燃料電池ワールド (2006/04/16 23:11)

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□燃料電池ワールド
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■Vol.230 2006/04/16発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

※発行人の生活環境が急変して、半月遅れてしまいました。自分でもびっくりしてしまいましたが、よんどころない事情がありましたのでご理解ください。平日の発行が時間的に難しくなりましたので、この号から毎週日曜日を発行日に変更させていただきます。
■燃料電池関連イベント
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☆ 月刊誌『現代化学』4月号 (3月18日発売、800円)
『グルコース-空気生物燃料電池』谷口功(熊本大学工学部物質生命化学科教授)

 グルコースは安全で豊富な燃料源として注目されています。「グルコース-空気生物燃料電池」は、バイオマスの有効利用としての環境エネルギー問題から、生体反応としての医療応用に至るまで,幅広い展開が期待されています。その原理と最新の研究動向について平易に解説し、グルコース-空気生物燃料電池の可能性を探ります。
■ お問い合わせ・ご注文 ■
(株)東京化学同人営業部(TEL:03-3946-5311)まで。
メールでのご注文は、info@tkd-pbl.com

☆日本水素エネルギー産業会議(JHIF)第3回会議
―日米の水素エネルギー開発の展望―
○日 時 5月12日(水)13:30〜17:30
○会 場 東京大学武田先端知ビル5階武田ホール
○内 容
・開会あいさつ
 笠木 伸英氏(東京大学21世紀COE 拠点リーダー)
・基調講演1
 平田 賢会長(芝浦工業大学学長)
 「地球温暖化抑止を目指して」
・基調講演2
 堤 敦司氏(東京大学大学院工学系研究科助教授)
 「水素エネルギー社会の構築に向けて
 −エネルギーキャリアとしての水素の本質的役割−」
・特別講演
 ジェフリー・A・ミラー氏(米国エネルギー省日本代表)

 「米国大統領の一般教書演説にみる米国の水素政策と戦略」(仮題)
・第3回ブレーンストーミング会議

 角田二郎氏(株式会社NTTファシリティーズ研究開発本部パワーシステム部門主任研究員) 他
 「愛・地球博 新エネルギー実証試験 その後」
・閉会あいさつ

 浅野 浩志氏(東京大学ホロニック・エネルギーシステム学講座)
○参加費 会員団体  3名まで無料
     非会員団体 一人3万円(税込み)(当日現金払い)
○主 催 日本水素エネルギー産業会議事務局
○共催:東京大学21世紀COE「機械システム・イノベーション」、
    ホロニック・エネルギーシステム学寄附講座
○申込締切 5月8日(月)
○申し込み方法 FAX(03-5408-0058)またはe-mail(tajima@ueri.co.jp)で

 申込みの際に、件名を「5月12日 JHIF第3回会議 参加希望」として、
 ・貴団体名(フリガナ)
 ・部署・役職、参加者貴名(フリガナ)
 ・電話、ファックス、電子メールアドレス
 ・会員/非会員の別 を記入してください。
○問い合わせ 日本水素エネルギー産業会議事務局
 〒105-0001 東京都港区虎ノ門5-3-20 仙石山アネックス4F
        ユニバーサルエネルギー研究所内
TEL:03-5408-1118(代) FAX:03-5408-0058
http://www.ueri.co.jp/jhif/Conference3_flier060512.pdf

■PEM−DREAMニュース
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☆「SIC燃料電池研究会成果報告/燃料電池フォーラム」報告

 3月30日、都営地下鉄新宿線と新宿駅で相互乗り入れして東京の西南地域を横断している京王線に乗って、橋本駅まで出かけた。そこは神奈川県相模原市で、さがみはら産業創造センターがある。SICというのはサガミハラ・インキュベーション・センターの頭字語で、1999年に国と相模原市、民間企業が出資した株式会社である。このような組織は同年2月に施行された新事業創出促進法に基づき、各地に誕生しているが、SICには燃料電池研究会があり、研究開発を行っている。

 SIC燃料電池研究会の会長は武蔵工業大学工学部教授の高木靖雄氏であり、全体的な活動報告を行った。それによると、研究会設立のきっかけになったのは、2005年4月に経済産業省が発表した「家庭用燃料電池システム関連補機類の共通仕様リスト」である。SICは同月、SIC燃料電池フォーラム「燃料電池と中小・ベンチャー企業のビジネスチャンス」を開催して、資源エネルギー庁、システムメーカーほかから最新情報の提供と意見交換を行い、200名が参加した。基調講演は安藤晴彦燃料電池推進室長である。

