テクノロジーと非常に相性がよい。これは非常に大事なポイントなので、どうかご記憶ねがいたい。

 さらに、視点をマクロに移してみれば、各地のLNG基地と連結したパイプライングリッドを整備することによって、かつてない優れたエネルギーインフラが誕生することが分かる。まずパイプラインによって、各需要家へ瞬時に大量のエネルギーが輸送できる。ガス管による気体輸送は、都市部での石油製品の運搬のようにエネルギーのロスがない。むろん、瞬時輸送は電力も同じだが、一方で電力は保存が利かない。ところが、ガスは保存ができる。つまり、ガスのパイプライン網とは、電力と石油のメリットを併せたようなエネルギーシステムなのだ。しかも、将来、家庭用燃料電池が廉価になれば、従来のように「燃やす」だけでなく、誰でも「発電」のほうも可能になる。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120229-00000309-agora-sci

■海外ニュース
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<定置用電源>
●クリアエッジ社、2つの新製品を追加(2011年11月29日)

 クリアエッジ・パワー社(ClearEdge Power)は、「クリアエッジ・プラス(ClearEdge Plus)」と「クリアエッジCP(ClearEdge CP)」の2つの生産ラインを新設した。

 「クリアエッジ・プラス」は、商業的な適応に対して100kW未満の電力を連続して提供するために設計されたモジュール式組み立ての柔軟に保護された電力システムである。また、「クリアエッジCP」は、データと通信の需要のために非常時対応の電力を必要とする顧客のために設計した3倍の余裕を持った基幹電力システムである。
http://www.clearedgepower.com/news/clearedge-power-expands-portfolio-continuous-onsite-power-systems

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆水素エネルギー協会・水素エネルギー利用開発研究会 合同講演会【再掲】(水素エネルギー協会第137回定例研究会・平成23年度第3回水素エネルギー利用開発研究会 合同講演会)
 「持続可能なエネルギー社会を目指して」
◇日 時  3月9日(金)13:00〜17:40
◇場 所  広島市西区民文化センター 2階ホール(広島市西区横川新町6-1)
◇参加費  ・水素エネルギー利用開発研究会会員:無料
       (当日入会(年会費無料)の場合も無料)
      ・水素エネルギー協会(HESS)会員:無料

       (H24年度より新入会(年会費有料)の場合も無料)

      ※どちらへもご入会されない場合:5000円(資料代含む。税込)
◇講演会
【講演1】「太陽エネルギーによる水からの水素生成用光触媒開発の現状」
   堂免一成氏(東京大学大学院工学系研究科教授)
【講演2】「NH3を用いた水素輸送」
   小島由継氏(広島大学先進機能物質研究センター長・教授)
【講演3】「エネルギー需給の現状と長期展望」

   小宮山涼一氏(東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻助教)【講演4】「高効率エンジンSKYACTIV」

   人見光夫氏(マツダ株式会社執行役員パワートレイン開発本部長)
◇交流会 18:00〜(会費:5000円)
◇申込方法 水素エネルギー協会会員の方は、水素エネルギー協会へお申し込みください。
      http://www.hess.jp/hess_contents/index.html

      水素エネルギー利用開発研究会へのお申込み先はこちらです。

      http://home.hiroshima-u.ac.jp/hih2/H2_Energy/index.html

      参加ご希望の方は、2月29日(水)までにお申し込みください。
◇連絡先  広島市立大学社会連携センター プロジェクト研究推進室

      担当:田村、矢島(水素エネルギー利用開発研究会事務局)

       広島市中区千田町三丁目8番24号(広島市工業技術センター内)
       電話:082-247-0263 ファックス:082-247-9753

       メール:tamura@office.hiroshima-cu.ac.jp(@は半角文字にしてください)
◇主 催  水素エネルギー利用開発研究会(広島大学、中国経済産業局、広島市)
      一般社団法人 水素エネルギー協会(HESS)

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