□燃料電池ワールド
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■Vol.057 2002/07/31発行
◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM
☆「遊んで作る燃料電池100円実験キット」
日本中、どこでも誰でも、手軽に、安全に、安上がりに燃料電池の原理を実験できる「手作りキット」を、「遊んで作る燃料電池100円実験キット」と名前を変更しました。このキットの材料と製作ストーリーを書いた資料を無料で差し上げています。ご希望の方は、info@pem-dream.com までお申し込み下さい。
☆夏休みのイベントに出かけます
夏休みは、子どもたちにも大人にも燃料電池を伝えるいいチャンス。PEM−DREAMには、パネルの展示、燃料電池の実演、手作りキット教室の開催など、これまでの活動で蓄積してきたイベント・ノウハウがあります。
もし、どこかで燃料電池のイベントをセットして下さるなら、積極的に出かけて協力したいと考えています。まずは私たちに声を掛けてみてください。info@pem-dream.com までお願いします。
☆8月の燃料電池市民講座と、8月14日付メルマガは、お休みします。
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○燃料電池市民講座 http://www.pem-dream.com/citizen.html
○EVENT INFORMATION http://www.pem-dream.com/event.html
○燃料電池マイ・レポート http://pem-dream.com/report.html
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■世界のニュース〈7月)
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☆海外ニュース(7月)
<燃料・改質器・貯蔵>
●ニュージーランドが石炭から水素を抽出
ニュージーランド政府は燃料電池への利用目的に、石炭から水素を抽出する技術に600万ニュージーランドドル(約290万米ドル)を投資する。この資金は、政府管理下の石炭会社のソリッド・エナジーの元調査機関だったCRLエナジーに贈られ、石炭から水素を抽出する方法の開発費用にあてられる。CRLの研究者らは研究所内の技術で、実験バージョンを3年以内に、試作バージョンを6年以内には完成したいとしている。
●HETIがNVプロジェクト用に水素システムを輸送
ハーベスト・エナジー・テクノロジー社(HETI)は、100kW級水素発生装置をエア・プロダクツとケミカルズ社に輸送した。このシステムは米国エネルギー省(DOE)水素実証プログラムの一環として、ネバダ州ラスベガスにエア・プロダクツが建設中の燃料ステーションの目玉となる。この新しいシステムは、天然ガスから水素を取り出す改質装置で、特許を取得済みである。このシステムは燃料電池自動車だけでなく、プラグパワー社の50kW級定置式固体高分子膜(PEM)型燃料電池と、その動力発生装置にも使われる。
<燃料電池コンポーネント>
●SMPがMEAで2つのNIST ATPを獲得
スーペリア・マイクロパウダーズ(SMP)は、国立スタンダード・アンド・テクノロジー機構(NIST)
と先進技術開発プログラムから、ダイレクトメタノール燃料電池(DMFC)と再生燃料ポリマー電解質皮膜(PEM)燃料電池向けの次世代型電極皮膜部品の大量生産技術の開発に対して賞をもらった。SMPは総額600万ドルに及ぶ奨励金を使って原料や製造工程を見なおし、MEA製造で鍵となる費用削減を目指す。
●サットコンがPCSをフュエルセル・エナジーに配送
サットコン・テクノロジーは、StarSine? パワー・コンディショニング・システム(PCS)のフュエルセル・エナジーへの配送を完了した。これはフュエルセル・エナジーのDirectFuelCellRメガワット級システムのプラントでの電力バランスを調整するためのものである。このPCSは、最先端のバッテリーや弾み車搭載の先進エネルギー保管機器を含む燃料選択型エネルギー発生装置を、連続型パワー供給システムと結合させるために設計されている。
<報告・市場調査>
●PWCがカナダでのFC産業報告書を発表
