燃料電池ワールド Vol.2094 (2016/04/19 08:30)

水素チャンネル Home

■───────────────────────────
□燃料電池ワールド Vol.2094
■2016年04月19日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(03月14日)
□□□───────────────────────────
2016/03/14 成田空港に水素燃料供給ステーションが開設

〔訳注〕成田(NARITA、千葉県、Japan Times)発:燃料電池自動車用水素燃料補給ステーションは明日、千葉県の成田国際空港で開設される。これは、大阪府の関西国際空港に続く空港の敷地内に設置される2番目の水素ステーションで、石油精製業者出光興産(Idemitsu Kosan Co.)によって開設された。

2016/03/14 EUの2016年冷暖房戦略は燃料電池に言及〈PT〉

〔訳注〕欧州委員会(EU)は2月16日に、エネルギー安全保障政策としてエネルギー連合(Energy Union)戦略の「冬の政策(Winter Package)」と呼ばれる政策の一部を発表した。建物や産業の加熱と冷却は、EUのエネルギーの半分を消費しており、また、化石燃料によって75%が供給されている。2006年と2009年の欧州のガス危機をふまえて昨年、家庭や企業にガスの供給途絶を招かないために欧州エネルギー連合が創設された。この目的には世界的なエネルギーの移行に対応する欧州委員会の戦略が提示されている。この政策は、ほとんどがガスに集中している。「暖房および冷却装置(Heating and cooling equipment)」の段落には、「加えて、定置用燃料電池のように市場の準備ができている急速な接近方法として数々の革新的な高効率技術がある」(In addition, there is a number of innovative highly efficient technologies that quickly approach market-readiness, such as stationary fuel cells.)と述べられている。これは非立法文書(non-legislative document)であるが、2016冷暖房戦略(Strategy on Heating and Cooling 2016)は関連法案に影響を与えるだろう。

2016/03/14 川崎重工とシェル社、水素の船積み技術でパートナーとなる〈PT〉

〔訳注〕東京(TOKYO)発:川崎重工業(Kawasaki Heavy Industries)は、次世代クリーン・エネルギー源の安定供給に道を開く海による水素輸送技術を開発するために、英蘭石油大手ロイヤル・ダッチ・シェル社(Anglo-Dutch oil major Royal Dutch Shell)と提携する。また、川崎重工業はすでに、岩谷産業およびJパワー(J-Power)として知られている電源開発(Electric Power Development)と水素の大量生産や輸送で協力している。シェル社は、大規模な水素供給を開放して海上輸送の国際規格を開発するためのチームの取り組みに高度な技術情報をもたらす。パートナーたちは、低コストでオーストラリアの豊かな低品質の茶色の石炭から水素を製造し、その後、専門の船で液化水素にして出荷する。彼らは事業を成り立たせるために、2025年までに卸売価格をNm3(ノルマルリューベ)当たり約30円(26セント)に下げることを目標としている。計画通りに進む場合、水素の発電コストは液化天然ガスより約20%高くなるが、石油の値段の半分近いkWh当たり約16円となるだろう。

2016/03/14 トヨタ、官民パートナーシップによる端から端までの水素供給網実験を発表〈PT〉

〔訳注〕川崎、横浜(Kawasaki and Yokohama、日本)発:神奈川県(Kanagawa Prefectural Government)、横浜と川崎両市の市政、および3つの民間企業から成る日本パートナーシップ(Japanese partnership)は本日、フォークリフトに電力を供給するために再生可能エネルギーから生産された水素を使う端から端までの低炭素水素供給網(end-to-end low-carbon hydrogen supply chain)を履行して評価するプロジェクトの開始を発表した。昨年9月に発表されたこのプロジェクトは、環境省(Ministry of the Environment)の支援を受けて、横浜と川崎の東京湾岸沿いの施設で実施される。

2016/03/14 九州のリゾートホテルに電力を提供する東芝の「H2One」自律型水素エネルギー供給システム〈PT〉

〔訳注〕東京(TOKYO、東芝)発:株式会社東芝(Toshiba Corporation)は本日、東芝の自律型水素エネルギー供給システム「H2One」が運転を開始した、と発表した。このシステムは、再生可能エネルギー発電と電力生産の燃料として水素の使用を統合したもので、九州、長崎(Nagasaki)のハウステンボス・テーマパーク(Huis Ten Bosch theme park)の「変なホテル(Henn na Hotel)」第2期棟に納入、運転を始めた。

2016/03/13 記事の配信はありません。

■2016年04月18日のWEB LINK NEWS
□□□───────────────────────────

2016/04/18 【ホンダ クラリティ フューエル セル】開発責任者「パッケージの次はやはりコスト」(レスポンス)

 ホンダの燃料電池車(FCV)『クラリティ フューエル セル』の開発責任者である本田技術研究所の清水潔主任研究員は、次のステップでの課題について「やはり求めやすい価格にすること」と、指摘した。

 4月18日に埼玉県和光市開いた報道関係者の試乗イベントで述べた。清水氏は、同モデルが燃料電池スタックやモーターなどのパワートレインを、ボンネット内に収める設計を実現したことについて「専用設計でなく、通常のガソリンエンジン車と同じパッケージにできたことは大変意義がある」と評価。そのうえで、今後はセダンのみならず「SUVなど色々なクルマの派生モデルとしてFCVが展開できる布石になる」と語った。

 一方、ホンダは米GM(ゼネラルモーターズ)との技術提携による次世代モデルを2020年に商品化する計画を進めており、清水氏はこのモデルでは更なるコスト低減が課題と話した。例えば、先端素材で高価な炭素繊維強化樹脂などを使用する水素タンクは「車種ごとに造るのではなく、ある程度決まったサイズを用意してモデル間で共用化する」といった工夫も必要と指摘した。

 政府は3月に発表した新たなFCVの計画で、30年までに累計80万台を国内で普及させる数値を掲げた。心臓部である燃料電池スタックなどのコスト低減によって車両価格の大幅な引き下げを想定しているが、現状ではハードルは極めて高いというのが自動車業界の大方の見解だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160418-00000051-rps-ind

───────────────────────────────────

■メルマガ「燃料電池ワールド」
 □毎週月〜金曜日発行(年末年始および祝日は休刊)
 □編集・発行:燃料電池NPO pemdream
  連絡先:http://pemdream.com/index.php?contact%20us

 □アドレスの変更・解除を希望される方は、利用されている「まぐまぐ」または「melma!」
のどちらかで解除の手続きを行ってください。pemdreamでの代行はできません。
  まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065319.html
  melma! http://melma.com/backnumber_39824/
 □マガジンID:0000065319(まぐまぐ) m00039824(melma!)


**H2**

<前の号 次の号>

TAKAGI-1