□燃料電池ワールド
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■Vol.157 2004/09/22発行
◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM
■お知らせ
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☆甲府イベントのボランティア募集
10月29.30日に甲府市で「燃料電池塾 in 山梨」が開催されます。PEM−DREAMも協賛して、セミナーや展示、燃料電池自転車体験などを予定しています。このイベントをお手伝いくださるボランティアを募集します。29、30の両日か、30日だけのどちらかのご都合で結構です。甲府市内には前日夜には入らなければなりませんので、その点を留意してください。ご協力いただける方は、info@pem-dream.comまでご連絡ください。
※「燃料電池関連イベント」コーナーに詳細。
☆9月の燃料電池市民講座
『燃料電池の原理を勉強する』
ゲスト=神谷信行氏(横浜国立大学大学院教授)
燃料電池は近年、自動車や家庭用、携帯機器用などのさまざまなアプリケーションで実用化を目指す努力が進められています。それは一体、どうしてなのでしょうか。その秘密を理解し、また燃料電池技術の難しさを知るために、燃料電池の基礎理論について勉強してみたいと思います。
神谷先生は長年、固体高分子型やダイレクトメタノール型の研究に取り組んでこられました。燃料電池の原理についてお話をいただくとともに、基礎学問の立場から現在の状況をどう見ておられるのか、についても伺いたいと思います。
○日 時 9月25日(土)午後2時から
○場 所 岩谷産業株式会社本社会議室(新橋駅から徒歩約10分、地図をお送りします)
○参加費 2000円(PEM−DREAM会員は無料)
○申し込み方法 メールまたはFAXにて、「9月の燃料電池市民講座」と明記の上、氏名、連絡先、電話番号をご記入の上、お送り下さい。
メール info@pem-dream.com
☆『燃料電池パワー』Vol.57の内容
【今週の燃料電池関連画像】著作権フリー/添付ファイル
◇第15回世界水素エネルギー会議」より その9
・パブコック日立のPEMFC用水素製造装置
1.水素製造装置
2.水素製造装置パネル
・出光の灯油燃料電池
3.灯油燃料電池
4.灯油の改質器
5.生々しい実験の跡
【沼崎英夫/技術レポート】
◇宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙用PEFC開発
※このメールマガジンは、より専門的な情報をPEM−DREAM会員に提供しています。サンプルは、http://www.pem-dream.com/conts.html
■燃料電池関連イベント
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●「燃料電池塾 in 山梨」
◇日時
10月29日(金) 甲府城西高校と甲府工業高校でセミナーと燃料電池自動車試乗10月30日(土)10時〜16時 「木の国サイト」でイベント(参加自由)
◇内容
・燃料電池自動車試乗体験
・燃料電池自転車試乗体験
・燃料電池の工作、バラード製「Nexa」や模型・パネルの展示、実験など
・セミナー(講演)
「水素とインフラについて」岩谷産業
「燃料電池について」燃料電池NPO法人PEM−DREAM
◇主催 日東物産株式会社
◇協賛 岩谷産業/燃料電池NPO法人PEM−DREAM/荏原バラード/ケミックス
◇後援 山梨県/南アルプス市
◇問い合わせ 日東物産(担当・芦沢)TEL055−226−2211
●燃料電池・水素エネルギー技術展 in 九州
西日本地域では初めての燃料電池及び水素技術に関する見本市
◇日 時 10月27日(水)〜29日(金)10時〜17時
◇会 場 西日本総合展示場本館
(北九州市小倉北区浅野3丁目8-1)
tel.093-511-6848 fax.093-521-8845
◇主 催 経済産業省九州経済産業局/NEDO/九州大学/九州燃料電池研究会/財団法人西日本産業貿易見本市協会
◇主要参加団体 九州大学/NEDO/JHFC/JARI/NEF/エンジニアリング振興協会/トヨタ/ホンダ/日産/GM/ダイムラークライスラー/岩谷/日立/出光興産/東陽テクニカ/コフロック/マイクロパワーエナジー/カナダ/新日本製鐵/MHI/IHI/富士電機/インフラテック/等 約50社
◇問い合わせ 財団法人西日本産業貿易見本市協会(担当:有田・古賀)
北九州市小倉北区浅野3−8−1 tel.093-511-6848
◇詳細は、http://www.eco-t.net/douji/fuel_cell/fuel_cell.htm
■PEM−DREAMニュース
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◇家庭用燃料電池コージェネレーションシステムの熱と発電効率の迷路・2
家庭用燃料電池の効率について、また珍問? が登場しました。理論的な発電効率は83%だから、残りの17%は熱となって放出されてしまう。現実には、発電効率は35%くらいなので、残りの65%が熱となり、そのうちの40%の熱を回収しているので総合効率は75%、放出される熱は25%である。
では将来、技術が進歩して、発電効率が43%まで上がったとしよう。熱の回収技術も進歩するだろうから、こちらも45%になったとすると、総合効率は88%となる。この場合は理論的に放出される熱17%より少ない熱(12%)が放出される。しかし、理論的に放出される熱は使えない熱なので、総合効率は83%を超えることはできない???
