2011年10月31日
後につづく者たちが我々よりも苦しまない世の中のために、判断・行動する。
我々は犠牲の世代にならず、現在を確保し、未来を準備する。
そのような世の中を継続的に実現することは、進歩し続けることを意味する。
進歩には、行動が必要である。
進歩を志向した行動に加えて、環境に適合し動的安定をもたらす彷徨う(さまよう)行動も重要である。
彷徨いによって認識が広がり、進歩行動につながる。あるいは、彷徨い自身が進歩行動になる。
進歩の方向を鉛直上方に、彷徨う領域を平面に捉えれば(進歩という座標軸をもつ、行動の空間において)、後者は腰まで泥に浸かった 傾きを感じられない坂道を進んでいるようなものだ。
「PDCAサイクルを回すことによる、スパイラルアップ (Spiral-Up)」という表現があるが、これはワンダリングアップ (Wandering-Up)と呼べる。大抵のスパイラルアップですら、全知全能の視座・高所から見たらワンダリングアップの一部であろう。
もちろん、ただ彷徨うだけではいけない。進歩行動の前提は、認識の拡大である。我々の進歩は、無知に押さえ込まれている。(知識の空間において)知識を平面的に、そして、上方・下方に獲得することと、各知識を整理・ネットワーク化・体系化することが、認識の拡大を生む。
規範およびその展開を果たす(具現させる)ための、「ほかならぬ私自身の作品」である私に適した行動を記す。
規範およびその展開を果たすために、私は、私に可能な以下の 3つの行動をとる。即ち、以下の 3つの行動は、私ができ、したく、すべき行動である。なお、これら3つの行動を、以降、「3主軸」と呼称する。
科学技術管理者を目指す。総合的な知識人として、叡智を結び、集約し、難所を突破する。
大国高民論とは、知的側面を強化した国民多数をもって大国を形成しようとする思想である。これを推進し、社会が、より適切な解答を導き出す仕組みを構築する。
ご参考: 大国高民論 2011年版
産業を興隆させる。それを裏打ちにして、文化的社会を着実に発展させる。
ご参考: 経済と文化に関する小節
● 義務の遂行において
(上位) 産業興隆 のために、
(下位) 大国高民・叡智結拓 する。
● 権利の消費において
(上位) 叡智結拓・大国高民 のために、
(下位) 産業興隆 する。
そして、「自分の義務と権利を秤にかけて、権利に先に錘を乗せなくば、社会の規則に従いしも、自身を失うことなし」。
3主軸を以下の2次元マトリクスに整理する。
a.質の能力 | b.量の能力 | c.倍化の能力 | |
知の力 | 経済力 | 影響力 | |
A. 国の視点 | 大国高民に関わる | 産業興隆に関わる | 産業興隆に関わる |
B. 個人の視点 | 叡智結拓に関わる | 叡智結拓に関わる |
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