プライスウォーターハウスクーパーズ(PWC)は「カナダが、政府と産業界が協力した方針を打ち出さない限り、燃料電池(FC)産業におけるリーダー的地位を失うことになる」との最新の報告書を発表した。今回の報告書によると、カナダ政府はFC産業に今後20年間におよそ1億5000万ドルを投資する予定であるけれども、他の国が行っているような産業界の望むペースや投資額を維持できないとして、支援水準の低さが述べられている。
●USFCCフュエル・セル・メディア・ガイド
USフュエル・セル・カウンシル(USFCC)は、燃料電池に関係ある主要団体の詳細なリストが掲載されている「メディア・ガイド」の第2弾を完成した。(現在はまだ配布前である。)このガイドは、燃料電池開発者や製造業者、販売会社、研究組織や政府機関などが100以上も記載されている。リストにはプレス用と一般用の連絡先やHPアドレス、会社の燃料電池活動に関する簡単なコメントも載?ている。このメディア・ガイドは、メディア代表者らには無料で、それ以外の顧客には1部20ドルで販売される。
<提案要求>
●燃料電池プロジェクトを含むオハイオ・バイオマス・エネルギー・プログラムRFP
オハイオ・バイオマス・エネルギー・プログラムは、バイオ燃料を燃料源として利用する燃料電池を含むバイオエネルギーに関するプロジェクトに4万ドルを与える。1つのプロジェクトにつき最高で1万ドルまで利用できる。
●ウィスコンシン再生可能エネルギー基金の項目に燃料電池実証
ウィスコンシンのフォーカスオン再生可能エネルギープロジェクトは、再生可能エネルギーシステムとサービス計画の調査・開発のための事前提案を募集している。募集項目には、フォーカスオンエネルギーのウィスコンシンの予定地にて再生可能エネルギー資源から抽出した水素を利用した燃料電池アプリケーションの実証が含まれている。今回のプロジェクトは実証計画の他に条件として、再生可能水素の基本設備に関する提案が盛り込まれている必要がある。第1期募集の報奨金は総額20万ドルである。最高で5万ドルが贈られる。
<その他>
●アルテアがSOFCsの一連の実験を完了
ナノマテリアル技術で有名なアルテア・ナノテクノロジーズは、自社の固体酸化物型燃料電池(SOFC)技術の一連の実証テストを完了した。最初のSOFCテストでは電気発生テストを行い、さらに2回目のテストでは電圧と電流の両実験を行い、6インチの羽根車を使った電動モーターを回転させられる程の動力を供給することができた。
●アポロ・エナジー・システムズが製造プラントを購入
アポロ・エナジー・システムズは、破綻したジーテック・パワー社からドイツのコロンにあるアルカリ型燃料電池製造プラントを購入した。アポロ社は米ドルにして3億2000万ドルのアポロ・パワー・プラントの注文を既に取りつけており、その中にアルカリ型燃料電池も含まれる。今夏にも最初の輸出がアメリカの顧客向けに行われるが、アメリカ国内顧客向けにフロリダの新プラント建設後はドイツでの製品はヨーロッパの顧客向けに製造が続けられる予定だ。
●GVSUがミシガンにエネルギー・センターを展開
グランド・バレー州立大学(GVSU)は、ミシガン州ムスケゴンの調査・研究(R&D)施設での新エネルギー技術に焦点を当てた実験を行うにあたり正式な作業グループを結成した。この「エナジー・センター・オブ・エクセレンス」は、選択型エネルギ−の研究や培養ビジネス支援のエネルギーに関係のあるベンチャーや教育・訓練センターを含む調査機関である。ここは燃料電池技術・熱再生利用システム、マイクロタービン、光電池、ニッケル金属水素化合物バッテリー貯蔵システム調査などを集約した初の商業プロジェクト施設となる。
●カナダ政府がFC計画を支援
カナダ連邦政府とブリティッシュ・コロンビア州の地方政府は、ウェスタン・エコノミック・パートナーシップ・アグリーメントを通じて、燃料電池に関係のある実証の6計画に対し500万カナダドル(約330万米ドル)の投資を行うと発表した。これらの計画は、燃料電池駆動トラックや小型の水素発生ユニット、マルチ燃料ウェアハウス、水素燃料ステーションや1.2kW級燃料電池予備動力システムなどを含んでいる。
●メソシステムズがメソフュエル設立
メソシステムズ・テクノロジーは、メソフュエルと名づけた燃料電池関連の子会社を設立した。前サンディア国立研究所のマイクロシステム開発者のネッド・ゴッドシャル氏が新会社のCEOに就任する。
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