燃料電池ワールド (2004/10/06 15:10)

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□燃料電池ワールド
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■Vol.159 2004/10/06発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

■お知らせ
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☆杉並のボランティア募集(開催日は10月16、17日)

 前回、間違えて10月23、29日と書きましたが、1週間前の16、17日に行われます。大変失礼しました。東京・杉並区高井戸で行われる「環境博覧会すぎなみ2004」は、PEM−DREAMも4年目になりますが、今年は岩谷産業株式会社のご協力で、燃料電池自動車の試乗会を企画しました。その運営を一手に仕切らなければなりませんので、お手伝いくださるボランティアを募集します。ご協力いただける方は、info@pem-dream.comまでご連絡ください。

☆甲府イベントのボランティア募集

 10月29.30日に甲府市で「燃料電池塾 in 山梨」が開催されます。PEM−DREAMも協賛して、セミナーや展示、燃料電池自転車体験などを予定しています。このイベントをお手伝いくださるボランティアを募集します。29、30の両日か、30日だけのどちらかのご都合で結構です。甲府市内には前日夜には入らなければなりませんので、その点を留意してください。ご協力いただける方は、info@pem-dream.comまでご連絡ください。
※「燃料電池関連イベント」コーナーに詳細。

☆10月の燃料電池市民講座は、イベントが続くのでお休みします。

☆『燃料電池パワー』Vol.59の内容
【今週の燃料電池関連画像】著作権フリー/添付ファイル 
◇「日経ナノテク・ビジネスフェア2004」での画像
1.松下電器のバイオ燃料電池のパネル
2.田中貴金属工業の燃料電池用触媒の展示。左は大同メタル工業の燃料電池自動車キット
3.マイクロクラックの入ったアルミ微粒子のパックを手に、携帯型燃料電池の説明をする渡辺正夫氏(イノベーション・ジャパン、室蘭工大のブースで)4.アルミ微粒子のメカケミカル反応の過程(中)と、水素生成タンクの説明図(下)【沼崎英夫/技術レポート】              
◇日経ナノテク・ビジネスフェア2004
◇「イノベーション・ジャパン2004」フェア
※このメールマガジンは、より専門的な情報をPEM−DREAM会員に提供しています。サンプルは、http://www.pem-dream.com/conts.html

■燃料電池関連イベント
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●「燃料電池塾 in 山梨」
◇日時 
10月29日(金) 甲府城西高校と甲府工業高校でセミナーと燃料電池自動車試乗10月30日(土)10時〜16時 「木の国サイト」でイベント(参加自由)
◇内容
・燃料電池自動車試乗体験
・燃料電池自転車試乗体験
・燃料電池の工作、バラード製「Nexa」や模型・パネルの展示、実験など
・セミナー(講演)
 「水素とインフラについて」岩谷産業
 「燃料電池について」燃料電池NPO法人PEM−DREAM
◇主催 日東物産株式会社
◇協賛 岩谷産業/燃料電池NPO法人PEM−DREAM/荏原バラード/ケミックス
◇後援 山梨県/南アルプス市
◇問い合わせ 日東物産(担当・芦沢)TEL055−226−2211

●燃料電池・水素エネルギー技術展 in 九州
西日本地域では初めての燃料電池及び水素技術に関する見本市
◇日 時 10月27日(水)〜29日(金)10時〜17時
◇会 場 西日本総合展示場本館
     (北九州市小倉北区浅野3丁目8-1) 
      tel.093-511-6848 fax.093-521-8845
◇主 催 経済産業省九州経済産業局/NEDO/九州大学/九州燃料電池研究会/財団法人西日本産業貿易見本市協会
◇主要参加団体 九州大学/NEDO/JHFC/JARI/NEF/エンジニアリング振興協会/トヨタ/ホンダ/日産/GM/ダイムラークライスラー/岩谷/日立/出光興産/東陽テクニカ/コフロック/マイクロパワーエナジー/カナダ/新日本製鐵/MHI/IHI/富士電機/インフラテック/等 約50社  
◇問い合わせ 財団法人西日本産業貿易見本市協会(担当:有田・古賀) 

