燃料電池ワールド (2007/08/19 12:31)

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□燃料電池ワールド
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■Vol.291 2007/08/19発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

■WEB LINK NEWS
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07/08/08 「株式」 チノー(6850)−個別銘柄ショートコメント(フィスコ)*10:57JST <6850> チノー 440ウ -

 ストップ安売り気配。昨日発表した第1四半期決算、業績予想の下方修正が嫌気されている。第1四半期は営業減益決算となっており、中間期予想も8.4億円から6.3億円に下方修正されている。比較的、好決算への期待感は高まっていたようでもあり、失望売りが殺到する状況に。自動車向け燃料電池評価試験装置などの低迷が背景のようだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070808-00000019-fis-biz

07/08/09 <プレスリリース>マツダ、「RX−8ロータリーエンジン40周年記念車」を発売(毎日新聞)

 マツダは、マツダのロータリーエンジン車発売40周年を記念した限定車『マツダRX−8ロータリーエンジン40周年記念車』を、全国のマツダ系およびマツダアンフィニ系販売店を通じて本日より発売する。

 マツダは、同社初のロータリーエンジン搭載モデル「コスモスポーツ」を1967年に発売し、その後も「ファミリアロータリークーペ」、「サバンナ」、「RX−7」、「ユーノスコスモ」など各種のロータリーエンジン車を生産・販売し続けてきた。現在では、燃費や環境面においてロータリーエンジン技術の向上に取り組んでいる。2007年3月に発表したマツダの技術開発長期ビジョン「サステイナブル“Zoom−Zoom”宣言」でも将来技術として水素ロータリーエンジンの可能性を表明した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070809-00000023-maibz-ind

07/08/10 【中国】新車市場:中国で小型車急減(サーチナ・中国情報局)

 中国の今年上半期(1−6月)の新車販売で、排気量1リットル以下の小型車が前年同期比29%減の13万台余りにとどまったという。これが事実とすれば、急増する富裕層が、小型車ではなく排気量の大きい大型車の選好を強めていると考えられる。

 自動車の発展段階は、その国の経済力をかなり正確に反映している。

 中国の場合は米国タイプか日欧タイプかと考えると、現在は米国に似た動きが目立つ。小型車販売の急ブレーキなども、その一つではないだろうか。もともと、中国の消費者は大きくて見栄えのする車が好きだ、とされてきた。今も変わっていないのだろうか。

 最大の問題は排気ガスによるCO2排出問題だ。中国のCO2排出量は06年に世界一になったとの推計が出ており、OECD(経済協力開発機構)の「中国の環境パフォーマンスレビュー」でも大気や水質汚染の深刻さを指摘している。工場排水や火力エネルギーの使用なども大きな要因だが、車の排気ガスも無視できないレベルに来ていることは間違いない。

 現在、新車開発ではハイブリッドを飛び越して、水素自動車など無公害車の開発競争が世界中で展開されており、それに勝ったメーカーが21世紀の市場を支配すると言われている。それに比べると、中国市場の流れは少なくとも10年以上は遅れている、と考えざるを得ない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070810-00000017-scn-cn

07/08/10 
<京都議定書>目標達成は「極めて厳しい状況」…中間報告(毎日新聞)

 京都議定書による温室効果ガス排出削減の目標達成計画を見直している環境省と経済産業省の合同審議会が10日開かれ、見直しの中間報告をまとめた。報告によると、排出削減計画の進み方は「極めて厳しい状況にある」とし、すべての対策が計画通りに進んだ場合でも2010年度には2000万トンの削減が不足、対策が現在のペースなら不足は3400万トンに拡大する見通しだ。それも、原子力発電の稼働率を高く設定し、産業界の自主行動計画は順調に達成されるという条件での試算で、委員からは「前提が甘すぎる」などと厳しい意見が相次いだ。政府の目標達成計画の問題は、国内では達成されたことのない原発稼働率87〜88%を前提にしていることだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070810-00000126-mai-soci

07/08/14 世界最小ガスタービンエンジン 東北大が開発(河北新報)

 世界最小のガスタービンエンジンを、東北大大学院工学研究科の田中秀治准教授(マイクロマシン工学)の研究グループがIHI(旧石川島播磨重工業)などと共同開発した。エンジンの動力を電力に変換する発電機の取り付けも可能で、災害時の電源などとして活用が期待される。

