燃料電池ワールド (2006/01/25 00:24)

水素チャンネル Home

□燃料電池ワールド
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■Vol.220 2006/01/25発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

■お知らせ
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☆1月の燃料電池市民講座
「Fuel Cell Marketsの活動と世界の燃料電池事情」
ゲスト=Mr. Heston Harper (Fuel Cell Markets代表)

 イギリスを拠点に世界中の燃料電池情報のネットワークを形成し、企業に対してマーケッティング支援サービスを提供しているFuel Cell Marketsは、25日から始まるFC EXPO 2006に12社を率いてパビリオン出展をします。Googleの検索でも、かなり上位にFuel Cell Marketsの情報がヒットしています。

 27歳の青年代表であるヘストン・ハーパー氏が来日するこの機会に、Fuel CellMarketsの活動と彼の目で見た世界の燃料電池事情について直接話を伺い、参加者と懇談することにしました。日本の企業もこうした世界的なチャンネルとコンタクトを作るいいチャンスだと思います。質問したいことを事前にお知らせいただければ、段取りを取りますが、当日の懇談の席でも結構です。なお、ビジュアルなプレゼン資料を用意し、必要な部分には日本語での説明を加えます。
※Fuel Cell Marketsの日本語版ホームページ
http://www.fuelcellmarkets.jp/home-fcm.fcm?subsite=1&language=3)は「燃料電池マーケット」で簡単に検索できます。

◇日 時 1月28日(土)午後2時から
◇場 所 岩谷産業株式会社本社会議室(新橋駅から徒歩約10分、地図をお送りします)
◇参加費 2000円(PEM−DREAM会員は無料)
◇申し込み方法 メールまたはFAXにて、「1月の燃料電池市民講座」と明記の上、氏名、連絡先、電話番号をご記入の上、お送り下さい。
 メール info@pem-dream.com 

■燃料電池関連イベント
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☆(社)精密工学会第313回講習会
「ビジネスチャンスを掴め!」シリーズ 第一弾
「燃料電池」実用化への課題と加工・成形技術の役割――独創技術で目指せコスト1/100――
◇日時:2月14日(火) 9時40分〜16時40分
◇会場:工学院大学新宿校舎28階第1・2会議室
◇主催:(社)精密工学会
◇次第
9:40〜  燃料電池の特性・動向とコストダウンの考え方
        (株)システム技術研究所所長 槌屋治紀
10:10〜 自動車用燃料電池技術者が語る、加工技術に期待すること
      トヨタ自動車(株)FC生技部部長 石黒恭生
11:00〜 携帯機器用燃料電池の開発動向
       (株)東芝研究開発センター 佐藤裕輔
13:00〜 精密プレス加工による燃料電池セパレータの低コスト生産

       (株)サイベックコーポレーション代表取締役社長 平林健吾
13:50〜 樹脂成形技術によるカーボンセパレータの低コスト生産
       (株)FJコンポジット取締役技術部長 村上一幸
15:00〜 研究開発用燃料電池の量産化技術と事例

       (株)FC-R&D代表取締役社長兼相模原技術部長 中島 宏
15:50〜 独自の塑性加工技術による自動車用高圧水素容器製造事例
       サムテック(株)取締役 阪口善樹
◇定員:100名(先着順で定員になり次第締切)
◇参加費:会員 20,000円、非会員 30,000円
     学生会員 無料 【資料入用の場合は4,000円】
     学生非会員 6,000円
◇資料:資料のみをご希望の方,または聴講者で余分にご希望の場合,1冊につき4,000円
◇申込締切:2月7日(火)
◇申込方法:申込書に必要事項を記入の上,郵送またはFAX。
      または下記フォームから。

       http://www.jspe.or.jp/service/seminar/seminar.html
◇申込先:(社)精密工学会

      〒102-0073 東京都千代田区九段北1-5-9 九段誠和ビル2F
         TEL : 03-5226-5191/FAX : 03-5226-5192

☆SSKセミナー
◇テーマ
 三井物産/清水建設/みずほ情報総研
 「CDMプロジェクトの理想と現実」
 〜排出権ビジネス市場形成のロードマップ〜
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_06047.html
◇日 時 2月16日(木) 午後1時〜5時
◇会 場 明治記念館 東京都港区元赤坂2−2−23
◇講 師
<1>CDM事業における世界の趨勢並びに三井物産における排出権生成の取組み
 三井物産(株)事業開発部水素・燃料電池・環境室
 排出権ビジネスチームチームリーダー 稲室 昌也氏
<2>清水建設におけるCDM事業への取組みと今後の展望
 清水建設(株)プロポーザル本部首席 金島 正治氏
<3>排出権ビジネスの将来展望
 みずほ情報総研(株)社会経済コンサルティング部
 排出権ビジネス室室長 佐々木 誠夫氏
◇受講料 29,800円(消費税込)
◇主 催 株式会社 新社会システム総合研究所
◇申し込み 下記URLよりお申込み・お問い合わせ下さい
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_06047.html

