燃料電池ワールド (2004/04/14 23:10)

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□燃料電池ワールド
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■Vol.136 2004/04/14発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

■お知らせ
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☆燃料電池バスの運行はしばらくお休みしています

 東京都は今年3月16日から、路線バスとして運行していた燃料電池バスを車両の重点整備点検を行うために運行を停止しています。期間は「しばらくの間」です。
http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/bus_index.html

☆『燃料電池パワー』Vol.36の内容
【今週の燃料電池関連画像】 
☆「第1回国際燃料電池展」開催発表・説明会より
1.会場の全景
2.参加企業一覧の表示板
【沼崎英夫/技術レポート】              
◇宇宙・成層圏・深海で使われる閉鎖式燃料電池
※このメールマガジンは、より専門的な情報をPEM−DREAM会員に提供しています。サンプルは、http://www.pem-dream.com/conts.html

☆「遊んで作る燃料電池100円実験キット」と材料提供(再掲)

 日本中、どこでも誰でも、手軽に、安全に、安上がりに燃料電池の原理を実験できる「遊んで作る燃料電池100円実験キット」。このキットの材料と製作ストーリーを書いた資料をメールで無料で差し上げています。ご希望の方は、
info@pem-dream.com までお申し込み下さい。

 また、すでに資料を請求された方から、材料として使うLEDと電線が入手しにくいので対応できないかとの相談がありました。そこで、私たちが常備している中から、希望する方に提供することにしました。

 内容は、LED3個と電線20cmくらいを2本です。ご希望の方は、切手200円分(郵送料含む)を事務局までお送り下さい。折り返し郵送します。
・宛先 〒198−0032 東京都青梅市野上町4−3−4ベルドール河辺201
    燃料電池NPO法人PEM−DREAM

■燃料電池グッズ【ご注文はメール info@pem-dream.com でどうぞ】
☆「燃料電池+ミニカー」組み立てセット〔再掲)

 資源エネルギー庁のエネルギー教育用教材キットに取り上げられたセットです。自分で組み立てた燃料電池をミニカーにセットして、水素を供給して走らせることができ、直線で20メートルくらい走ります。燃料電池単独でも使えます。NPO特別価格15000円(税、送料込み。PEM−DREAM会員は1割引))です。写真は
http://www.pem-dream.com/kit.html でご覧ください。
※激走―そして激突!? 燃料電池ミニカーの23秒ビデオ 鳥取県の信原一郎さんが、ミニカーの激走ぶりをビデオで撮影してくださいました。
http://www.pem-dream.com/move.html

☆「ソーラー+燃料電池」学習キット(再掲)

 太陽光発電、水素の製造、燃料電池について、中学から高校生程度の物理と化学の基礎知識を学びながら、30種類の実験を進めるキットです。再生可能な循環型エネルギーの仕組みを理解するのに最適です。

 100頁の英文テキストと和訳テキストつき。販売価格24000円(税、送料別)のところ、NPO特別価格23000円(税、送料込み。PEM−DREAM会員は1割引)で提供します。写真は http://www.pem-dream.com/kit02.html でご覧ください。

■燃料電池関連イベント
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☆水素エネルギー協会第112回定例研究会
◇日 時 5月12日(水)開場13:50
◇場 所 学士会館320号室
     東京都千代田区神田錦町3−28
◇講 演 14:00〜16:00
 1.「燃料電池の実用化・普及に向けた取り組みと現状」
    資源エネルギー庁課長補佐 師田晃彦氏
 2.「原子力による水素生産」
    原子力水素研究会代表 堀雅夫氏
◇意見交換会 3階301号室 16:45〜18:45
◇申し込み 事務局に直接お申し込みください。
◇締め切り 5月8日(土)
◇参加費  3000円(資料代含む)、意見交換会5000円
◇問い合わせ 水素エネルギー協会事務局
   〒240−8501 横浜市保土ヶ谷区常盤台79−2
    横浜国立大学教育人間科学部 谷生研究室内
    TEL&FAX 045−339−3996
    E−mail  secretary@hess.jp

■PEM−DREAMニュース
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☆「第1回国際燃料電池展」開催発表・説明会の報告

