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□燃料電池ワールド Vol.1094
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■2012年02月09日発行
◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
◇http://www.fcworld.jp
■2012年02月07〜08日のWEB LINK NEWS
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2012/02/07 次の文明は「メタン文明」である(前半) - 山田 高明(アゴラ)1・運輸部門
この部門の石油依存率は98%だ(08年度数値「エネルギー白書2010」 以下同)。自動車・船舶・航空機などが、燃料としてガソリン・軽油・LPガスを消費している。ディーゼル機関車は年間数十万kl程度の消費なので、数に含めなくてよい。ポイントはずばり「部門9割の自動車のエネルギー源がどこに向かうか、又はどこに求めるか」である。
これは一見、政府の政策に負うところが大きいように思われる。たとえば、「未来の自動車は燃料電池車だ」と彼らが考えれば、石油消費分は水素(二次エネルギー)、同じようにフレックス車ならばバイオ燃料、EVならば電力へと移行していく。政府が本命を一つに絞らずに自動車の多様化を推奨するならば、このラインナップに天然ガスが加わる。
しかしながら、最終的には市場が決めるというのが私の考えである。約一世紀前に内燃・電気・蒸気自動車が争った「第一次自動車界大戦」では、内燃車の勝利に終わった。今回の「第二次自動車界大戦」ではどんな結果になるだろうか? 答えは「EVが勝者になる」である。これは断言してもよい。
根拠はたくさんある。まずEVの欠点である走行距離の短さだが、蓄電池の性能向上によって間もなく解決する。ランニングコストも含めた総コストベースでの経済性とインフラ整備の容易さでも、他自動車を圧倒する。対して、燃料電池車とフレックス車のエネルギー効率は悪く、需要分の水素とバイオ燃料が国内調達だけで賄えるか疑わしい。
だが、何よりも私が一番の理由に挙げるのは、EVの可能性・将来性だ。今後、高効率の太陽電池と塗装型の同電池をボディに装備することが標準化していく。また、交通インフラと合体したマイクロ波無線充電も実現していくと思われる。ドライバーの感覚としては、EVは無燃料車に近づいていくのである。トラックはさすがに、しばらくはPHVやバイオディーゼルの選択もあるが、ただ最終的には完全EV化を果たすだろう。2・家庭部門
3・業務部門
4・産業部門
5・エネルギー転換部門
以上のまとめ
厄介なのは運輸部門と産業部門である。中でも「自動車」と「化学産業」である。自らシフト先を探せ、と完全市場まかせにしないで、当局がある程度の政策手腕を発揮すべきである。というのも、放置しておいても、むろん最後には行き着くところへ行き着くのだが、それまでに社会が多大な損害を被る可能性があるからだ。
たとえば、自動車の多様化策などという腰のフラついたことをしていると、ガソリンのE10化や水素ステーションの建設、天然ガス車の拡大に伴う巨額投資などが結局は無駄になる。ユーザー、メーカー、エネルギーサプライヤー、納税者のみんなが損をするのだ。経済官僚はリスクヘッジを謳いながら、実は自分がリスクをとりたくないだけだ。自動車は石油消費の最大項目であり、脱石油の成否は内燃車のエネルギーをどこへシフトさせるかにかかっている。八方美人的な自動車政策をやめて、腹をくくってEV一筋に決めよ。自動車はEV化し、船舶・航空機はバイオ燃料駆動にする…これで決まりだ。ただし、これにより日本の脱石油は一気に進展するが、新規の巨大電力需要が生じるので、電力部門での対策も併せて練っておく必要がある。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120207-00000307-agora-sci
2012/02/07 スズキが燃料電池開発製造で合弁会社設立(産経新聞)
スズキは7日、英国の燃料電池開発ベンチャーのインテリジェント・エナジー(IE)と、燃料電池開発・製造の合弁会社「SMILE FCシステム」を設立したと発表した。スズキは2015年に燃料電池スクーターの量産を始めるとしており、合弁会社では量産技術の確立などを進める。
新会社は資本金7億5000万円で、スズキと、IEの親会社が折半出資する。社長にはスズキの本田治副社長が就いた。本社は浜松市のスズキ本社に置くが、横浜研究室(横浜市都筑区)で、開発などを進める。
両社は空冷式燃料電池システムを搭載した2輪車を共同で開発している。昨年3月に量販が可能となる欧州の統一型式認定を、燃料電池搭載の二輪車、自動車としては初めて取得するなど、空冷市燃料電池の実用化では他社を先行する。
