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□燃料電池ワールド Vol.564
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■2009年11月08日発行
◆燃料電池NPO法人PEM-DREAM
◇http://blogs.yahoo.co.jp/pemdream
※都合により9日(月)の発行分を本日発行して、9、10の2日間休刊します。次回は11日(水)になります。
■2009年11月06〜07日のWEB LINK NEWS
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2009/11/06 【東京モーターショー09】ダイハツの新燃料電池に期待大(レスポンス)
トヨタ、ホンダばかりが注目を浴びがちな燃料電池車の研究開発だけれど、実はダイハツも96年から燃料電池車の開発を続けている。今回の東京モーターショーでは、高圧水素ガスに代わる燃料として、ハイドラジン・ハイドレート(水加ヒドラジン)を使った燃料電池車のシャーシモデルを展示した。
メリットはまず、保存が難しく、高圧タンクでは航続距離も伸ばしにくい水素ガスに比べて、水加ヒドラジンを使うことで安全かつ大量に搭載できるため、航続距離を伸ばしやすいのだ。ちなみに水加ヒドラジンはアンモニアに近い組成をもつ合成燃料で、水素と窒素からなるために空気中からも作り出すことができるものだ。
アルコールやアンモニアなどを使った燃料電池のように、水加ヒドラジンを改質して水素を取り出して電力を作ることもできるけれど、水加ヒドラジンのまま発電させた方が高い電圧を得られるのもメリットだ。つまり発電効率は水素より高く、揮発性もないためガソリンよりも安全なのである。
しかも水素を燃料とした場合、触媒に白金などの貴金属を使わなければならず、これもコストを大きく押し上げている。ところが水加ヒドラジンを使うことにより電池の特性をアルカリ性にできる(水素原子の場合は酸性)ため、触媒はコバルトやニッケルなどで実現可能になるのだとか。これによって大幅に生産コストは削減できそうだ。
開発を担当しているエンジニアによれば、当面の目標はガソリン車と同等の走行コストだと言う。水加ヒドラジンは現在、建材の製造などに使われており、リッターあたり400円程度となっているが、燃料電池の燃料として確立すれば生産量の増大でコストダウンも進む。そう考えれば、リアルなクリーンエネルギーの次世代車として、現実味も高まる。
実現すればガソリンスタンドでの充填も可能だし、軽自動車サイズの燃料電池車も登場するハズ。ここは是非ダイハツに開発を推進してもらい、2年後の東京モーターショーには、実車の実験車両、もしくはコンセプトモデルの登場を期待しよう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091106-00000042-rps-ind
※写真あり
2009/11/06 【メルセデス・ベンツ BlueEFFICIENCY テクノロジー】全方位の次世代パワートレーン開発、パーツ単位での取り組み(レスポンス)
◆燃料電池車「F-CELL」への取り組み
水素燃料によって電気を発生させて走ることから、究極のエコカーと呼ばれる燃料電池車。1994年に世界で初めて燃料電池車を開発したメルセデス・ベンツは、さらに初代Aクラスをベースにした燃料電池車「Aクラス F-CELL(エフ・セル)」を開発し、日本でも2003年から実用走行実験を行っている。
さらにメルセデス・ベンツにとって初の「量産」燃料電池車となるが、Bクラスをベースにした最新の「Bクラス F-CELL」だ。
搭載される電気モーターは、100kW(136ps)と290Nm(29.6kgm)を発揮し、最高速度は170km/hに達する。また航続距離は初期のAクラス F-CELLの倍以上となる385km(NEDCモード)だ。水素燃料の充填は1回あたり約3分間で済むという。また従来難しいとされてきた超低温下での始動も、新型では-25度Cで可能にするなど、実用性を大幅に向上させている。
またリチウムイオンバッテリー(出力35kW、容量1.4kWh)を含めて駆動関連のコンポーネントはすべてサンドイッチ構造のフロアに収まるため、室内スペースはまったく影響を受けない。荷室容量も416リッターで、これは通常のBクラスの約2割減に留まる。また本革内装やCOMANDシステムなど一般の市販車と同等の快適装備も採用されている。
このBクラス F-CELLは2009年末に小規模での量産を開始し、2010年初めから約200台を欧州および米国で運用されるという。これに伴い、水素燃料ステーションといったインフラ整備も各地の政府機関や企業と共同で行われる予定だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091106-00000057-rps-ind
※写真あり
■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●ヒンドゥスタン石油会社とプラグパワー社、インドで燃料供給契約を結ぶ(2009/09/21)