 『燃料電池ワールド』131号(3月10日発行)で「第1回国際燃料電池展」について第1報をお伝えしたが、今回は2回目、出展者募集の会合だった。

 小雨模様の東京だが、品川にある高輪プリンスホテルで4月14日、開催発表・説明会が行われた。参加企業一覧の名簿では約300の企業・団体から500名余が参加した。主催企業(普通なら主催団体となるのだろうが、この展示会は一民間企業が主催するところが特長である)であるリード エグジビジョン ジャパン株式会社(以下リード社と略す)は、4月12日にプレスリリースを出しており、そこには「早くも出展申し込みが殺到」と謳われていた。

 官公庁のプレスリリースでは、情報の解禁日をあらかじめ設定して事前にプレスリリースを配ることがあるようだが、リード社のプレスリリースもすでに14日の説明会を終了した報告となっており、民間でもこのようなやり方があることを初めて知った。説明会であるので主催者からの情報提供だけであり、内容的に齟齬を来すこともないので予定原稿が作れたのだろうと理解した。このように書いたからといってケチをつけているのではなく、自分には初めてのことだったので書きたかっただけである。

 同社は、例えば展示会への来場者数については登録者数というやり方でカウントしている。登録した人が何回来場しても一人とする方法を採用しており、展示会の規模や効果を説明する人数については総入場者数という数え方もあるところをみると、日本はダブルスタンダードがあるようだ。

 当日の岡部事務局長の説明では、「第1回目の開催で出展企業・団体は150を目標としていたが、既に200は確実」「1万人目標の事前登録者は3000人を超えた」ということで、来年1月19日からの東京ビッグサイトでの開催に向けてスタートは好調のようだ。

 共催団体となっている水素エネルギー協会の太田健一郎会長は、「国際燃料電池展を開催したいと相談に来られたときは時期尚早と回答したが、今日の様子を見ると燃料電池に期待を持たれていることが分かった。技術の方はなかなか大変だが、長いレンジで見ていただきたい。日本発の情報発信で燃料電池業界の発展のためにも成功させたい」と挨拶された。当日発表された専門技術セミナーの企画委員会のメンバーは、太田会長を委員長として、水素エネルギー協会、NEDO、産業技術総合研究所、東京ガス、新日本石油、東芝IFC、三洋電機、石川島播磨重工業、日立製作所、東芝、野村総合研究所などの燃料電池を担当されている方々で構成されている。

 欧米加を中心に海外からの参加も予定されていて、部材メーカー、評価・測定・製造装置メーカー、燃料供給・貯蔵メーカー、燃料電池メーカーなど、燃料電池に関連するあらゆる分野を出展対象として準備が進められている。この展示会のきっかけとなったのは、リード社が毎年開催しているエレクトロニクス製造、実装技術展である「インターネプコン ワールド」への出展企業や来場者からの意見だったという。産業として燃料電池とダブる実態があったと理解できそうだ。

 今年の6月には第15回世界水素エネルギー会議が横浜で開催される。「第1回国際燃料電池展」と直接は関係ないが、これも日本からの情報発信が期待されている大きな会議である。ちょうど、4月15日が参加費の割引期限となっている(6万円。16日以降は8万円)ので、参加を考えておられる方でまだ申し込みをされていない方は、よろしかったら早急にどうぞ。http://www.whec15.jp/data/reg.html

※「第1回国際燃料電池展」開催発表・説明会の写真は『燃料電池パワー』に掲載。

■WEB LINK NEWS
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04/04/08 森と暮らし考える 29日に「グリーンデイ2004」開催−−倉敷 /岡山(毎日新聞)

 昨年に続き2度目の開催で、13団体と個人が参加してつくる実行委員会(大久保憲作実行委員長)主催。イノシシ焼きそば、産直野菜、地ビール、タケノコなど、流域の特産品を売ったり、こんにゃく、山菜てんぷらなどの実演販売▽間伐材、竹、石、紙など自然の素材で遊具を作り遊ぶコーナー▽地域の木材で家を建てるための情報コーナー▽自作メタン発酵装置や水島工業高校で作られた燃料電池車などを展示する「いろいろ見てみよう自然エネルギー」コーナー――などがある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040408-00000002-mai-l33

