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□燃料電池ワールド Vol.811
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■2010年11月25日発行
◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
◇http://www.fcworld.jp
■2010年11月24日のWEB LINK NEWS
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2010/11/24 【ロサンゼルスモーターショー10】メルセデスベンツ、米国で燃料電池車をリース販売…月額7万円(レスポンス)
ダイムラーは17日に開幕したロサンゼルスモーターショーにおいて、年内に『BクラスF-CELL』のリース販売を米国で開始する発表した。
BクラスF-CELLは、『Bクラス』をベースに開発。初代『Aクラス』ベースの『F-CELL』に対して、約40%小型化した燃料電池スタックを搭載。低温始動性の改良にも取り組み、マイナス25度の状態でもシステムを始動できる。モーターの出力は約30%高められており、最大出力136ps、最大トルク29.6kgmを発生する。
二次電池は蓄電容量1.4kWhのリチウムイオンバッテリー。水素タンクの容量はAクラスよりも増やされ、充填圧力は2倍の70MPaに高められた。水素は燃料電池へ送られ、酸素との化学反応により電力を発生し、そのエネルギーでモーターを回す。余った電力はバッテリーに蓄えられる。
BクラスF-CELLの最高速は170km/hで、2.0リットルガソリン車と同等の動力性能を実現。最大航続距離はAクラスの160kmから400kmに大きく進化した。水素ステーションでの水素充填は、約3分間の短時間で完了する。
ダイムラーは今年のロサンゼルスモーターショーにおいて、「ドイツに続いて米国でも、BクラスF-CELLのリース販売を開始する」と宣言。年内に一部顧客に対する車両の引き渡しに着手し、2012年には約70台のリース販売を計画する。米国EPA(環境保護局)が認定した同車の換算燃費は、23km/リットルだ。
月額リース料(3年契約)は、メンテナンス費用込みで849ドル(約7万円)。リース販売で先行するホンダ『FCXクラリティ』の600ドル(約5万円)よりは割高となったが、ダイムラーのトーマス・ウェーバー取締役は、「メルセデスベンツは、米国EPAとCARB(カリフォルニア大気資源局)の両方から認定を受けた燃料電池車を市販する最初のメーカー」とアピールしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101124-00000009-rps-ind
※写真あり
2010/11/24 次世代車が多数展示された「第25回世界電気自動車・燃料電池シンポジウム」リポート(Impress Watch)
11月5日?9日の期間、中国 深セン(シンセン)において世界の自動車メーカーや関係者が集まって最新技術の紹介や現状の報告をする「第25回世界電気自動車・燃料電池シンポジウム(EVS25)」が開催された。EVSでは毎回、シンポジウムとともにEV(電気自動車)や燃料電池車(FCEV)関連技術の展示会が開かれるのだが、今回は会場の様子が今までとはまるで違ったものになっていた。それはまるで、EV専門のモーターショーだったのである。
特筆すべきと思うのは、ブースを出している地元企業の多くが、21世紀になってから誕生したベンチャー企業ということだ。自動車メーカーだけでなく、電池、モーター、コントローラーなどの要素技術開発も、ベンチャー企業が多い。
電池メーカーが展示している電池の多くは、もちろんリチウムイオン電池だ。すでに大手の奇瑞汽車(チェリー)に供給が決まっているというメーカーもある。しかし、各社ともEV用はサンプル出荷をしている段階で(と言っても数百台規模のこともある)、価格や生産量など具体的な数字はこれからということだった。
こうした乗用車より先に普及するだろうと考えられているのが、バスだ。そのほとんどは、エンジンからモーターにコンバート(改造)したタイプで、会場には電池メーカーのブースに多数のコンバートバスが展示されていた。EVバスの導入に熱心なのは渋滞と大気汚染の激しい上海などの大都市で、すでに少数のEVバスが導入されている。行政も後押ししているEVバス導入に向けた取り組みは、今後中国全土に拡がりそうで、電池メーカーやバスメーカーの期待も大きい。
すでに電気駆動の4輪車、3輪車、2輪車が数多く走り、日常の足の一部になっている中国は、先進国にあるような「EVは使いにくい」という認識をほとんど持っていない。現時点で中国が世界一の電動車大国であるのは間違いなく、市場はまだまだ伸びると考えている関係者は多い。EVS25に展示されたEVの数や、出展者たちの明るい顔は、そんな予想を映しているようだった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101124-00000043-impress-ind
