□燃料電池ワールド
■□□□□□□□□□
■Vol.071 2002/11/20発行
◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM
■お知らせ
□□□
◇ WEEKLY「プレイボ〜イ」(12/3号)が怒ってる!
今週発売の WEEKLY「プレイボ〜イ」58頁は、「税収が減りすぎてエコカー減税縮小? ユーザー激怒「フザけんな、国交省&総務省!」」と題して、エコカーのグリーン税制を来年度から縮小しようとする動きに先制パンチを浴びせている。どうぞ、ご一読を。
◇「燃料電池+ミニカー」組み立てセットを新発売(再掲)
これまで取り扱ってきた大同メタル製の「燃料電池組み立てキット」が新しくなりました。基本部品の3セルPEM型燃料電池と水素ガス缶、LEDは同じですが、さらにスケルトンのミニカーがセットになりました。
自分で組み立てた燃料電池をミニカーにセットして、水素を供給して走らせることができます。直線で20メートルくらい走ります。燃料電池はそのために部材を軽くし、ミニカーに載せやすい形に改善されました。楽しみをプラスした燃料電池セットは、NPO特別価格15000円(税、送料込み。PEM−DREAM会員は1割引))です。
ご注文はメール info@pem-dream.com でどうぞ。また、写真は
http://www.pem-dream.com/kit.html でご覧ください。
◇11月の燃料電池市民講座――大同メタル工業株式会社の燃料電池事業〜技術と背景(再掲)
2000年11月15日、大同メタル工業株式会社は、米国の燃料電池ベンチャー企業 Enable 社の親会社であるDCH社( DCH Technology )と折半出資の合弁企業ニューウェーブ社を設立した。燃料電池とは畑違いの大同メタル工業は、なぜこうした事業展開を選んだのか。また、Enable 社のPEM型燃料電池は、セパレーターを使わないセル構造を持つ「パッシブ型」と呼ばれる燃料電池である。PEM−DREAMが販売している組み立てキットは、このミニ版であるが、この技術はどういうものか等々、さまざまな話題を大同メタル工業様にお話ししていただきます。
なお、今回から会場が株式会社守谷商会様に変わります。これまで会場を提供して下さった岩谷産業株式会社様に、この場を借りて御礼申し上げます。
○日 時 11月30日(土)午後2時から
○場 所 株式会社守谷商会(東京駅八重洲口から3分、地図をお送りします)
○参加費 会員は無料。非会員は2000円。
○申し込み方法 メールまたはFAXにて、「11月の燃料電池市民講座」と明記の上、氏名、連絡先、電話番号をご記入の上、お送り下さい。
メール info@pem-dream.com FAX 03-5408-3252
◇ 「遊んで作る燃料電池100円実験キット」と材料提供(再掲)
日本中、どこでも誰でも、手軽に、安全に、安上がりに燃料電池の原理を実験できる「遊んで作る燃料電池100円実験キット」。このキットの材料と製作ストーリーを書いた資料をメールで無料で差し上げています。ご希望の方は、
info@pem-dream.com までお申し込み下さい。
また、すでに資料を請求された方から、材料として使うLEDと電線が入手しにくいので対応できないかとの相談がありました。そこで、私たちが常備している中から、希望する方に提供することにしました。
内容は、LED3個と電線20cmくらいを2本です。ご希望の方は、切手200円分(郵送料含む)を事務局までお送り下さい。折り返し郵送します。
・宛先 〒105−0004 東京都港区新橋4ー28ー3 新正堂ビル2階
燃料電池NPO法人PEM−DREAM
◇ 企業のプレスリリース
燃料電池自動車発売をめぐるトヨタのプレスリリースを掲載します。------------------------------------------------------------------------2002年11月18日 トヨタ自動車株式会社
トヨタ、燃料電池ハイブリッド乗用車の国土交通大臣認定を取得
−自社開発の燃料電池を搭載し、12月2日より限定販売を開始−
------------------------------------------------------------------------
トヨタ自動車(株)(以下トヨタ)は、本日、国土交通省より、燃料電池ハイブリッド乗用車「トヨタFCHV」の大臣認定を取得した。これは、燃料電池自動車の限定販売を可能とする初めての大臣認定であり、これを踏まえ、12月2日より「トヨタFCHV」の限定販売を開始する。
