□燃料電池ワールド
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■Vol.180 2005/03/09発行
◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM
■お知らせ
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☆3月の燃料電池市民講座
『燃料電池自動車の試乗会』
ゲスト=トヨタFCHV
燃料電池自動車も2002年12月の限定発売開始から2年が経過し、関連イベントでは試乗会が盛んに行われるようになっています。すでに乗られた方もおられるでしょうが、まだまだ少数です。今回の市民講座は、岩谷産業株式会社の協力で、トヨタの燃料電池車FCHVを使った試乗会を行います。乗ってみて初めて分かる燃料電池車の性能を満喫できるように、PEM−DREAMならではの試乗会にする企画です。
○日 時 3月19日(土)午後2時から
○場 所 有明水素ステーション集合(東京ビッグサイトから徒歩約7分、地図をお送りします)
○参加費 2000円(PEM−DREAM会員は無料)
○申し込み方法 メールまたはFAXにて、「3月の燃料電池市民講座」と明記の上、氏名、勤務先、連絡先、電話番号をご記入の上、お送り下さい。
メール info@pem-dream.com
☆愛知万博「燃料電池どっぷりツアー」
3月25日に開幕する愛知万博は、燃料電池や水素に関するいろいろな出展が予定されています。PEM−DREAMでは、それらを集中的に視察し、加えて名古屋周辺の燃料電池関連企業への訪問や、宿泊は燃料電池を使っている名古屋栄ワシントンホテルプラザに泊まり、燃料電池を語り合う「燃料電池どっぷりツアー」を企画しています。大まかな骨子は以下のように決まりました。参加者の募集を始めるとともに、訪問先などの具体案は参加者の声を基に調整していこうと考えています。
○期日 7月7日(木)〜9日(土)
○集合 名古屋(解散も)
○主催 名鉄観光新霞が関支店
○企画 燃料電池NPO法人PEM−DREAM
○日程
7月7日(木)昼頃名古屋集合。専用バスで名古屋周辺の燃料電池関連企業などを訪問。夜はウェルカムパーティ
7月8日(金)朝から万博会場視察。夜は自由行動
7月9日(土)朝から万博会場視察。自由解散
○宿泊 名古屋栄ワシントンホテルプラザ(シングルルーム使用)2泊。燃料電池の見学も予定。
○費用 一人5万5000円(上記費用一式。万博入場券は1日1枚のため2枚。名古屋までの交通費は自己負担)
○人数 15名程度
○申し込み・問い合わせは、メール info@pem-dream.comまで。
☆PEM−DREAM著『図解入門 よくわかる最新燃料電池の基本と動向』発売!
◇発行:秀和システム ◇体裁:A5版、2色刷、232頁 ◇価格:1680円(本体価格+税)
◇書店またはインターネットの本のサイトから入手できます。
■燃料電池関連イベント
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☆新潟県平成16年度新エネルギー施策説明会
◇日 時 3月11日(金)14時〜17時
◇会 場 新潟県庁講堂
◇次 第
・基調講演(14:10〜15:00)
「家庭用燃料電池システムの開発と商品化について」
大石庸之氏(新日本石油?新エネルギー本部FC事業2部副部長)
・講演(15:00〜16:30)
「新エネルギーの導入拡大の意義と取り組み」(15:00〜15:30)
古郡靖氏(経済産業省関東経済産業局資源エネルギー環境部エネルギー対策課課長補佐)
「NEDO新エネルギー導入支援策」(15:30〜16:00)
山下幸久氏(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構エネルギー対策推進部統括主幹)
「住宅用太陽光発電導入促進事業について」(16:00〜16:30)
菊谷邦郎氏(財団法人新エネルギー財団導入促進本部太陽光発電部調査役)
・質疑(16:30〜17:00)
◇参加申し込み
参加を希望される方は、参加票を3月4日(金)までに送付願います。(FAX、電子メール可)
送付先:新潟県産業労働部産業振興課新エネルギー資源開発係
FAX:025-280-5508 E-mail:t0500303@mail.pref.niigata.jp
電話025-280-5257(直)
■投稿
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☆産総研「分散型エネルギーシンポジウム」ーー燃料電池共有・改質水素融通のコミュニティーシステムの提案も
独立行政法人・産業技術総合研究所(AIST、つくば市)の「第1回分散型エネルギーシンポジウム」(平成16年度産総研 環境・エネルギーシンポジウムシリーズ3)が2月28日、東京・新霞ヶ関ビル・灘尾ホールで開かれた。
山地憲治東京大学新領域創成科学研究科教授の基調講演「分散エネルギーシステムの展望と課題」は、分散エネルギーシステムが再生可能エネルギー系とオンサイト型に分類され、分散と集中を統合する新たなエネルギーネットワークを目指してより大きく多様に展開していくであろう、そのなかで従来一方的に需要家に電気を配ることに使用されてきた配電系統は、電源と需要を結ぶ双方向の電力システムとして機能することになろう、熱や燃料を供給するエネルギーシステム全般に及ぶだろう、新しいエネルギービジネスを興し、ITと結びついた金融工学の手法を活用して需要や燃料価格などの不確実性へ効率的に対応しつつ、再生可能エネルギーや廃棄物を活用し、循環型社会の形成に寄与することができる。分散エネルギーはこのようなエネルギーシステムの大きな変革の鍵を握っている、と指摘した。
