上遠野 浩平「ブギーポップは笑わない」

     

評価・状態: 得られるものがあった本★★☆


購入: 2008/ 4/26
読了: 2008/ 5/ 3

30代で始めるラノベ生活! まずはコレを読め!
  30代で始めるラノベ生活! まずはコレを読め! 2/3
  >ブギーポップ以降でライトノベル世界がガラリと変わった

関連:
ブギーポップは笑わない
http://www.h5.dion.ne.jp/~wing-x/ezhtml/ezh/boogie_0610070.html

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全 6 件

ブギーポップは笑わない

記事ページ

 

伝わる文章の効用

記事ページ 発行: 2008年08月24日

伝わる文章は、

1. 辺境を開拓する者に後方連絡線を与え、

2. 普通において生まれる者に前方連絡線を与え、

3. 人類に進歩の道を開く。

1. 辺境を開拓する者に後方連絡線を与える


辺境を開拓者は孤独である。そして、時に、孤独が判断を誤らせる場合がある。それを防ぐ手立てを自ら高じる必要がある。

戸部 良一, 寺本 義也, 鎌田 伸一, 杉之尾 孝生, 村井 友秀, 野中 郁次郎 : 失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫, 1991) p.210.

> では一体なぜ栗田長官はこの最終的な反転を決意したのであろうか。それは次のような判断によるものであった。

(1) 基地航空隊の協力が得られず、また通信不達のため小沢艦隊の牽制効果も明らかでなく、自分たちだけが孤立して戦っている。


2. 普通において生まれる者に前方連絡線を与える


「学習の高速道路」論に関連する。

なお、「普通」という言葉は、辺境に対する語として用いた。中央と書くと辺境よりも勝っている感がある。平凡と書くとポテンシャルがなさそうな気がするから。普通には、その後に変容して普通でなくなるという期待が感じられる。

上遠野 浩平 : ブギーポップは笑わない (電撃文庫, 2008) p.112

>普通というのは、そのまま放っておいたらずーっとそのままだということだ。だからそれが嫌なら、どこかで普通でなくならなければならない。


3. 人類に進歩の道を開く


人間が一生かけても、その分野の先端にたどり着けないならば、その分野をそれ以上に発展させることはできない。低いコストで伝わるようにすれば、若い頭脳によって活力をもって学問を発展させることができる。

 

使命感 --- 2.2 グランドデザインの欠如

記事ページ

 

「意識高い系」を、私は支持する

記事ページ 発行: 2016年04月02日

「意識高い系」で失ったもの ボランティア・政治参加、阻む無力感 - withnews を受けて。

カタカナ語を乱用するような(修辞だけの)、という意味ではない「意識高い系」を、私は支持する:

理由:

低成長の時代は、2つの事柄を示唆する。

1つ目は、毎年の成長の積み重ねが、大きな成長を生むということだ。

よって、普通であってはならない:

上遠野 浩平 : ブギーポップは笑わない (電撃文庫, 2008) p.112

普通というのは、そのまま放っておいたらずーっとそのままだということだ。だからそれが嫌なら、どこかで普通でなくならなければならない。

2つ目は、成長率0%を単純化して言い換えれば、競争率2であり、2人のうち、1人は成長組に入り、もう1人は衰退組に入る、ということだ。

「意識高い系」によって、自らの能力は高まる。すなわち、「意識高い系」は、成長組に入り、生存するための、ひとつの方法なのだ。

補足1:

ただし、いくつか注意しておくべきことを挙げる:

● 評価は総合的にされる。「意識高い系」が全てではない。

●「意識高い系」の人が、他者の意見に対して不寛容ならば、その人は排除されるであろう。不寛容は、知性的でなく、良くない。

他者、及び他者の意見を、罵倒してはいけない:
関連: ネットで他者と交わる、対応する際の推奨指針

● 「意識高い系」の人は、現実に抗い、声をあげるのは良いが、現実はベストではないが、ある前提において合理的であることを意識すべきである:

立川談志が弟子に教えた、醜い嫉妬の解消法。 : ある編集者の気になるノート
(立川 談春=著「赤めだか」からの引用。立川 談志の言葉:)

よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う

そして、前提を覆すという革命は、人を殺す:

フランス革命ほど血生臭い話はないと思うが : パチンコ屋の倒産を応援するブログ

日本の教科書ではフランス革命をものすごく良い事のように書き続けてきて、都合の悪い事は書いて居ません。

市民の暴力革命によって王族を抹殺したという点で日本のサヨクが夢見る革命思想の見本のようにしたいのでしょう。

そのために都合の悪い部分はちっとも教科書に書きませんし書かせないのでしょう。

また、フランス革命によって革命政権が樹立されると革命政権は徴兵制を敷きました。30万人募兵令なんて言っていましたが強制的に各地で割り当てられた志願兵を出さなければならない内容でした。

この革命政権の横暴にヴァンデ地方の農民達が蜂起するとフランス革命政権はこれを鎮圧。この反乱だけで30〜40万人の死者が出たと言われています。

ジャコバン派は反対派を次々にギロチンにかけていきました。そして革命政権は内ゲバを繰り返してジロンド派を粛正、フイヤン派粛正、ダントン派粛正、エベール派粛正と、少しでも対立があれば片っ端から殺していきました。これで残された人達が危機感を抱かないはずがなく、クーデターでロベスピエールらジャコバン派がギロチンで処刑されました。

日本の教科書なんかでは非常に肯定的に書かれているフランス革命は虐殺の歴史であり、フランスが自ら王室という権威を殺して潰してしまった事で王室を頂く他の欧州諸国からは下に見られてたりするわけです。

また、国の形としての軸をぶっ壊した事は現代にも尾を引いていてその後も体制がころころと変わり、いまのフランスは1958年から始まる第五共和政です。

見方を変えれば激しく歴史の浅い国だと言ってよいでしょう。

志ある者が知っておくべきこと――高度の平凡性

補足2:

社会は、「意識高い系」の人々を、孤立させてはならない。孤独は、時に、判断を誤らせる:

戸部 良一, 寺本 義也, 鎌田 伸一, 杉之尾 孝生, 村井 友秀, 野中 郁次郎 : 失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫, 1991) p.210.

 では一体なぜ栗田長官はこの最終的な反転を決意したのであろうか。それは次のような判断によるものであった。

(1) 基地航空隊の協力が得られず、また通信不達のため小沢艦隊の牽制効果も明らかでなく、自分たちだけが孤立して戦っている。



 

被支配欲

記事ページ 発行: 2009年01月26日

人は被支配欲を持っている。

「コードギアス 反逆のルルーシュ R2」TURN 20

シュナイゼル宰相

>人の本質とはね。何かに支配されたいと思うことなんだよ。民族、宗教、伝統、権威……
ブリタニア皇帝はそれらを演じねばならない。

支配を欲するが、何に支配されたいかは選択したい。

ドストエフスキー=著, 亀山 郁夫=訳「カラマーゾフの兄弟 2」(光文社古典新訳文庫, 2006) p.271.

> 自由の身になった人間にとって、ひざまずくべき相手を少しでも早く探し出そうとすることぐらい、たえまない心労はない。しかし人間というものは、ひざまずくべき相手をつねに求めている。それも申し分のない、すべての人間がいっせいに膝を折ることができる、そんな文句なしの相手だ。



関連:
上遠野 浩平 : ブギーポップは笑わない (電撃文庫, 2008) p.154.
http://star1ban.blog18.fc2.com/blog-entry-1833.html

> 彼は、自分を圧倒するほどのものに殺されたかったのである。

 

ブギーポップと散逸構造

記事ページ

 

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