燃料電池ワールド Vol.977 (2011/08/09 08:47)

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□燃料電池ワールド Vol.977
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■2011年08月09日発行

                  ◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
                  ◇http://www.fcworld.jp

■2011年08月08日のWEB LINK NEWS
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2011/08/08 トヨタ、「燃料電池車の価格は現状で1000万円」(レスポンス)

 各自動車メーカーが、研究開発を続けている燃料電池車。その市販に際しての最大のネックといえる価格に関して、米国トヨタのエンジニアが興味深い発言を行った。

 これは2日、米国の自動車メディア、『ワーズオート』が報じたもの。同メディアの取材に応じた米国トヨタのエンジニア、ジャスティン・ワード氏は、「水素タンクの自社開発などにより、現状で燃料電池車の価格を1台当たり1000万円まで下げることに成功した」と話したという。

 2000年代初頭、燃料電池車の開発が本格的にスタートした頃、燃料電池車の価格は1台2億円とも言われた。トヨタのエンジニアの話から判断すれば、この10年間で価格は20分の1まで下がったことになる。

 トヨタは旧『クルーガー』をベースにした燃料電池実験車、『FCHV-adv』で市販に向けた実証実験を展開中。2015年の市販時には、価格を5万ドル(約390万円)まで下げるのが目標とも伝えられている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110808-00000006-rps-bus_all
※写真あり

2011/08/08 太陽電池・燃料電池・蓄電池を組み合わせた給電システム 積水ハウスが発売(レスポンス)

 積水ハウスは、世界初となる太陽電池・燃料電池・蓄電池の3つの電池の組み合わせにより、快適に暮らしながら大幅な節電を可能にし、日中は「街の発電所」として社会に貢献する発電システム「グリーンファースト・ハイブリッド」を発売すると発表した。

 グリーンファースト・ハイブリッドは、創エネとして燃料電池がガスで電気(700W/750W)とお湯を同時に作るとともに、太陽電池が3kW以上を発電する。容量8.96kWhの大型蓄電池が創エネによる発電電力を蓄えて、必要な時に必要な量だけ電力を供給する。非常時には、自動的に電力供給システムが稼働し、安定した電力を継続供給する。

 3電池を組み合わせた電力供給システムは世界で初めて。同社では光熱費を年間26万円削減できると、している。

 同社では、グリーンファースト・ハイブリッドを戸建住宅で最も環境対策レベルの高い住宅モデルと位置づけている。創エネ技術と畜エネ技術を組み合わせることで、快適に暮らしながら、居住時に排出されるCCO2や電力消費(光熱費)を抑え、さらに停電時などの非常時でも電力を確保できる住宅を積極的に販売することで、安心で環境負荷少ないサステナブルな社会づくりに貢献するとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110808-00000030-rps-bus_all
※写真あり

2011/08/08 GSユアサの大型蓄電池、積水ハウスの環境配慮型住宅に採用(レスポンス)

 GSユアサは、同社の蓄電池システムが積水ハウスの蓄電池を備えた環境配慮型住宅「グリーンファースト・ハイブリッド」に採用されたと発表した。

 蓄電池システムは容量8.96kWhの蓄電池と太陽光発電用パワーコンディショナで構成する。この蓄電池だけで350Wの機器を約23時間、450Wの場合、約17時間バックアップすることが可能で、蓄電池だけでも日常生活を12時間以上維持することができる。

 GSユアサは、長年培ってきた蓄電池・電源装置の技術を最大限に活用することで、快適で安心な暮らしをサポートし、環境負荷低減に貢献するとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110808-00000031-rps-bus_all

<積水ハウス>太陽電池、燃料電池、蓄電池利用の省エネ住宅(毎日新聞)

 積水ハウスは8日、太陽電池、燃料電池、蓄電池を組み合わせた省エネ住宅「グリーンファースト ハイブリッド」を発売した。三つの電池を組み合わせた住宅は世界初。昼は太陽電池と燃料電池で発電し、夜は電力会社の電力を蓄電池にためる。年間約25万円の光熱費を支払っている一般家庭(4人)の場合、年約26万円削減できるという。また、電力会社が停電しても一定の電力が確保できる。

 燃料電池は都市ガスから取り出した水素を化学反応させて発電し、廃熱で給湯もまかなうシステムで、日中は燃料電池と太陽光発電でほとんどの電力をまかなう。夕方から夜間は燃料電池と蓄電池を用い、足りない分は一般電力を使用する。蓄電池の電力は、停電時にテレビと冷蔵庫1台ずつなら約23時間持つ。

 3カ月で150棟限定販売する。設置費用は、建設費に加え、一般家庭の場合、三つの電池代で560万〜600万円がかかる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110808-00000085-mai-bus_all

2011/08/08 韓国の再生可能エネルギー売上高、3年で6.5倍へ(聯合ニュース)

 【ソウル聯合ニュース】韓国政府は再生可能エネルギー産業が低炭素グリーン成長政策の中心に定着したと評価し、普及拡大に拍車をかける方針を決めた。政府は2008年8月15日、「低炭素グリーン成長」を宣言している。

 知識経済部が8日に明らかにした再生可能エネルギー産業の売上高は2007年の1兆2500億ウォン(約904億円)から2010年は8兆8000億ウォンに増加した。輸出額は同期間に6億2500万ドルから45億3500万ドル、民間投資は7000億ウォンから3兆5500億ウォンに伸びた。再生可能エネルギー産業の売上高、輸出、民間投資はそれぞれ6.5倍、7.3倍、5.1倍に増えた。

