□燃料電池ワールド
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■Vol.320 2008/03/16発行
◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM
■WEB LINK NEWS
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2008/03/10 最高出力密度の燃料電池「スティック」を発表=米バイオレット〔BW〕(時事通信)
【ビジネスワイヤ】環境技術ベンチャーのバイオレット・フュエル・セル・スティックス(www.violetfuelcellsticks.com )の固体酸化物型燃料電池(SOFC)「スティック(Stick)」が、15kw/リットルの高い出力密度を達成した。これまでの商用燃料電池では、SOFCも固体高分子形燃料電池(PEM)も、2kw/リットルの目標値を達成することが困難で、最新型の試作コンセプトでも4kw/リットルの達成が困難だった。バイオレットの「スティック」は、シーリング、クラッキング、マニホールドの制約など、既存技術の技術的な限界を克服するなど、燃料電池が抱える多くの問題点を解決している。同製品には、大規模な発電システム、小規模な分散型電源、補助電源ユニット、移動型発電機、自動車、航空機など、多くの応用分野が期待されている。米国の燃料電池市場の規模は現在推計11億ドルで、2013年には186億ドルに達すると予測されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080310-00000028-jij-int
2008/03/11 急成長する太陽エネルギー産業に潜む環境破壊(CNET Japan)
太陽エネルギー業界の成長が中国の土壌を汚染しているという。Washington Postが報じている。
ソーラーパネルの製造に使用されるポリシリコンが供給不足に陥っている。ポリシリコンの生産コストを抑えるため、中国企業は有毒廃棄物を土壌に垂れ流しにしており、これにより野生生物は命を奪われ、人体を危険にさらされているという。
Washington Postの記事では、四塩化ケイ素の粉末廃棄物により、中国の内陸東部にある河南州の田園地帯が真っ白になったと報告している。ポリシリコンが1トン製造されると、4トンの四塩化ケイ素が廃棄物として出ることになる。この廃棄物からは、有毒な塩化水素ガスと酸が分離して空中に漂う。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080311-00000009-cnet-sci
2008/03/12 高校入試:公立高、1万265人が春に挑戦 笠岡工、国語聞き取りでトラブル /岡山(毎日新聞)
県内の公立59高校で11日入試が始まり、受験生1万265人が筆記試験に臨んだ。県立全日制では7936人の募集に対し9917人が受験。平均競争倍率は1・25倍だった。
【理科】燃料電池を取り上げてエネルギーや運動についての理解を問う問題では、近年出題がなかった表をグラフに表す設問が出た。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080312-00000272-mailo-l33
2008/03/13 富士通BSC、車載ソフト開発を増強−要員3倍の300人体制へ(日刊工業新聞)
富士通ビー・エス・シー(富士通BSC)は自動車向け組み込みソフト事業を強化する。車載ソフトの開発要員を2010年度までに現状比約3倍の300人体制に拡充。クルマの電子化に伴いECU(電子制御ユニット)のソフト開発が急増している自動車メーカーからの受注増に対応するほか、開発が進む燃料電池自動車や電気自動車向けの需要も開拓する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080313-00000017-nkn-ind
2008/03/13 ヴァージン航空、燃料電池車で無料送迎サービスを開始(レスポンス)
ヴァージン・アトランティック航空は、ロサンゼルス国際空港を利用するアッパークラスの顧客を対象とした無料送迎サービスとして、シボレーの燃料電池自動車『エクイノックス』を使用すると発表した。
世界最大規模の燃料電池車の市場テストである「プロジェクト・ドライブウェイ」は、米国をはじめ世界の主要都市に水素燃料で駆動するゼロ・エミッションの電気自動車を100台以上配備し、走行させている。ヴァージン航空も同プロジェクトのパートナーとして2年半に渡り参加している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080313-00000019-rps-ind