        北九州市小倉北区浅野3−8−1 tel.093-511-6848
◇詳細は、http://www.eco-t.net/douji/fuel_cell/fuel_cell.htm

●次世代型燃料電池評価装置セミナー
◇日時:大阪会場−10月28日(木)13:30―17:00
    東京会場−11月9日(火)13:30―17:00
◇場所:大阪会場−梅田スカイビル タワーウエスト36階
         (JR大阪駅より徒歩15分)
    東京会場ー大手町KDDIホール
         (JR東京駅より徒歩10分)
◇内容:
1.基調講演『次世代燃料電池の評価方法』
    江口浩一(京都大学工学研究科教授)
2.『次世代型燃料電池評価装置の計測制御部のご説明』
    野中陸奥明(株式会社アポロメック開発部リーダー)
3.『ガス系ソリューション』(加湿制御・露点の安定性向上)
    青木剛(株式会社ラウンドサイエンス開発部部長)
4.『高効率小型熱交換器』

    水井総一(株式会社ルフトヴァッサープロジェクト代表取締役)5.『燃料電池評価に使用される電子負荷装置』
    相澤作巳(株式会社計測技術研究所パワーウエア部課長)
◇参加費:無料
◇主催:株式会社アポロメック、株式会社ラウンドサイエンス
◇協賛:株式会社守谷商會
◇問合せ:株式会社守谷商會営業総括室タスクフォースフォース1 桑迫(くわさこ)
  TEL:03-3278-6084
  e-mail:kuwasako.kohji@moritani.co.jp

●第5回エコ・ネットワーキングの会
レスター・ブラウン氏関西特別講演「経済と環境を両立させるプランBへの道」
◇日時:11月12日(金)13:00〜17:00
◇場所:大阪市中央区民センター(中央区久太郎町1-2-27)
     地下鉄堺筋線・中央線 堺筋本町駅から徒歩1分
◇地図:http://www.city.osaka.jp/shimin/shisetu/01/chuouhoken.html
◇プログラム
13:00〜 枝廣淳子 プレ講演            

       「エコと英語でなりたい自分に!〜はじまりは、レスターに宛てた一通の手紙」
14:00〜 レスター・ブラウン講演
       レスター・ブラウン×枝廣淳子 対談
16:00〜 書籍販売&サイン会
◇参加費:5000円(事前振込の場合。当日5500円)

     *学生料金4000円(事前振込の場合。当日4500円)
    〈部分参加の場合〉

     枝廣淳子講演 2000円(事前振込の場合。当日2500円)

     レスター・ブラウン講演 3000円(事前振込の場合。当日3500円)

     *レスター講演学生料金 2000円(事前振込の場合。当日2500円)
◇お申し込み・お問い合わせ(URL) http://www.japanfs.org/eco-network/電話&FAX:044−922−6130(有限会社イーズ)

■PEM−DREAMニュース
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☆燃料電池都バスが事故った!

 ウェブリンクニュースには、東京都が燃料電池バスの運行を10月1日から、銀座や晴海を通る路線に変更したことが載っているが、事故のニュースは載っていない。東京都交通局のホームページにも10月6日現在載っていない。だが、毎日新聞10月5日付には載っていた。同新聞社のホームページにも載っている。
http://search.mainichi-msn.co.jp/cgi-bin/client.cgi

 こちらでは毎日新聞はとっていないので知らなかったのだが、メルマガ読者の方が「10月1日から銀座地区の路線に入っていた燃料電池バスですが・・・。とうとうやっちゃいました」と知らせてくださった。あれまぁ、と読んでみると普通の追突事故。燃料電池が壊れて爆発した(こんなことはあり得るのだろうか?)とか、水素タンクがどうかなった、というようなものではなかった。もしそのような事故だったら、マスコミはこぞって取りあげただろう。

 フロントガラスが割れた程度だったので、ホッとして胸をなで下ろした関係者もいたに違いないが、一番ホッとしたのは運転していた都職員の方だっただろう。運転手の不注意で起きた事故でも、普通のバスとは違う。1億円以上の、値段もはっきりしない(つけられない?)バスなのだから。