☆体験!水素の力・燃料電池
 〜わが家に燃料電池が来る日〜Part2
◇日時 2月18日(土)10:00〜16:00
◇会場 岡山国際交流センター8階(岡山駅西口徒歩2分)
◇資料代 1000円(高校生以下無料)
◇内容 燃料電池を電源としたキーボード演奏

    講演「燃料電池三輪ビークル アイスランドを行く」番場健司さん
    燃料電池モデルカーレース
    家庭用燃料電池デモ機展示・体験談
    水島工業高校燃料電池車展示
    各社燃料電池パネル
    県内環境団体展示 他
◇主催 燃料電池を知る会 In OKAYAMA
    (問い合わせ先 090−5373−6791 赤井)
◇共催 岡山県/岡山市/岡山県教育委員会/岡山市教育委員会/岡山県商工会連合会/(財)岡山県環境保全事業団/岡山県地球温暖化防止活動推進センター

■PEM−DREAMニュース
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☆melmaの憂鬱

 先週の219号から、melmaを利用して配信している2341部についてヘッダとフッダに広告が入るようになった。どんな広告かみてみようと思い、−.@PR@.−で区切られたところのヘッダのURLにアクセスしたがシステムエラーで不明。フッダのところはオリコカードの広告だった。また、それらのすぐ下に「賢い返済について、考えてみませんか? http://ad.melma.com/to?id=23217」と1行広告が付随していて、それはオリックスVIPローンカードだった。

 この事態は、燃料電池ワールドを発行しているPEM−DREAMの意思によって起きたのではなく、melmaを運営している株式会社サイバーエージェントの意思によるものだ。代表取締役は藤田晋氏である。見た名前だなと思ったら、『渋谷ではたらく社長の告白』(出版:アメーバブックス)の著者だった。

 株式会社サイバーエージェントが2000年4月に創設した「世界最大級メルマガポータルサイトmelma」のシステムを変えていったのは、昨年の中頃からのようだ。同社が運営するライフマイルとサービス提携して、melmaのオフィシャルメールマガジン3つが11月1日からリニューアルし、それまでのポイントからマイルに変更された。この時は「今回の移行は上記のオフィシャルメールマガジンのみです。一般のメールマガジンは関係ございません」ということだったが、2006年1月16日から広告掲載ルールが変更になった。

 さて、メールマガジン発行規約が改訂されたのは2006年1月13日だが、第4条(マイルの付与)1項に「弊社は、発行者に対して、弊社があらかじめ設定したマイルを付与するものとします」とある。また、第6条(弊社の権利)1項で「弊社は、発行者の事前の承諾を必要とせず、契約を交わしているメールマガジンを利用してユーザーに対し告知・広告・PRを行う権利を有します」、4項で「弊社は、発行者のメールマガジンの中に、広告を挿入することができるものとします」と定めている。

 広告掲載マガジン規約という規約もある。ここでは例えばPEM−DREAMは単なるメールマガジン発行者ではなく、広告掲載メールマガジン発行者と称される。第6条(弊社の権利)1項は「弊社は、広告掲載メールマガジンに掲載する広告内容、掲載位置、掲載数を選択する権利を有します」とある。こちらは2005年7月20日の改訂になっている。

 これらの大前提となっていたのが2005年8月の発行システムのリニューアルだった。その少し前にまぐまぐもリニューアルしていたので、何だか似たようなシステムにするもんだな、と思っていたが、今となっては全く違うシステムを作っていたわけだ。発行者に対する新サービス「発行deマイル」は1月16日から開始され、「この新サービスの開始に伴い、広告掲載サービスが本サービスに統合され、これまでの広告のクリック数に応じた現金のお支払いから読者数によってマイルを獲得できるサービスに変更させていただきます。また、すべてのメールマガジンのヘッダ・フッタにそれぞれ1枠(1通あたり計2枠)の広告が掲載されます」ということになったのである。

 こうした変更はmelmaのホームページ上で知らされていただけで、私が知ったのは1月18日発行の219号が私のところに届いた同日だった。ちなみにこの日付のバックナンバーには広告部分は載っていない。

