燃料電池ワールド Vol.1039 (2011/11/11 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1039
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■2011年11月11日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2011年11月10日のWEB LINK NEWS
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2011/11/10 ゴキブリが世界を救う!?「災害用昆虫ロボット」(DIGITAL DIME)

 家庭やオフィスなどで、どこからともなく現われ、再び狭い隙間へと素早く身を隠す。薬品などで退治しようとも、次から次へと出没し、なかなか駆除できない......。そんな"百害あって一利なし"と思われていたゴキブリを、人間が立ち入りできない危険な場所で役立たせようという研究が、東京農工大学で進められている。それはなんと、ゴキブリの体液から発電する「バイオ燃料電池」の開発だ。

 昆虫の機能を電気信号で制御し、小型センサーなどを搭載させる研究は、世界中で行なわれている。米国では空飛ぶ昆虫をコントロールする実験にも成功している。しかし、課題はそれら機器への電力供給だ。「多くはボタン型電池を電源にしていますが、昆虫にとっては大きな負担です。我々が研究するバイオ燃料電池が実用化できれば、昆虫は自らが発電し、電子制御システムやセンサー、カメラなどを駆動させ続けることができそうです」(秋山氏)

 一般的な燃料電池は、水素と酸素を化学反応させて電気を取り出す仕組みだ。この水素の代わりに糖分を使用し、酵素で酸化させて発電する方法もあるが、秋山氏らの研究チームはこの技術を応用した。

 昆虫の体液にはトレハロースという糖分が多く含まれている。特にゴキブリは、体積のほぼ20%が体液でトレハロースが豊富。研究チームはこの糖分から発電する縦2.5cm、横2cmの小型燃料電池を開発。これで約50μW(マイクロワット=0.001mW)の電力を発電することに成功した。「電池の容量は最大約200mAh(ミリアンペア)あり、これは携帯電話用電池の約3分の1に匹敵します」(秋山氏)

 今後、ゴキブリの動きを制御する技術と、小型で省電力のセンサーやカメラなどを加えれば、危険な環境下で狙いどおりの調査活動ができると考えている。「ゴキブリの寿命は約5年といわれるが、体液を取り出しても1年以上も生き続けることが可能です」(秋山氏)

 今後は燃料電池の素材を見直し、電池の出力を上げることが最大の課題だ。民間企業の協力を仰ぎ、数年後の実用化を目指している。ゴキブリが世界を救う日は近い?
●ダイムの読み
昆虫の体液を使った「バイオ燃料電池」の研究は、今回のようなロボット技術だけでなく、大量に集めて多くの電力を供給させる「小型発電所」の役割も視野に入れている。エサさえあれば、昆虫が生き続ける限り発電し続けることから、下水道や産業廃棄物処理場といった場所が"発電所"になる可能性もありそうだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20111110-00000001-dime-sci
※図あり

2011/11/10 新エネルギー:NOW・in・秋田/5 スマートグリッド /秋田(毎日新聞)
 ◇大潟で実用に向け検証開始 地域への波及効果も期待

 09年から産官学協働で進められてきた大潟村の次世代送電網「スマートグリッド」実証実験。3年目に入り、今月から実用化に向けての検証が始まった。県は「基本モデルの構築」を掲げる。

 大潟村では道の駅「おおがた」周辺に風車や太陽光パネル、蓄電池などを設置して送電線で結び、街灯や照明、実験棟のエアコンなどの電力に使用している。既存の送電線から独立し、通常の交流ではなく直流で結んでいる点が特徴だ。

 実験では、新エネルギーの発電量や蓄電池の容量、電気の消費量などを計測。変動を抑え、総合的にコントロールする仕組み作りを探ってきた。この中で、TDKは直流電圧をコントロールする電力変換装置「双方向コンバーター」を開発、商品化を進めている。県は「商品化できれば、県内の企業が部品提供することも考えられ、地域産業への波及が期待できる」と話す。
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 「実験で分かったのは、自然エネルギーを制御するには相当高い技術が必要だということ。高性能な部品も必要だ」と、実験に携わった「キュービックエス コンサルティング」の芝山伸二・事業開発担当課長は話す。