 このニュースがとても気になるのは、杉並と甲府で燃料電池自動車の試乗会を控えているからだ。特に杉並ではイベントの主催者なので、万一事故があったら保険はどうなっているのだろうと気になっていた。野外イベントでは、ボランティア保険や展示物品にその期間だけの保険をかけることがあるが、今回はできない。1億以上もする自動車に保険をかけたら、幾らになるか分からないからだ。そのお金だけでイベントはできなくなるに違いない。

 どういう仕組みかは分からないが、「心配ないよ」と言われたので少し安心しているが、やはり事故だけは起こさないように心を引き締めるしかないだろう。その点で、都バスの事故は“忠告”的な意味を持ったので、当事者には申し訳ないけれどありがとうございました。

 さて、話は変わって東京都のことだが、このバスは修理してから「直ちに」運行を開始するといっている。交通局の運行案内にも中止とは書いていないので、徹夜をしてでも直したのだろう。燃料電池バスにしてみれば一難は去ったのだが、実はもう一難が進行中のようなのだ。

 東京都はこの燃料電池バスを今年12月までの予定で運行している。何もしなければ、そこで運行はストップしてしまう。当然、その後をどうするかという話が行われているのだが、問題はやはりお金のことだ。東京都は無償でこのバスを使っている。だから、その後も無償で使いたいようだ。友人の都職員に聞くと、財政難はかなりのものらしくて、「意義は分かっても、当面必要がないものにお金を出すかなぁ」といっていた。しかし、企業側はたまったものではないだろう。この場合はトヨタになる。

 トヨタは来年の愛知万博で3月25日から9月25日までの185日間、会場内で8台の燃料電池バスを運行する予定だ。問題はその後のことだ。この8台をどうするか? 話によると、自治体から運行させて欲しいとの引き合いがあるらしく、国も絡んでそのようなことになる公算は大だと思うが、問題はやはりお金である。東京都が今年の12月以降の運行を無償でやれるようになった場合、他の自治体も「無償で」というだろう。財政難は似たような状態なのだから。これでは普通にみて、トヨタは10億円以上(9台分の予測)もかけて作った燃料電池バスが1円も戻ってこなくなるのだから問題だ。

 地方自治体が燃料電池バスを運行する意義は大きいし、そのための水素スタンドも作る訳だから、全体から見れば少しずつの前進になるだろう。しかし、財政難だから無償で、ということでしか走れないのだったら、継続性、安定性は極めて悪いものになる。「燃料電池バスを走らせよう」という目標を掲げているPEM−DREAMとしても、何とか状況を打開したいと願っている。

 ヨーロッパでは、ダイムラークライスラーの燃料電池バス「シターロ」を使った9つの大都市での走行計画「CUTOプロジェクト」が始まっている。詳細は分からないが、都市の自治体なり政府,EUがお金を負担して(つまりシターロを買って)いると聞いている。シターロも1億円以上するバスで、コストの全額かどうかは分からないが、ダイムラークライスラーにお金が入る仕組みになっている。燃料電池自動車よりもまずバスから、というEUの方針は地味だがどっしりと課題に取り組んでいる。

 日本ではバスよりも華々しい乗用車が先行していて、EUとは戦略が違うように思える。しかし、経済産業省が毎年主催している「燃料電池自動車国際シンポジウム」では、2003年の第3回でのテーマは燃料電池バスだった。ここでは、燃料電池バスを普及させていくことが燃料電池自動車の普及に対しても先駆的意義があるといわれていた。ニッチなニーズから斬り込んでいくためには、一方損では無理が起きる。日本もそろそろ、国と自治体、そして産業界の3者での「燃料電池バス普及計画」を作ったらどうだろうか。

☆『図解入門 よくわかる最新燃料電池の基本と動向』20日発売!