 その後6月にSIC燃料電池プレ研究会を開き、企業・団体から燃料電池に関する開発テーマ14件の提案・検討をした。それを3つのプロジェクトに絞り込んで、7月にSIC燃料電池研究会推進委員会を立ち上げ、会員を募集し、神奈川県周辺地域の企業21社の参画を得て、10月から活動を始めた。

 三つのプロジェクトの活動報告は、それぞれのプロジェクトマネジャーが行った。

 一つ目は、「地域発燃料電池システム開発プロジェクト」である。駒崎良夫氏は、神奈川県周辺地域を製造販売元とするオリジナル燃料電池システムの開発について報告した。大企業と違って、研究会自体に研究開発機能はないので、会員企業がそれぞれのテーマを持ち寄って自分たちで燃料電池を作ろうというプロジェクトだ。それも、ビジネスにしていかなければならないという視点から、中小企業としてのスピードを重視し、昨年度は技術目標を固めていった。今年度は要素技術に重点を置き、19年度はシステム開発、そして20年度は商品化を検討するという。各方面からの資金の調達も視野に入れている。

 昨年度の成果は、今年1月のFC EXPO2006への出展となった。出品された燃料電池は手のひらに乗るようなもの。出力10W、電圧DC5V、電気エネルギー変換効率30%、耐久性3000時間(1日4時間稼働、4年間)を目標にしている。技術的に高度なものより実用化に近いものという位置づけである。

 会員に水素貯蔵技術を開発している企業がいたことも推進力となった。また、固体高分子型の部材が市販されていること、誰でも入手でき、製作可能になっている今日的状況ともマッチしたといえる。数年前は膜を入手するのも大変だったことを考えれば、何と様変わりをしたことか。燃料電池のトップランナーを争っている大企業にばかり燃料電池の応用分野の開拓を任せるわけにはいかないし、そこそこの性能があれば使えるという分野もある。そのレベルでまず作り、使ってみて、性能を上げ、価格を下げていけばいいことで、これまでの燃料電池の世界は前述したようにとりつく島もないような閉鎖社会だったのだ。駒崎氏の報告には、「そのとおり」とうなずくばかりだった。

 もう一つの「定置用燃料電池補機類ビジネス可能性検討プロジェクト」は、上原康滋氏が報告した。こちらは、経済産業省主導でNEDO補機共用化プロジェクトがスタートしたことで、中小・ベンチャー企業の
参入のチャンスができたことと、神奈川県主導の新産業創出拠点形成促進事業にエントリーしたことが背景となっている。これには家庭用燃料電池のシステムメーカーである東芝燃料電池システムとの協力が背中を押したようだ。

 地元のミニクラスター構築には、FCユニットの弁類には流量制御メーカー、エンジニアリングには電磁誘導加熱制御、保守業務全般の各企業、ポンプでは小型ポンプメーカー、ブロアはブロア技研、電子制御機器には電気制御メーカー、材料加工は非鉄金属メーカーとゴム材料メーカー、表面処理は金属表面処理メーカー、部品加工はチューブ加工メーカーとパネ加工メーカー、その他機器では機械製作メーカーなど、13社が参加している。参加目的は、自社コア技術で燃料電池への適用を研究、自社コア技術の燃料電池へのビジネス展開を模索、自社の将来ビジネスとして燃料電池情報を収集、の3点が挙げられた。

 三つ目は水素コミュニティ研究会で、JHFCの相模原水素ステーションを利用して、2km圏内にある相模原市北清掃工場で水素製造をして、周辺の水素を使っている工場や、燃料電池自動車、水素自動車などに供給しようというものだ。北清掃工場では現在、2500kWの蒸気タービン発電機を設置して発電と余熱供給を行っている。周辺の水素を使っている工場にどのくらいの需要があるのかを調査したところ、水素の使用量をはっきりとは教えてくれないところが多かったという。それが分かるとどんな技術を持っているのかが分かってしまうので、企業秘密に属することのようだ。

 北清掃工場と水素使用工場とは水素配管で結ぶことも考えているが、こちらは法的な壁がある。移動体にしても、市メール便とかタクシーを利用したコミュニティバス、宅急便、バスなど、アイディアはあっても車両の確保が難題だ。だから、こちらは少し遠い夢なのかもしれないが、エネルギーの草の根的な地方分散をめざして頑張ると言っていた。