トヨタは、燃料電池ハイブリッド乗用車を、日本と米国で向う1年間に20台程度、本年末を皮切りに限定販売する計画のもと、車両開発ならびに車両をサポートする体制づくりを進め、今回の大臣認定にあたり、一定の車両性能、そして車両支援体制を確保した。
今回、まず4台の「トヨタFCHV」を、車両が使用されるのに必要な水素供給・車両支援など体制の整った首都圏でリース販売する。
この4台のリース販売先は、内閣官房、経済産業省、国土交通省、環境省を予定しており、引き続き来年には、政府関係の他、地方自治体、エネルギー関連企業にリース販売を行う計画である。
トヨタは、1992年に燃料電池自動車の開発を開始して以来、心臓部である燃料電池の自社開発を一貫して進めてきた。「トヨタFCHV」は、その成果となる高性能燃料
電池「トヨタFCスタック」を搭載し、延べ13万kmにおよぶ走行試験を行ってきた「FCHV−4」をベースに、信頼性や耐久性を高めた燃料電池ハイブリッド乗用車である。
「トヨタFCHV」は、プリウスなどで培ったハイブリッド技術による、燃料電池とバッテリーの高度なエネルギー制御などにより、高効率と高級車の静かで滑らかな走行性能を両立している。
また、ルーフ・フェンダー等のアルミ化による車体の軽量化、床下のフラット化などによる優れた空力性能、制動灯・尾灯のLED採用による消費電力低減など、きめ細かく 高効率を追求している他、冷媒にCO2を使うフロンフリーエアコンを初めて市販車に採用するなど、究極のエコカーを念頭に多面的なアプローチを行っている。
なお、米国での限定販売については、別途米国トヨタが発表する予定。* FCHV : Fuel Cell Hybrid Vehicle(燃料電池ハイブリッド車)* LED : Light Emitting Diode(発光ダイオード)
【トヨタFCHV 車両概要】
車 両
名 称 トヨタFCHV
全長/全幅/全高(mm) 4,735/1,815/1,685
重 量(kg) 1,860
乗車定員(人) 5
性 能
航続走行距離(km) 〈10・15モード〉 300
最高速度(km/h) 155
燃料電池
名 称 トヨタFCスタック
種 類 固体高分子形
出 力(kW) 90
モーター
種 類 交流同期電動機
最高出力(kW(PS)) 80(109)
最大トルク(N・m(kg・m)) 260(26.5)
燃 料
種 類 純水素
貯蔵方式 高圧水素タンク
最高充填圧力(MPa) 35
2次電池
種 類 ニッケル水素電池
価 格
30ヶ月間のリース(千円/月) 1,200
■PEM−DREAMニュース
□□□
○続・屋久島Y−CEP構想
先週のPEM−DREAMニュースで紹介した「屋久島クリーンエネルギーパートナーズ構想」(Y−CEP構想)についての追加情報です。
屋久島については世界自然遺産に登録されたことくらいしか知らなかったので、検索ソフトで調べてみたら、以前から屋久島をゼロエミッションにする試みがなされていることを知った。幾つかのサイトをご紹介するので、関心のある方はどうぞご覧ください。
1993(平成5)年 屋久島が世界自然遺産に登録
→ www.nla.go.jp/keitok/Tmp/9706data/ shokai/yakushima/gaiyo_yaku.html
1995(平成7)年 上屋久町が環境基本条例制定
→ www.nla.go.jp/keitok/Tmp/9706data/ shokai/yakushima/kankyou.html
環境庁の「低公害車重点的導入調査事業受託事業」で、上屋久町,屋久町、屋久島電工株式会社に軽自動車タイプのEV(電気自動車)5台が初めて導入された。
1996(平成8)年 総合研究開発機構(NIRA) の助成研究で、(株)鹿児島総合研究所が「屋久島ゼロエミッションモデルからメタポリズム文明の提言」→ www.nira.go.jp/pubj/output/3159.html
1997(平成9)年 上屋久町が環境基本計画策定
→ homepage1.nifty.com/greatforest/46503/Ebp342.htm
第112回都市経営フォーラム「持続的成長可能な都市づくりをめざして─ゼロエミッションからの発想─」 講師:吉村元男(株)環境事業計画研究所長。司会は谷口正次氏。
→ www1g.mesh.ne.jp/toshikei/112.html
1998(平成10)年 屋久島低公害車普及検討会発足
→ www.translog.jp/events/yakushima/y3-4.html
