岡倉 覚三「茶の本」

評価・状態: 得られるものが秀逸・多量な本★★★

松岡正剛の千夜千冊『茶の本』

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帰納・止揚思考の重要な過程: 他を触れよ

岡倉覚三 : 茶の本 (岩波文庫, 1961) p.48.

真理は反対なものを会得することによってのみ達せられる。

そして、そういう時にこそ『ものごとは、そもそもシンプルである』という考えが役にたつんだ。どんどん掘り下げていくと、原因は収束していく。収束とは根本的な原因には一つの結果だけではなく、複数の結果が伴うということを意味する。つまり、『ものごとは、そもそもシンプルである』を信じることができれば、どんな原因にも、それに伴って、少なくとも二つ異なる結果が生じていると思って間違いない

日本茶

乙女のような雲

岡倉覚三 : 茶の本 (岩波文庫, 1961) p.64.

>空にはつんとした乙女のような冴えた美しい雲が飛んだ。

好き家

岡倉覚三 : 茶の本 (岩波文庫, 1961) p.57

>「好き家」という名はある個人の芸術的要求にかなうように作られた建物という意味を含んでいる。茶室は茶人のために作ったものであって茶人は茶室のためのものではない。

この世は舞台

岡倉覚三 : 茶の本 (岩波文庫, 1961) p.45.

われわれはおのれの役を立派に勤めるためには、その芝居全体を知っていなけれぱならぬ。個人を考えるために全体を考えることを忘れてはならない。

　シェイクスピア曰く、「なべてこの世は晴れ舞台、人もみな役者に過ぎぬ」。

「観客になるな、主役になれ。自分に花をもたせるのだ」

参考文献の軽視とは