燃料電池ワールド Vol.2092 (2016/04/15 09:00)

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□燃料電池ワールド Vol.2092
■2016年04月15日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(03月10日)
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2016/03/10 燃料電池合弁企業、中国の知的財産権と製造をイギリスにもたらす〈PT〉

〔訳注〕英国政府(Gov.Uk)発:イギリス科学革新ネットワーク(UK Science and Innovation Network:SIN)の持続可能な製造業の中国技術提携(China technology partnering)の使命は、今後5年間の150万ポンドの売り上げで英国経済に30万ポンドを生成した燃料電池の合弁会社につながった。2013年に中国は、英国研究会議(Research Councils UK:RCUK)とイノベート英国(Innovate UK、旧技術戦略委員会)に連携した。ミッションの結果、英国の水素燃料電池技術を専門にエンジニアリング・サービス事業を行うアルコラ・エナジー社(Arcola Energy)はホライゾン燃料電池上海社(Horizon Fuel Cell Shanghai)と出会い、英国の燃料電池製造会社としてホライゾン燃料電池英国社(Horizon Fuel Cell UK)を設立する合弁企業契約を結んだ。2014年4月にホライゾン燃料電池上海社は、自社の持つ知的所有権の移転を完了し、製造システムは最初の燃料電池スタックを作るために英国に到着した。

2016/03/10 燃料電池のコスト低減のためにGMと協業するホンダ〈PT〉

〔訳注〕ホンダ(Honda)のCEO八?隆宏(Takahiro Hachigo)は、新しい燃料電池車クラリティ(Clarity)の発足を発表した折に、燃料電池のコストを下げるためにGMとの連携の最新情報を発表した。このパートナーシップには、燃料電池スタックの部品の調達と同様に、燃料電池スタック製造のノウハウが含まれている。

2016/03/10 ホンダ、全て新しいクラリティ・フューエル・セルの販売を開始〈PT〉

〔訳注〕東京(TOKYO、日本)発:本田技研工業株式会社(Honda Motor Co, Ltd.)は本日、全く新しい燃料電池自動車「クラリティ・フューエル・セル(Clarity Fuel Cell)」の日本での販売を開始した、と発表した。同社は2016年の終わりまでに、ヨーロッパとアメリカにクラリティ・フューエル・セルの導入を計画している。

2016/03/10 水の電気分解の効率が倍増〈PT〉

〔訳注〕ルール大学ボーフム校(Ruhr-Universit〓t Bochum)、ミュンヘン工科大学(Technical University of Munich)、ライデン大学(Universiteit Leiden)からの研究者たちは、雑誌『ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)』で、電極の効率についてどのような方法が水の電気分解を増やすことができるかを報告している。
J. Tymoczko, F. Calle-Vallejo, W. Schuhmann, A. S. Bandarenka (2016): Making the hydrogen evolution reaction in polymer electrolyte membrane electrolyzers even faster, Nature Communications, DOI: 10.1038/NCOMMS10990

■2016年04月14日のWEB LINK NEWS
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2016/04/14 木更津、幕張に水素ステーション整備を FCV対応、有識者研提言(産経新聞)

 環境に優しい水素社会の実現に向けて、県は13日、有識者らで構成する研究会が水素エネルギーの県内での活用方法などについてまとめた提言を公表した。提言には燃料電池自動車(FCV)の普及に備え、東京湾アクアラインの結節点である木更津市や幕張新都心(千葉市美浜区)に水素ステーションを整備するよう求める内容などが盛り込まれた。

 県は今後、この提言を踏まえて、関係企業や研究機関が水素の活用方法を検討する協議会などを今年度内にも設置する方針。

 水素は二酸化炭素(CO2)を排出しないエコエネルギーとして注目されている。県産業振興課によると、国が平成26年6月に水素社会実現に向けたロードマップを策定。これを受けて、県も昨年8月に県内の水素エネルギーを取り巻く現状や課題などを検討する研究会を設置した。

 研究会は水素エネルギー活用の需要と供給、環境作りといった観点から4回にわたって会合を開き、3月末に提言をまとめた。提言では、家庭用燃料電池(エネファーム)の導入拡大や水素を補給する水素ステーションの適切な配置・整備などの必要性が記された。

