燃料電池ワールド Vol.1846 (2015/04/06 11:05)

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□燃料電池ワールド Vol.1846
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■2015年04月06日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン
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2015/04/01 ペパリッジファーム社、旗艦店舗に2番目となるメガワット級燃料電池を追加して、持続可能性を強化(Pepperidge Farm)

〔訳注〕フュエルセル・エナジー社(FuelCell Energy, Inc.:FCEL)は、既存の顧客であるペパリッジファーム社(Pepperidge Farm)と最終的な条件規定書(definitive term sheet)を実行した、と発表した。コネチカット州ブルームフィールド(Bloomfield)のペパリッジファーム社の製パン所に、1.4メガワット級ダイレクト・フュエルセル(Direct FuelCell:DFC)発電所を設置した。この新しい発電所は、ペパリッジファーム社としては、2008年に設置された既存のDFC発電所に次ぐ2番目となるもので、炭素削減と電力節約をしている製パン所の電力生産を補完する。

2015/04/01 オーストラリア初の水素駆動車をシドニーで発表(Hyundai)

〔訳注〕ヒュンダイ・オーストラリア社(Hyundai Australia)は本日、同国で初の水素駆動車「ix35フュエルセル(ix35 Fuel Cell)」を発表し、オーストラリアでただ一つの水素自動車燃料補給ステーションをマクアリー・パーク(Macquarie Park)の本社に開設する。ヒュンダイ社は次世代燃料電池自動車を2018年までに導入する予定である。

2015/04/01 ピュア・エナジー・セントレ社、中国で水素技術の議論を展開(Pure Energy Centre)

〔訳注〕ピュア・エナジー・セントレ社(Pure Energy Centre)は本日、同社は水素技術を議論するために中国の首都北京を訪問している、と発表した。同社の代表団は上海も訪問する予定である。

 ピュア・エナジー・セントラ社は、水素技術は、如何にして中国の輸送分野に起因する大気汚染を減らすことができるか、について地元の利害関係者と携わる目的で、中国への最初の予備調査に積極的に参加している。3月30、31日の2日間の訪問で、北京と上海を回る。同社の強みは、水素生成システムや900バールまでの高圧水素圧縮機、水素燃料補給ステーションを含む主要な水素輸送インフラの開発である。

2015/04/01 リンデ社、2015シェル・エコマラソンの独占的提供者に(Linde)

〔訳注〕リンデ北米社(Linde North America)は、エネルギー効率の高い車のために世界で最も挑戦的な学生の技術革新大会の一つである今年のシェル・エコマラソン(Shell Eco-marathon)で、燃料電池自動車の参加者のための唯一の水素提供者となる。2015シェル・エコマラソン・アメリカ(Shell Eco-marathon Americas)は4月10〜12日、ミシガン州デトロイト(Detroit)のコボ・センター(Cobo Center)で開催される。リンデ社は、このイベントの独占的参入者として5年連続の水素の提供者となる。

2015/04/01 スコットランド政府からオークニー・サーフ&ターフ水素プロジェクトに135万ポンドの資金提供(Local Energy Challenge Fund)

〔訳注〕オークニー諸島(Orkney)の革新的な地域再生可能エネルギー・プロジェクト(community renewables project)は、スコットランド政府(Scottish Government)のローカル・エナジー・チャレンジ基金(Local Energy Challenge Fund)から135万ポンドを受領している。

 オークニー・サーフ&ターフ(Orkney Surf ‘n’ Turf)プロジェクトは、オークニー諸島エディ(Eday)の2つの潮流タービンと一つの風力タービンからの電力を結合する。エディではたびたび、この島で使うことができる以上の多くの電力が生産される。この余剰電力は、カークウォール(Kirkwall)に運送される圧縮水素を作るために使われる。カークウォールでは、特別に設計された燃料電池が、港に停泊したフェリーやビルディングのために水素を電力に変換している。サーフ&ターフは、ローカル・エナジー・チャレンジ基金から支援されている6番目のプロジェクトである。同基金はすでに、初期投資として2000万ポンド以上の資金を提供してきた。

■2015年04月03〜05日のWEB LINK NEWS
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2015/04/03 3日の朝刊(都内最終版)☆1(時事通信)
【日経】
◆燃料電池車輸出 検査なしでOK 日欧韓など安全基準統一へ(4)
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150403-00000000-jijnb_he-nb

2015/04/03 3日の朝刊(都内最終版)☆2(時事通信)
【鉄鋼新聞】
◆JFEスチールが開発 高圧水素ガス透過試験装置 水素インフラ鋼材開発に活用 世界最高圧(1)
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150403-00000001-jijnb_he-nb

2015/04/03 JFEスチール、世界最高圧の高圧水素ガス透過試験装置開発(鉄鋼新聞)

 JFEスチールは2日、水素インフラ用鋼材の開発に向け、世界最高圧の高圧水素ガス透過試験装置を開発したと発表した。最高圧力は従来の約100倍以上の100メガパスカル。燃料電池車の燃料タンク向けなどで、より水素に強い鋼材や表面処理技術の開発に役立てる。