04/04/09 東洋アルミ、燃料電池向けなどに容量3倍の電極技術を開発(日刊工業新聞)

 東洋アルミニウムは電池や電解コンデンサーなどの高容量化と抵抗値の低下をもたらす電極生成技術を開発、月1万平方メートルの規模で生産を始めるとともに出荷活動をスタートした。今回開発したのは、アルミニウム箔基材から成長させたアルミカーバイドを主成分とするウィスカー(結晶)で、カーボンブラック、カーボングラファイトなどの炭素粒子を箔の表面に固定化する技術。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040409-00000024-nkn-ind

04/04/09 排出枠オークションに参加してきれいな空気を守ろう(WIRED)

 メイン州ルーイストンにあるベイツ大学の学生たちは先月、米環境保護局(EPA)が主催するオークションに入札し、9トンの二酸化硫黄(SO2)を大気中に放出する権利を獲得した。その上で学生たちはこの権利を放棄した。これで実質的に、この9トン分のSO2が酸性雨となってメイン州や他の土地に降り注ぐことはなくなったわけだ。これは、一般市民でも参加できる、環境保護のための1つの戦術であり、もう10年以上前から存在するものだ。だが、個人や環境保護団体がこれを活用した例はほとんどない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040409-00000003-wir-sci

04/04/09 <プレスリリース>ホンダ、燃料電池車「FCX」の公道テストを米国で開始(毎日新聞)

 カリフォルニア州での公道テストは、2003年に稼動開始した水素燃料供給とコージェネレーション機能を併せ持ったホーム・エネルギー・ステーション(HES)を水素供給に使用する。このステーションは天然ガスから水素を発生させ、また同時に熱と電力も供給できる家庭用のシステムである。燃料電池車とあわせて実証実験を行うことで、将来の水素社会に適した水素供給形態をさらに一段階進んで研究することとなる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040409-00000004-mai-ind

04/04/09 東芝、経営計画で「映像」を新たな柱に(impress Watch)

 さらに、将来の事業の牽引役となる戦略部品、戦略製品として93種類のアイテムを取り上げ、これらを成長戦略の重点製品とすることも明らかにした。具体的には、SED搭載の薄型TV、0.85インチHDD、ソニーおよびIBMと開発している次世代半導体のCELL、燃料電池などが挙がっている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040409-00000030-imp-sci

04/04/10 省エネでピーク時早まる 国内のエネルギー需要(共同通信)

 自動車の軽量化による燃費改善など一段の省エネルギーが進めば、国内のエネルギー需要がピークを打つ時期が、当初想定の2022年度より8年早まって14年度になるとの資源エネルギー庁の試算が10日、明らかになった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040410-00000065-kyodo-soci

04/04/12 『ニューヨーク国際オートショー』にみる未来の車のかたち(WIRED)ゲームにも登場、トヨタ『モーター・トライアスロン・レースカー』:トヨタはプロダクト・プレースメント[映画やドラマなどに商品を登場させる広告手法]の手法を駆使し、『モーター・トライアスロン・レースカー(写真)』(MTRC)をゲームにいち早く登場させる。この車は近日発売予定のソニーの『プレイステーション2』向けゲーム『グランツーリスモ4』に使われているのだ。燃料電池で駆動するMTRCは、レースコースや市街地、オフロードなど、走行する場所に合わせて路面を検知し、自動的にショックアブソーバーやシャーシを調整して適切な高さに調整するセンサーが搭載されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040412-00000002-wir-sci

04/04/13 中国:工業生産堅調もエネルギー不足など懸案(サーチナ・中国情報局)

 エネルギー面では、同期の総発電量は4794億キロワット時で、同15.7%増。また、石炭の生産量は3億3526万トンで、同14.4%増。全社会貨物輸送量も8.7%と高成長を維持している。数字上では成長傾向にも関わらず、エネルギー供給不足と輸送停滞の状況は中国で深刻な問題となっており、需給バランスの調整はより困難さを増している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040413-00000002-scn-bus_all

04/04/13 燃料電池用燃料規格、国際標準に採択へ−自動車研究所が提唱(日刊工業新聞)