 実質的に半年かかって取り組んだ燃料電池の本が、店頭に並ぶ日が近づいてきた。コンピュータ関係の出版社秀和ビジネスの図解入門シリーズの1冊として、PEM−DREAMが作った本なので、少し早いが目次を紹介します。

第1章 燃料電池の登場
1−1 「燃料電池」と「電池」
 ●電池のいろいろ ●「電池の池」と発電
1−2 燃料電池の扉を開いたNASAの宇宙計画

 ●細々と研究が続けられた100年間 ●固体高分子型からアルカリ型へ ●燃料電池の水を飲んだ話
1−3 燃料電池を世に知らしめたアポロ13号の事故
 ●困った問題が起きたんだ ●酸素を送る弁を閉めろ!
1−4 映画にも登場した燃料電池

 ●『新・猿の惑星』 ●『ターミネーター3』 ●戦闘シーンには“危険な”水素?1−5 2002年に燃料電池自動車が発売された

 ●きっかけを作ったバラード社 ●ダイムラーが自動車に適用 ●ホンダとトヨタがリース販売
1−6 家庭用燃料電池の発売も間近

 ●自動車から他産業へ ●都市ガス業界が中心に ●背景に電力業界との競争が1−7 ノートパソコンや携帯電話にも

 ●欧米ではチャージ用が先行 ●日米欧韓の激しい開発競争 ●携帯用が早く普及しそう

第2章 燃料電池の背景と魅力
2−1 新しいエネルギー源は水素

 ●エネルギー源は変化する ●固体からガス体に変化する燃料 ●脱炭素化2−2 利用技術が化石燃料をエネルギー源にした
 ●石炭は産業革命から ●う余曲折を経た石油の誕生
2−3 石油の世紀と枯渇問題

 ●40年で石油がなくなる? ●摩訶不思議な石油の埋蔵量 ●経済コストで動く資源使用量 ●ピークを過ぎてからが問題
2−4 環境という尺度
 ●環境問題の足取り ●環境問題の解決に寄与する燃料電池
2−5 省エネルギーを実現する燃料電池
 ●手詰まり状態の省エネルギー ●魅力的な省エネルギー機器
2−6 新エネルギーの選択

 ●分かりにくい日本独特の新エネルギー ●拡大する燃料電池の発電目標

第3章 燃料電池の基礎知識
3−1.燃料電池と日本語

 ●電池と発電 ●燃料と酸化・還元 ●たくさんある電極の名称 ●型と形 ●PEMとPEFC
3−2 燃料電池の一般知識

 ●燃料電池の化学反応 ●電解質と燃料電池の種類 ●触媒と三相界面 ●燃料電池で白金はなくなるか? ●セルとセパレーター、そしてスタック
3ー3 燃料電池の理論
 ●理論効率と起電力 ●抵抗による損失

第4章 いろいろな燃料電池
4−1 アルカリ型燃料電池

 ●アルカリ型が築いた燃料電池の黎明期 ●イオンの移動は空気極から燃料極へ 
●アメリカでは再評価の動き ●日本で取り組む企業はなし
4−2 りん酸型燃料電池

 ●民生用で実用化第1号 ●電解質にりん酸、200℃で作動 ●未利用エネルギー源を使って ●すでに200以上の導入事例が
4−3 溶融炭酸塩型燃料電池

 ●電力業界が開発の中心 ●内部改質ができて白金は不要 ●愛知万博でデモンストレーション
4−4 固体酸化物型燃料電池

 ●日本、世界最高を連発 ●燃料電池で最高の発電効率 ●大規模発電所から車載用補助電源まで
4−5 固体高分子型燃料電池

 ●2000年のメモリアル ●次世代型はコスト削減と作動温度のアップ ●大きいプロトン(陽子)が通るのに小さい電子が通らないわけ ●1社で開発すればつぶれる
 ●陸海空へ広がる開発 ●研究段階の可逆型
4−6 その他の燃料電池

 ●水素の代わりの燃料を使うタイプ ●マグネシウムー空気燃料電池 ●バイオ燃料電池

第5章 燃料電池自動車
5−1 自動車と燃料電池

 ●燃料電池が拓く未来の車 ●燃料電池とガソリンエンジンの効率 ●自動車用燃料電池システムの課題 ●なぜハイブリッドになるのか ●大臣認定と高圧ガス保安法
5−2 燃料の選択問題