 同村のグリッドは最大出力が太陽光発電が4・5キロワット、風力発電が12キロワット。自然エネルギーは発電量が変動する。変動分は燃料電池による供給と蓄電池の送充電で補う計画だったが、電力をひんぱんに出し入れするには、設置した蓄電池(約6キロワット時)では容量が小さいことなどから、制御が難しいと分かった。

 秋田大大学院の佐藤正志准教授は「風車は発電する時としない時の差が大きい。大きな蓄電池を付ければ安定するが、コストを考えると難しい」という。

 今後は安定した仕組みを目指して蓄電池を増設。さらに太陽光と連動させる電源を設置して、基本モデル構築に向けた最適容量を探っていくという。
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 IT技術の開発も急務だ。大潟村では発電機や電力の消費先に計測機器を設置し、パソコンにデータを集計。専用ソフトで需要と供給のバランスをとっているが、自動的に制御できるのはまだ一定の条件下のみだ。

 さらに、二酸化炭素削減とコスト削減を目指して直流を採用しているが、一般的には交流が圧倒的。市場基準に合わせる技術も求められる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111110-00000043-mailo-l05

2011/11/10 水素エネルギー先端技術展:注目!先端技術や製品を展示 産官学43団体参加 /福岡(毎日新聞)

 燃料電池と水素エネルギー分野の先進技術を集めた「水素エネルギー先端技術展2011」 が9日、小倉北区の西日本総合展示場で始まった。企業や行政、大学など43団体が2」 参加し、最新の技術・製品や研究成果を紹介している。11日まで。

 福岡水素エネルギー戦略会議などが主催し、7回目。会場には水素を燃料にした燃料電池電気自動車やバス、スクーターなどの乗り物のほか、小型燃料電池など環境に配慮した次世代型の製品が並んでいる。

 専門家らが講演する技術セミナーもあり、経済産業省九州経済産業局の田上哲也・電源開発調整官が「震災後、新たなエネルギー源として水素エネルギーが注目を浴びている。北部九州が水素エネルギー社会の実現を先導する地域に成長するよう支援したい」とあいさつした。会場では、ものづくりと情報通信の融合をテーマにした「九州・国際テクノフェア」も同時開催。午前10時〜午後5時。入場無料。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111110-00000155-mailo-l40

2011/11/10 【東京モーターショー11】ホンダ、にんげんの気持ちいいってなんだろう(レスポンス)

 ホンダは10日、東京モーターショーの出品概要を発表した。マイクロサイズ未来都市型電動コミューター『マイクロコミューターコンセプト』をはじめとする、次世代電動モビリティーコンセプト7モデルなどを出展する。

 今回のブースコンセプトは、「にんげんの気持ちいいってなんだろう」。移動を気軽に楽しめる未来都市型の二輪、三輪、四輪コミューターや中・長距離型コミューターなどを展示し、未来のモビリティーライフを提案する。

 また、同会場内で行われる「SMART MOBILITY CITY 2011」では、燃料電池電気自動車『FCXクラリティ』、電動二輪車『EV-neo』、電動カート『EVモンパル』、ホンダが独自に開発した「ガスエンジンコージェネレーションユニット」や「太陽光発電システム」などの組み合わせによる、家庭生活でのCO2低減を目指した「Hondaスマートホームシステム」の展示や、実証実験の取り組みなどを紹介する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111110-00000035-rps-ind
※写真あり

2011/11/10 トヨタ、燃料電池車を2015年までに市販か…欧州副社長発言(レスポンス)