 では、こうした措置によって発行者はどのような利益が得られるのだろうか? 掲載された広告を読者がクリックすると、1クリック=1マイル=1円に換算される。同じ読者が複数回クリックしてもダメである。クリック回数を読者に「嘆願・強制する等の文言を掲載してはならない」のであり、発行者は「恣意的なクリックが発生しないよう監視する義務」を負っている。有効クリックのルールは「メルマ!のセキュリティを保護するため」に公表されないが、有効クリック回数に対する広告掲載料は毎月末締めで計算される。

 発行周期の決まりはないが、「各月に1度でも発行があったマガジンを対象に、月末の読者1人に対して1マイルを、翌月10日頃までに付与します」という規約があるので、仮に、有効なのは1読者月1回のクリックであるとすれば燃料電池ワールドは最大2341クリックとなり、2341マイルである。だが、3000マイル以上にならないと支払いが発生しないので、毎月読者が必ず1クリックしたなら2341×12カ月÷3000=9.36となり、年間3000円×9回=27000円が支払われる計算だ。

 現実にはこんな数字になるわけがなく、しかも「広告掲載メールマガジン登録および前回の広告掲載料の支払いから1年以上経過し広告掲載料の累計金額が3,000円(税込み)未満の場合」には「発行者は当該広告掲載料債権を放棄すること」になっているのだから、支払いが発生するメルマガは相当な発行部数のものとなるだろう。ちなみに、燃料電池ワールドはこの発行部数でランキング218位である。

 PEM−DREAMはこのことによる収入が欲しいのではない。むしろ広告の存在が煩わしいと考えていて、これまで企業から広告掲載の要望があっても断ってきた。燃料電池の関連広告なら記事として紹介すればいいし、ましてテーマと全く関係ない広告は論外だ。そうした方針で来たところに今回の事態となったわけである。

 melmaは広告を載せない選択肢は提示していないのか? しているのだが、それには金がかかるのである。melmaASPというプランが新たに作られ、「ヘッダ・フッダに自動で挿入される広告の掲載を停止することが可能」にするスタンダードが月額5000円、さらにmelmaのオフシャルサイトマガジンを届けなくするサービスなどが付いたプレミアムが月額30000円で、1月16日からサービスが始まった。

 以上が広告掲載に驚いていろいろ調べた結果だが、同じシステムでメルマガを運営しているところはメルカップがあった。一般的な運営サイトは、読者にオフィシャルサイトマガジンを届けることで広告事業を行っている。発行も購読も無料で行っている仕組みなのだから、テレビと同様に許容の範囲だろう。だが、melmaの広告掲載メールマガジンは無料といっても同質のものではない。以前の形にしたいと考えるなら、月額5000円の料金が必要になるのだ。いわば発行手数料のようなものだ。年間60000円をこのために出費するのは痛い。

 というわけで、しばらくの間は、melmaを利用して燃料電池ワールドを読んでいる読者は広告が付いていることを了解してください。

■WEB LINK NEWS
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06/01/19 日本コントロール、定容積形電磁ポンプ開発−燃料電池など向け(日刊工業新聞)

 日本コントロール工業(埼玉県坂戸市、中村敬社長、049・283・7711)は、国内メーカーとして初めて定容積形電磁ポンプを開発した。燃料電池、自動車排ガスの窒素酸化物(NOX)還元装置などの流体制御の重要機能部品として、4月に発売する。

 現在、ボイラ、ヒーターなどの燃焼機器に使用されいる電磁ポンプは非容積形で、吐き出し量は負荷圧力(背圧)により大きく変化する。今回開発した定容積形電磁ポンプは、定容積作動領域内で吐き出し量が一定で、電圧、温度、振動などによる変化が少ない。そのため、加圧され圧力変動がある槽内への液注入、車載用に適する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060119-00000003-nkn-ind

06/01/19 エネルギーシステム:家電で蓄電、使用量を削減−−つくばの研究所、実験開始 /茨城(毎日新聞)

 建築研究所(つくば市立原)は、パワーシステム社(本社・横浜市都筑区)と共同で、住宅に蓄電装置を組み込んだエネルギーシステムの実験を始めた。電気利用の多い時だけ蓄電装置から電気を供給し、少ない時には蓄電するもので、一般家庭で3割の電気使用量削減が見込まれるという。

 一般家庭の電気利用を分析すると、1日平均では1時間当たり約0・5キロワットだが、ドライヤー、電子レンジ、エアコンなどを併用する時間帯では同5キロワットまで一時的に上昇する。上昇時に、家庭内に設置した蓄電装置から通常よりも多くの電力を供給できれば、全体として電力使用量の削減につながるとの考え。

