燃料電池ワールド (2004/07/08 07:20)

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□燃料電池ワールド
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■Vol.147 2004/07/07発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

■お知らせ
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☆『燃料電池パワー』Vol.47の内容
【今週の燃料電池関連画像】著作権フリー/添付ファイル 
◇「第15回世界水素エネルギー会議」(WHEC15)その2
1.カナダ・ブリティッシュ・コロンビア州3都市の「Hydrogen Highway」構想の概念図
2.大阪ガスの「HYSERVE-30」(WHEC15の屋外展示場で)
3.住商エア・ウォーターが展示した「SES Small Platform」。約1.5m×1.5m、奥行き60cm程度の大きさ(WHEC15の屋内展示場で)
【沼崎英夫/技術レポート】              
◇WHEC15終わる――800人以上の参加と480件の発表
◇業務用・家庭用の水素製造装置――大阪ガスと住商AWがWHECで展示
※このメールマガジンは、より専門的な情報をPEM−DREAM会員に提供しています。サンプルは、http://www.pem-dream.com/conts.html

■燃料電池関連イベント
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☆おおさかFCV推進会議
燃料電池小型移動体(スクーター、車いす)及び移動式水素ステーションキャリアーの展示・試乗会
◇日 時:7月13日(火)午前10時〜12時 (雨天中止)
◇場 所:府庁移動式水素ステーション(大阪府庁第1駐車場に隣接)
◇ デモ内容:
10:00〜 燃料電池車いす、スクーター 各1台 計2台
11:00〜 移動式水素ステーション・燃料電池自動車専用キャリアカー 1台10:00〜11:15頃 燃料電池自動車の試乗 1台(同乗試乗のみ)
◇担 当:おおさかFCV推進会議
事務局 大阪府環境農林水産部循環型社会推進室
環境管理課新エネルギー推進グループ 柳原・朝田
Tel.06−6941−0351 (内3822)

☆SSKセミナー
「NOxを大幅低減するエマルジョン燃料と東京都排出ガス規制をクリアした技術」
◇講師等:
<1>エマルジョン燃料の特質
〜廃プラスチックから回収した燃料をエマルジョン化して自家用発電等の実例より〜山本 寛氏(技術ジャーナリスト)
<2>東京都のディーゼル排出ガス規制をクリアしたデュエット・バーン・システム櫻井 眞一郎氏((株)エス・アンド・エス エンジニアリング代表取締役社長)
◇日 時:7月20日(火) 午後2時〜5時
◇会 場:明治記念館(東京都港区元赤坂2−2−23)
◇受講料:29,800円(消費税込)

「CO2削減の課題と国内初の民間企業独自の供給インフラ――水素エネルギー導入シナリオと東邦ガスの水素供給ステーション」
◇講師等:
<1>水素社会構築の課題と展望
岡野 一清氏(水素エネルギー協会理事)
<2>東邦ガスの水素社会に向けた取組み―水素供給インフラの実現に向けて−石川 秀征氏(東邦ガス(株)都市エネルギー技術開発部燃料電池・水素技術グループ課長)
◇日 時:7月27日(火) 午後2時〜5時
◇会 場:明治記念館(東京都港区元赤坂2−2−23)
◇受講料:29,800円(消費税込)

◇主 催:株式会社 新社会システム総合研究所
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_C6_search1.html
◇問い合わせ・申し込み:
株式会社 新社会システム総合研究所
TEL 03−5532−8850
申込受付FAX 03−5532−8851
E-mail  info@ssk21.co.jp
または、上記HPから申し込みができます。

■PEM−DREAMニュース
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◇カナダの「水素ハイウエイ」構想――2010年のバンクーバー五輪に燃料電池自動車で対応

 カナダの太平洋岸のブリティッシュ・コロンビア州の州都バンクーバーを中心に、北のウィスラー、南のビクトリアの3都市を結ぶ水素供給ライン「Hydrogen Highway」構想が世界的なメタノール生産会社Methanex、BC州の電力会社BCHydro、カナダの国立研究機関NRC(National Research Council)によって提案されている。

 そもそもは03年3月、2010年冬季オリンピックの競技地の選定に当って、国際オリンピック委員会(IOC)が2つのメイン競技会場であるバンクーバーとウィスラーを結ぶ交通インフラが不十分であるとして、短時間に多数の選手と観衆を輸送する保障をカナダ・オリンピック委員会に求めたことに端を発する。そこで浮上したのが、自然環境の保持と交通網の整備を両立させるために両都市を結ぶ道路の改修を最小限に留め、輸送能力を向上させるために燃料電池バスを運行するプランが提案された。さらにインフラの整備で周辺地域の業務用、家庭用の定置型燃料電池の普及も図る。これらの水素の供給をローリーによらずパイプラインによる構想である。