 開発したガスタービンエンジンは円柱形で、直径約10センチ、長さ約15センチ。これまでの最小はIHIのグループ企業が開発、販売している縦約80センチ、横約40センチ、高さ約45センチで、5分の1以下の大きさだ。

 IHIは4、5年後をめどに実用化を図る。田中准教授は「汎用型のレシプロエンジンに取って代わるものでないが、自立型ロボットや携帯型機器の電源などとして大きな需要があるだろう」と話している。
[ガスタービンエンジン] 車のエンジンのようにピストンの往復運動でエネルギーを生み出すレシプロエンジンに対し、羽根車(タービン)の回転運動を電気などのエネルギーに変換する。2枚あるタービンの片方で吸入した空気を圧縮、燃料を加えて燃焼させ、高温高圧になった気体(ガス)でもう1枚のタービンを回す仕組み。同じ大きさの燃料電池と比べ出力は高い。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070814-00000013-khk-l04

07/08/14 紙のような「曲げられる電池」、米研究者が開発(ITmediaニュース)

 米レンセラール科学技術専門学校(RPI)は8月13日、黒い紙切れのように見える新しいエネルギーストレージを開発したと発表した。

 この電池の90%以上は、新聞紙やノートなどの紙に使われているセルロースでできており、軽くて薄く、柔軟性がある。RPIの研究者は、この紙にカーボンナノチューブを配置し(黒く見えるのはこのため)、これらのナノチューブが電極の役割を果たす。

 この電池は紙のように柔軟なため、機能や効率を損なわずに丸めたり、曲げたり、折ったり、いろいろな形に切ったりできる。重ねれば全体的な出力を高めることも可能だ。電解質には水を含まないイオン液体を使っているため、凍結や蒸発はなく、最高でカ氏300度(セ氏149度)、最低でカ氏マイナス100度(セ氏マイナス73度)まで耐えられる。

 またこの装置はリチウムイオンバッテリーとスーパーキャパシタの両方の機能を持ち、従来の電池に匹敵する長時間の安定した出力と、スーパーキャパシタのような迅速なエネルギー放出を実現するという。

 RPIは、この電池は軽量なため、小型の携帯機器のほか輸送車両にも適していると述べている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070814-00000015-zdn_n-sci

07/08/15 環境技術アクセル 三菱ふそう、DCをリード 開発資源、ハイブリッドに(フジサンケイ ビジネスアイ)

 独ダイムラー・クライスラー(DC)傘下の三菱ふそうトラック・バスが、開発資源の“選択と集中”を加速させている。小型トラック「キャンター」に搭載するエンジンを伊フィアットのエンジン部門子会社フィアット・パワートレイン・テクノロジーから調達し、これにより捻出(ねんしゅつ)した開発資源を、次世代環境技術開発などに振り向ける方針だ。排ガス規制や燃費基準などが世界規模で厳しくなる中で、三菱ふそうはDCトラックグループの環境技術開発をリードする構えだ。

 DCトラックグループはエンジンと電気モーターを併用するハイブリッドを、ディーゼルから究極の動力源といわれる燃料電池に移行するまでの間をつなぐ技術と位置づける。三菱ふそうが主導的に開発を進め、新規制に伴う世界規模のトラック需要を取り込む考えだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070815-00000012-fsi-ind

■海外ニュース(8月ー1)
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<輸送>
●燃料電池フォークリフトを試験するミシュラン社

 カロライナ・トラクター社(Carolina Tractor)の一部門であるリフトワン社?iftOne)とエンジニアード・ソリューション社(Engineered Solutions)は、大コロンビア地域の工場で62週の評価の最初として、コロンビアのサウスカロライナ工場に配備される2台の水素動力の燃料電池リフト付きトラックを公開した。リフト付きトラックは、ハイドロジェニックス社(Hydrogenics)の HyPX 燃料電池発電パックを装備されており、リンデ・マテリアルズ・ハンドリング社(Linde MaterialsHandling)が製造した電動リフト付きトラックにリフトワン社によって設置された。
※コロンビア(Columbia)は、アメリカ合衆国サウスカロライナ州の中央部に位置する商工業都市。

