稲見 昌彦「スーパーヒューマン誕生! 人間はSFを超える」

     

評価・状態: 得られるものがあった本★★☆

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購入: 2016/ 3/30 (Kindle 版)
読了: 2016/ 4 [2+]

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人類補完計画の解釈、R-V(Reality-Virtuality)連続体基盤

記事ページ 発行: 2016年05月21日

稲見 昌彦 : スーパーヒューマン誕生! 人間はSFを超える (NHK出版新書, 2016 〈底本はNHK出版新書(2016)〉) 位置No. 2333/2390.

 物理世界とバーチャル世界が境目なく結ばれた「R−V(Reality-Virtuality)連続体基盤」が形成され、その基盤の上に都市─地方、個─社会がシームレスに繋がれた社会が構築されていく。このバーチャル社会基盤の上で、時間や距離等の物理的制約、運動や認知能力等の身体的制約から解放されて、誰もが自由に社会参加、生産活動、ひいては経済的自立が行えるようになる。これには、ロボットを介したバーチャル労働や技術伝承等も含まれる。(中略)二〇四〇年頃には誰もがそれぞれの個性や長所を活かしてお互いに繋がりあい、わかりあいながら生き生きと生産的・創造的活動を実施していける「ロングテール型超参与社会」が実現していく。(「バーチャルリアリティ技術・夢ロードマップ」『日本バーチャルリアリティ学会誌』第一八巻四号、二〇一三年一二月)

 はたから見ると「R−V連続体基盤」などは、どう見ても『新世紀エヴァンゲリオン』の「人類補完計画」のように見えるが、ここで宣言されている内容には、本書で書いてきたビジョンのほとんどが含まれている。その意味では、人間拡張工学とバーチャル・リアリティ技術は表裏一体の関係にあることがわかるだろう。


引用部分について、中略部分なども、日本学術会議: 報告「理学・工学分野における科学・夢ロードマップ2014(夢ロードマップ2014)」(2014/ 9/19)には載っています:

カ. バーチャルリアリティ技術:バーチャルリアリティが拓く生きがいのある社会

...

 これらの技術展開を背景として、物理世界とバーチャル世界が境目なく結ばれた「R-V(Reality-Virtuality)連続体基盤」が形成され、その基盤の上に都市−地方、個−社会がシームレスに繋がれた社会が構築されていく。このバーチャル社会基盤の上で、時間や距離等の物理的制約、運動や認知能力等の身体的制約から解放されて、誰もが自由に社会参加、生産活動、ひいては経済的自立が行えるようになる。これには、ロボットを介したバーチャル労働や技術伝承等も含まれる。同時に、個人データや著作物、身体技能、知識体験等が自由に流通・共有・伝承される情報社会基盤が成立する。

 これらを基盤として、身体の枠を超えて感覚情報や思考、認識を直接やりとりする超感覚・超認識技術と連携しつつ、2040 年頃には誰もがそれぞれの個性や長所を活かしてお互いに繋がりあい、わかりあいながら生き生きと生産的・創造的活動を実施していける「ロングテール型超参与社会」が実現していく。



関連:
「人類補完計画」への現回答
http://takagi1.net/eye/archives/399

 

俗の良いもの

記事ページ

[正]が(正しい言葉と正しい知識が)、世界の混沌とした知識を整理し、体系付けし、それらを総活用できるようになり、次の世界を造るのだと考えていた。

しかし、[俗]が、世界を生かし、その残滓が正なのだ。

ああ、ミネルヴァのフクロウは、夕暮れに飛び立つのだ。

[正]は、それに従うものではない。[正]は生み出され、後につづく者に残すものなのだ。先端の領域に身をおけば、特にそうである。

真・善・美 という重要な3概念がある。

[正]と[俗]という指標で見ると、

  [正] 真・善・美・〈俗の良いもの〉 [俗]

という並びになる。

〈俗の良いもの〉がもつ特徴のひとつは、歩み寄りの概念である。

たとえば、コミュニケーションである。

稲見 昌彦 : スーパーヒューマン誕生! 人間はSFを超える (NHK出版新書, 2016 〈底本はNHK出版新書(2016)〉) 位置No. 1071/2390.

コミュニケーションも言語や身体動作を介して、双方の知識をシンクするための行動と捉えることができる。

[正]から[俗]に向かう流れは、評論家の流れである。

反対に、[俗]から[正]に向かう流れは、当事者・担当者の流れである。

[俗]には、〈俗の良いもの〉と〈俗の悪いもの〉があるので、それに向き合うには知的な緊張感を持ち続けなければならない。


 

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