 第2部では、株式会社ミレニアムゲートテクノロジー代表取締役、竹内勇氏の「自技術を磨きビジネスチャンスをつかめ!」と題する講演が行われた。竹内氏は、自分のところは元は家内工業のめっき工場だったが、めっき技術をコアとした会社として要素技術の分野の高度化とともに変革を続けてきた。その事業の沿革を、まるでハッパをかけているような内容で、何か有利な特別な条件を持っていた会社ではないこと、固定観念を捨て新たな可能性にチャレンジした努力が今日を支えていることなどを語ったのだが、100名以上の参加者にはインパクトがあったようだ。

■WEB LINK NEWS
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06/03/30 DJ-米ビーコン・パワー、エネルギー蓄積システムの実証試験(ダウ・ジョーンズ)

 ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)蓄電配電関連製品を手掛ける米ビーコン・パワー・コープ(Nasdaq:BCON)は29日、ニューヨーク州ではずみ車のエネルギー蓄積実証システムを設置したと発表した。同様の実証ステムはカリフォルニア州にも設置済みだ。

 ビーコンによると、このエネルギー蓄積実証システムは今後数ヶ月間、当局から試験されるという。このシステムへは、電気配電網や燃料電池から電源が供給され、主要電源が使えなくなった場合に、このシステムから電力が供給される。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060330-00000029-dwj-biz

06/03/30 新エネ導入ペースを前倒し 義務量超過でエネ庁(共同通信)

 新エネルギー特措法(RPS法)で電力会社に義務付けられている風力発電などの新エネルギー導入が予想以上に進み「義務量」を大幅に上回っていることから、資源エネルギー庁は30日、義務量を増やし導入ペースを前倒しする方針を決めた。

 2010年度時点での新エネルギーの導入目標122億キロワット時は、当面変更しない。各電力会社に割り当てる具体的な義務量は、4月以降に示す方針。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060330-00000248-kyodo-soci

06/04/02 「地球にやさしい」発電、CO2削減は失敗…愛知万博(読売新聞)

 昨年の「愛・地球博」(愛知万博)で行われた新エネルギーの発電試験で、二酸化炭素(CO2)の削減が進まず、電力会社から電気の供給を受けた場合に比べ、排出したCO2が270トンも多かったことがわかった。

 燃料電池が設備の中核で、発電に必要な水素は、会場内のレストランから出る生ゴミなどから取り出した。最も成績が良かった日では、1キロ・ワット時の発電に伴うCO2排出は0・40キロ・グラムと、中部電力が一般に供給する電力の0・45キロ・グラムより1割ほど少なかった。

 しかし、設備のトラブルなどのため、必要な水素の多くを都市ガスに頼り、結局、185日の期間中の平均で、1キロ・ワット時当たりのCO2排出は0・55キロ・グラムと、中電より約2割もCO2排出が多かった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060402-00000001-yom-soci

06/04/02 東京ガス ガス料金は値下げせず 鳥原社長が表明(毎日新聞)

 −−家庭用燃料電池コージェネレーション(熱電併給)の本格普及の見通しは?

 ◆長い目でみると家庭用エネルギーは電化傾向になり、ガス需要の拡大は大きくは見込めないだろう。その意味でも、天然ガスを燃料に発電と同時に排熱でお湯を沸かすシステムは電気需要を獲得できる重要な商品だ。技術開発をさらにすすめ、08年度に耐久年数10年(現在は3年)のものを商品化する。現在は年間10万円でレンタルしているが、10年度ごろには50万〜60万円での販売を実現させ本格普及につなげたい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060402-00000006-maip-bus_all

06/04/04 都:再生可能エネルギー利用拡大へ、「戦略」を策定 推進事業者公表など検討 /東京(毎日新聞)

 太陽光や風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーの利用拡大を目指し、都環境局は3日、「都再生可能エネルギー戦略」を策定した。2020年までに、都内のエネルギー消費に占める同エネルギーの割合を20%程度まで高めることを目標に掲げている。その方策として、同エネルギーの利用に積極的な事業者を公表する制度などの検討を盛り込んだ。

 具体的なプロジェクトとしては、都の大規模施設が購入する電気の5%を再生可能エネルギー由来のものにする「電気のグリーン購入」の徹底▽企業、NPO、自治体が連携して同エネルギーの使用量を増やす「自然エネルギーつみあげ倶楽部」の設立▽ボイラー、自動車などへのバイオマス燃料の導入推進▽燃料電池車の普及――などを挙げている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060404-00000034-mailo-l13

