燃料電池ワールド Vol.2149 (2016/07/11 08:58)

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□燃料電池ワールド Vol.2149
■2016年07月11日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

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■世界のヘッドライン(05月26日)
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2016/05/26 自動化された鉄道メンテナンス・システム/プラグ・パワー社、北アメリカの列車制御技術バックアップ電源用の燃料電池「ゲンシュア」〈PT〉

〔訳注〕プラグ・パワー社(Plug Power Inc.)は、信頼性の高い北アメリカの列車制御技術(positive train control:PTC)バックアップ電源用燃料電池を新製品のブランド名「ゲンシュア(GenSure、旧リライオン社)として売り出している。自動化された鉄道整備システム(Automated Railroad Maintenance Systems:ARMS)サービスは、プラグ・パワー社が提供する製品の鉄道の販売代理店およびインテグレータとして機能し、業界への燃料電池の導入に役立っていると鉄道整備システム関係者は語っている。CSX鉄道は、鉄道アプリケーション用燃料電池の2009年初期からの採用者で、現在では、150カ所の列車制御技術無線基地局に水素燃料電池システムをバックアップ用電源として持ち、たくさんの信号機ユニットも配置している。BNSF鉄道の自動列車制御技術用地の一つでは、太陽光発電や風力発電の電力とともに、燃料電池「ゲンシュア」を含むハイブリッド電源を使っている。

2016/05/26 エストニアで初めての水素燃料電池供給ステーション〈PT〉

〔訳注〕タルトゥ大学化学研究所(UT Institute of Chemistry)と工学設計・相談企業NTベーネ社(NT Bene)は、将来の燃料である水素生産を開発するために協力を始めた。2018年の終わりまでに、エストニア(Estonia)で最初の水素燃料供給・生産ステーションはパルヌ(P〓rnu)に設立される。

2016/05/26 ポーランドの会社は同国で初めての水素自動車を発表〈PT〉

〔訳注〕ポーランドの会社は、最近のポーランド南部のクラクフ(Krak〓w)で行われた自動車ショー(Moto Show)で初めての水素駆動自動車を発表した。ディーゼルやガソリンまたは電力で駆動する代わりに、クラクフを根拠地とするRIOTテクノロジーズ社(RIOT Technologies)の「プレミア(Premier)」自動車は、燃料に水素を使用する。この車は四輪駆動で、270馬力を誇っている。

2016/05/26 世界初の完全パッケージ型スマート水素ステーション(SHS)〈PT〉

〔訳注〕ホンダ(Honda)は、自動車関連の環境問題を解決するために環境技術の開発を続けてきた。一つは燃料電池自動車であり、今ひとつはその燃料である水素を「生成(generate)」する技術の研究開発である。2002年以来、ホンダはアメリカ、ロサンゼルス(Los Angeles)で水素ステーションによる水素発生用の概念実証試験を行ってきた。2010年にはホンダ独自のコンパクトな水素ステーションのプロトタイプの実証を開始し、2012年に埼玉県の役所でこの水素ステーションの概念実証実験を始めた。そして2014年、世界初の完全パッケージ型スマート水素ステーションのプロトタイプを開発し、2015年に市販のスマート水素ステーション(SHS)の設置と運用が始められた。このホンダの独自開発の高圧電解システムは「パワークリエーター(Power Creator)」という名前がつけられている。SHSは、大規模な商用水素ステーションでない場所でも使用されることができる。

2016/05/26 フュエルセル・エナジー社、アジア市場でのアップデートを発表〈PT〉

〔訳注〕ダンベリー(DANBURY、コネチカット州)発:フュエルセル・エナジー社(FuelCell Energy, Inc.)は本日、アジア市場に関する市場(market)と製造(manufacturing)のアップデートを発表した。それは、生産される電力が韓国電力取引所に売却される予定のソウル(Seoul)の20メガワット級燃料電池公園(20 megawatt fuel cell park)の建設開始を含め、400MWを超えた韓国のパートナー、ポスコ・エナジー社(POSCO Energy)のプロジェクト・パイプラインなどである。

2016/05/26 ホンダ、G7用に「クラリティ・フュエル・セル」と自動運転車「オートメイテッド・ドライブ」を提供〈PT〉

〔訳注〕東京(TOKYO、日本)発:本田技研工業株式会社(Honda Motor Co., Ltd.)は、5月26、27の両日、日本の伊勢志摩で開催されるG7サミット(Group of Seven (G7) Summit)に、ホンダの燃料電池自動車「クラリティ・フュエル・セル(CLARITY FUEL CELL)」と自動運転車「オートメイテッド・ドライブ(AUTOMATED DRIVE)」を提供している。

