燃料電池ワールド (2005/04/14 12:20)

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□燃料電池ワールド
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■Vol.185 2005/04/13発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

■お知らせ
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☆愛知万博「燃料電池どっぷりツアー」

 3月25日に開幕する愛知万博は、燃料電池や水素に関するいろいろな出展が予定されています。PEM−DREAMでは、それらを集中的に視察し、加えて名古屋周辺の燃料電池関連企業への訪問や、宿泊は燃料電池を使っている名古屋栄ワシントンホテルプラザに泊まり、燃料電池を語り合う「燃料電池どっぷりツアー」を企画しています。大まかな骨子は以下のように決まりました。参加者の募集を始めるとともに、訪問先などの具体案は参加者の声を基に調整していこうと考えています。

○期日 7月7日(木)〜9日(土)
○集合 名古屋(解散も)
○主催 名鉄観光新霞が関支店
○企画 燃料電池NPO法人PEM−DREAM
○日程 
7月7日(木)昼頃名古屋集合。専用バスで名古屋周辺の燃料電池関連企業などを訪問。夜はウェルカムパーティ
7月8日(金)朝から万博会場視察。夜は自由行動
7月9日(土)朝から万博会場視察。自由解散
○宿泊 名古屋栄ワシントンホテルプラザ(シングルルーム使用)2泊。燃料電池の見学も予定。
○費用 一人5万5000円(上記費用一式。万博入場券は1日1枚のため2枚。名古屋までの交通費は自己負担)
○人数 15名程度
○申し込み・問い合わせは、メール info@pem-dream.comまで。

☆PEM−DREAM著『図解入門 よくわかる最新燃料電池の基本と動向』発売!
◇発行:秀和システム ◇体裁:A5版、2色刷、232頁 ◇価格:1680円(本体価格+税)
◇書店またはインターネットの本のサイトから入手できます。

■PEM−DREAMニュース
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☆ガス業界誌『ガスレビュー』で燃料電池市民講座を紹介

 3月19日に行った燃料電池市民講座が『ガスレビュー』No.574で紹介されました。編集部の了解をいただきましたので記事を転載します。

○燃料電池のNPO法人が岩谷産業の燃料電池自動車で試乗会開催

 燃料電池NPO法人の「PEM−DREAM(ペムドリーム)」(事務局・東京都青梅市。坂本一郎事務局長)は3月19日、東京都江東区有明のJHFC有明水素ステーションで、メンバーなど24名を集め、市民講座として、岩谷産業がリース契約しているトヨタの燃料電池自動車FCHVを借りての試乗会を開催した。

 「PEM−DREAM」は2000年6月1日に特定非営利活動促進法(NPO法)に基づき東京都の認証を得て6月16日に登記完了、設立された国内唯一とされる燃料電池についてのNPO法人である。

 設立者である坂本事務局長は、98年に開かれた燃料電池のセミナーやシンポジウムに関わったことや、99年春に「PEM・燃料電池入門」という本の編集に携わったこと等を契機に、燃料電池が将来的に社会にとって必要とされ、また事業としての構築が必至であると考え、以降、カナダ、アメリカの「燃料電池視察ツアー」などにも自主的に参加するなどして情報を積極的に収集、それらを公開する団体として「PEM−DREAM」を立ち上げた。

 「当時、燃料電池が社会の構造を変え、風穴を開けられるものだと強く感じた。一般の人々の関心を呼び、またキチンとした知識の啓蒙を目指し、市民活動となることに意義があると思い立ち上げたが、企業で燃料電池や水素関連機器の開発、実用化に関わる人たちからの反響も予想以上に多く、実際に今回の市民講座のようなイベントにも数多くの企業の人たちに個人的に参加して頂いている」(坂本事務局長)。

 さらに「それら企業の人々、企業を励まし、燃料電池が早期に、よりよい形で社会に定着する環境作りを担う存在でありたい」と坂本氏は語る。

 「PEM−DREAM」は週刊メールマガジンを発行し、燃料電池についての情報を無料配信している。「PEM−DREAM」のホームページアドレスはhttp://www.pem-dream.com。eメールアドレスはinfo@pem-dream.com。

■WEB LINK NEWS
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05/04/06 愛・地球博:担当記者のおススメガイド 広い会場、あなたは何で回りますか /愛知(毎日新聞)
 ■モリゾーゴンドラ、会場間燃料電池バス(いずれも無料)

 長久手と瀬戸の会場間を結ぶ移動手段がこの二つ。モリゾーゴンドラは、キッコロゴンドラと基本的に同じ作りだが、住民のプライバシーへの配慮のため、約8分の行程中、約2分間、ガラスが曇って外が見えなくなる。かなり速い上に揺れるため、ジェットコースター気分も味わえる。燃料電池バスは、基本的には普通のバス。移動する間、ほのぼのした燃料電池のPRビデオを見られるので、結構楽しめる。駅は長久手会場はいずれも北ゲート付近にある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050406-00000048-mailo-l23

