http://atom11.phys.ocha.ac.jp/water/water_cluster.html
I 先生が「水のクラスター」という言葉を使われたので、科学的な用語として認め られているのかな、と思ったが、そうではないようだ。 > なお、真下[:故・真下悟教授(東海大学理学部)]が論文中で主張した >「液体中に水分子が平均して6個以上まとまって存在できないと、液体全体としては >水の性質をもたなくなる」ということは、この通りの意味であって、液体の水は >5ないし6個の水分子の小集団が集まってできている、ということを意味しない。 >... 水の小集合体モデルは、後に述べるように、水の研究の早い時期に提案され、 >水の誘電率の大きさを説明しないという理由で捨てられたモデルである。 > 間違いであることの説明は、「水の構造と物性」カウズマン/アイゼンバーグ著、 >(関、松尾訳)、みすず書房 (1975) のp.260にある。(この本の原著は、 > THE STRUCTURE AND PROPERTIES OF WATER, D.Eisenberg and W. Kauzmann, > Clarendon Press, London, 1969である) > 訳本での説明は以下の通り。 > 水を水分子の小さな集合体の平衡混合物と考える一連のモデルがかつては >広く受入れられたが、現在では歴史的な意味しかもたない。... > 最近のデータは、小集合体モデルが正しくないことを確証している。 >分光学的データ(第4.7(b)節)は水がはっきりと区別される小数の分子種から >成るのではないことを示す。また、誘電緩和時間の分布が小さい(第4.6(a)節) >ことから、種々の集合体が水の中に存在するとしても、それは10-11s以上に >わたって持続するものでないことがわかる。水分子の間に強い角度の相関がある >ことは、大きい誘電定数の値から明らかであるが、これは小集合体モデルによって >説明されない。 「モデル」についての記述もある: >論文に書かれる実験事実と、それを説明するモデルは別々に理解し、モデルについては >他の説明がありうるかもしれないという前提で取り扱う。我々は普段からそうしている。 >しかし、浄水器関係のウェブページを見ると、本来作業仮説であったものが、あたかも >事実のように書かれている。 関連: モデル @ モデルとパラメタリゼーション http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/ezh/ac_0409280.html#1 −移転→ http://takagi1.net/ezhtml/ezh/ac_0409280.html#1 −移転→ https://takagi1.net/ezhtml/ezh/ac_0409280.html#1