※写真あり
2010/11/24 <マツダ>低燃費車で成長模索 フォードとの提携は「継続」(毎日新聞)
米フォード・モーターがマツダ株7.5%を19日に売却し、31年ぶりに筆頭株主から降りた。マツダの山内孝社長は18日の会見で「フォードとの戦略的提携関係は続け、他社との資本関係はまったく考えられない」と強調。今後は事実上の独立路線で低燃費ガソリンエンジンを中心とした次世代技術を武器に成長を模索する。しかし、販売台数が約119万台(09年度)と規模の小さなマツダが環境車開発や新興国開拓を単独で進めるのは難しく、新たな協業を迫られる可能性もある。
「独立会社という意味では(フォードの出資比率が33.4%から13.8%に下がった)2年前からスタートしている」。山内社長は18日の会見でフォードの持ち分が今回3.5%に低下した意味を問われ、08年から既に「独立会社」だったとの認識を示した。
実際、この2年で両社の関係は変化した。マツダは11年から投入する軽量車台や、ガソリン1リットル当たり30キロ走る低燃費エンジンをフォードと共有しないことを決断。ハイブリッド車(HV)もトヨタ自動車から基幹システムの供給を13年から受ける。
とはいえ、今後は環境対応車や新興国での事業が成長を大きく左右する。将来的に普及が予想される電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)の開発や、新興国での生産・販売の拡大には巨額の資金が必要で、規模の小さいマツダがフォードとの協業抜きで投資を続けるのは難しい。
山内社長は独ダイムラーと日産・ルノー連合の資本提携が、互いの出資が3%台であることを例に挙げ、「フォードとの戦略的提携は続く」と強調する。ただ、フォードとの関係を基軸にしつつも、トヨタからのHV技術供与のような柔軟な戦略も求められそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101124-00000114-mai-bus_all
2010/11/24 「クリーンコールテクノロジー」?実は環境に優しい「石炭」(プレジデント)「石炭」というと、環境には悪いイメージが強い。この石炭を利用しながら、CO2などの温暖化ガス、およびSOx等の汚染物の排出を削減する技術を「クリーンコールテクノロジー」と呼ぶ。一般的には「環境低負荷型石炭利用技術」と訳される。
利用分野はいくつかあるが、メジャーなのは水蒸気で発電する「USC(Ultra Super Critical:超々臨界圧石炭火力発電技術)」と、石炭をガス化し水素等の可燃性ガスに変換して複合サイクル発電を行う「石炭ガス化複合発電」である。石炭の高効率な利用、排出物の無害化により、環境面と経済面の両方にメリットがある。
■ネックはコスト
日本はクリーンコールテクノロジーの技術が世界トップクラスだ。なかでもUSCは日本がいち早く手がけた技術。しかし、50万kWの火力発電施設を建設する場合、USCだと初期投資は通常の2倍かかる。日本国内での置き換え需要はあるが、どの電力会社も初期コストの高さからクリーンコールテクノロジーの利用には消極的だ。「(日本)政府が差額を負担してくれたら……」と関係者がぼやくほど、前途は多難だ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101124-00000001-president-bus_all
2010/11/24 【津山恵子のアメリカ最新事情】GMの「分解修理」は金融ゲームだった(ウォール・ストリート・ジャーナル)
米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)が前週、ニューヨーク証券取引所などに再上場を果たした。昨年6月に連邦破産法11条の適用申請をして、経営破綻してから、わずか1年半というスピード復帰だ。
なぜ、こんなにも立て直しが速く進んだのかを物語る本が、再上場に合わせてタイミングよく出版された。自動車産業再生のためのオバマ大統領タスクフォース(対策委員会)を率いていたスティーブ・ラトナー氏が書いた「Overhaul(オーバーホール)」だ。
ラトナー氏は、モルガン・スタンレー、サーベラスなどでキャリアを築いてきたウォール街の金融資本家。昨年2月から、20代後半-30代前半の約20人の「チーム・オート」を率いて、GMとクライスラーの「分解修理」を行ったという回想記だ。
書評を載せた「ニューヨーカー」誌によると、ラトナー氏は、自動車産業の立て直しについて、はっきりこう語っている。 「この仕事は経営云々というものではない。これは、リストラと、プライベートエクイティをしろという任務だ」。
日本のメディアでは、GM経営破綻→再生→再上場で復帰、という企業経営と再生の図式で報道されがちだが、「企業を立て直して、株式を公開させ、利益を得る」というラトナー氏の解釈に、米メディアは呼応した。