 ●燃料電池車の燃料問題とは ●スタートが水素ガスになった理由 ●液体水素と高圧ガスボンベ ●燃料効率を評価するJHFCプロジェクト
5−3 開発をめぐる競争

 ●燃料電池スタックの自社生産 ●発売一番乗りの競争 ●軽自動車の燃料電池車
 ●BMWの水素エンジン自動車戦略 ●マツダも水素自動車
5−4 燃料電池バス

 ●屋根から水蒸気を出して走るバス ●初めて乗った燃料電池バス ●海外の燃料電池バスのプロジェクト
5−5 2輪の燃料電池車

 ●原付自転車並みの Palcan 社の燃料電池自転車 ●ヤマハが燃料電池スクーター

 ●アメリカではマンハッタン・サイエンティフィックスが ●栗本鐵工所が燃料電池車いす ●自作した燃料電池自転車
5−6 変わる自動車メーカー

 ●GMと発電事業 ●トヨタが広げる燃料電池ウイング ●ホンダが追求するホームライフ

第6章 家庭用燃料電池
6−1 定置用燃料電池

 ●移動用と定置用 ●大規模集中発電ではできないコージェネレーション ●ターゲットは一般家庭に
6−2 家庭用燃料電池コージェネレーションシステム

 ●複雑な家庭のエネルギー消費 ●DSS運転と連続運転 ●その他の特長 ●導入に適する家庭と不適な家庭
6−3 分散電源としての定置用燃料電池

 ●家庭用燃料電池と二次電池のハイブリッド ●環境性、経済性が高まる燃料電池集合住宅 ●日本総合研究所が提唱するビジネスモデル ●分散電源が作る水素エネルギー社会
6−4 規制再点検と普及目標

 ●普及目標とその見通し ●実証試験の規模拡大 ●規制の再点検

第7章 携帯用燃料電池
7−1 直接型メタノール燃料電池

 ●携帯用と携帯機器用 ●燃料は水素ではなくメタノール ●DMFCの泣き所 
●携帯機器用は日本が先行
7−2 携帯機器用燃料電池の製品化動向

 ●YUASA(DMFC) ●東芝(DMFC) ●カシオ計算機(PEFC) 
●NEC(DMFC) ●日立製作所(DMFC) ●その他 ●海外7−3 リチウムイオン二次電池との競争

 ●まだ難しい性能比較 ●リチウム電池からの注文 ●多面的な技術競争 ●環境性と安全性

第8章 水素
8−1 水素の現状

 ●捨てられていた水素 ●がんじがらめの水素 ●水素を見る ●水素を測る8−2 水素ステーション

 ●水素インフラの柱 ●日本で最初の水素ステーション ●JHFC(水素・燃料電池実証プロジェクト)のチャレンジ ●建設目標と水素のコスト
8−3 エネルギーキャリア

 ●化石資源起源の水素 ●3つの主な貯蔵技術 ●バルブが凍った水素吸蔵合金ボンベ ●再生可能エネルギーとのドッキング
8−4 水素の安全性

 ●学校教育の功罪 ●高圧ボンベの墓場 ●燃料電池自動車安全性評価試験棟8−5 めざせ水素エネルギー社会
 ●アイスランド共和国 ●屋久島プロジェクト

第9章 日本の開発体制と世界の流れ
9−1 日本の燃料電池ブーム

 ●りん酸型が失速した原因 ●WE−NETが辿った運命 ●燃料電池実用化戦略研究会とミレニアムプロジェクト ●燃料電池実用化推進協議会
9−2 技術開発戦略と国の燃料電池事業