2016/05/26 2650台のマイクロCHP燃料電池ユニットを展開する燃料電池水素共同実施機構〈PT〉

〔訳注〕燃料電池水素共同実施機構(Fuel Cells and Hydrogen Joint Undertaking:FCH JU)は、プロジェクト・ぺース(project PACE)に資金を調達するために約3400万ユーロの新しい助成金協定(Grant Agreement)を締結した。「ペース」は、ヨーロッパの住宅(マイクロCHP、?-CHP)部門を次のマス・マーケットの商業化に前進させるための主要な構想である。このプロジェクトは長期間、実際の消費者とモニターに総計2650台の新しい燃料電池マイクロCHPユニットを生産展開する。このことは、燃料電池マイクロCHPメーカーに新しい技術を使って生産を拡大することを可能にする。2018年までに、ボッシュ社(Bosch)、ソリッドパワー社(SOLIDpower)、ヴァイヨン社(Vaillant)、フィスマン社(Viessmann)の4つの主要な欧州メーカーは、各社500台以上が「ペース」で設置されて、年間1000台以上の生産能力が設置される。これらの生産ラインは、マス・マーケットの拡大と、提携する経済スケールから来る30%以上の単位コストの削減を可能にして、10年以上のスタック寿命を向上させる製造技術が試験される。このプロジェクトは、2016年6月1日から始まり、2021年2月28日まで57カ月間行われる。事業費は、9030万7094ユーロである。コーディネーターは、欧州のコージェネ普及促進団体コージェン・ヨーロッパ(COGEN Europe:European Association for the Promotion of Cogeneration)である。

■2016年07月08〜10日のWEB LINK NEWS
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2016/07/08 エコキュートなど低周波音の健康被害で国を提訴「規制を怠った責任がある」(弁護士ドットコム)

 ヒートポンプ給湯機「エコキュート」や家庭用燃料電池「エネファーム」などが発する「低周波音」によって健康被害を受けたとして、全国の男女6人が7月8日、国に計約1500万円の賠償を求めて、東京地裁に提訴した。原告の中には、企業や設置業者、近隣住民などを相手に民事訴訟を起こしている人もいるが、国にも健康被害を防止する義務があったのにもかかわらず、規制を怠った責任があるなどと主張している。
 ●環境省が定める「参照値」が争点

 原告側が求めているのは、環境省が公表している「参照値」についての検討だ。低周波音が「騒音」になるかどうかは、周波数ごとの音の大きさ(デシベル)で判断される。井坂弁護士によると、国際標準化機構(ISO)が低周波音を聞き取れるようになる音の大きさ(最小感覚閾値)の目安を設定しており、欧州諸国の多くは、それよりも低いデシベルを基準にしているという。

 一方、日本には基準値がなく、環境省が目安として示す「参照値」は「一般被験者の90%の人が寝室で許容できるレベル」(環境省HP)で、ISOの感覚閾値よりも数値的に緩い。例えば、50ヘルツの低周波音の場合、参照値はISOの値より8デシベル、オランダより13デシベルも高いという。また、環境省は「目安」と強調するものの、現実には参照値が企業の製品開発や自治体の低周波音対策における「基準」として機能している部分があるようだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160708-00004875-bengocom-soci

2016/07/08 ブラザー、非常電源向け燃料電池(時事通信)

 ブラザー工業は8日、非常用電源向けの燃料電池システムを開発したと発表した。リチウムイオン電池を使用する場合に比べ、非常用電源を大幅に小型化できるほか、燃料ケースを交換すれば72時間以上連続で運転できる。2017年度前半から、主にオフィスや官公庁向けに本格的に販売する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160708-00000029-jijc-biz

2016/07/08 ドローンの次は「飛行船」「気球」がくる理由(ビジネス+IT)高いヘリウム価格に見合うだけの価値を提供できるか

 飛行船の歴史上、最大の事件は1937年にアメリカで起きたドイツの巨大飛行船「ヒンデンブルク」の爆発炎上事故だった。20世紀初頭からの飛行船の時代にピリオドを打ったその衝撃映像は今も「世界の大惨事スペシャル」で繰り返しテレビで放送される。事故原因はいまだに不明だが機体に充填した水素に引火したためという説が有力。しかし、現在では水素ではなく不燃性のヘリウムが充填されているので、飛行船が爆発炎上する心配はなくなった。

 水素自動車(HV)の燃料でもある水素は天然ガスから大量に精製できるが、ヘリウムは「希ガス」で、文字通り地球上の大気にまれにしか存在しない。天然ガス採掘の副産物で、水素のように工業的に生産できない。世界の商業用ヘリウムの約53%をアメリカが生産し、それもカンザス、オクラホマ、テキサスの3州に偏っている。

 屋内イベント用のレンタル飛行船の場合、1回あたりのヘリウムガス代は2m級で1万5,000円、6m級で4万5,000円ほどかかる。一方、電動式回転翼型ドローンを充電するための電気代は1回高々数千円程度で、電気自動車並み。比較すると割高感は否めない。安い水素をこっそり充填する「危険分子」は論外としても、ランニングコストの差を埋められるだけのメリットや価値をどれだけアピールし、提供できるかが、急成長するドローンのマーケットで飛行船が一緒にテイクオフするための条件になりそうだ。経済ジャーナリスト 寺尾 淳
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160708-00010001-biz_plus-sci

2016/07/08 韓経:世界初めて水素自動車量産の韓国技術、遅い支援で競争力喪失の危機(中央日報日本語版)