前田豊広大阪ガス本社支配人の招待講演「ガス事業における分散型エネルギーに関する技術開発の動向について」は、同社管内における天然ガス・都市ガスによるガスエンジンコジェネレーション、ガスタービンコジェネレーションの目覚しい普及に続いて、05年度に市場導入を目指す家庭用固体高分子型燃料電池コジェネレーション(1kW、700W)の開発の現況と、次世代型の家庭用固体酸化物型燃料電池を京セラと共同開発中であり、水素貯蔵用カーボンナノチューブの基礎研究を大学、産総研、民間企業と、実用化研究をNEDOの委託研究(03〜07年度)で実施中で、目標は1充填で大阪〜東京の走行という。新触媒による小型高効率DME(ジメチルエーテル)燃料電池の国プロジェクトを日揮、三菱重工業、三菱ガス化学と共同で進めている。
また、高効率な数十kW級の分散型発電を中核として各戸に蓄熱機能を持たせた給湯器を置く「隣組コージェネシステム(NCG)」の事業化を目指して、神戸大、ノーリツ、住友精密と蓄熱給湯器の商品化を進めている。?シングルの高温水循環システムにより燃料電池の排熱を各家庭に低コストで供給する、?余剰電力の売買(規制緩和が前提)と近隣の地域社会の連帯により電力負荷の平準化を進める、?大幅な省エネ可能性と環境への負荷軽減、の利点がある、としている。
産総研エネルギー技術研究部門からの一般講演5件のうち、エネルギーネットワークグループの安芸裕久氏の「家庭用燃料電池によるエネルギーネットワーク」は、1.2kW級の燃料電池実機4台と改質器、貯湯槽、パソコンシミュレータおよび数理計画モデルを構築して行った8戸の電力、給湯、水素融通システムのシミュレーション。各戸は給湯不足に備えてガス給湯器を保有するが、すべての住宅に燃料電池と改質器を組み合わせて導入するよりも、一部の住宅に燃料電池を導入すべきであること、改質器は燃料電池を設置する全戸に設置する必要はないことがわかった。(沼崎英夫)
■WEB LINK NEWS
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05/03/03 東京ガス、76.2%の高効率で都市ガスから水素を製造(日刊工業新聞)
実現した製造装置は1時間当たりの製造量が40ノルマル立方メートル、純度99・999%以上といった性能と品質についても同時に達成した。燃料電池車の普及に必要な高効率な水素製造装置の実用化につなげるのが狙い。製造した水素は2月末から所有する2台の燃料電池車への供給を開始、走行の実証実績を重ねる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050303-00000022-nkn-ind
05/03/03 「株式」一高たかはし(2774)−個別銘柄ショート・コメント(フィスコ)
大幅続伸。燃料電池関連として人気化しているようだ。早ければ2010年にも燃料電池市場に参入すると一部新聞で報じられている。一方、新光証券では投資判断を「1」から「2」へ2段階引き下げたもよう。生活ソリューションのリフォーム事業が落ち込んでいるなど、不確定要因が高まったと。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050303-00000045-fis-biz
05/03/04 「森村記念館」が完成、あすから公開 窯業の歴史一目で(中日新聞)
【愛知県】森村グループ4社が共同運営する「森村・大倉記念館CANVAS(キャンバス)」が名古屋市西区のノリタケの森に完成し、5日から一般公開される。明治から現代に至る窯業製品の展示や映像を通じ、セラミックスの可能性を紹介する。4社はノリタケカンパニーリミテド、東陶機器(TOTO)、日本ガイシ、日本特殊陶業。昨年がグループ源流企業「日本陶器合名会社」の創立100周年だったため、記念事業の一環で建設を企画した。衛生陶器や医療分野、工業用の砥石(といし)など現在のセラミックスのコーナーでは、入館時に受け取るICカードを展示品にかざすと詳しい説明を聞くことができる。燃料電池など次世代の使い方も紹介する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050304-00000015-cnc-l23
05/03/04 武生市:都市ガス事業を民営化の方針−−来年4月から(毎日新聞)
福井県武生市は3日、都市ガス供給事業を来年4月から民営化する方針を示した。県内では他に福井市が公営事業で都市ガスを供給しているが、武生市は「民営化は全国的な流れ。ガスの高度化利用(燃料電池など)を考えれば、専門性のある民間に任せたほうが受益者にメリットがある」としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050304-00000233-mailo-l18
05/03/06 ハイブリッド車快走 部品メーカーもアクセル(産経新聞)
次世代のエコカーとしては、燃料電池車も注目されているが、「実用化への課題も多く、ハイブリッド車はあと十五年は続く」(中村邦夫松下電器産業社長)との声もある。ハイブリッド車は日本自動車工業会が平成二十二年度に国内累計二百十一万台を目標に打ち出しており、主要部品をめぐるメーカー間の競争も激化している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050306-00000002-san-bus_all