06/04/04 新日石、水素研究の支援で基金15億円=次世代エネルギーを育成(時事通信)

 新日本石油は4日、次世代エネルギーとして期待されている水素の供給に関する基礎研究支援を目的とした公益信託、「ENEOS水素基金」を設立したと発表した。金額は15億円で、民間企業による公益信託としては過去最大。今後、30年間程度の支援が可能になるという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060404-00000133-jij-biz

06/04/05 燃料電池の列車 JR東日本、近く試験車両(産経新聞)

 大気中の酸素に水素を化合させて電気を発生させる「燃料電池」を搭載した世界初の列車をJR東日本が開発、近く試験車両が完成することが四日、分かった。燃料電池は地球環境に優しく、将来の石油資源の減少にも対応できる新エネルギーとして注目されている。同社は実用化に向け、試験走行を行ってデータを収集する。

 関係者によると、試験車両は一両編成。六十五キロワットの燃料電池を二個搭載し、時速百キロでの走行が可能という。NEトレインの実用車両は十九年夏ごろから、長野、山梨両県を走る非電化の小海線に導入される。同社は将来の燃料電池列車への置き換えも視野に入れている。鉄道関係者は、ガソリンスタンドのような水素供給設備が全国的に必要となる自動車と異なり、列車は水素供給が容易という利点があるとしている。 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060405-00000014-san-bus_all

06/04/11 栗本鉄工所、新材料の研究開発拠点を建設(日刊工業新聞)

 栗本鉄工所はマグネシウム合金など新材料の研究拠点となる開発センターを住吉工場(大阪市住之江区)内に建設する。新材料の研究体制を強化し、民間向け製品の早期事業化につなげる。建設費は5億円。稼働は07年2月で、人員は60人を計画している。

 開発センターは4階建て、延べ床面積2700平方メートル。マグネシウム合金のほか、燃料電池式車いす、バイオ、新エネルギーを研究テーマに想定している。ナノテクノロジーを応用した材料開発にも取り組む。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060411-00000002-nkn-ind

06/04/12 JR東日本、7月から燃料電池ハイブリッド車両の運転試験を開始(日刊工業新聞)

 JR東日本は11日、燃料電池(FC)ハイブリッド鉄道車両の運転試験を7月に始めると発表した。ディーゼルエンジンによるハイブリッドシステムの研究開発に活用していた「NEトレイン」を改造。FCの性能、環境負荷低減の効果、水素供給方式などの各種試験を行う。まず構内で基本性能と安全性を確認し、07年4月から本線での実験に乗り出す計画だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060412-00000022-nkn-ind

06/04/12 DJ-プラグ・パワー、ロシア投資会社とノリルスクが2億ドル強投資(ダウ・ジョーンズ)

 ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)水素燃料電池開発を手掛けるプラグ・パワー(Nasdaq:PLUG)は11日、ロシアの投資会社インテロス(ITRS.YY)とニッケル、パラジウム生産で世界最大のノリルスク・ニケル(GMKN.RS)が同社に2億1700万ドルを投資することで合意したと発表した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060412-00000021-dwj-biz

06/04/13 茨城大工学部:木曜に公開講座−−きょうから毎週 /茨城(毎日新聞)

 茨城大工学部(日立市中成沢町)は、科学技術の研究・開発に関心がある研究者や市民らを対象に、13日から毎週木曜日午後6時から公開講座「イブニングセミナー」を開催する。
▽6月1日「モバイル用メタノール燃料電池の開発状況―原理と課題」相馬憲一・日立製作所主管研究員
▽6月8日「高温ガス炉とこれを用いた水素製造に関する研究開発」小川益郎・日本原子力研究開発機構ユニット長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060413-00000097-mailo-l08

06/04/14 アルプス電、圧電式薄型ポンプに参入−6月にサンプル出荷(日刊工業新聞)

 アルプス電気は圧電式薄型ポンプ市場に参入する。パソコンやAV機器向けの液冷式冷却システムのポンプとして利用できるほか、将来は燃料電池システムのポンプとしても活用が期待できる。6月からサンプル出荷する予定。サンプル価格は5万2500円。07年9月に月産10万個を目指す。