 ●技術開発戦略の策定 ●積極的な政府の姿勢 ●国の燃料電池関連事業 ●NEDO燃料電池・水素技術開発成果報告会
9−3 意欲的な地方自治体の出現

 ●主な都道府県の取り組み(順不同) 【愛知県】【北海道】【東京都】【大阪府】【青森県】【山口県】【新潟県】【三重県】【静岡県】

 ●主な市町の取り組み(順不同) 【つくば市】【福岡市】【北九州市】【平田市】【室蘭市】【川崎市】【葛巻町】
9−4 海外のプロジェクト

 ●国境を越えたパートナーシップ――CaFCP ●アメリカの国家計画 ●EUのプロジェクト
9−5 国際競争とイニシアチブ

 ●燃料電池の特許 ●国際標準化活動 ●政治レベルでの国際協力

■WEB LINK NEWS
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04/09/30 ドコモと富士通、FOMA用燃料電池を試作(ITmediaモバイル)

 ドコモは富士通研究所と共同で、クレードル型のFOMA向けマイクロ燃料電池を試作した。2005年を目処に商用化を進める。携帯電話への内蔵型についても「2007年移行、いずれは開発する」(ドコモ)としている。この試作機は、10月5日から幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2004」に出展される予定。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040930-00000041-zdn_m-sci

04/09/30 【ドコモ定例記者会見】プリペイド携帯の廃止を検討、iモードFeliCaは40万台出荷へ(impress Watch)
■燃料電池のコメント

 中村維夫社長は、30日に発表したマイクロ燃料電池について、「2005年度には商用化したいが、もう少し、小型化、軽量化することも必要だろう。現在は、1回の充電だけだが、商用化の段階では、1+3ぐらい、つまり4回分の充電ができるような形にしたい」とした。携帯電話には、安価に提供されるメタノールが最適だとしたほか、「燃料はカプセル化して販売していく形になるだろう。今後、評価をすすめながら、形態や提供方法などを決定したい」と話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040930-00000021-imp-sci

04/10/02 燃料電池バス、銀座などで運行−−都、29日まで /東京(毎日新聞)

 都は1日から29日まで、有害物質を排出しない燃料電池バスを霞が関や銀座、晴海で運行した。昨年8月から江東区を中心とする2路線で運行しているが、官庁街や繁華街を走らせることで、認知度を高めようと計画した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041002-00000138-mailo-l13

04/10/04 ショールーム分かりやすく 松下電器と松下電工が一新(共同通信)

 松下電器のショールームだったパナソニックセンター(江東区・有明)は、未来の生活をテーマにネットワーク家電や燃料電池といった最先端技術を紹介。携帯電話やカーナビ、薄型テレビの新製品も展示する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041004-00000138-kyodo-bus_all

04/10/04 元祖水素自動車?30余年前に大学生チームが作った改造車(上)(WIRED)

 米国の政治家たちは、水素を燃料とする自動車を未来の乗り物として盛んに宣伝している。だが、水素で走る車のことなら、かつてカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で研究チームを組んでいた学生たちのほうがよく知っている。というのも、この研究チームは1970年代初め、自らの手で米アメリカン・モータース(AMC)社(当時)の『グレムリン』を改造し、実際に水素を燃料として動かすことに成功した経験を持っているからだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041004-00000002-wir-sci

04/10/04 <省エネ>1世帯当たりの目安策定へ 経済産業省(毎日新聞)

 経済産業省は4日の総合資源エネルギー調査会需給部会で、地球温暖化防止を目指す京都議定書目標を達成するため、1世帯当たりの省エネ目安を策定する方針を示した。ロシアが批准法案を閣議決定し、同議定書の来春の発効が確実になったことを受けて、国民一人一人の省エネ努力を促すことが不可欠と判断した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041004-00000091-mai-bus_all

04/10/05 「CEATEC JAPAN 2004」が開幕(ITmediaライフスタイル)

 アジア最大級となる映像、情報、通信の複合展示会には、今年は国内外の728社/団体が出展。IT/電子分野における最先端技術・製品の展示が行われている。10月9日までの5日間開催し、約19万1000人の来場者を見込んでいる。開場時間は午前10時〜午後5時。