 韓国自動車産業学会は7日、ソウル駅三洞(ヨクサムドン)ベレサンスホテルで「自動車産業の危機脱出のための新発展戦略」をテーマにした韓日中国際学術大会を開催した。ここで専門家らは「世界で初めて水素燃料電池車量産に成功した韓国は、水素ステーションなどインフラの構築が遅れ、エコカーの競争力を失っている」と指摘した。

 産業研究院のキム・ドフン研究委員は「韓国は世界で初めて水素自動車を量産するほどエコカーなど未来の自動車市場でリードしていたが、政府の遅い支援政策のためインフラ構築など環境づくりには失敗した」とし「電気自動車の利用環境は中国深セン市が、水素自動車はフランスなど欧州の国が最もよい」と分析した。

 日本製造業の競争力の根幹である「ものづくり」という言葉を初めて紹介した藤本隆宏東京大経済学科教授は「エコカーは部品や車体などを外部から調達する傾向がガソリン車より大きい」とし「韓国が生産したバッテリーを搭載して中国で製造した電気自動車を日本の企業が販売することが増えるだろう」と説明した。続いて「今後20年間、エコカー市場は支配的なモデルはなく、ハイブリッド車、電気自動車、水素燃料電池車が激しく競争する市場になりそうだ」と予想した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160708-00000040-cnippou-kr

2016/07/08 韓国政府、電気自動車を輸出主力品目に…育成案を発表(2)(中央日報日本語版)
??電気自動車の他に水素自動車も支援するとのことだが。
「水素自動車はバスやタクシーなど運行距離が長い公共交通手段を中心に普及させていく。年内に蔚山市(ウルサンシ)に水素タクシー20台を試験運用する予定だ。2017年には都心走行用水素電気バスを、2018年には6000万ウォン台の水素乗用車を発売する予定だ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160708-00000044-cnippou-kr

2016/07/09 トヨタ「エスティマ」全面改良を急がない理由(東洋経済オンライン)
■ 今後のエスティマは

 では今後エスティマはどうなるのか。トヨタは4月にカンパニー制を導入し、ミニバンやSUV、商用車はCVカンパニーが担当することになった。試乗会場にはCVカンパニーの中嶋裕樹常務役員も同席しており、次のように説明していた。

 「今後はCVカンパニー全体でラインナップを考えていくことになります。エスティマは10年間モデルチェンジなしで作り続けてきたので、日本ではユーザーの高齢化が進み、海外では適合できる市場が少なくなっています。しかし中国などでは背の低い多座席車が人気であり、モデルチェンジを実施してこうした市場に進出すべきかどうか、現在検討しているところです」

 中嶋氏は自動運転や燃料電池について、稼働時間が長い商用車への導入は価値があるとも述べており、そのメカニズムがミニバンやSUVに搭載される可能性も否定しなかった。エスティマはプリウス同様、先進イメージで人気を博している車種でもある。次にモデルチェンジが実施された際には、こうした次世代技術を搭載して現れる可能性もありそうだ。森口 将之
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160709-00125694-toyo-bus_all

2016/07/09 水素製造効率的に 八戸高専・長谷川教授 改良触媒を開発(デーリー東北新聞社)

 八戸高専産業システム工学科の長谷川章教授(52)は、世界最高レベルの耐熱性を持つ、水素製造で使用する触媒素材「アルミナ」の開発に成功した。従来品よりも効率的に水素を合成できるという。既に日本、米国、中国、韓国の4カ国で特許を取得。量産化に向けた研究を進めており、数年後の市場投入を視野に入れる。水素は次世代の自動車燃料など新エネルギーとして注目されており、八戸発の技術で世界へ挑む。

 触媒の開発を手掛けるルネッサンス・エナジー・リサーチ(大阪市)との共同研究で、2007年から改良に取り組んできた。特許は同社との連名。韓国で14年12月、日本で15年5月、米国と中国で16年5月に認可されたほか、欧州連合(EU)に出願中だ。

 新たに開発した高耐熱性アルミナは、粒子を加工して形状を制御するなどして、熱耐性を高めた。長時間使用しても性能が維持され、製造能力の向上や省エネ、低コスト化につながるという。

 長谷川教授は「21世紀は水素の時代といわれる。いかに安く、安定して製造するかが研究されており、こういう触媒は重要になる」と説明。開発の意義を強調するとともに、「八戸から国際的に通用する技術を発明することで、研究者を目指す地元の子どもたちが増えれば」と期待した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160709-00010001-dtohoku-l02

2016/07/10 富士山富士宮口、マイカー規制開始 須走口は10日から(@S[アットエス] by 静岡新聞)

 富士山の本県側山開き(10日)を前に、富士山富士宮口の登山道(県道)で9日、環境保全と渋滞防止を目的としたマイカー規制が始まった。富士宮口5合目に通じる富士山スカイラインで9月11日正午までの連続65日間、須走口5合目に通じる「ふじあざみライン」で10日から9月10日午後9時までの連続63日間、一般自家用車の乗り入れを制限する。

 須走口では期間中、電気自動車(EV)と燃料電池自動車(FCV)は規制の対象外となる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160710-00000006-at_s-l22

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