まだ実際に総合効率で83%を超えた家庭用燃料電池は作られていないのだから、上記の珍問に対する現実的な回答はない。それ故、頭の体操としてこのような疑問が出てくる訳で、この答は次号までに確認しておきます。
◇FC視点のマガジン・ウォッチング
「OHM」特集・定置用燃料電池の最新動向(オーム社、9月号)
IEC(国際電気標準化会議)の燃料電池国際標準化委員会(IEC/TC105)の中に、日本の提案で設立されたマイクロ燃料電池(MFC)の国際標準化活動を、国内ワーキンググループの委員長を務める小関和雄氏(エンジニアリング振興協会研究理事水素プロジェクト室長)に訊く。MFCの標準化作業には「安全性要件」、「性能試験」、燃料カートリッジの形状などを標準化する「互換性」の3つのWGがあり、安全性WGを米国、性能WGと互換性WGを日本がコンビーナ(リーダー)を務めている。メタノールのカートリッジの陸・海・空の貨物輸送は国連の中の危険物輸送専門家委員会で審議され、航空機内への持込が可能になる分類クラスへの変更の提案を日米協力で提出したが否決され、再提案を準備中という。
「国内外の定置用燃料電池の動向」(風間智英・野村総研主任コンサルタント)は、DSS運転モードで04年度中の商品化を目指す東京ガスと連続運転モードで05年度中の商品化を目指す大阪ガスと各共同開発先、その他のメーカーの動向、電力料金が安く、普及に日本のような国家助成が望めず、住宅向け需要がニッチ市場である欧米のメーカーの業務用市場向けの動向、次世代の定置用燃料電池として期待の固体酸化物型(SOFC)とPEFCの競合シナリオにも触れる。
「家庭用固体高分子型燃料電池の技術動向」(金子彰一・東京ガスR&D本部技術開発部シニアリサーチャー)は国内の燃料電池メーカー6社、ガス事業者5社の開発と日本ガス協会の共同開発事業を概観している。
「石油系定置式燃料電池の技術開発動向」(前田征児・新日本石油FC事業3部シニアスタッフ)は、国土面積の約5%に過ぎない都市ガス配管網外のユーザー向けのほか、災害等によるライフライン停止時のエネルギー源として石油系燃料電池の開発動向を家庭用と業務用、油種別に概観している。
「家庭用燃料電池導入によるCO2削減効果」(永田豊氏、電力中央研究所社会経済研究所)は、大阪ガスが03年3月に発売したガスエンジン利用の「エコウィル」のような特別料金建てのもとでは廃熱利用なしでも商用電力を購入するよりもランニングコストが安い燃料電池発電の可能性があり、省エネ指向のほか種々の運転パターンがありうること、それによって原子力、石炭火力、LNG複合火力と既存の石油火力による発電の電源構成が変わる可能性があり、電気事業からのCO2の排出量が変わる問題を指摘している。
「定置燃料電池に関する法規制の動向」(菊沢央忠氏、日本ガス協会技術開発部)は、電気事業法、消防法の2法律に限って規制緩和の動向の解説。家庭用燃料電池の不活性ガスパージの不要化、建築物からの3mの保有距離の制限の不適用などと民間側で対応すべき事項を記している。
他に、業務用に導入実績のある「りん酸形燃料電池の技術動向」(瀬谷彰利・富士電機アドバンステクノロジー燃料電池部長)と「溶融炭酸塩形燃料電池の現状」(中田武男・丸紅新エネルギー電力部長代理ほか)について、各社製品の開発動向と今後の課題を述べている。
(沼崎英夫)
■WEB LINK NEWS
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04/09/15 燃料電池車が600キロ走破 東京−大阪間(共同通信)
環境に優しいとされる燃料電池自動車(FCV)をPRしようと、国や大阪府などでつくる「おおさかFCV推進会議」が15日、2台のFCVで東京都庁(東京都新宿区)−大阪府庁(大阪市)間の約600キロを走らせた。午前6時に都庁を出発した2台のFCVは、東名、名神高速道路などを最高時速90キロで走行。途中5回にわたり水素の補給を受けたほか、水素を積んだバスも同時に走った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040915-00000206-kyodo-soci
04/09/16 <首相新公邸>家庭用燃料電池コジェネ世界第1号を設置(毎日新聞)
政府と東京ガスは16日、同社が世界で初めて販売する家庭用燃料電池コジェネレーションシステムの第1号を、来春完成する首相公邸に設置すると発表した。国が水素社会実現に向けて燃料電池普及を支援している一環。東京ガスにとっては、世界に先駆けて実用化した実績をアピールできる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040916-00000096-mai-bus_all