2000(平成12)年 世界自然遺産会議が「屋久島サミット宣言」→ chukakunet.pref.kagoshima.jp/home/kanhogoka/
heritage/japanese/j_report_b.html
日本機械学会の屋久島(電気自動車)調査団レポート→ www.translog.jp/events/yakushima.pdf
2002(平成14)年 B-LIFE 2002年度寄付講座 「資源採掘から環境問題を考える」講師 谷口正次氏
→ www.zeroemission.co.jp/B-LIFE/SFC/speech02/sp0206.pdf
また、1999年頃から種子島に核廃棄物「中間貯蔵」処理施設建設問題が持ち上がり、屋久島も巻き込んで反対運動が続けられている。
→ www.minc.ne.jp/~tao/
○11月6日 NEDO固体高分子形燃料電池技術審査委員会 第1回「固体高分子形燃料電池システム化技術開発」中間評価委員会の報告
この委員会は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が、「平成12
〜16年度 固体高分子形燃料電池システム技術開発事業」の委託について、中間評価を行った第1回目のものである。
NEDOにおける固体高分子形燃料電池の扱いは、平成12年度予算から急激に伸びだし、14年度は86億円、現在概算要求している15年度には90億円台になるという。このお金がどのように使われているかということは、なかなか一般には分かりにくい。予算をつける事業名も、お金の出てくるところ(○○会計など)によって変わり、「従来からプロジェクト名が分かりにくいという声があった」とNEDOの方は言っていた。この問題は改善されつつあり、固体高分子形燃料電池システム技術開発事業は幾つかのプロジェクトをまとめたものとなっている。ちなみに、これまでの成果報告書は以下からダウンロードできる。ただし、全てをプリントすると15cmくらいの厚さになるらしい。
→http://www.tech.nedo.go.jp/ の「成果報告書全文検索」で、高効率燃料電池システム実用化技術開発を検索する。
事業内容と委託先を概観してみる。
[セルスタック]
・日本電池(低白金担持電極の開発)
・松下電器産業(電池スタックおよび燃料改質部の貴金属低減によるコスト削減)
・旭硝子(電極用塗工液組成の最適化、塗工条件の最適化など、電極膜接合体の量産化技術検討。14年度終了)
・住友金属工業(低コストステンレス材料を用いたセパレータ量産化技術開発)
[燃料改質・補機]
・松下電工(改質器生産技術開発、インバータ低コスト化)
・長野計器(都市ガス昇圧器と流量制御器の一体化による小型化・低価格化)
・栗田工業(固体高分子形燃料電池用電気脱イオン式水処理装置の生産技術)
・日本ガス協会(CO部分選択酸化ユニットを用いるPSA式水素製造システム開発)
・日本ガス協会(水素分離型都市ガス改質システム)
[トータルシステム]
・日立製作所(電解質膜・セパレータ・改質器等の低コスト化技術開発)
・東芝IFC(MEA量産化、スタック積層ライン化、燃料改質系・電気・制御系の量産化)
・新日本石油(GTLを燃料とする固体高分子形燃料電池のシステム開発)
[利用技術]
・日本ガス協会(低地用燃料電池コージェネレーション周辺利用技術の開発。14年度終了)
これら13件の目指すところは、量産化とコスト削減である。この日、委託先5社から説明があった。中間評価なので、大変だ、苦労しているとは言えず(乱暴だが、見込みがないなら辞めろ、ということにもなりかねないだろう)、目標に対して現状はこうなっているという報告だったが、言外に苦労がしのばれる感じだった。次世代の燃料電池技術かな? と思ったりもしたが、そうではないらしく、実用化=商品化を目指した直前の開発状況のようだ。それらの報告を簡単に紹介する。
トップは日立製作所。二次電池を持つ1kW級ハイブリッド家庭用燃料電池システムを開発中で、それぞれの部材や装置の改良と検証、低コスト化が課題となっている。コストでは、試作した炭化水素系電解質膜でフッ素系電解質膜の1/20、セパレータも現市販炭素系セパレータの1/100,モールド黒鉛セパレータの1/20を目指している(いずれも量産時)。セパレータ基盤の加工技術はグループ会社が持っているので、そのための投資は要らないとしている。
