燃料電池ワールド (2001/05/17 18:00)

水素チャンネル Home

□燃料電池ワールド
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■■Vol.002 2001/5/16発行

                   ◆燃料電池NPO法人PEM−DREAM

                        ◇http://www.pem-dream.com/

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☆燃料電池シンポジウムのため、今号は17日(木)発行とさせていただきました☆
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■アップデート
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◇第8回燃料電池シンポジウムで最新の研究成果を報告

 燃料電池開発情報センター主催の第8回燃料電池シンポジウムが5月15日(火)〜16日(水) の2日間、池之端文化センター(東京上野不忍池畔)で開催されました。大学や企業の第一線で燃料電池開発を担当している専門家の方々が約600名参加し、61の研究報告と特別講演が行われました。

 このシンポジウムは、燃料電池関連の技術開発状況について相互の理解を深めるために、経済産業省、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や工業技術院、科学技術振興事業団などが進めている燃料電池研究開発の委託や助成を受けて行った成果の報告と、研究発表を公募した自主研究の報告などで構成されています。Hpにプログラムを掲載しましたので、どの大学や企業、団体がどのような研究開発を行っているかをご覧になると、今の日本の状況の一端を垣間見ることができるでしょう。
http://www.pem-dream.com/
燃料電池開発情報センター http://eclab.kz.tsukuba.ac.jp/fcdic/ja/
★関連情報?クイズでわかる! 燃料電池

 シンポジウムの詳しい報告は、近く発刊する会員情報誌に掲載します。

    
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■世界のニュース
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<輸送関連>
●トヨタが夏に燃料電池のテストカーを製作
トヨタ・モーター・コーポレーションは、この夏に、5人乗りのスポーツ・ユーティリティー・ビークル(SUV)、クルーガーVを元にした燃料電池ハイブリッド車を製作する予定である。この車は、基本的に出力90kWの燃料電池で走行する。

<定置型電源>
●バラード社が250kW定置型燃料電池を出荷

 バラード・ジェネレーション・システムズ社は、日本の苫小牧にある西町汚水処理場で使用される、五世代目の250kW定置型燃料電池発電装置を出荷した。これは、PEM形燃料電池の燃料に嫌気性バクテリアが発生する廃棄ガスを利用する、最初のシステムである。

●IFCがラテンアメリカに最初の燃料電池を引き渡し

 インターナショナル・フューエル・セルズ社(IFC)は、3基のPC25燃料電池システムをアルゼンチンに本社を置くIFCの電源装置販売供給業者シエコ社に売却した。この装置はブラジルに設置されコンパニア・パラナエンセ・デ・エネルギア社が運転にあたり、270万人の消費者に電力を供給する。

●コスモ石油がブタン燃料の家庭用装置を開発

 コスモ石油は、東芝と共同で、ブタン燃料の家庭用燃料電池発電装置を開発した。この燃料電池は1キロワットまでの発電能力を備え、日本で最初のブタン燃料の燃料電池である。
(訳注:定置型以外では、既に松下電工がブタンのカセットボンベを利用したポータブル型燃料電池発電装置を発表している。)

<ポータブル電源>
●パワー・テック社が燃料電池ビデオカメラを公開

 パワー・テック・インターナショナル・コーポレーションは最初の実用燃料電池発電装置−プロ用ビデオカメラのバッテリーに代わるカメラ電源装置(CPS)を公開した。バッテリーと較べて、CPSは3倍寿命が長く、水素化合物カートリッジへの補給は、通常のビデオカメラ用バッテリーの充電時間の四分の一である。

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■イベント
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●第8回ダイムラー・クライスラーシンポジウム

 ダイムラー・クライスラー日本ホールディング社は、第8回シンポジウムの概要を発表しました。今回は、今年2月から横浜で行っているNECAR5の公道走行試験の報告も予定されています。
◇日時:5月22日(火)13:00〜17:00
◇場所:東京プリンスホテル 鳳凰の間
◇プログラム
 ★プレゼンテーション1

  「ダイムラー・クライスラーが描く燃料電池車普及のシナリオ」

   フェルディナンド・パニク氏(ダイムラー・クライスラー社シニアバイスプレジデント燃料電池プロジェクト総括)
 ★プレゼンテーション2

  「カリフォルニア燃料電池車公道実証実験の動向とカリフォルニア州におけるゼロエミッションコミュニティの展望」

   アラン C.ロイド氏(カリフォルニア大気資源局チェアマン)
 ★プレゼンテーション3
  「アイスランドにおける水素エネルギー社会への挑戦」

   ヨウン・ビョルン・スクーラソン氏(アイスランドディックニューエナジー社専務取締役・ECTOSプロジェクト代表)
 ★プレゼンテーション4
  「燃料電池時代のあるべきエネルギービジョンとは?」