 究極の次世代燃料車として、各自動車メーカーが開発にしのぎを削る燃料電池車。トヨタ自動車の重役が、この燃料電池車の市販に関して、興味深い発言を行った。

 これは6日、『オートモーティブニュース』が報じたもの。同メディアのインタビューに応じた欧州トヨタのAlain Uyttenhoven副社長は、「我々は欧州市場において、10万ユーロ(約1050万円)の価格で燃料電池車を発売するつもりだ」と話したという。

 これまで、燃料電池車の価格については、日本円で1台が億単位とも伝えられてきた。1000万円はまだ高価だが、同副社長の発言は、トヨタが燃料電池車の市販に向けて、コスト低減のメドをつけつつあるものとして注目できる。

 なお同メディアは、トヨタの燃料電池車の発売時期や台数について、「2015年までに数千台規模」とレポートしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111110-00000020-rps-ind
※写真あり

2011/11/10 JOGMEC、白金族金属を南アフリカで確認(レスポンス)

 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は10日、南アフリカ共和国で、プラチナムグループメタルズ社と共同で実施していたボーリング調査の結果、高品位の白金族金属の鉱化を捕捉したと発表した。

 調査地域であるウォーターバーグは、南アフリカの白金族金属鉱山地帯の北端部に位置し、地表に鉱徴が見られないため、これまで積極的な調査が行われていない地域だった。

 白金族金属は、主に自動車の排気ガスを浄化する触媒に使用されるレアメタル。その他にも、電気・電子工業用に用いられており、今後は燃料電池の電極用としての需要が期待されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111110-00000049-rps-bus_all
※地図あり

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●H2スキャン社、新水素分析器を発表(2011年08月23日)

 H2スキャン社(H2scan)は、非常に汚染された環境の中で遂行するように設計された水素分析器「ハイ・オプチマ(HY-OPTIMA)」の2つの新しいモデル(ハイオプチマ740と1740)を発表した。
http://www.h2scan.com/news_27.aspx
●H2スキャン社、ウェイドマン社と供給契約を結ぶ(2011年08月03日)

 H2スキャン社は、ウェイドマン・ダイアグナスティック・ソリューションズ社(Weidmann Diagnostic Solutions, Inc.)と5年間の供給契約を結んだ。この契約でウェイドマン社は、H2スキャン社の比類のない水素センサーシステムを販売する。
http://www.marketwire.com/press-release/weidmann-announces-hydrogen-sensing-monitor-supply-agreement-with-h2scan-corporation-1545523.htm

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第1回「経営者(燃料電池自動車)コース」開催 ★新設★【再掲】

 11月17日(木)、自動車関連企業の経営幹部の皆様を対象に、第1回経営者(燃料電池自動車)コースを開催します。燃料電池自動車の基礎知識の習得を目指すとともに、2015年の燃料電池自動車市場化に向けた経営判断に役立つ業界動向の最新情報をお伝えします。

 水素とは何か、これまでの自動車と燃料電池自動車は何がちがうのか。2015年の市場化をきっかけに何が変わるのか。

 皆様の疑問に一流の講師陣がお応えします。水素ビジネスへの参入を目指す経営者や幹部のみなさまのご参加を心からお待ちしています。
◇日程 11月17日(木)12:50?17:00
◇会場 九州大学伊都キャンパス ウエスト4号館 914、915号
    (福岡市西区元岡744番地)
    http://suisin.jimu.kyushu-u.ac.jp/info/index.html
◇定員 40名(定員に達し次第、申込を締め切ります)
◇受講料 3,000円/人
◇名刺交換会 2,000円/人
◇申込締切 11月10日(木)
◇カリキュラム
12:50〜13:00 開講式  戦略会議
13:00〜13:40 校長講話 渡邉浩之校長(トヨタ自動車(株)技監)13:50〜15:20 燃料電池自動車の市場化に向けた取組み