 実験は今年度中行い、結果を見て蓄電装置の改良などを行う方針で、同研究所の坊垣和明首席研究員は「燃料電池や太陽電池を使って蓄電すれば、電力消費が減る。将来的には、蓄電装置を小型化して安くし、家庭への導入を目指す」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060119-00000088-mailo-l08

06/01/20 ホソカワ粉体技研、600度Cで作動する燃料電池の電極を開発(日刊工業新聞)

 ホソカワ粉体技術研究所(大阪府枚方市、向阪保雄社長、072・855・2307)は19日、600度Cで作動する固体酸化物形燃料電池(SOFC)の燃料極(燃料側の電極)を開発したと発表した。SOFCの通常の作動温度である800―1000度Cから、200―400度C低下させた。これによりSOFCの構造部材を高価なセラミックスから、ステンレスといった安価な金属に代替できる。近く、量産計画をまとめる。

 製法はまず、導電性が高いニッケルとセリアの微粒子を均一に分散させて複合化。さらに燃料を通過させる微細穴を多く持つ構造をつくり、燃料極の電気反応を向上した。微粒子の直径はニッケルが500ナノメートル、セリアが100―200ナノメートル。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060120-00000004-nkn-ind

06/01/20 20日ホソミクロンが大幅高、燃料電池用電極を開発(ラジオNIKKEI)

 ホソカワミクロンが大幅高して4日ぶりに昨年来高値を更新している。子会社のホソカワ粉体技術研究所がセ氏600度以下で作動する燃料電池用の新しい電極を開発したと発表ことが手掛かり材料。独自の微粒子結合技術を使って電極材料を改良して発電効率を高め、低温でも作動するようにしたといい、3〜5年後をめどに燃料電池に搭載して実用化したいとしている。実際の収益寄与には時間がかかり規模も見極めにくいが、「材料性のある個別銘柄を好む個人投資家の資金が流入している」(準大手証券)。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060120-00000210-rtp-biz

06/01/20 CO2カット、電力・鉄鋼は“落第”…04年度(読売新聞)

 経済産業省は20日、京都議定書に基づく二酸化炭素(CO2)の削減目標を策定している主要30業種について、2004年度の目標達成状況をまとめた。「目標達成」が03年度より3業種増え、16業種と半数を超えたが、依然、電力や鉄鋼など6業種の削減が順調に進まず「十分な対策が必要」とされた。原子力発電の推進や、更なる省エネルギー対策などの削減努力が必要とされそうだ。

 「十分な対策が必要」と指摘された業種は電力、鉄鋼、自動車部品、自動車車体、産業車両、産業機械。電力は20%削減(1990年度比)の目標を掲げながら、原発の長期停止などにより、CO2排出量を全く減らせなかった。鉄鋼は自家発電施設の新設などで省エネを進めたが、目標のエネルギー消費量10%削減(同)のうち4%分しか減らせていない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060120-00000506-yom-bus_all

06/01/20 <フラスコ破裂>実験中に中学生5人けが 東京・町田(毎日新聞)

 20日午後0時35分ごろ、東京都町田市忠生3の市立忠生中学校(原田承彦(よしひこ))校長、生徒数562人)の2階第1理科室で、水素を発生させる実験中にガラスが割れ、近くにいた1年の男女5人が切り傷などの重軽傷を負った。うち男子1人が左手の甲を縫う重傷を負い、4人は指や顔に軽傷。ほかに3人が体調不良を訴え、計8人が近くの病院に運ばれた。

 同市教委によると、4時間目の理科の授業中で、生徒35人が男性教諭(27)の指導を受け、亜鉛と塩酸を使って水素を発生させていた。三角フラスコとガラス管をつなげて発生させた水素を別の試験管に集め、火を近づけて化学反応を見るところを、誤ってガラス管に近づけたため三角フラスコなどが破裂したという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060120-00000184-mai-soci

06/01/24 宮入バルブ、感性デバイシーズと液体水素対応の液面計を開発(日刊工業新聞)

 宮入バルブ製作所は感性デバイシーズ(長野県上田市)と共同で、超低温液化ガスに対応するアドミッタンス式液面計を開発した。25日に東京・有明の東京ビッグサイトで開幕する「第2回国際水素・燃料電池展」に出展後、4月から受注生産を開始する。初年度は液体水素の実証設備向けを中心に10本の販売を予定。2年目からは液化天然ガス(LNG)などに用途を拡大していく。

 同液面計はマイナス273度Cから100度Cの温度範囲に対応し、標準で5メガパスカルまでの耐圧を持つ。超低温液化ガスに対応するため、プローブ材質にステンレスを採用した。独自のシール技術により静電容量式に比べ電気ノイズに強い。検知部に電子回路を持たないため安全で、測定が難しかった液化ガスを確実に測定できる。電気的変換精度はプラスマイナス0・5%。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060124-00000002-nkn-ind