04/09/16 <メタン>氷河期の気温急上期に大量放出 海底地層から判明(毎日新聞)
「次世代のエネルギー源」と注目されるメタンハイドレートの大量放出が、青森県・下北半島沖の海底で起きていた証拠を、海洋研究開発機構などの研究グループが見つけ、16日発表した。メタンガスと水が高圧下でシャーベット状になったメタンハイドレートは、温暖化効果が二酸化炭素の20倍もある。グループは「1万年前まで続いた氷河期に急激な気温上昇の時期が何度かあり、大量放出との関連が初めて裏付けられた」としている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040916-00000130-mai-soci
04/09/17 「株式」豊田工機(6206)−個別銘柄ショート・コメント(フィスコ)
3日ぶり反発。燃料電池車向けの電気パワーステアリングをトヨタと共同開発しており、大和ではハイブリット車関連銘柄として取り上げているようだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040917-00000046-fis-biz
04/09/17 「都心の風力発電施設」を目指すWTC跡地タワー(WIRED)
『フリーダム・タワー』は、ニューヨークの景観に大きな影響をおよぼすだろう。しかし、環境への影響は最小限に抑える設計となっている。世界一高くなる予定のこのビル(完成イメージ)は、風力発電施設やソーラーパネルのほか、最先端の省エネ技術を採用しており、環境に優しい建築のシンボル的存在になるはずだと設計担当者たちは述べている。
バトル社長が「世界初の都心の風力発電施設」と呼ぶ設備は、地上およそ370メートルの高さに設置予定の複数の風力タービン(図)で、年間260万キロワット時の電力を発電する見込み。これは、フリーダム・タワーの試算電力需要量の20%にあたる。展望デッキの上にタービンを設置することで、風力発電にとってはとくに重要な、一般の目につくという効果も期待できると、バトル社長は考えている。「これにより議論にスポットライトが当たるだろう」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040917-00000004-wir-sci
04/09/17 超大型ハリケーン『アイバン』は地球温暖化の結果か(WIRED)
大西洋に発生したハリケーン『アイバン』(写真)は、近年の観測史の中でも最大級の勢力を持っている。しかも、気象の専門家によると、地球温暖化の影響で、こうした巨大ハリケーンは今後も増加していく見込みだという。
「ハリケーンが発達し、強い勢力を持つのに適した状況を、地球温暖化が作り出している」と、米国大気研究センター(NCAR)(コロラド州ボールダー)の気候分析部門の責任者を務めるケビン・トレンバース氏は説明する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040917-00000003-wir-sci
04/09/17 採用460人上乗せ トヨタ04年度、繁忙で(共同通信)
海外販売が好調で輸出が増え、国内工場要員が不足していることに加え、ハイブリッド車や燃料電池車といった環境に優しい車をめぐる競争が激化しているため、技術開発の担当者も増やす。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040917-00000161-kyodo-bus_all
04/09/20 チノー、燃料電池向け評価装置の自社ブランド化を推進(日刊工業新聞)
チノーは燃料電池向け評価装置の自社ブランド化を進める。センサーなど要素技術開発と平行して、評価装置に必要な機器開発に着手した。また燃料電池性能を測る測定器の開発も始めた。年内めどに燃料電池関連の開発を完了させ、年明けの燃料電池関連の展示会で公開する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040920-00000002-nkn-ind
04/09/22 松下、家庭用燃料電池の実用化が最終段階に−品質管理手法で実証(日刊工業新聞)
松下電器産業は品質管理の手法をフルに導入した、実用化フェーズと同様の生産方式による家庭用燃料電池(FC)の最終試作機を10月までに数十台、製作する。国の大規模モニター事業としてガス会社や石油会社が家庭用FCを400台程度導入する05年度の需要をにらんだもの。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040922-00000024-nkn-ind
■海外ニュース(中国)
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●武漢理工大学と東風汽車公司、水素燃料電池搭載の乗用車を開発