 バンクーバーは燃料電池バスの実証運行が行われたことがあり、現在、カナダ政府の先進技術導入促進助成のTechnology Early Action MeasuresのサポートとBC州政府の協力で、Fuel Cells Canada、米国フォードがセダン「Ford Focus」の燃料電池車による「バンクーバー燃料電池自動車車両実証プロジェクト」(VFCVP)を準備中。3年間で総額580万ドル規模のプロジェクトである。
 
★「対米水素輸出」も視野

 「大バンクーバー」圏を構成するバンクーバー東方の衛星都市群はバラード社など、カナダで最も燃料電池ベンチャーが集まっている研究・工業地帯で、バンクーバーにはNRCの燃料電池研究センターや、燃料電池産業団体のFCカナダの本部がある。「Hydrogen Highway」はバンクーバーから衛星都市群の中心のSurrey市に延び、ここからビクトリアに至る。さらに将来はアルバータ州に延伸、また米国のワシントン州、オレゴン州を経てカリフォルニア州に延ばす含みがある。

 カリフォルニア州は自動車都市・ロサンゼルスなど大気環境保全に積極的で、全米唯一の連邦基準を超える自動車排出規制を決められる法的権限を持っている。CARB(カリフォルニア州大気資源局)が支援して世界の主要自動車メーカーが参加している燃料電池自動車フリートテスト・プロジェクト「CaFCP」が行われており、3都市で燃料電池バスの実証試験が準備中である。現在、全米8州に24か所ある水素ステーションの中、14か所はカリフォルニア州にある。昨年、就任した共和党系のアーノルド・シュワルツェネッガー知事は、農畜産廃棄物などのバイオマス、太陽エネルギーなどの再生可能エネルギーにより水素を生成し、州を縦断するインターステート・ハイウエイ沿いに水素供給ラインを設け、200か所の水素供給ステーションを配置する「Hydrogen Highways」計画を提唱し、05年までに成案を公表する。

 「京都プロトコル」の締約国であり、地球温暖化ガスの抑制が政策であるとともに、世界を技術的にリードする水素・燃料電池産業の振興と豊富な天然資源の活用が国策でもあるカナダ政府は、現行の電力の供給に加えて水素の対米輸出の開拓も視野に入れている。
(「Hydrogen Highway」構想の概念図は『燃料電池パワー』に掲載。沼崎英夫)

■WEB LINK NEWS
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04/06/29 「株式」ホソカワミクロン(6277)−個別銘柄ショート・コメント(フィスコ)
*15:03 <6277.> ホソカワミクロン 790 +36

 しっかり。大和では昨日付けで、今後も折に触れて取り上げられるであろう4テーマを選定、燃料電池、ナノテク、ジェネリック、アウトソーシング関連を挙げていた。ナノテク関連としての位置付けを高める同社に期待感を高める向きもあるようだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040629-00000043-fis-biz

04/06/30 「株式」三菱化工機(6331)−個別銘柄ショート・コメント(フィスコ)*10:12 <6331.> 三菱化工機 189 +15

 上昇率トップ。燃料電池関連の穴株として一部証券紙が取り上げており、短期資金の流入を誘っている。水素製造装置の草分け的な企業であるとされている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040630-00000009-fis-biz

04/07/01 血液を原料に電極製造 燃料電池用に大阪市工研(共同通信)

 血液中に含まれるタンパク質を炭化させて燃料電池の電極を製造する方法を大阪市立工業研究所が開発、1日発表した。開発したのはプラスの電極用だけだが、現在主に使われている白金に比べ費用は10分の1になるといい、食肉加工場で不要となった牛などの血液を再利用できれば、燃料電池の低コスト化につながるとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040701-00000168-kyodo-soci

04/07/01 下水のリンを肥料に再利用 北大と富士電機が包括連携(共同通信)

 北大と富士電機は、10年ほど前から水のリサイクルに関する共同研究を進めてきたが、今後、より広い分野で技術開発や人材交流を促進、燃料電池など新エネルギー分野にも手を広げる予定。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040701-00000184-kyodo-soci

04/07/01 [2004参院選みやざき]候補者アンケート/下 /宮崎(毎日新聞)

 問31 燃料電池など石油に代わる新エネルギーが注目される中、将来のエネルギー政策の展望は
 ◆馬場洋光氏=共産新

 問31 安全が確立されていない原発は計画的縮小をすすめます。環境に配慮した自然エネルギー(風力、日光、熱、地熱、小水力、波力、ガスなど)の開発・活用に本格的にとりくむようにし、固定価格の買電などで奨励します
 ◆松下新平氏=無所属新

 問31 いろんな可能性がある中で、長期的に研究開発すべきものはじっくり取り組みます。特に宮崎の自然特性を生かした太陽光発電に取り組みます。当面は、現状のエネルギーを最大限に有効に活用していきます
 ◆上杉光弘氏=自民現

 問31 メタンハイドレートは国会では私が初めて開発を提言した新エネルギー。政府はその後、国連の大陸棚確定調査、海底資源調査、燃料電池の開発などの関連の動きを見せ始めた。日向灘調査、関連産業の県内立地など積極的に推進する
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040701-00000003-mai-l45