 また、京葉臨海コンビナートでは石油精製などの過程で生成された水素を、資源として事業者間で供給し合うネットワークが構築されていることに触れ、この取り組みをさらに加速させることを提案。水素利用の環境整備に向け、県に実証研究事業の導入促進などを訴えている。同課の担当者は「水素社会の実現は新たな産業の活性化にもつながる。提言を参考に着実に普及を進めていきたい」と話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160414-00000034-san-l12
※主語が「県」としか表示されない不思議な記事。産経新聞は全国紙なのだから、これはないでしょう。

2016/04/14 トヨタがクルマから住まいを遠隔操作できる住宅を発売!(clicccar)

 そうしたなか、トヨタホームが主力商品「SINCE Smart stage」を3年ぶりに刷新、新型HEMSを4月に発売予定の戸建て商品から採用すると発表しました。

 トヨタホームは太陽光発電や発電効率46.5%を誇る燃料電池を使った“エネファーム”による発電を「HEMS」でコントロール、EV・PHVの充電にも対応するなど、“住まいとクルマのと連携強化”を進めている状況。

 今後、住まいのスマート化に伴い、クルマとの連携がいっそう進むと予想されます。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160414-00366546-clicccarz-bus_all

2016/04/14 ゼロ・エネルギー・ビルを全国へ、総額40億円で補助金(スマートジャパン)

 資源エネルギー庁が推進する「ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業」の2016年度分の公募が4月11日に始まった。ZEBはビル内で消費する空調や照明などのエネルギー消費量を実質的にゼロに削減するもので、国が定める基準値から50%以上を削減できると「ZEB Ready」になる。

 ZEBはビルで作り出す再生可能エネルギーの発電量を消費量から相殺して、正味でゼロ(ネット・ゼロ)にすることができる。国の定義では再生可能エネルギーの発電量を相殺して消費量を計算した場合に、基準値から75%以上を削減できると「Nearly ZEB」、100%以上を削減できると「ZEB」と評価する。ただし発電量を相殺する前のエネルギー消費量の削減分だけで50%以上になるZEB Readyが前提だ。

 ZEBの補助金は2012年度から始まり、これまでに補正予算分を含めて合計5回にわたって実施してきた。予算の累計額は185億円にのぼり、合わせて244件の建築物が補助金の交付を受けている。新たに2016年度の予算で6回目の補助金を開始する。

 補助金の交付先は応募案件ごとにZEBの達成度などを審査して、総合点の高い案件から選んでいく。将来に向けてZEBを拡大するモデルケースになるように、技術面と経済面の優位性も評価する。技術面ではBEMS(ビル向けエネルギー管理システム)を導入することが条件になっている。

 補助金の対象には外皮性能の高い断熱材をはじめ、空調、換気、給湯、照明などの設備が入る。そのほかに燃料電池などのコージェネレーションシステムや蓄電池、受変電設備やBEMSの導入費を含めることができる。太陽熱など再生可能エネルギーの熱を利用する設備も対象になるが、発電設備は固定価格買取制度があるために対象外になる。

 政府は2016年度のZEBの補助金の予算を総額40億円で見込んでいる。1回目の公募で予算に達しなかった場合には、5月下旬から2回目の公募、6月下旬から3回目の公募を実施する予定だ。全国から多数の応募が集まって、モデルケースになるZEBが各地に広がっていくことを期待したい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160414-00000015-biz_it_sj-bus_all

2016/04/14 Shared Value InitiativeによるCSV活動の企業ランキング(CNET Japan)

 米国ハーバード・ビジネス・スクールのマイケル・E・ポーター教授が提唱したCSV(Creating Shared Value)。日本では「共通価値」や「共有価値」と訳されているが、従来のCSRにおける本業を通じた社会貢献活動である“攻めのCSR”を、社会課題の解決と企業利益及び競争力の向上という視点で戦略的に位置づけ直したものだ。

 米国では、ポーター教授が2011年にCSVを提唱したのを受け、翌2012年には、コンサルティング会社FSGが主導するかたちでCSVを普及促進するための「Shared Value Initiative」(以下、SVI)が立ち上げられている。

 SVIは、企業、財団、NPO・NGOなどからなる世界的なコミュニティであり、現在、35組織が参画。CSVに関する情報共有、調査研究、アドボカシー、コンサルティングなどを行っている。このたびSVIでは、CSVの更なる普及促進に向け、米主要経済誌「フォーチュン」と連携してCSV活動の企業ランキング・トップ50「Change the World」を公開した。