   柏木孝夫氏(東京農工大学大学院教授・総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会長)
 ★パネルディスカッション
  「燃料電池がもたらすエネルギーシフト」
   フェルディナンド・パニク氏
   アラン C.ロイド氏
   ヨウン・ビョルン・スクーラソン氏
   柏木孝夫氏
   清水和夫氏(モデレーター)
◇問い合わせ:第8回ダイムラー・クライスラーシンポジウム事務局TEL:03-3535-9992 FAX:03-3535-9996

●BMWの水素自動車に乗ってみよう

 BMWは、以下の要領で「BMW クリーンエネルギー・ワ ールドツアー」東京イベントを開催します。主役の車は、昨年5月にドイツ公道ナンバ ーを取得して10万キロを超える公道走行を続けている水素内燃機関自動車BMW 750hL。水素供給ステーションが、ガソリンスタンドと同程度に整備 されるまでの初期インフラの状況を考慮して、ガソリンと水素のバイフュー エル仕様となっています。

 水素は、大気汚染と地球温暖化ガスの両方を一挙に解決する代替エネルギーの本命と して、広く認知されつつあり、BMWでは、ゼロエミッションを可能とする水素自動車が夢物語ではな く、すでに現実の車であることをアピールしたいとしています。
【東京イベントスケジュール】
◎5月31日(木) 10:00−15:00
 茨城県つくば市のテストコースにおいて同乗試乗
※BMW水素自動車の同乗試乗について、一般の方々を対象に抽選で20名様をご招待いたします。ご希望の方は、5月15日(火)必着にて、氏名、職業、住所、電 話番号をご明記の上、BMW クリーンエネルギー・ワールドツアー事務局までFAXにてお申し込みください(FAX:03−5562−3666)。
◎6月1日(金)2日(土) 10:00−18:00

 新宿パークタワー・ギャラリー(新宿区西新宿3-7-1)で、水素自動車及び水素エネルギーに関する展示
◎6月25日(月)〜7月8日(日)
 ソニースクエア(中央区銀座5-3-1)で、水素自動車の展示
◇問い合わせ BMWインフォメーション TEL:0120−170800(フリーダイヤル)

●第8回燃料電池シンポジウム

 燃料電池開発情報センターが毎年主催しているシンポジウムです。大学や企業の第一線で燃料電池開発を担当している専門家の方々が講演を行います。
◇会 期: 5月15日(火)〜5月16日(水)
◇会 場: 池之端文化センター(東京上野不忍池畔)
◇講演内容: 燃料電池分野の研究・調査・試験結果・新しい企画・製品紹介等
※プログラム概要、参加費などは、http://eclab.kz.tsukuba.ac.jp/fcdic/ja/
◇参加申込: 満員になり次第締め切る場合があります。

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■クイズでわかる!燃料電池
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毎週ひとつのクイズを出します。答は、YESかNOのふたつにひとつ。どちらかを決めて、解答ページにアクセスしてください。
http://www.pem-dream.com/

【問題】
 05.燃料電池の種類で、PEFCとPEMFCは別物?
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■お知らせ
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●メルマガ創刊記念読者サービス

 『燃料電池ワールド』の創刊を記念して、読者の皆さまに燃料電池に関する下記の本を2冊ずつ、計6冊贈呈します。ご希望の方は、希望する本の題名と送り先を書いて、メールでご応募ください。応募者が多い場合は抽選となります。締切は、5月31日(木)です。当選者は6月6日付メルマガで発表します。

・自動車業界の燃料電池開発と見通しを書いた本
『さようならエンジン燃料電池こんにちは−21世紀自動車革命』
山本 寛 著  東洋経済新報社 1999年4月発行

・科学者が解説する温暖化と環境創造を書いた本
『人類は80年で滅亡する−CO2地獄からの脱出』
西澤潤一・うえのいさお 共著  東洋経済新報社 2000年2月発行(うえのいさお氏の漢字表記はメールでは不可能なのでひらがなにしました)

・日本中心に燃料電池開発の現状報告を書いた本
『燃料電池革命』 
駒橋 徐 著  日刊工業新聞社 2000年7月発行

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■燃料電池ワールド
 □毎週水曜日発行
 □編集・発行:燃料電池NPO法人PEM−DREAM 
 □登録・解除: http://www.pem-dream.com/
 □連絡先: webmaster@pem-dream.com
 □マガジンID:0000065319(まぐまぐ)


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