   大仲英巳氏(トヨタ自動車(株)FC開発本部主査・担当部長)15:30〜16:30 燃料電池自動車の普及に伴う業界動向予測
   丹下昭二氏(山梨大学客員教授)
16:40〜17:00 施設見学(選択制)
17:10〜18:30 交流会
★コース詳細はこちら
  http://www.f-suiso.jp/1st_fcv-course.html
★オンライン申込みはこちら

  https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20110915110527

☆第14回「技術者育成コース」開催【再掲】

 水素エネルギー関連企業や新規参入を目指す企業の技術者等を対象とした「技術者育成コース」を開催します。九州大学の教授陣及び全国有数の水素エネルギー関連企業の技術者が講師を務め、技術者に必要な知識と技術の習得を目指します。
◇日程 11月29日(火)〜12月2日(金)
◇対象 水素エネルギー関連企業や新規参入を目指す企業の技術者等

  ※水素関連業務に従事されている方や、理系の高校、大学等を卒業された方など、一
   定の知識を持った方向けの専門的な内容です。
◇会場 ・1日目 福岡県中小企業振興センター(福岡市博多区)

    ・2日目 (公財)水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)(糸島市)

    ・3、4日目 九州大学伊都キャンパス内(福岡市西区元岡)
◇定員 20名(定員に達し次第、募集を締め切ります。)
◇受講料 50,000円/人
◇名刺交換会 初日講義終了後(参加自由。3,000円/人)
◇参加申込み 11月15日(火)締切
★コース詳細はこちら
   http://www.f-suiso.jp/14th_gijutusya.html
★★オンライン申込みはこちら

   http://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20080908193159
◇主催 福岡水素エネルギー人材育成センター(福岡水素エネルギー戦略会議)
◇後援 (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)、水素エネルギー協会(HESS)、(公財)水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)

☆平成23年度第2回水素エネルギー利用開発研究会・講演会【再掲】「持続可能なエネルギー社会を目指して〜水素・電気のベストミックス〜」
◇日 時 11月29日(火)13:20〜17:00
◇場 所 鯉城会館 5階 サファイア(広島市中区大手町1-5-3)
◇会 費 無料(ただし、交流会は有料)
◇講演会
【講演1】「水素社会を目前とした水素技術の現状と課題」
   岩下博信氏(岩谷瓦斯株式会社技術部理事担当部長)
【講演2】「水電解・燃料電池一体型セルを用いた蓄電システムの開発」

   加藤敦史氏(高砂熱学工業株式会社総合研究所研究開発1部主査)【講演3】「ヒートポンプの利用技術と最新技術動向」

   佐々木正信氏(財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター業務部課長)
◇交流会 17:30〜19:30(会費:3000円)
◇申込方法 参加ご希望の方は、11月21日(月)までに、
1)団体・企業名(個人の方は不要)、2)お名前、3)電話番号、4)ファックス番号、5)メールアドレス、6)参加対象(講演会、交流会)をご記入の上、電子メールまたはファックスでお申し込みください。

 なお、定員になり次第締め切らせていただきます。参加者には折り返し、入場整理券をお送りします。入場整理券が届かない場合は、ご連絡ください。
参加申込書→ http://home.hiroshima-u.ac.jp/hih2/H2_Energy/index.html
◇申込・連絡先 広島市立大学社会連携センター プロジェクト研究推進室

    担当:田村、矢島(水素エネルギー利用開発研究会事務局)

     広島市中区千田町三丁目8番24号(広島市工業技術センター内)
     電話:082-247-0263 ファックス:082-247-9753

     メール:tamura@office.hiroshima-cu.ac.jp(@は半角文字にしてください)
◇主 催 中国経済産業局、広島大学(先進機能物質研究センター、水素プロジェクト研究センター)、広島市(広島市立大学プロジェクト研究推進室)
◇協 賛 公益社団法人日本化学会、公益財団法人ちゅうごく産業創造センター、独立行政法人科学技術振興機構JSTイノベーションプラザ広島、社団法人中国地域ニュービジネス協議会、中国経済連合会

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