湖北省の武漢理工大学と自動車メーカー.東風汽車公司はこのほど、湖北省武漢市にて出力25kWの水素燃料電池を搭載する新型乗用車「楚天1号」の開発に成功したことを発表した。
武漢理工大学はこれまでにも1kWの水素燃料電池を搭載するオートバイ、5kWの水素燃料電池を搭載するゴルフカートを開発している。「楚天1号」はすでに600kmの道路走行試験に合格しており、水素燃料電池を使用するエンジンユニットの性能は設計基準を満たすものとなっている。
【中国化工報 2004年09月16日】
■海外ニュース(9月―2)
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<輸送>
●ダイムラー・クライスラーがAQMDにF-Cellを納入
ダイムラー・クライスラーは、南カリフォルニア大気環境管理地区(AQMD)の新しい公共水素充填ステーションで利用する為の、燃料電池駆動車両F-Cellを納入した。
http://www.daimlerchrysler.com/
●Indian OilとM&Mが水素エンジンを開発
Indian Oil Corporation Ltd.は、Mahindra & Mahindra Ltd. (M&M)との間で、代替燃料及びエネルギーを共同研究する為の協業に関する覚書 (MoC)に署名した。 二年以内に、インドで初の水素エンジンの導入を計画している。
http://www.iocl.com/news1.asp?fol_name=releases&file_name=rel136&get_pic=hdr_news_releases&p_title=News%20Room%20::%20IndianOil%20in%20Media
<燃料/改質器/貯蔵>
●QuestAirがPlug PowertとBHKに水素精製ユニットを納入
QuestAir Technologies Inc.は、Plug Power社の海外各国の顧客の敷地で運転されるGenSite?水素発生システムに組み込まれる10H-3200水素精製ユニットを始めて納入した。 今回の納入は、オランダApeldoonにあるPlug Power社の施設に於けるQuestAirのH-3200水素精製装置の1年間のフィールドトライアルの成功を受けてのものである。実証トライアルの間、H-3200はGenSite?システムのプロトタイプに組みこまれ、3000時間以上運転を行い、純度99.95%の水素を製造した。また、H-3200 水素精製装置は、天然ガスから水素を製造する世界初の移動式水素充填ステーションとして、東京郊外の日立バブコック? (BHK)青梅水素ステーションにも設置された。同ステーションは複数の地点で水素燃料電池車に水素を供給するもので、QuestAir社の水素精製技術を利用したものとしては日本で二例目となる。
http://www.questairinc.com/investor_relations/press_releases/archived_releases/2004/08-17.htm
http://www.questairinc.com/investor_relations/press_releases/archived_releases/2004/08-12.htm
<報告書/市場調査>
●運輸市場におけるチャンス
Research and Marketsは"Fuel Cell Transportation Market Opportunities,Strategies, and Forecasts, 2007 to 2013.(燃料電池運輸市場のチャンスと戦略、予想、2007〜2003"を発表した。
http://www.researchandmarkets.com/reports/c4139
<その他>
●ニュースレターが日本の燃料電池をカバー
Digital Research Instituteは、"Fuel Cell Japan(日本の燃料電池)" と題した、日本の燃料電池開発と実用レベルの両方の状況についての報告書を発行する。ニュースレターでは、産業政策、政府の戦略、スタック用の素材の開発トレンド、需要予想及び日本政府関係者へのインタビューを含む広範な話題をカバーしている。
http://digital-research.co.jp/
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■燃料電池ワールド
□毎週水曜日発行
□編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM
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