燃料電池では、水冷方式が一般的だが、IEは空冷方式。小型にできるメリットを生かして、両社は二輪車向けの開発を急ぐ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120207-00000550-san-bus_all
■海外ニュース
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<ポータブル/バックアップ電源>
●アイダテック社の燃料電池、国連の会議期間中電話基地局に電力を供給(2011年11月30日)
アイダテック社(IdaTech)の燃料電池システム「エレクトラゲンME(ElectraGen〓 ME)」は、南アフリカのダーバンで開かれている国連気候変動枠組条約締約国会議(United Nations Climate Change Conference:COP 17)の期間中、携帯電話の圏内に提供するベーストランシーバー基地局(Base Transceiver Site:BTS)に電力を供給している。この会議は12月9日まで開催される。
http://www.idatech.com/about-us-news.asp
〔参考〕ベーストランシーバ基地局 (Base Transceiver Station):セル電話システムの固定局部品には、送受信ユニット、および1本以上のアンテナが含まれる。この組み合わされたシステム(同一場所に配置された多数のシステム、および連動指向性アンテナを含む場合が多い)は、セルサイト、基地局、またはベーストランシーバ基地局(BTS)と呼ばれる。
http://japan.maxim-ic.com/glossary/definitions.mvp/term/Base-Transceiver-Station/gpk/40
■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆水素エネルギー協会・水素エネルギー利用開発研究会 合同講演会【再掲】(水素エネルギー協会第137回定例研究会・平成23年度第3回水素エネルギー利用開発研究会 合同講演会)
「持続可能なエネルギー社会を目指して」
◇日 時 3月9日(金)13:00〜17:40
◇場 所 広島市西区民文化センター 2階ホール(広島市西区横川新町6-1)
◇参加費 ・水素エネルギー利用開発研究会会員:無料
(当日入会(年会費無料)の場合も無料)
・水素エネルギー協会(HESS)会員:無料
(H24年度より新入会(年会費有料)の場合も無料)
※どちらへもご入会されない場合:5000円(資料代含む。税込)
◇講演会
【講演1】「太陽エネルギーによる水からの水素生成用光触媒開発の現状」
堂免一成氏(東京大学大学院工学系研究科教授)
【講演2】「NH3を用いた水素輸送」
小島由継氏(広島大学先進機能物質研究センター長・教授)
【講演3】「エネルギー需給の現状と長期展望」
小宮山涼一氏(東京大学大学院工学系研究科原子力国際専攻助教)【講演4】「高効率エンジンSKYACTIV」
人見光夫氏(マツダ株式会社執行役員パワートレイン開発本部長)
◇交流会 18:00〜(会費:5000円)
◇申込方法 水素エネルギー協会会員の方は、水素エネルギー協会へお申し込みください。
http://www.hess.jp/hess_contents/index.html
水素エネルギー利用開発研究会へのお申込み先はこちらです。
http://home.hiroshima-u.ac.jp/hih2/H2_Energy/index.html
参加ご希望の方は、2月29日(水)までにお申し込みください。
◇連絡先 広島市立大学社会連携センター プロジェクト研究推進室
担当:田村、矢島(水素エネルギー利用開発研究会事務局)
広島市中区千田町三丁目8番24号(広島市工業技術センター内)
電話:082-247-0263 ファックス:082-247-9753
メール:tamura@office.hiroshima-cu.ac.jp(@は半角文字にしてください)
◇主 催 水素エネルギー利用開発研究会(広島大学、中国経済産業局、広島市)
一般社団法人 水素エネルギー協会(HESS)
☆FC EXPO 2012(第8回国際水素・燃料電池展)【再掲】
http://www.fcexpo.jp/
◇日 時:2月29日(水)?3月2日(金)
◇場 所:東京ビッグサイト
◇主 催:リード エグジビション ジャパン株式会社
◇共 催:水素エネルギー協会(HESS)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)
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