<定置用電源>
●コンサートサーキットを作る燃料電池

 最近、燃料電池は世界中の幾つかのコンサートのバックアップを行っている。オンタリオ州サーニアのベイフェスト・フェスティバル(Bayfest festival)で、ブルーウオーターパワー(Bluewater Power)と持続可能エネルギー協会(SustainableEnergy Association)が共同しているサーニア/ラムトン経済パートナーシップ(Sarnia Lambton Economic Partnership)は、センテニアル公園にあるベイフェストグランドの前後の入り口にある証明の電源として水素燃料電池を提供した。作業員は、燃料電池を運搬するのに水素駆動のジョンディア社(John Deere)のゲーター(Gator、カート)を使った。英国のライブアース(Live Earth)となったウェンブリー・スタジアムでは、ヴォーラーエナジー社(Voller Energy)がショーのために4台の
ABC燃料電池システムを提供した。これらのデモンストレーションは一般の人々に技術を披露する良い機会であるので、思う存分楽しんでください。
※LIVE EARTH ライブアース 2007年7月7日、世界9都市で同時開催された地球温暖化防止を訴える世界規模コンサート。

●ヒドラ・フュエルセル社は家庭用燃料電池の発注書を受け取る

 アメリカン・セキュリティ・リソース社(American Security Resources)のヒドラ・フュエルセル小会社(Hydra Fuel Cell Corporation subsidiary)は、テキサス湾沿岸の居住者から8kW級ヒドラスタックス(HydraStax)家庭用燃料電池システムの発注書を受け取った。

<ポータブル/バックアップ電源>
●アイダテック社はCERDECと追加契約を結び、3つの新しい国際契約に署名した。

 アイダテック社(IdaTech LLC)は、ジェットとディーゼル燃料を使う3kW級戦術的燃料電池発電機のさらなる開発のために、米国陸軍の通信用電子機器研究開発センター(Communications-Electronics Research Development Center;CERDEC)から2番目の契約を受けた。成功裏の初年度に続いて、この255万ドルの資金は、システムの統合、試験そして評価に焦点を当てる。アイダテック社はまた、東南アジアとラテンアメリカに販売を広げるために、3つの会社ーーGrupo Celsur、イノベーション・ワイヤレス・プロダクツ社(Innovation Wireless Products)、アペックス社(APECUS)と契約を結んだ。

<マイクロ燃料電池>
●CMR社とサムスン社は共同開発契約を結ぶ

 CMRフュエルセルズ社(CMR Fuel Cells Plc)は、韓国のサムスンSDI社(Samsung SDI Co. Ltd.)と非独占的共同開発契約を結んだ。この契約の元で、サムスン社とCMR社は、CMR社の混合反応型(mixed reactant)スタック技術を組み込んだダイレクト・メタノール型燃料電池システムの製造のために共同する。CMR社はすでに、最初のスタックをサムスン社に配送した。
※メタノール水溶液と酸素(空気)を混合してアノードとカソードに同時に供給するMixed Reactant DMFC は、flowfield plate を必要としないため、セルスタックの超小型化が可能である。アノードには、メタノール酸化するが酸素還元しない電極触媒として Pt―Ru を、カソードにはメタノール酸化せずに酸素還元を生ずる Ru―Se などが用いられる。単セルで比較すると、従来型の出力特性が優れているものの、スタック化した場合は前記理由から小型化できる点に特徴がある。
http://www.jema-net.or.jp/Japanese/denki/2007/de-0705/p12-18.pdfより

<燃料/改質器/貯蔵>
●アイダテック社は2つの水素精製契約を行う

 アイダテック社(IdaTech, LLC)は、同社の水素精製技術であるハイピュリウム(HyPuriumェ)金属膜をベースにした2つの契約を結んだ。一つの契約は日本の企業とで、分散型の水素製造に使うためにアイダテック社の精製技術の試験と評価に焦点を当てている。二つ目は、ヨーロッパの軍事会社と共同するもので、高出力軍事製品のためにハイピュリウム金属膜の運用に焦点を当てている。

<報告書/市場調査>
●国際的な水素と燃料電池の資金調達

 フュエルセル2000は、国際的な水素と燃料電池のための資金調達一覧を発表した。分析は、いろいろな国で燃料電池と水素の研究とデモンストレーションがどのくらいのお金を使っているかを示すための報告と提示で、ウェブサイトに載っている。これは発展中の作業であり、私たちは変更や新しい情報、及び提案を歓迎する。
http://www.fuelcells.org/InternationalH2-FCpolicyfunding.pdf

<その他>
●プロトン・モーター社はプフハイムに移転する

 プロトン・モーター社(Proton Motor)は、ミュンヘン近くのドイツ、プフハイムに本社を移転した。新しい場所はおよそ100名のスタッフを収容でき、同社の管理、研究、開発、製造、そして試験部門が入り、必要に応じて更に拡張できる。
http://www.proton-motor.de/

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