 日本自動車研究所が進めている燃料電池(FC)用燃料の規格や燃費試験などが、国際標準に採択される見通しとなった。FCのさらなる性能アップ、耐久性向上に向けた単セルの効果的な試験方法も開発、すでに国内から100件の注文を受けており、この試験基準も国際標準化へ持っていく。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040413-00000022-nkn-ind

04/04/13 中部ガスなど2社、燃料電池と水素貯蔵技術を豊橋技科大と研究(日刊工業新聞)

 水素の貯蔵、供給や燃料電池に関する知識、技術の習得が目的で、豊橋技科大が設立した未来ビークルリサーチコア協議会に2社が参画した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040413-00000020-nkn-ind

■海外ニュース(4月ー1)
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<輸送>
●日産がFCV燃料電池X-TRAILをコスモ石油にリース

 コスモ石油?は日産自動車?のFCV燃料電池X-TRAILの第一号車のリースを受けた。納車は日本水素・燃料電池実証プロジェクトの横浜大黒水素ステーションでのセレモニーで行われた。コスモ石油は、FCV水素燃料電池X-TRAILを水素供給インフラの構築方法に関するデータの収集に利用する。
http://www.nissan-global.com/EN/STORY/0,1299,SI9-CH-LO3-TI1022-CI766-IFY-MC92,00.html

<定置用電源>
●FuelCell Energyがシェラトンホテルに燃料電池を供給

 FuelCell Energy, Inc.とその供給パートナーであるPPL EnergyPlusはシェラトン・ニューヨーク・ホテル&タワーズに設置される250キロワット級Direct FuelCell(DFC)発電機を供給する。DFC発電機はホテルの電力の20パーセントと温水を供給する。ニューヨーク州エネルギー研究開発局(NYSERDA)は今夏の燃料電池納入に合わせて92万ドル(約1億円)をプロジェクトに支援する。
http://www.fce.com

<ポータブル/バックアップ電源>
●スコットランド遠隔通信タワーにPlug PowerのUnitを設置

 Plug Power Inc.は、Orange、FDT Associates及びBOC Groupの協力を得て、同社のGenCoreィ燃料電池がスコットランド−エルジンの遠隔携帯通信タワーに設置され、バックアップ電力を供給中であると発表した。
http://www.plugpower.com/news/press.cfm

●havePowerがオハイオのラジオ塔に燃料電池を提供

 オハイオ州行政サービス局は、非常時に全米ラジオネットワークの緊急用バックアップ電力を供給する為、多局ラジオ通信システム(MARCS)に燃料電池を設置する計画である。havePower, LLCは87,252ドル(約1000万円)の契約を結び設置作業を監督する。
http://www.havepower.com

<燃料/改質器/貯蔵>
●DOEがHydrogen Posture Planを発表

 米国エネルギー省 (DOE)は、"Hydrogen Posture Plan"を発表した。計画書は、DOEが米国社会が水素を利用したエネルギーに基づく交通システムに移行する手助けをするための計画の活動とマイルストーン、成果物についての概要が記されている。The Posture Planは、DOEの再生可能資源、原子力、埋蔵資源、科学の各オフィスによる研究、開発、実証活動を統合し、向こう10年の技術開発と2015年に産業界による商業化判断を導くためのマイルストーンを定義している。
http://www.eere.energy.gov/hydrogenandfuelcells/posture_plan04.html

<燃料電池コンポーネント>
●Enova Systemsが現代と推進システムを共同開発、動力装置をフォードに納入

 Enova Systemsは現代自動車との間で、現代の新型TucsonSUV向け次世代燃料電池推進システムの共同開発契約を締結した。6カ月のプログラムの一部として、Enovaは、Tucson燃料電池ハイブリッド車(FCHEV)の現在のモーター制御と電気部品の性能向上と最適化を行う。また、Enovaはフォードモーターのフォーカス水素燃料電池車用の高電圧電力変換システムを受注、納入を開始する。
http://www.enovasystems.com/investor/pressContent/03112004.asp

<その他>
●Queen's Universityが燃料電池研究センターを設立

 オンタリオ州キングストンのクイーンズ大学は、先日、新たに、産官学の利害関係者も巻き込んだ燃料電池研究開発センターを設立計画を発表した。

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■燃料電池ワールド
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 □編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM 

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