04/07/02 東京ガス、家庭用燃料電池で120平方メートル戸建てを開拓(日刊工業新聞)

 東京ガスは、早ければ05年1月の市場投入を予定している家庭用の燃料電池(FC)コジェネレーション(熱電併給)システムについて、床面積120―150平方メートル程度の戸建て住宅を新築する需要家にリース方式で拡販していく方針を明らかにした。導入ユーザーにはガス料金の割引なども検討し普及に弾みをつける。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040702-00000022-nkn-ind

04/07/02 加・独のFC企業、燃料電池関連で対日攻勢へ(日刊工業新聞)

 カナダとドイツの燃料電池(FC)関連企業が対日戦略の強化に乗り出した。加ハイドロジェニックスはFC評価システムに加え出力5キロ、10キロ、65キロワットのFC固体高分子形モジュールを日本へ導入、特殊車両や電源装置などの実用化を目指して業種別に日本企業と提携交渉に入った。一方、独フューエルコンは24時間フル自動で行うあらゆるFCの評価装置を機械専門商社・独イリスの日本法人(イリス=東京都品川区)を代理店にして販売する方針だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040702-00000020-nkn-ind

04/07/05 700気圧の水素タンクを搭載した燃料電池車1年内に開発へ(日刊工業新聞)

 700気圧の水素タンクを搭載した燃料電池(FC)自動車が1年以内に登場する見通しとなった。カナダのパワーテックが全体を評価・開発指導し、JFEコンテイナーが取りまとめ、トヨタ自動車、日産自動車など車メーカーが参加する8社のプロジェクトが、700気圧水素貯蔵タンクシステムの安全性と耐久性を満足した構成部品を完成したもの。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040705-00000020-nkn-ind

04/07/05 親指サイズの燃料電池、興味あり?(WIRED)
News Watchers' Talk発言録(業界人ニュース解説)
●今週のお題/東芝が世界最小の燃料電池を開発――携帯プレイヤーを20時間駆動

 親指サイズだそうです。実用化間近だそうです。東芝の携帯プレイヤー、ギガビートにはこれが搭載されたりするのでしょうか。でもコスト面ではどうなんでしょうか。2mlのメタノールはどうやって補充するんでしょうか。20時間という駆動時間は長いのでしょうか短いのでしょうか。いろいろ気になってしまうのは、やっぱりそれだけ気になる製品だからなのでしょうか。 皆さんはこの燃料電池にどんな可能性を見ましたか。そして、どんな用途を思いつきましたか。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040705-00000991-wir-sci

04/07/06 Nokia、燃料電池搭載のBluetoothヘッドセット試作(ITmediaモバイル)

 フィンランドのNokiaは燃料電池を使ったBluetoothヘッドセット100台を試作した。100%メタノールを直接燃料として使用するDMFC(Direct methanol fuel cell)方式。本体内に2ミリリットルのメタノールを注入して使う。リチウムイオン電池を使う現行モデルの約2倍に当たる、連続待受84時間、通話10.5時間の利用が可能。 同社がヘッドセットを試作した理由は「燃料電池の利便性を調べたかったため」(ノキア・ジャパン マルチメディア事業部のマッティ・ナスカリ マネージャ)。100台を試作し、各国でテストを行っている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040706-00000012-zdn_m-sci

■海外ニュース(6月―5)
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<輸送>
●タスマニア大学が燃料電池スクーターを開発

 タスマニア大学のエンジニアが、オーストラリアのパイロットプログラムの一環として、水素燃料電池スクーターを開発した。Vishy Karri助教授は、グループの次の目標は、技術を自動車に応用することだと語った。
http://www.abc.net.au/tasmania/news/200405/s1103954.htm

<ポータブル/バックアップ電源>
●BallardがAlphaと基本合意書を締結

 Ballard Power SystemsとAlpha Technologiesとは、カナダのケーブルテレビネットワークのバックアップ電源システムを開発、フィールドテストを行う為の基本合意書に署名した。システムは、バラード社のNexaィ RMシリーズ燃料電池モジュールとAlpha Technologies社の電源供給及びエンクロージャーとから構成される予定。
http://www.ballard.com/pdfs/12%20Alpha%20MOU_0.pdf

<報告/市場調査>
。Hydrogen Infrastructure.

 Allied Business Intelligence (ABI)発行の新たな調査報告「HydrogenInfrastructure: Business Models, Adoption Cycles, and Scenario Forecasts forthe Development of Fuel Cell Markets in North America (水素インフラ:北米における燃料電池市場開拓に関するビジネスモデル、導入サイクルと予想シナリオ)」は、2005年から2015年の、米国及びカナダの主要都市中心部での水素生産、流通、貯蔵の詳細な道筋について報告している。
http://www.abiresearch.com/reports/HYD.html

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 □編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM 

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