GM再上場の日、ニューヨーク・マンハッタンにあるシボレーとキャディラックのディーラーを訪ねた。入り口から奥まで、筆者がよじ上らないと乗車できないようなフルサイズSUVがそそり立っていた。この日、再上場を祝うアカーソンCEOがニューヨーク証券取引所前に乗り付けたシボレー・カマロの新モデルも、マンハッタンの通りに出るとかなり大型にみえるスポーツカーだ。
再上場を果たしたことを「ウォール街」流に再建の完了とみるのではなく、「車が変わらないことには、再生したといえない」と痛感する。再上場までに使ったエネルギーを今度は、製品に振り向けるときだろう。
これに失敗すれば、また旧GMと同じ道を歩むことになる。そのときに、リストラとプライベートエクイティという大きな「賭け」で、周辺産業も合わせて100万人以上という雇用を守ったオバマ政権とラトナー氏が再登場するとはいえない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101124-00000011-wsj-bus_all
■海外ニュース
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<ポータブル/バックアップ電源>
●サウスカロライナ大学、防衛総省の資金を獲得(2010年10月)
サウスカロライナ大学(University of South Carolina:USC)は、米国軍隊の携帯電源用に燃料電池を研究する資金として360万ドルの国防総省資金を獲得した。この研究は、大学の研究地区「イノビスタ(Innovista)」にある新しい「未来の燃料」施設で、USCの3人の特任教員(endowed chair)によって推進させられる。研究の焦点は、水素や固体酸化物のようなさまざまな燃料で働く軽量の燃料電池を開発することである。
http://www.sc.edu/news/
■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆第4回 山梨燃料電池実用化推進セミナー【再掲】
燃料電池ビジネスに参入する上で、自社の技術をどのように生かせるのか、現在どのような技術が求められているのか、世界をリードする講師陣により必要な情報を提供いたしますので、皆様のご参加を心からお待ちしております。
◇開催日程 11月30日(火)14:00?17:30
◇会場 山梨大学燃料電池ナノ材料研究センターセミナー室(山梨県甲府市宮前町6-43)
◇参加費 3,000円
◇内容
第1部 14:15?15:45
『スマートグリッドの動向と定置用燃料電池の位置づけ』
[講師]樺澤明裕氏(富士電機ホールディングス(株)技術開発本部エネルギー環境研究センターエネルギーシステム研究部グリッド制御グループ課長)
第2部 16:00?17:30
『燃料電池を利用したクリーンエネルギー社会の実現と課題』
[講師]内田誠氏(山梨大学燃料電池ナノ材料研究センター教授)
◇申込締切 定員(30名)に達し次第、募集を締め切ります
◇詳細についてはこちら
http://www.pref.yamanashi.jp/sangyo/news/index.php?id=77
◇主催 山梨燃料電池実用化推進会議
山梨県地域産業活性化協議会
☆福岡水素エネルギー人材育成センター【再掲】
●第10回経営者コース
水素エネルギーに関心を持つ企業経営者等を対象に、水素の性質や燃料電池などに関する基本的な知識と市場の最新動向を短時間で習得いただくコースです。施設見学では、水素ステーション、燃料電池自動車、家庭用燃料電池の実物をご覧いただきます。
◇対象:水素エネルギーに関心を持つ企業経営者等
◇日程:12月2日(木)12:50〜18:10
◇会場:九州大学伊都キャンパス (福岡市西区元岡744番地)
◇定員:40名(定員に達し次第、募集を締め切ります)
◇受講料:3000円/人(交流会費2,000円)
◇コースの詳細はこちら(福岡水素エネルギー戦略会議HP)
http://www.f-suiso.jp/10th_keieisha.html
◇受講申込みはこちら(申込フォームが開きます)
https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20090309105516
◇主催:福岡水素エネルギー人材育成センター(福岡水素エネルギー戦略会議)
◇後援:(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、水素エネルギー協会(HESS)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)、(公財)水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)
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■メルマガ「燃料電池ワールド」
□毎週月〜金曜日発行(年末年始および祝日は休刊)
□編集・発行:燃料電池NPO法人PEM-DREAM
□連絡先:pemdream@gmail.com
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