05/03/07 新日本エコ、小型燃料電池を開発−研究・実験用途向けに販売(日刊工業新聞)
【千葉】新日本エコ・システム(千葉市美浜区、佐伯正敏社長、043・351・5132)は、小型で研究・実験用に適した燃料電池を開発、発売した。水素の供給圧力が0・03メガ―0・04メガパスカルと他社同型機の10分の1以下で発電できるため安全性が高く、発電部の寿命が長い。1セット98万円。企業の研究室や教育機関などに直販と代理店を通じ、月50台の販売を目指す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000016-nkn-ind
05/03/07 水素ステーションが完成 国内最大規模、バスに供給(共同通信)
愛知万博(愛・地球博)の長久手、瀬戸両会場を結ぶ燃料電池バスに、燃料の水素を供給する「水素ステーション」が万博瀬戸会場バスターミナル(愛知県瀬戸市)に完成し、7日開所式が開かれた。水素充てん機2台で一日当たりバス8台に燃料補給ができる国内最大規模の施設という。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000148-kyodo-soci
■海外ニュース(2月―4)
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<輸送>
●ダイムラークライスラーは凍る温度でテストする。そして100台の燃料電池自動車を達成
ダイムラークライスラー社は現在、デトロイトとミシガンで、極端な寒さの中で作動するデータを集めるために燃料電池自動車をテストしている。ダイムラーは電子安定化プログラム(ESP)も含めて、メルセデスベンツの F-Cell とドッジの FuelCell Sprinter の両方をテストしている。このシステムは、ドライバーに車の方向安定性を維持させるためにアンチロック・ブレーキシステム(ABS)とともに働き、雪道や氷結した路面のようないろいろな道路状況で自動車がオーバーステアやアンダーステアコントロールを行う。
ダイムラークライスラー社は、世界中で最大の燃料電池自動車艦隊となる100台の燃料電池自動車を生産した。それは、メルセデスベンツの60台の F-Cell と、3台のドッジの中型 fuel cell Sprinter Vans 、33台のメルセデスベンツの燃料電池バス「シターロ」と10台以上の研究開発用自動車である。
※ESP(Electronic Stability Program) アクセル、ブレーキなどを総合的に操作して車の姿勢を保つ装置。Mercedes-Benz では A-CLASSから標準装備になっている。
<定置用電源>
●FCTと東陶がSOFCのためのMOUに署名
フュエルセル・テクノロジーズ社と東陶株式会社は、2−3kW級固体酸化物型燃料電池(SOFC)システムの設計、開発と生産についての覚書(MOU)に署名した。このMOUによって、FCT社は東陶から提供される管状のセルスタックを使って住宅市場のための小型SOFCシステムを設計、製造する。
http://www.fct.ca/index.php?pressid=39
<燃料/改質器/貯蔵>
●NETLとカーネギーメロンは新しいモデルツールを開発
エネルギー省(DOE)の国立エネルギー技術研究所(NETL)とカーネギーメロン大学は、廉価な水素生産ができる新しいコンピュータによるモデルツールを開発した。DOEの化石エネルギー局によってサポートされたモデルツールは、純水素の生産に使われる合金分離膜を通る水素の流れを予測する。
http://www.cmu.edu/PR/releases05/050127_hydrogen.html
<燃料電池コンポーネント>
●フュエルコン・システムがNRCに試験場を提供
フュエルコン・システム社は、カナダ国立研究評議会の燃料電池革新研究所(NRC−IFCI)に500W級固体高分子型燃料電池試験場を提供するために選ばれた。NRC−IFCIは、水素と燃料電池技術の拠点として燃料電池試験センターを開発している。この試験場はコンポーネント、単セル、ショートスタックとパワーモジュールをテストする。
http://www.fuelcon.com/en/news/index.html#
<その他>
●ミシガン大学は微細加工生産方法を開発する
ミシガン大学(U−M)の研究者は、伝統的な製造工程よりも微細加工レーザーを使うことで現在のコストの一部分で燃料電池を作ることができる方法を開発している。微細加工は、コンポーネントの部品がおよそ1ミクロンの寸法の物理的な構造、装置または複合材料を作る。それほど高価でない材料とこの低コストの製造方法を使って、U−Mの科学者は、燃料電池のコストをkW当たり約1万ドルから1000ドル未満まで削減
することを期待している。
http://www.umich.edu/news/index.html?Releases/2005/Jan05/r011805a
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■燃料電池ワールド
□毎週水曜日発行
□編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM
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