新日本石油は、GTL( Gas to Liquid、天然ガスから液体燃料を製造する技術)によって新しい燃料を作り、その燃料を使う定置式と可搬型のふたつの燃料電池システムを開発している。新しい燃料はFT合成油と呼ばれ、燃料電池用燃料として有望と位置づけている。定置式は寿命目標が2万4000時間以上、これは、ガスリンスタンドが朝8時から夜9時までとして1日13時間営業する5年分に当たるという。また、可搬型は寿命目標2000時間程度で、こちらは補助的電源用途を考えている。どちらも燃料処理に課題が残っている。
松下電器産業は、燃料電池の電極と燃料処理器で使う白金をいかに減らすか、という課題に取り組んでいる。燃料電池本体では、単位電極面積当たり貴金属量0.1mg/cm2以下に、燃料処理器では、1kW級発生水素量当たり5g以下が目標である。そのためには、燃料電池本体の直流発電効率(HHV)50%以上、燃料処理器の水素への化学反応熱基準のエネルギー変換効率90%以上、コージェネレーションシステムの給湯効率45%以上が必要条件としている。そのために抜本的な技術開発に挑んでおり、まだ途上のようだ。
東芝IFCは、コスト削減について幾つかの例で説明した。平成17年3月のコスト目標は100万円/台(中ロット生産10万台)に対して、現在は2500万円(数台生産、中ロット生産で1/20の目処)。そのために、例えばカソード空気流量調節器を削除すると、その効果は、補機数の削減:1、継手数の削減:2,消費電力の低減:約12%、コストの低減:約11%というように、システムやパッケージの簡素化を地道に徹底して行い、量産化ラインも1000台/年の場合は屋台ライン作業、1万台/年の場合にはU字ライン作業などと検討している。
住友金属工業は、燃料電池のセパレータ(高分子膜と電極を挟んでセルとセルとを隔てる板状のもの。水素と酸素が通る溝が掘られている)を、従来は困難だとされたステンレス製で作る技術を開発している。セパレータのコストは、アメリカの目標は1枚1ドルとされているが、住友金属工業ではA4サイズで0.2ミリの厚さのものを20円弱で作りたいとしている。「不動態被膜を突き破って頭を出した導電性金属介在物が無数の電気の通り道を提供」する技術だという。写真や絵で説明されると分かりやすかったが、文字ではそのまま写すしかない。
一連の説明の後には、評価委員会委員の質疑が待っていた。ここで委員を紹介しよう。
委員長 小久美善八(京都大学大学院工学研究科教授)
委 員 上宮成之(岐阜大学工学部助教授)
堀美知郎(大同工業大学工学部教授)
宮崎義憲(産業総合研究所グループリーダー)
渡辺隆夫(電力中央研究所横須賀研究所エネルギー部長)
当然だが、専門的な突っ込みがあり、この質疑は答え方も工夫が要ったようだ。一般公開はここまでで、その後は非公開での質疑応答と講評があった。非公開としたのは、内容に知的財産権を含むためである。
イベントなどでよく燃料電池のリサイクルについて聞かれるが、こうした点は評価項目にはないのだろうか。
■イベント紹介
□□□
☆第22回水素エネルギー協会大会「水素エネルギーシンポジウム」(再掲)
○日 時 12月11日(水)12日(木)午前9時15分〜午後5時30分
○会 場 東京工業大学ディジタル多目的ホール
東京都目黒区大岡山2-12-1
○内 容 基調講演
1.経済性のあるCO2ゼロエミッション型水素製造
玉浦裕氏(東京工業大学炭素循環エネルギーセンター教授)
2.米国に置ける水素社会構築の戦略と展望
Dr. Venki Raman (米国の水素業界のリーダー)
3.PEFC用材料開発の現状
Dr. Oumarou Savadogo (カナダのPEFC開発研究の第一人者)4.日産自動車に置ける燃料電池自動車開発の現状と課題
三枝省五氏(日産自動車株式会社環境・安全技術部主管)
その他に、Aセッション(水素製造、水素インフラ、水素利用技術)20講演Bセッション(燃料電池技術、水素の安全性、水素貯蔵技術)20講演19のポスターセッション、を予定しています。
○会 費 参加費 会員8000円 非会員1万円 学生3000円
懇親会 4000円 学生1000円
○申込締切 11月20日(先着400名まで)
○申し込みと問い合わせ
申し込みは、FAXによる申込用紙が必要ですので、下記にメールでお申し込みください。
横浜国立大学教育人間学部 谷生研究室内
水素エネルギー協会大会実行委員会
E-mail: secretary@hess.jp
──────────────────────────────────────
○燃料電池市民講座 http://www.pem-dream.com/citizen.html
○EVENT INFORMATION http://www.pem-dream.com/event.html