05/04/07 東伸工業、高温高圧下での燃料電池電解質膜の強度測定装置を開発(日刊工業新聞)

 同社では試験容器を加熱・乾燥してから水蒸気を噴出する方式を開発。水滴の影響から湿度センサーを守る設計や、圧力の直接制御方式の採用により最高温度180度C、最大圧力0・5メガパスカルで湿度を30―90%の間で自在に設定・保持できる試験装置を開発した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050407-00000003-nkn-ind

05/04/08 エネ庁“ムダ広報費”支出財源は電気料金の一部(読売新聞)

 経済産業省資源エネルギー庁が、広報に関するマニュアル本の作成のために1冊当たり約40万円を費やしたり、原子力発電PR用の二つのホームページの運営費に3年間で計約10億円を投じたりするなど、「無駄」な支出を繰り返していることがわかった。いずれも、電気料金の一部を財源とする「電源開発促進対策特別会計」から支出されていた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050408-00000001-yom-soci

05/04/11 新首相公邸 家庭用燃料電池を利用 環境対策アピール?(毎日新聞)

 家庭用燃料電池を利用し、電気供給と廃熱利用による給湯を同時に行う「家庭用燃料電池コージェネレーション・システム」が、官邸に隣接する新首相公邸に導入され、8日、納入式が行われた。小泉純一郎首相は「もったいないなあという気持ちと環境を大事にする技術を結び付け、よりよい社会に向けて全力を尽くしたい」とあいさつした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050409-00000007-maip-pol

05/04/11 11日岩谷産業が堅調、エネルギー関連で見直し買い(ラジオNIKKEI)

 岩谷産業が前場14円高の311円まで買われるなど商いを伴い堅調に推移している。原油価格の高騰が産業界に波及する中、LPガス大手の同社に代替エネルギー関連として見直し買いが入っている模様。先月28日には東芝と共同で家庭用燃料電池コージェネ事業に参加を発表していることも引き続き材料視されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050411-00000213-rtp-biz

05/04/11 <プレスリリース>マツダ、自動車先進技術開発で広島大学大学院工学研究科と提携(毎日新聞)

 このたびの契約による具体的な研究協力は、次の7分野で行う予定である。契約期間は当初3年であるが、研究の進捗にあわせて計画を見直しながら継続していく予定である。
▼車両構造技術
▼制御技術
▼材料技術
▼次世代エネルギー
▼パワートレイン
▼IT(情報技術)
▼人間工学
 などの自動車に関連する先進技術
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050411-00000005-maibz-ind

05/04/11 三洋電とIBM、ノートPC用ハイブリッド電源システム開発へ(ロイター)

 [東京 11日 ロイター] 三洋電機<6764.T>と日本IBMは、マイクロ燃料電池を使った「ノートパソコン用ハイブリッド電源システム」の実用化に向けた共同開発を加速すると発表した。 ノートパソコンなどの小型機器向けのマイクロ燃料電池の開発を進めていた三洋は、ノートパソコン「ThinkPad」(シンクパッド)を開発している日本IBMの大和事業所と次世代電源システムについて共同検討し、マイクロ燃料電池と小型二次電池を合わせてハイブリッド電源システムとして利用することを決めた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050411-00000358-reu-bus_all

05/04/12 株式」東邦ガス(9533)−個別銘柄ショート・コメント(フィスコ)

 小じっかり。燃料電池自動車の普及に向け、高圧の水素を効率的に作る技術を開発したと報じられている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050412-00000038-fis-biz

05/04/12 燃料電池、従来工程で開発できる「炭化水素系膜」〜PolyFuel(ITmediaモバイル)

 現在、市場で支配的なのは米Du Pontの開発した電解質膜「ナフィオン」とされるが、これはフッ素系膜。対してPolyFuelは炭化水素系膜の開発を進めており、「フッ素系膜よりメタノール内で安定するほか、メタノール・クロスオーバーも3分の1に抑えることができる」とアピールしている。

 今回、発表された技術はこの膜の製造プロセスに関わるもの。従来、フッ素系膜は電解質膜と電極をサンドイッチ構造に組み立て、力を加えてクレジット・カード程度の厚みにまで圧縮する(ホットプレス)という製造工程をとっていた。このとき、フッ素系膜は比較的低温で軟化するが、炭化水素系膜は耐久性が高いため、同じ温度では軟化しないという問題があった。つまり、炭化水素系膜はフッ素系膜のように「ホットプレス」できなかった。今回、PolyFuelは炭化水素系でありながら低温で軟化し、ホットプレス可能な膜を開発。具体的に何度で軟化するなどの詳細は明かさなかったが、フッ素系膜の製造プロセスで同社製品が製造可能になったという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050412-00000058-zdn_m-sci

05/04/13 岡崎製作、明石に第4工場を建設−温度センサーの需要増に対応(日刊工業新聞)