 そして第3位が、日本企業のトヨタである。1997年に世界初の量産ハイブリッド車「プリウス」の製造・発売を開始し、2014年には量産型として世界初の燃料電池自動車「ミライ」を発売。自動車業界全体を牽引するかたちで先進的な取り組みを行っている。

 トヨタが第3位に入っているのは日本人としても喜ばしいことだが、残念ながら、このトップ50にランクインしている日本企業は同社だけだ。日本でも企業のCSRに関するフォーラムや研究会などの情報共有・交換の場は存在しているが、参加メンバーが企業に偏っていたり、個々の企業の事例紹介にとどまっていたりと、それ以上の広がりがあるとは言えない状況だ。

 今後は、経済界のみならず、広く国や行政、NPO・NGO、研究機関などとも連携しながら、社会課題の解決を前提としたコミュニティづくりを行っていく必要があろう。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160414-35081119-cnetj-sci

2016/04/14 クラリティ フューエル セル、リアバンパービームにランクセスの軽量化素材を採用(レスポンス)

 特殊化学品メーカーの独ランクセス社は、同社が展開する軽量化素材がホンダの新型燃料電池自動車(FCV)『クラリティ フューエル セル』に採用されたと発表した。

 今回採用された軽量化素材は、ランクセスグループ傘下ボンドラミネーツ社の熱可塑性コンポジットシート「テペックス」とランクセスの高性能プラスチック(樹脂)「デュレタン」を使用した、樹脂とガラス繊維の複合素材GFRTP。ホンダが開発した世界初のワンショットハイブリッド成形リアバンパービームに使用されている。

 新開発のリアバンパービームは、テペックスの連続長繊維複合材「ダイナライト」に、不連続長繊維をランダム配置した複合材「フローコア」を積層することで、複雑形状部品の成形性を高め、さらに様々な条件下での衝突荷重に対応できる高強度と衝撃吸収性を実現。これにより、従来よりも約50%の軽量化を実現するとともに、大幅な生産の合理化にも貢献している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160414-00000037-rps-bus_all

2016/04/14 三重県初の水素ステーション、四日市と津で営業開始(レスポンス)

 みえ水素ステーションは、三重県初の水素ステーション「みえ水素ステーション四日市」「みえ水素ステーション津」を開設し、3月31日より営業を開始した。

 みえ水素ステーションは、住友電装と日本トランスシティ、三重トヨタ自動車、谷口石油の共同出資により昨年7月に設立。「さあ、やさしい未来をつくろう」をスローガンに、水素ステーション事業を展開する。

 今回オープンした両ステーションはいずれも移動式で、みえ水素ステーション四日市は住友電装・四日市物流センター内に、みえ水素ステーション津は三重トヨタ本社内に開設した。営業時間(予定)は四日市が月曜10時30分から16時と火曜・水曜の10時から16時。津は木曜の12時から16時と金曜の10時から14時。販売価格は1500円/Kg。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160414-00000036-rps-bus_all

2016/04/14 エタノール発電新システム 高いエネルギー効率(琉球新報)

 サトウキビ由来のバイオエタノール製造を手掛ける宮古島新産業推進機構(奥島憲二代表理事)は日立製作所(東京、東原敏昭社長)との共同研究で、濃度が低いバイオエタノール燃料でも高いエネルギー効率が得られる発電システムを開発した。通常、エタノール燃料は水分を含むほど燃焼効率が落ちるが、エタノールから水素を取り出して燃焼力の増幅に生かす技術により、エネルギー変換効率45%を達成。ガソリンだけで燃焼させる場合より変換効率を10%高めることに成功した。

 エタノール濃度40%という泡盛並みの度数で利用できるため、無水エタノールのように危険物として取り扱う必要がない。現在は試作段階だが、今後実用化されれば化石燃料の使用を減らす環境対応に加え、管理面からも普及に適した発電システムという。

 奥島代表理事は「エンジン効率を上げるのに、低濃度エタノールを改質して使うのは世界でも初めての試みだ。作られた水素もすぐ燃焼されるので安全性も高い」と語った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160414-00000017-ryu-oki

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