 圧電式ポンプは中核となる圧電素子に電気を流すと、圧電素子に圧力が発生する仕組みを応用。低振動、低騒音の液冷式冷却システムを構築できる。流量は無負荷時で一分当たり250ミリリットル。外形サイズはポンプが幅34ミリ×奥行き38ミリ×高さ8ミリメートル。ドライバーが幅35ミリ×奥行き35ミリ×高さ7ミリメートル。駆動電圧は直流5ボルト。連続作動4万4000時間を実現した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060414-00000020-nkn-ind

06/04/14 新エネ財団、7分野の新エネルギーの導入促進へ提言(日刊工業新聞)

 新エネルギー財団は燃料電池(FC)、太陽エネルギーなど7分野の新エネルギーを導入促進するための提言をまとめた。

 FCはタイプ別に提言し、オンサイト用FCでは消化ガスを利用した下水処理場への適用など公共施設への率先導入を指摘。固体酸化物形FCについては小規模から大規模に至る広範な用途対応のシステム開発や、超高効率発電所を目指すコンバインドシステム利用技術の長期的なシナリオの推進を示している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060414-00000021-nkn-ind

06/04/14 [新技術]燃料はマグネシウムと水、三菱商事と東工大が無公害エンジン実験機を開発(BCN)

 三菱商事と東京工業大学は4月12日、石油などの化石燃料を使わず無公害で燃料を循環して利用できる新型エンジンの実験機を開発したと発表した。自動車や船舶、コジェネレーションなどでの利用を見込み、3年後の実用化を目指す。

 実験機は直径5cm、高さ13.5cmの「MAGIC(Magnesium Injection Cycle)エンジン」。東工大の矢部教授と生田教授らが精密加工などを手がける小野電機製作所と協力して開発した。

 マグネシウムと水を反応させ、燃焼することで得る熱を動力とする。同時に発生する水素は燃焼させたり、燃料電池などに利用することで電気や熱、動力エネルギーに変換する。燃焼で排出される酸化マグネシウムは太陽光をレーザーに変換する「太陽光励起(れいき)レーザー」で分解、マグネシウムに戻して再び利用することができる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060414-00000018-bcn-sci

06/04/14 【中国】大気汚染が悪化、火力発電が原因「北京も酸性雨」(サーチナ・中国情報局)

 環境保護政策の策定を行う中国環境規制院の鄒首民・副院長は12日、記者会見を行い、2005年における中国全土の二酸化硫黄の排出量が2549万トンとなり、目標を749万トンもオーバーしていることを明らかにした。また00年と比べて25%増となり、北京市にも酸性雨が降るようになったという。新華社などが伝えた。

 05年のエネルギー消費総量は22.2億トンSCE(標準炭換算量)で、00年と比べて55.2%も増えた。このうち石炭の占める割合は68.9%に達している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060414-00000007-scn-cn

06/04/15 二足歩行ロボット:実力アップ、新型アシモ 鈴鹿サーキットに初登場 /三重(毎日新聞)

 鈴鹿市稲生町の鈴鹿サーキットで15、16の両日、「エンジョイ・ホンダ・スズカ2006」が開かれ、二本足歩行ロボットの新型アシモが西日本で初めて披露される。このほか、燃料電池車の同乗体験、最新バイクの試乗会、レースマシンの展示など、ホンダの先進技術を楽しみながら体験できるイベントが行われる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060415-00000039-mailo-l24

06/04/15 トヨタ 08年に新ハイブリッド 世界販売12年100万台目標(中日新聞)

 【愛知県】トヨタ自動車が燃費性能に優れ、価格を抑えた第3世代のハイブリッド車を開発、2008年から市販化することが14日明らかになった。小型高性能な最新の電池を動力源とし、スポーツカーから大型ピックアップ(荷台付き)トラックまで販売車種を拡大。2012年に、ハイブリッド車の世界販売を現在の4倍近い100万台に増やす。10年からは欧州で初めて、英国工場でもハイブリッド車を現地生産する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060415-00000016-cnc-l23

06/04/15 20年後のロボット、救助や食事の介護…経産省目標(読売新聞)

 産業界の20年先の技術革新目標を示す「技術戦略マップ2006」の原案を経済産業省がまとめた。マップは、ロボットや情報技術(IT)など15分野で、具体的な達成目標を掲げている。

 水素と酸素から電気を生み出し、長時間利用できる燃料電池を、ノートパソコンや携帯電話で日常的に使えるようにする。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060415-00000104-yom-bus_all

06/04/15 独ミュラー環境省次官 「脱原発、今後も維持」本紙と会見(毎日新聞)