 開発装置はスチール研究所京浜地区(川崎市)の高圧実験棟に1台設置し14年12月に稼働した。装置のうち高圧水素部を東伸工業と、水素分析部を電子科学とそれぞれ共同開発した。12年から設計作業を進めていた。

 鋼材は高圧水素にさらされると延性(伸び)や疲労寿命が低下しやすい。こうした現象の分析・評価に利用する。

 開発装置は高圧水素部と真空部を円盤状の鋼材サンプルで隔てる構造。鋼材内部に水素が侵入・拡散する速度を計測する機能のほか、鋼材内を透過した極微量の水素を検出する機能も持たせた。

 水素分子の検出限界は従来の数千億個に対し、30億個とより少量でも検出できるようにした。

 これまでは国内で1メガパスカル未満、世界でも10メガパスカル以下の低圧水素ガスでしか試験できなかった。一方で、燃料電池車の燃料タンクや水素ステーション向け鋼材は70メガパスカル超の高圧で使われるため、実際の使用環境に対応する同装置の開発が求められていた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150403-00010001-tekkou-ind

2015/04/04 下水汚泥という“都市型バイオマス”から水素をつくる、夢の循環型エネルギー(エコノミックニュース)

 地球温暖化などの問題を背景に、燃料油などの化石エネルギーに代わる新たなクリーンエネルギーの開発への関心が高まっている。その代表が水素だ。その水素製造における素材として下水汚泥に注目が集まっている。果たして下水汚泥は代替エネルギーの役割を担う可能性があるのか、国内でいくつかの事例あるようだ。

 下水処理施設の汚泥から水素を製造し、燃料電池車(FCV)に供給したり、燃料電池で発電する具体的な動きがスタートしている。三菱化工機は全国で初めて汚泥を原料とした水素スタンドを福岡市で3月に開設した。国内の下水処理場の余剰エネルギーを使えば、FCV260万台分の水素が製造可能だという。都市に隠れている汚泥という「資源」が有効活用できそうなのだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150404-00000092-economic-bus_all
※この後の文章で詳しい説明がある。

2015/04/05 トヨタ、匠の技伝承に力 技能職採用増やし育てます(産経新聞)

 トヨタ自動車が「ものづくり」のカギを握る職人技の伝承に力を入れている。工場での製造作業に従事する技能職の採用を増やし、ベテランによる育成も強化する。熟練技能職の大量退職が続くなか、技術伝承を途切れさせない狙いがある。日本最大の製造業であるトヨタの取り組みは、産業界に影響を与えそうだ。
◆熟練退職に備え

 トヨタは平成27年度、技能職の採用を26年度実績の804人から1300人に増やす計画だ。上田達郎常務役員(労務担当)は27年度の採用計画について「(職場の最小単位の)組には4年に1度くらい新入社員が入っていたが、2年に1人は新入社員が入るようにする」と説明する。

 トヨタは26年度だけでも約1千人の技能職が定年退職した。後継となる技能者の育成は待ったなしの状況だ。グループ各社でも、豊田自動織機が27年度の技能職採用を前年度から38人増やし、デンソーも17人増やす計画だ。
◆あえて手作業に

 トヨタではさらに、技能職トップとして高技能者育成に携わってきた河合満氏(67)が4月、技能職出身として初の専務役員に就任。23年からは溶接作業の一部をあえて手作業に置き換え、昨年12月に発売した燃料電池車「ミライ」の製造ラインでは、レクサスのスポーツカー製造などに携わったベテランと若手が一緒に作業にあたっている。

 独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が24年に製造業を対象に実施した調査では、回答企業の約4割が「技能伝承がうまくいっていない」と回答し、技能者の育成はトヨタに限った問題ではない。

 製造業が生産拠点を海外に移す際にも「マザー工場」として、国内技能の熟練は欠かせない。高品質の日本製品を支えてきた製造現場の力を守ることが、企業の競争力そのものを左右する。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150405-00000055-san-bus_all

2015/04/05 「オープンイノベーション」に乗り遅れるな! トヨタに続きパナソニックも特許を無償化へ(J-CASTニュース)

 自社の特許などを公開し、他社を巻き込んで新たな市場を開拓する「オープンイノベーション」と呼ばれる技術革新が注目されている。パナソニックはインターネットに接続できる家電など「モノのインターネット(IoT)」と呼ばれる分野で、保有する関連特許を無償化するという。自社の特許を他メーカーに利用させることで、新たな製品開発やサービスで主導権を握る狙いがあるとみられる。

 メーカーの特許をめぐってはトヨタ自動車が2015年1月、燃料電池車の関連特許を無償化すると発表したばかり。これまで自社開発にこだわり続けた日本企業だが、ここに来て欧米が先行するオープンイノベーションに追随せざるを得ない事情があるようだ。
■これまで自社グループ内で完結
欧米の大企業は積極的

 しかし、オープンイノベーションで成果を出すには課題も多い。トヨタが燃料電池車の特許を無償で公開しても、その特許を活用して参入するだけの資金や技術を持ったメーカーは世界的に限られるだろう。「シリコンバレーのように、大手企業と組めるだけのアイデアや技術力のあるベンチャー企業も、残念ながら日本国内には少ない」(IT業界関係者)という事情もある。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150405-00000002-jct-bus_all

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