 【神戸】岡崎製作所(神戸市中央区、岡崎一雄社長、078・251・5141)は、明石工場(兵庫県明石市)に第4工場を建設する。自動車、半導体、燃料電池用の温度センサーの需要増加に対応する。保護管(シース)外径が0・1ミリ―0・5ミリメートルの細物の熱電対を生産する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050413-00000019-nkn-ind

05/04/13 「株式」日進工具(6157)−個別銘柄ショート・コメント(フィスコ)

 一時ストップ高。直径10マイクロメートルのドリルを開発、発売したとの報道が買い材料視されているようだ。市販されている最小径品の約10分の1の細さであり、燃料電池やDNAチップなど次世代製品への応用が期待されると伝えられていることから、買い安心感が広がっているもよう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050413-00000012-fis-biz

■海外ニュース(4月―1)
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 今号から、ニュースが発表された日付けを入れることにしました。このコーナーは海外のニュース配信を元にしているので、タイトルの月と実際にニュースが発表された月がずれています。また、※印の情報は編集部の注ですので、元の情報にはありません。

<輸送>
●GMとDOEが燃料電池開発を進める8800万ドルの協定に調印(05/03/30)

 ゼネラルモーターズ社と米国エネルギー省(DOE)は、40台の燃料電池自動車を製造し、さらに技術を開発する5年間、8800万ドルの協定に調印した。プログラムの下で、GMは、ワシントンDC(ニューヨーク)、カリフォルニア、ミシガンの各州で燃料電池自動車の実証走行に4400万ドルを振り分ける。DOEは、2009年9月に期限切れとなる協定により、残りの半分を提供する。
http://media.gm.com/servlet/GatewayServlet?target=http://image.emerald.gm.com/gmnews/viewpressreldetail.do?domain=2&docid=13445

<定置用電源>
●LIPAはロングアイランドで最初の太陽光発電/燃料電池システムを立ち上げる(05/03/29)

 ロングアイランド電力公社(LIPA)は、ロングアイランドで最初の太陽光発電と燃料電池を統合したシステムを立ち上げる。15kWの太陽光発電と5kWの燃料電池ユニットは、ハーパーグにある国際電気工組合(IBEW)第25地区本部に電力と家庭用温水を提供する。5kW級プラグパワー製燃料電池システムは、LIPAが進めているクリーンエネルギー・イニシアティブ(CEI)研究開発プログラムの一部であり、LIPAの電力網の一部となる。
http://www.lipower.org/newscenter/pr/2005/mar29.pathfinder.html
※ロングアイランド電力公社(Long Island Power Authority、LIPA) ニューヨーク州の半官半民の電力事業会社
※ハーパーグ(Hauppauge) アメリカ・ニューヨーク州にある都市

●FCTがカナダで最初のSOFCを設置(05/03/18)
フュエルセル・テクノロジーズ社(FCT)は、カナダで最初となる固体酸化物型(SOFC)家庭用燃料電池システムをオタワにある住宅技術センター(CCHT)に設置した。5kW級SOFCシステムは天然ガスを使用し、シーメンス・ウエスチングハウス・パワー社によって開発された管状の固体酸化物技術を使っている。
http://www.fct.ca/index.php?pressid=43

<ポータブル/バックアップ電源>
●プロトネクスとミレニアム・セルは空軍に燃料電池システムを納入(05/03/09)

 プロトネクス・テクノロジーズ社とミレニアム・セル社は、ケミカル・ハイドライド・カートリッジで燃料供給を一体化した最初の30W級携帯用燃料電池システムを米国空軍に納入した。このP1と呼ばれる携帯用発電システムは、以前に発表された米国空軍研究所からプロトネクス社が獲得した軍民両用科学技術(DUST)契約に基づいた最初の提出物である。システムは、兵士の野外行動を拡張する燃料電池電源を提供するために、プロトネクス社の固体高分子型(PEM)燃料電池プラットフォームとミレニアム・セル社の水素エネルギーシステムを統合するものである。
http://www.corporate-ir.net/ireye/ir_site.zhtml?ticker=MCEL&script=410&layout=-6&item_id=683711
※関連記事=『燃料電池ワールド』Vol.142 2004/06/02、Vol.177 2005/02/16

<燃料/改質器/貯蔵>
●バーモントの水素供給ステーション

 ディストリビューテッド・エナジーシステムズ社の全額出資子会社であるノーザン・パワー・システムズ社と、プロトン・エナジーシステムズ社は、エバーモント社とのパートナーシップとともに、バーモント州選出のバーニー・サンダース下院議員(無所属)が保証している約100万ドルのエネルギー省(DOE)補助金によって先進的な水素供給ステーションを建設する。州の承認を条件として、この先進的なシステムはバーリントンの土木部が所管する。
http://www.distributed-energy.com/press/corporate.html?news_id=16997&year=2005&month=03
※エバーモント社(Evermont) バーモント州のハワード・ディーン知事が1993年に始めた非営利組織
※ディストリビューテッド・エナジーシステムズ社の関連記事=『燃料電池ワールド』Vol.177 2005/02/16

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 □毎週水曜日発行
 □編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM 

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