インドの国営石油会社のヒンドゥスタン石油会社(Hindustan Petroleum Corporation Limited;HPCL)と、プラグパワー社と提携しているプラグパワー・エナジー・インド・プライベート・リミテッド社(Plug Power Energy India Pvt. Ltd)は、5年間の燃料供給契約を結んだ。この契約でヒンドゥスタン石油会社は、インドの農村で携帯電話自動中継基地局の電源となるプラグパワー社の燃料電池「ゲンシス(GenSys〓)」に液化石油ガス(liquefied petroleum gas;LPG)を供給する予定である。そして、タタ・テレサービシス社(Tata Teleservices Limited;TTSL)の基地局子会社であるワイヤレスTTインフォ・サービシズ社(WTTIL)は、200台のゲンシス燃料電池を2010年3月末までにタタ・テレサービシス社の基地局に設置する契約を先に結んでおり、ヒンドゥスタン石油会社は、この200台に対してLPG燃料を供給することになる。プラグパワー社は、2010年末にはおよそ1000台の燃料電池を設置することを期待している。
http://www.plugpower.com/newsroom/pressreleases.aspx?action=details&newsid=297【燃料電池ワールドの過去記事】
Vol.510/2009年08月18日発行 「インドのWTTIL社、通信基地局のために200台のプラグパワー社製燃料電池「ゲンシス」を購入(2009/07/23)」
■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆SSKセミナー【再掲】
●次世代自動車 技術開発競争
?水素エネルギーとEV、次世代バイオディーゼルを第一人者が徹底比較?
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_09331.html
<1>水素エネルギーを利用した次世代自動車の将来展望
首藤 登志夫氏(北海道大学大学院工学研究科准教授)
<2>進化し続けるディーゼル自動車にバイオディーゼル燃料は対応できるか??その課題と解決策とは?
山根 浩二氏(滋賀県立大学工学部機械システム工学科教授)
◇日 時:11月13日(金) 午後2時?5時
◇会 場:SSK セミナールーム(東京都港区西新橋2-1-1)
◇受講料:1名につき31,500円(消費税込)
◇主 催:株式会社 新社会システム総合研究所
◇問い合わせ・申し込み:株式会社 新社会システム総合研究所
TEL 03?5532?8850
申込受付FAX 03?5532?8851
E-mail info@ssk21.co.jp
または、下記HPから申し込みができます。
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_09331.html
☆燃料電池総合イベント“FC FESTA 2009 in Osaka”のセミナー事前登録について/大阪【再掲】
経済産業省では、燃料電池に関するセミナー、見本市等を同時開催する催事を2005年より大阪において毎年開催している。本年は『FC FESTA 2009 in Osaka』として、12月9日(水)、10日(木)の2日間、大阪国際会議場(大阪市)で燃料電池の総合イベントを開催する。(参加費無料)
今回、エネファームシステムメーカー全3社をはじめ、SOFC,PAFC,水素インフラ等燃料電池基幹企業の技術セミナーや「儲かりまっか エネファーム?中小企業は参入できるのか?」と題したパネルディスカッション、海外の専門家による特別講演が開催されることが決まり、「事前登録」を開始した。
申し込みはこちら→ http://www.fc-osaka.jp/seminar/index.html
また、同時に開催される見本市では、優れた技術を有する先端企業、中小・ベンチャー企業等約50社以外に、新エネルギー財団(NEF)、燃料電池普及促進協会(FCA)、水素・燃料電池実証(JHFC)プロジェクト、ENEOSセルテック、大阪ガス、東芝燃料電池システム、富士電機システムズ、ジャパン・エア・ガシズなどの出展が予定されているほか、「おおさかFCV推進会議」主催の燃料電池自動車・バス等の試乗会も開催される。
○会 期 12月9日(水)、10日(木)午前10時?午後5時
○会 場 大阪国際会議場 (グランキューブ大阪)3Fイベントホール他
(大阪市北区中之島5丁目3番51号)
○主 催 経済産業省資源エネルギー庁、おおさかFCV推進会議、(財)大阪科学技術センター
○詳細は、http://www.fc-osaka.jp/
○参加費 無料
○お問い合わせ 財団法人大阪科学技術センター 技術・情報振興部内
「FC FESTA」事務局 河野(かわの)・師岡(もろおか)・米田
TEL:06-6225-3666 FAX:06-6443-5319
メールアドレス:fc-osaka@ostec.or.jp
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