06/01/24 [新製品]産総研、セラミックス技術を使った高効率の小型固体酸化物型燃料電池を開発(BCN)

 産業技術総合研究所(吉川弘之理事長)の先進製造プロセス研究部門は、小型で高効率なチューブ式の固体酸化物型燃料電池(SOFC)の開発に成功したと発表した。

 SOFCはセラミックス技術を使って発電する燃料電池。効率的に発電できるという特徴を持つ。開発したSOFCは長さ1cm、直径が0.8-1.6mmのチューブ状の構造体。今回、電極と電解質に低温でも酸素イオン伝導が優れたセリア系セラミックスを使用。そのため、従来のSOFCの動作温度(800-900度)よりも低い500-600度でも動作できるようになった。

 電極には、ニッケル、ランタンコバルト、セリア系セラミックスを採用、電解質は薄膜のセリア系セラミックスを使用した。セリア系セラミックスは、急加熱などの熱衝撃に弱いという課題があったが、産総研ではセラミックスを小型化することで、衝撃エネルギーをためず、耐久性を向上させ、素早い作動を可能にした。発電密度は、450-570度の水素を流した場合で1平方センチメートルあたり最大1ワットで、世界最高レベルを実現した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060124-00000010-bcn-sci

■海外ニュース(1月ー2)
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<輸送>
●燃料電池製氷機が氷を取る(2005/12/16)

 初めての水素燃料電池動力の製氷車「eP-ICEBEAR」が先月、アイスホッケーに湧くノースダコタ州グランドフォークスで世界初公開された。この車は、ヌベラ・フュエルセルズ社(Nuvera Fuel Cells)の5kW級燃料電池パワーモジュール「PowerFlow」で動力が供給され、eパワー・シナジー ズ社(ePower Synergies)とResurfice社によって開発された。
http://www.nuvera.com/news/press_release.php?ID=11

<定置用電源>
●丸紅はNGKに燃料電池を販売(2005/12/19)

 フュエルセル・エナジー社(FuelCell Energy)のアジア代理店である丸紅は、日本のセラミック製造業の日本特殊陶業株式会社(NGK)に250kW級発電プラント「 Direct FuelCellィ ;DFCィ」を販売した。NGKは3カ所の工場で、次の5年間で二酸化炭素(CO2)排出を24%削減するための努力の一環として発電プラントを使う。
http://www.fce.com/

<ポータブル/バックアップ電源>
●ヴォーラーはスピーディ・ハイヤーから注文を受ける (2005/12/05)

 ヴォーラー・エナジーグループ(Voller Energy Group PLC)は、スピーディ・ハイヤー社(Speedy Hire Plc)から最初の発注書を受け取った。ヴォーラー・エナジーとスピーディ・ハイヤー社はまた、移動式宿泊施設や遠隔勤務施設に電力を供給する燃料電池製品の開発で協同している。それは、化石燃料の需要を減らし、オペレーターが彼らの仕事を中断することなしに設備の再充電を可能にする。
http://www.hudsonsandler.com/admin/press/data/datFiles/press321.pdf

<燃料/改質器/貯蔵>
●水素燃料ステーションがギリシャにオープン

 再生可能エネルギー源として使うギリシャで最初の水素供給ステーションが、アテネでオープンした。ステーションは、水素生産に風力を使い、水素駆動のスクーターや自動車、ミニバスのための燃料源となる。
http://www.tropical.gr/pages/view_product.php?product=HRS-A

<燃料電池コンポーネント>
●ハイドロジェニックスはGMから注文書を受ける (2005/12/23)

 ハイドロジェニックス社(Hydrogenics Corporation)は、2006年に引き渡されることを予期した燃料電池試験サービスのために、ゼネラル・モーターズ社(General Motors Corporation)から一連の注文書を受け取った。
http://www.hydrogenics.com/ir_newsdetail.asp?RELEASEID=182510

<その他>
●燃料電池ベータユニットを出荷するヒドラ・フュエル(2005/12/08)

 アメリカン・セキュリティリソース社(American Security ResourcesCorporation)の全額出資子会社であるヒドラ・フュエル社(Hydra FuelCorporation)は、2006年1月に顧客を選ぶために、同社独自の水素燃料電池のベータユニットを出荷する計画だ。
http://www.americansecurityresources.com/news/20051208.cfm

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■燃料電池ワールド
 □毎週水曜日発行
 □編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM 

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