※写真有り↑
2008/03/13 岩谷産業、液体水素製造プラントを千葉に新設へ(レスポンス)
岩谷産業は、液化水素の全国的需要増加に対応し、安定供給体制を図るため、千葉県市原市の岩谷瓦斯の千葉工場内に、液化水素製造プラントを建設すると発表した。営業運転開始は2009年6月の予定で、投資金額は約37億円を見込んでいる。
水素ソースは、隣接する工場からの供給で、副生水素ガスを活用しCO2を新たに発生しない製造方式を採用した。関東地区では業界初の製造プラントで、関西のハイドロエッジ(大阪府堺市)に続く第2の拠点となる。東日本での液化水素の製造プラントを持つことで生産の安定化、安定供給体制の確立を目指す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080313-00000032-rps-ind
2008/03/14 大ガス、PEFCコジェネで4万時間耐久にめど−09年度商品化(日刊工業新聞)
大阪ガスは13日、固体高分子形燃料電池(PEFC)採用の家庭用コジェネレーション(熱電併給)システムを09年度中にも商品化すると発表した。発電部分のセルスタックの耐久性を予測する技術の開発により、4万時間の連続稼働にめどがついたため。今後は商品化に向け、コスト削減やシステムの信頼性向上などの課題に取り組む。価格などは未定。
同システムのうち、セルスタックの劣化状態と使用時間の関係を明確化する理論式を独自に考案した。今回の理論式で耐久性を調べたところ、4万時間の稼働でも電圧低下は10%以内にとどまったという。セルスタックの劣化速度は一定期間を過ぎると加速度的に進むため、これまでの実稼働試験で得たデータを使っても耐久時間の正確な予測はできなかった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080314-00000023-nkn-ind
2008/03/14 <気候変動閣僚対話>会合でもCO2排出ゼロに 千葉で開幕(毎日新聞)
日米欧など温室効果ガス主要排出国の環境、エネルギー担当相らが温暖化問題を協議する第4回気候変動閣僚対話が14日、千葉市の幕張メッセ国際会議場で開幕した。政府は16日までの会期中、何も対策を講じない場合、二酸化炭素(CO2)換算で431トン(約1万世帯の3日分相当)の温室効果ガスが排出されると試算。燃料電池自動車を利用したり、排出権購入で排出分を相殺する「カーボンオフセット」を活用することで、排出量をゼロに近づける方針だ。
参加国の閣僚らの送迎は、水素を燃料としてCO2を排出しない最新型の燃料電池自動車を使用。成田国際空港から会議場まで(片道約38キロ)、通常の自動車で移動すれば1台で7キロ排出されるCO2を抑える。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080314-00000153-mai-pol
2008/03/15 低迷「米国事業」 三菱自、反転攻勢へ 電気自動車投入 イメージ向上狙う(産経新聞)
三菱自動車が、次世代エコカーである電気自動車(EV)の米国市場への投入を決断した。背景には三菱車のブランドイメージを向上させるとともに、不振の米国事業で反転攻勢をかけたいとの強い思いがある。長らく経営再建に取り組んできた三菱自が、次なる成長の新段階に入るため、“切り札”を繰り出す。
EVと並ぶ次世代環境対応車とされる「燃料電池車」は水素補給を必要とするのに対し、EVには電力供給インフラが世界中で整っている優位性がある。日本メーカーでは日産自動車や富士重工業もEVへの傾斜を強めている。トヨタも純粋なEVではないが、充電可能で電気走行の距離を延ばしたプラグイン・ハイブリッド車に注力する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080315-00000079-san-ind
■海外ニュース(3月ー2)
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<輸送>
●エアバスは成功裏に航空機で燃料電池をテストする(2008/02/19)
エアバス(Airbus)は、バックアップを水と電気の発電システムで稼働させて、民間航空機で初めて燃料電池システムのテストを成功裏に行った。テストの間、燃料電池は航空機の電気モーターポンプ、バックアップの油圧回路、そして航空機の補助翼へ20kWの電力を発電した。
http://www.airbus.com/en/presscentre/pressreleases/pressreleases_items/08_02_19_emission_free_power.html
●デンマーク・プロジェクトに自動車と燃料ステーションを供給するH2ロジックミ(2008/02/24)