○燃料電池マイ・レポート http://pem-dream.com/report.html
──────────────────────────────────────
■世界のニュース〈11月)
□□□
<輸送>
●ヌベラがフィアット研究センターに燃料電池スタックを提供
ヌベラ・フュエルセルズ社はフィアットグループと、イタリアの自動車メーカーの研究機構であるフィアット研究センターに9つのPEM型燃料電池スタックを供給する契約を結んだ。この契約は、水素から発電するヌベラのスタックを使い、フィアット600セイチェント・エレットラ水素燃料電池自動車の実証を行う。
<携帯・バックアップ電源>
●アイダテックが米陸軍CECOMから契約
米陸軍電子通信司令部(CECOM)は、軍用ジープ高機動多目的装輪車両(HMMWV)による多数の通信とその他の電子機材の電源として、2つの2kW級燃料電池システム開発をアイダテック社と契約した。携帯補助電源装置のひとつは、実地テスト用として軍用ジープ高機動多目的装輪車両の指揮統制通信移動用戦闘車に搭載される。
<燃料・改質器・貯蔵>
●プラグパワーとホンダが家庭用燃料システムで協力
プラグパワー社と(株)本田技術研究所は、ニューヨーク州ランサムのプラグパワー社の施設と日本のホンダの施設で、燃料電池自動車用に家庭で燃料を補給する最初のシステム試作機の試験と開発について契約したと発表した。プラグパワー社は、家庭での燃料補給というコンセプトに必要な部品を加えて、GenSys?5C 定置式燃料電池システムのひとつに加える。それは、プラグパワー社と本田技術研究所によって提供されるだろう。
<燃料電池コンポーネント>
●H2ECOnomyが燃料電池のテストステーション
アルメニアの H2ECOnomy 社は、TS-200シリーズ燃料電池テストステーションを公開した。これは、LB-200シリーズの電子負荷測定器と1Wから1kWの範囲の陽子交換膜(PEM)型燃料電池のフルテスト用に設計されている。
●パルコンが燃料電池とソーラープロジェクトのためのMEA開発資金を受ける
パルコン・フュエルセルズ社は、陽子交換膜(PEM)型燃料電池技術のうち、膜−電極接合体(MEA)部品の製造工程改善のために、カナダ天然資源省の「効率と再生可能エネルギープログラム」から10万ドルの資金援助を受けた。
パルコンはまた、フュエルセルズ・カナダから連邦西部産業多様化計画資金を受けているグッティング・エンバイロメンタル社との協同開発プロジェクトのために、燃料電池電源モジュールと総括コントロールシステムを供給する。このプロジェクトの目的は、電力網から独立した再生電源システム――太陽電池集光配列、電気分解装置、水素貯蔵、パルコンの PalPac? 燃料電池システムと制御電子回路――の設計と実証のためのものである。
<報告・市場調査>
●誰でも読める水素燃料電池エンジンのマニュアル
米国運輸省の連邦運輸機構(FTA)は、交通燃料としての水素利用に関する技術情報マニュアルの成果を発表した。10章のマニュアルは、カレッジ・オブ・ザ・デザートとサンライン・トランジット・エージェンシーによって編集され、オンラインで自由に利用できる。
注:カレッジ・オブ・ザ・デザートはカリフォルニア州のコミュニティー・カレッジ(地域住民対象の公立短期大学)。サンライン・トランジット・エージェンシーは同州サクラメントの公共バス会社。
<提案募集>
●NASAグレーン研究所の燃料電池推力プログラム
NASAグレーン研究所は、航空機推力の主電源として使われる燃料電池システム研究開発プログラムに関する有力な情報を探している。応募は直接、プラン意図および情報を FedBizOpps に送ること。
注:FedBizOpps は、連邦政府の電子調達ポータルサイトのこと。
──────────────────────────────────────
■燃料電池ワールド
□毎週水曜日発行
□編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM
□解除:「まぐまぐ」と「melma!」から直接ご購読の方が解除される場合は、「まぐまぐ」か「melma!」から直接解除の手続きを行ってください。PEM−DREAMでの代行はできません。
まぐまぐ http://www.kaijo.com/
melma! http://www.melma.com/taikai/
□連絡先: info@pem-dream.com
□マガジンID:0000065319(まぐまぐ) m00039824(melma!)
**H2**