 【ベルリン斎藤義彦】ドイツ環境省のミヒャエル・ミュラー次官(社会民主党)は、旧ソ連・チェルノブイリ原発事故から20年を迎えるに当たり毎日新聞と会見し、「原発は今後も予定通り停止する」と、世界が原発推進へとかじを切る中、脱原発政策を堅持する方針を明確にした。社民党と連立政権を組むキリスト教民主・社会同盟は脱原発の見直しを再三要求しており、政権としての結論は出ていないが、同次官は「方針転換は受け入れられない」と強調した。

 同次官は、現在運転している17基の中に、▽事故やテロがあった場合に外部から原子炉を停止できない▽老朽化が著しい−−など「安全性に問題のあるものがある」と指摘。政権の任期が切れる09年秋までに「4基を予定通り止める」とした。

 また世界が原発推進へとかじを切っている点については「エネルギー効率が悪い原発に将来性はない」と批判。風力発電など自然エネルギーや、ガスなど多様なエネルギー資源の利用を目標にすると述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060415-00000020-maip-int

06/04/16 英議会が原発反対の報告書 安全性など問題が未解決(共同通信)

 【ロンドン16日共同】英議会は16日、原子力発電推進に反対する報告書をまとめた。温室効果ガス削減や北海原油の枯渇対策のため原発推進に事実上政策を転換しているブレア政権には逆風になりそうだ。

 報告書は原発について安全性や廃棄物処理、対テロ対策などの問題が解決されていないと指摘。今後のエネルギー需要を安定的に満たす手段としては、ガス発電所の増設や、風力など再生可能エネルギーの利用が有効としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060416-00000013-kyodo-int

■海外ニュース(3月ー4)
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<ポータブル/バックアップ電源>
●燃料電池開発で協働するミレニアムセルとゲッコーエネルギー(2006/02/15)

 ミレニアムセル社(Millennium Cell Inc.)とゲッコーエンジン・テクノロジーズ社(Gecko Energy Technologies, Inc.)は、軍、医療、産業、民生用の電化製品で使うポータブル燃料電池システムの開発と商業化で協働する3年間の共同開発プログラムを始めた。これらの製品は、さまざまな用途のための従来のバッテリーよりも軽くて小さくて安い水素バッテリーを作るために、ゲッコー社の薄い平板型の固体高分子型(PEM)燃料電池とミレニアムセル社が特許を持っている「水素オンデマンド(Hydrogen on Demandィ)」技術を組み合わせる。
http://www.millenniumcell.com/fw/main/default.asp?DocID=92&reqid=817662

<燃料/改質器/貯蔵>
●ヴォーラーはカロルガス、ZBTと覚書に署名する(2006/02/06,20)

 ヴォーラー・エナジーグループ(Voller Energy Group PLC)は、カロスガス社(Calor Gas Limited)との覚書(MOU)に署名した。この覚書は、2年の原初期のためのもので、どちらかが終えない限り無期限に続けられる。ヴォーラー・エナジーとカロルガス社は協同して、燃料電池発電機とバッテリー充電器の市場を開発する。ヴォーラーはまた、プロパンまたは液体石油ガス(LPG)から燃料電池で使う水素を抽出するために、ドイツの主要な科学研究所である燃料電池研究開発センター(Zentrum f殲 Brennstoffzellen Technik GmbH ;ZBT)と共同開発協定を結んだ。
http://www.voller.com/downloads/Agreement%20Signed%20with%20Calor%20Gas%20Final%2020.2.06.pdf
http://www.voller.com/downloads/Joint%20Development%20Voller%20Energy%20with%20ZBT.pdf

<その他>
●フランクリン・フュエルセルズは2つの新しい特許を取得(2006/02/24)

 フランクリン・フュエルセルズ社(Franklin Fuel Cells)は、銅ー酸化セリウム・アノード(Copper-Ceria Anode)と直接酸化固体酸化物型燃料電池(DOSOFC ;DirectOxidation Solid Oxide Fuel Cell)技術のための2つの米国特許を取得した。
http://www.franklinfuelcells.com/News_pressrelease.htm

●エナール1は新しい施設に移転(2006/02/16)

 エナール1社(Ener1 Inc.)の子会社であるエナールフュエル社(EnerFuel)は、本部をより大きくて設備が備えられた燃料電池施設に移転した。以前に主要な燃料電池会社によって使われていた7600平方フィートの施設は、開発中の実験材料と燃料電池の試験施設の研究所を持っている。
http://www.enerfuel.com/news.html

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■燃料電池ワールド
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