H2ロジック社(H2 Logic A/S)は、「水素とつながる西デンマーク(HydrogenLink West Denmark)」と呼ぶ250万ドルのプロジェクトに、7台の燃料電池ハイブリッド車と6つの水素燃料ステーションを供給するために選ばれた。車両とステーションは配送されて、2008年6月にオープンする。
http://www.h2logic.com/com/shownews.asp?lang=en&id=194
<定置用電源>
●日本の新しい家庭用燃料電池プログラム(2008/02/27)
福岡県は、2つの住宅団地の150世帯で燃料電池の使用実験を始める。それは、単一の集中した地域で100ユニットを使う世界で最初の大規模な家庭用燃料電池の実証である。プログラムは、新日本石油と西部ガスの共同で行われる。
http://www.japantoday.com/jp/news/429322
●埋め立て地ガスで燃料を供給されるSOFCを運ぶバルチラ社(2008/02/21)
バルチラ社(Wartsila)は、西フィンランドのヴァーサ(Vaasa)住宅展示場近くの埋め立て地から生じるバイオガスかメタノールによって燃料を供給される平板型SOFC(planar SOFC)技術を基にした燃料電池発電プラントを運ぶ。第1ステージで、それは約20kWの電力と14から17kWの発熱を提供する。燃料電池は、展示場に電気と熱の両方を提供する。
http://www.wartsila.com/,en,press,0,pressrelease,CD27BA10-D09C-40B0-A99F-3D40B6D97AA7,B9393A1C-3E3F-40A1-AA10-C589484EBA44,,.htm
<ポータブル/バックアップ電源>
●ニューメキシコ州兵は燃料電池を設置する (2008/02/21)
ニューメキシコ州兵(New Mexico National Guard)は、20台のプラグパワー社(Plug Power)のゲンコア(GenCoreィ)燃料電池ユニットを設置した。州全体に及ぶ通信とコンピュータシステムの非常時のバックアップ電源を提供するために、リオランチョ兵器庫(Rio Rancho armory)とサンタフェ航空基地(Santa Fe Aviation)に幾つかと、その大部分は州兵本部に。実証プロジェクトは、国立自動車センター(National Automotive Center)のパートナーとして、米国陸軍建設工学研究所(U.S. Army Construction Engineering Research Laboratory)によってモニターされる。
http://biz.yahoo.com/ap/080221/nm_hydrogen_fuel_backup.html?.v=1
●アイダテック社はモトローラ展示会に電力を提供する (2008/02/11)
アイダテック社(IdaTech plc)は数週間前に、スペインのバルセロナで開かれたGSMAモバイル世界会議(GSMA Mobile World Congress conference)で、モトローラ社(Motorola)の「リアルワールド・ショーケース」展示でエレクトラゲン5XTR(ElectraGenェ5 XTR)システムを設置して操作した。アイダテック社の燃料電池はイベントの期間中、BTSステーション、LCDディスプレイ、そしてパソコンを含むモトロ−ラ社の通信機器に電力を供給した。
http://www.idatech.com/press192891821.asp
<素材/部品>
●IKTSは試験センターを開設する(2008/02/08)
ドイツのフラウンホーファー・セラミック技術・システム研究所
(Fraunhofer-Institute for Ceramic Technologies and Systems ;IKTS)は最近、フュエルコン社(FuelCon)の「エバリュエーターS(Evaluator-S)」試験ステーションを使ってSOFCスタックとシステムの実用性能を確認する新しいSOFC試験センターを開設した。
http://www.fuelcon.com/cms/pressemitteilungen_details.html?&L=1&tx_ttnews[tt_news]=131&tx_ttnews[backPid]=34&cHash=5fb8b416ef
※写真有り↑
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□編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM
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