 モバイル関連の技術展示では、携帯電話向け燃料電池開発とモバイル向け地上デジタル放送(1セグ放送)に注目したい。ドコモとKDDIが、携帯向け燃料電池を展示しており、ドコモブースでは発電の様子も見ることができる。1セグ放送受信端末は、三洋電機が開発。実際に会場内に電波を飛ばし、映像を見せている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041005-00000018-zdn_lp-sci

04/10/05 地デジを見据え〜ドコモとKDDI、携帯向け燃料電池(ITmediaモバイル)

 「地上デジタル放送開始が、1つのきっかけ」と話すのは、KDDIの技術開発本部ユビキタスネットワークグループの入内嶋洋一課長補佐だ。「地デジ放送を携帯で受信すると、今は2時間程度でバッテリーが終わる。リチウムイオン電池では補えなくなるのではないか」。リチウムイオン電池の容量増加が頭打ちになってきているのを受けて、ドコモは富士通と、KDDIは日立製作所および東芝と協力して、携帯向け燃料電池の開発を進めている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041005-00000020-zdn_m-sci

04/10/05 元祖水素自動車?30余年前に大学生チームが作った改造車(下)(WIRED)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041005-00000007-wir-sci

■海外ニュース(9月―4)
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<輸送>
●燃料電池搭載モーターボートの計画が書籍に掲載される

 Eugene P. Clement著のブックレット "A Configuration for a Stepped PlaningBoat Having Minimum Drag (最小の抵抗を有する、多段浮上式ボートの為の構造)"は、燃料電池推進モーターボートをデザインをする為に必要な浮上流体力学に関する広範に及ぶ研究結果を示している。コピー入手にはEclement5@aol.com まで電子メールを。

<ポータブル/バックアップ電源>
●Medisがゼネラル・ダイナミックスから受注。 Superior Communicationsとも販売契約

 Medis Technologies Ltd.は、General DynamicsのビジネスユニットであるGeneralDynamics C4 Systemsから、5台のプロトタイプ燃料電池Power Packと、10台のプロトタイプタブレットコンピュータの電源カートリッジを、米国空軍(USAF)ウエアラブルコンピュータ電源プログラムの支援の下で受注した。また、Medisは、全米の大手無線通信事業者、リテーラー及び販売代理店に無線通信アクセサリを供給するSuperior Communicationsとの間で、Medisの燃料電池Power Pack製品の販売契約を締結した。
http://www.medistechnologies.com/show-news.asp?ID=145
http://www.medistechnologies.com/show-news.asp?ID=146

<燃料/改質器/貯蔵>
●2005年度 H2U コンテスト

 全米水素協会と米国エネルギー省は2005年度H2U- Hydrogen Power Parksデザインコンテストの為に、革新的で想像力に富んだデザインを探している。参加資格者は、短大、大学に通う大学院生又は大学生のチーム。2004年9月15日から始まり、2005年1月14日まで参加を受け付ける。
http://www.hydrogencontest.org/

<燃料電池コンポーネント>
●AMIが新たな評価ソフトウエアを投入

 Advanced Measurements (AMI)は、Integrityと呼ばれる、新しいSOFC評価用ソフトウエアパッケージを投入した。 Integrityは数々の、評価エンジニアが最小の労力で試験を実施できるように、強力で、自動化の進んだ機能を搭載している。
http://www.advmeas.com/fuelcell_news.html

<報告書/市場調査>
●小型燃料電池ライブラリー

 「The Small Fuel Cells(sm) for Portable Applications Library for PortableApplication Library:携帯用と向け小型燃料電池に関するライブラリ」は、五版、全ての「Small Fuel Cells Market Reports:小型燃料電池市場調査報告」を包含したものになっている。
http://www.knowledgepress.com/events/8241439.htm

<その他>
●Palcan Fuel CellsがPalcan Power Systemsに

 Palcan Fuel Cells Ltd.の社名が、TSX Venture Exchangeの公式承認が得られることを条件に Palcan Power Systems Inc.になる。社名変更は、金属水素化物を用いた水素貯蔵製品の大幅な追加を反映したものである。
http://www.palcan.com/s/Home.asp

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■燃料電池ワールド
 □毎週水曜日発行
 □編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM 

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