 同部は再生可能エネルギー産業の成長で3万65人の雇用を生んだと推定している。

 再生可能エネルギーの生産量は560万9000TOE(石油換算トン)から659万7000TOEに増えた。燃料電池が23.9倍、太陽光が10.9倍、風力が2.2倍に伸びている。

 知識経済部は再生可能エネルギー産業の成長を受け、同分野の育成に弾みをつけるために法・制度の整備や予算・税制支援の拡大に乗り出す方針だ。

 また、郵便局、学校、港湾、島、高速道路、物流団地、工場、発電所、産業団地、軍部隊を「10大グリーンプロジェクト」の対象に定め、優先的に再生可能エネルギー設備を設置することにした。

 政府は再生可能エネルギー発電による一定割合の電力導入を義務付ける制度(RPS法)を来年から施行し、再生可能エネルギーの割合を高めていく考えだ。同制度は電力会社に前年の発電総量の2.0%を再生可能エネルギーに充てることを義務化している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110808-00000032-yonh-kr

2011/08/08 産官学連携:太陽熱で水素製造、宮崎大にシステム設置へ /宮崎(毎日新聞)
 ◇新潟大・児玉教授、研究の概要講演

 太陽熱で水素を製造する先端システムの研究開発が、宮崎大学を舞台に始まる。県と新潟・宮崎両大学、宇宙観測機器製造の「三鷹光器」(東京都)が連携する。環境負荷のないクリーンエネルギーとして注目される水素。研究の中心を担う新潟大学の児玉竜也教授が7月末、研究の概要などについて宮崎大で講演した。

 システムは、地上に置いた反射鏡で集めた太陽光を地上の1点に凝縮する三鷹のビームダウン型集光装置と、新潟大が開発した水の熱分解器で構成。集光装置で1400度の高熱状態をつくり、特殊な鉄酸化物を触媒にして水を酸素と水素に分解する。

 一般的に電気分解で水素を製造する場合、発電のため化石燃料が必要だが、今回の研究は1次エネルギーとして太陽熱のみを使い、児玉教授は「100%クリーンなエネルギー」と言う。水素を再び酸素と結びつける過程で電気を生じさせることができる。太陽電池と比べ、エネルギー転換効率も高いという。

 太陽熱は中東の砂漠などの「サンベルト」で発電に利用され、世界的に注目されているが、水素製造の研究は珍しい。日照時間が全国3位の宮崎など「九州は環境的に恵まれている」という。

 研究は水素の製造とともに、大量貯蔵や運搬ができるよう液化による「燃料化」も目指す。いつでも電気を取り出せる状態にすれば「電力消費のピーク時や夜間にも利用できる」うえ、自動車や家電製品など幅広い用途が期待できるという。

 課題の製造コスト低減に必要なのは、装置の大型化。まず14年度までは50〜100キロワット級で製造技術を確立し「メガワット(1000キロワット)級の実用レベルを目指す」という。

 来年初めから施設の設置に取りかかり、研究は来春から本格的にスタートする。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110808-00000210-mailo-l45

■海外ニュース
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<素材/部品/試験>
●ネクステック社、ISO規格を取得(2011年06月24日)

 ネクステック社(NexTech)は、同社の品質管理システムが評価され、国際標準化機構(International Organization for Standardization)の9001:2008認証を取得したと発表した。このISO登録は、ネクステック社およびそのウェブサイト、NTMセンサーズ社(NTM Sensor)などのネクステック社の全ての部署に適用できる。さらに、ネクステック社の研究や製品製造工程開発、サービス商品を含んだネクステック社の全ての業務についても適応される。
http://www.nextechmaterials.com/energy/index.php?option=com_content&view=article&id=39%3Aiso-90012008-certification&catid=7%3Apress-release&Itemid=18

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆福岡水素エネルギー人材育成センター
●第4回高度人材育成コース【募集開始!】【再掲】

 8月24日(水)から26日(金)までの3日間、大学生、大学院生、若手研究者等を対象とした「高度人材育成コース」を開催します。

 燃料電池産業や水素エネルギー研究の最新情報をサマースクール形式により幅広く講義することで、将来を担う若手研究者の育成を目指します。世界で活躍する研究者、企業の最前線で活躍する技術者が、最新動向を分かりやすく講義します。
 皆様のご参加を心からお待ちしております。
◇対象 大学生・大学院生、若手研究者等(原則35歳未満)
◇開催日程 8月24日(水)から8月26日(金)の3日間
◇会場 【1、2日目】九州大学伊都キャンパス稲盛財団記念館(福岡市西区元岡)

    【3日目】水素エネルギー製品研究試験センター(福岡県糸島市富)
◇受講料 無料(交通費、宿泊費は受講者負担)
◇交流会(名刺交換会)[初日の講義終了後。全員参加]

  参加無料 ※社会人(大学生・大学院生以外)は2000円/人
◇募集人数(定員) 40名
◇申込締め切り 8月17日(水)(定員に達し次第、募集を締め切ります)
◆コースの詳細・申し込みはこちらから(福岡水素エネルギー戦略会議HP)
  http://www.f-suiso.jp/4th_koudo.html

●福岡水素エネルギー人材育成センター 平成23年度の開催予定

 今年度から、新たに「経営者(燃料電池自動車)コース」を追加。
 従来の「高度人材育成コース」も近日募集開始!
◇平成23年度の開催予定はこちら(福岡水素エネルギー戦略会議HP)
  http://www.f-suiso.jp/jinzai.html

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