燃料電池ワールド Vol.1700 (2014/08/11 11:31)

水素チャンネル Home

■───────────────────────────
□燃料電池ワールド Vol.1700
■□□□□□□□□□
■2014年08月11日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

※PEMDREAMニュース(不定期)
□□□───────────────────────────
☆斗山社が買収した燃料電池メーカーは、何という社名なのか?

 8月8日発行の1699号「世界のヘッドライン」で問題となった斗山社の記事は、同社が買収した燃料電池メーカーの社名が、「ピュアセル・パワー社(Pure Cell Power)」なのか「フュエルセル・パワー社(Fuel Cell Power)」なのか、ということだった。たかだかPとFの一文字の違いだが、簡単な訳を作っている私にとっては絶対的な違いである。それが、偶然のことだと思うが、面前でスペルが入れ替わった。「あれっ! 確か昨日訳したときはフュエルセル・パワー社だったよな?」と訳したデータを確認してみるとその通りだった。でも、パソコンの画面に表示されているのはピュアセル・パワー社に変わっている。そして一カ所だけがフュエルセル・パワー社になったままだ。だから、現在の文章は以下のようになっている。
Doosan Corporation Acquires Fuel Cell Manufacturer Pure Cell PowerSource : Doosan
Doosan Corporation announced that it will acquire Fuel Cell Power, a leading manufacturer of fuel cells for residential use and small- and mid-sized buildings. The merger will occur through a share swap between the companies, with each share of Pure Cell Power being valued at 0.115 shares of Doosan Corporation.
http://fuelcellsworks.com/news/2014/07/21/

 結局、訳文は正しい社名だと思えるピュアセル・パワー社で統一したが、念のために社名が過去のメルマガに出てきていないかを検索することにした。どちらの名前もありそうな気がしたからだ。その結果、

 Pure Cell Power のすべてを含むページは 1710 ページ中、 54 ページ見つかりました。

 Fuel Cell Power のすべてを含むページは 1710 ページ中、 433 ページ見つかりました。
ということで、487ページ分のチェックとなった。

 そうしたら、あった。Vol.163 2004/11/04発行の「第1回国際燃料電池展〜FC EXPO2005〜」の出展者の中に、「FUELCELLPOWER, INC.」という会社が出展していた。そしてこれだけだった。だから、同じ会社かどうかも不明だが、さらに念のためということでDoosan Corporationのウェブサイトにアクセスして、ニュースリリースの英語表記を選んでみたら、なんとFuel Cell Power社が正解だった。(と思うしかなく、fuelcellsworksが何らかの事情で間違ったとしておこう! 利用させてもらっているfuelcellsworksは、元記事のリリースをそのまま集めて掲載しているウェブだと思っていたが、そうではないのかもしれない)
2014.07.10 | Doosan Corporation
Doosan Corporation Acquires Fuel Cell Manufacturer
Meenam Shinn, CEO of Fuel Cell Power, joins Doosan Corporation
http://www.doosan.com/en/media/newsView.do?pressSeq=20140716172838102390

 なんてこった。自分でも『メルマガ燃料電池ワールド』のサイトで過去のメルマガの行替えが整理されていないものを見つけると時々直していたので、頭の隅では分かっていたつもりでも、実際に眼前で改竄? されてみるとウェブは便利であるが恐ろしいシステムでもある。その瞬間が過ぎれば自分には痕跡を見分けることはできないからで、いつでも見ているものが正しいものになるからだ。

 ということで社名の確認は自分にはこれ以上できないので、メルマガの記事は「フュエルセル・パワー社(Fuel Cell Power)」に直しておきます。もし、どなたか正確な社名を知っておられたら教えて下さい。うんざりするような検索を初めてしたが、検索する語句に背景色がつけられている意味がお終いのころに分かってきた。初めは語句をいちいち読んでいたが、色の並びで判断すればいいので、これだけが収穫だった。

■燃料電池関連イベント
□□□───────────────────────────
☆福岡水素エネルギー戦略会議 平成26年度 研究分科会【再掲】

 福岡水素エネルギー戦略会議では、水素に関連する様々なテーマをもとに、研究分科会を開催します。各分野の第一線で活躍中の方々を講師としてお招きするとともに、講師や参加者の方々との情報交換の時間も設けておりますので、是非、自社の製品開発などにご活用ください。皆様の参加をお待ちしております。
【水素燃焼・安全評価に関する研究分科会/燃料電池要素研究分科会】

 (同時開催)公益財団法人 水素エネルギー製品研究試験センター 公開セミナー
◇日 時:8月29日(金) 13:00?17:30
◇場 所:公益財団法人 水素エネルギー製品研究試験センター(糸島市富915-1)
◇プログラム: http://www.f-suiso.jp/info/9095.html
◇受講料:無料(※交流会費 2000円)
◇定 員:50名
◇申込期限:8月26日(火)≪定員に達し次第、受付を終了。お申し込みはお早めに≫
◇お申し込みはこちらから↓
   http://www.f-suiso.jp/info/9095.html
◇お問い合わせ:九州大学水素エネルギー国際研究センター 甲野

   TEL:092?802?3303  Mail : info@h2.kyushu-u.ac.jp
◇主 催:福岡水素エネルギー戦略会議
     公益財団法人 水素エネルギー製品研究試験センター

■世界のヘッドライン(07月22日)
□□□───────────────────────────

2014/07/22 クラークス社の変換バンに燃料電池エネルギー(Fleet news)

〔訳注〕イギリスのクラークス・ビークル・コンバージョンズ社(Clarks Vehicle Conversions)は初めて、現場での電力供給用に環境に優しいエネルギー源を生み出す入札で、特注の変換バンの一つに燃料電池を取り付けた。マクレイル社(MacRail)の「指揮統制車(command and control vehicle)」は、鉄道トラックの再開と土木工事(civil engineering work)の管理と報告を提供するために使われる。その車はプジョー・ボクサー(Peugeot Boxer)で、外看板や屋根の上のPAスピーカー、24時間インターネットのための3Gと4G間の自動スイッチを備えた衛星アンテナ、回転液晶モニターのパソコンなどを装備している。これらの電気を必要とする全ての機器に現場で電力を変換して供給するために、クラークス社の技術者は、二つの通常の予備バッテリーを充電し続けるためにエネルギー効率の高い燃料電池を導入した。

2014/07/22 日本の首相、燃料電池車のために約2万ドルの助成金を提供と述べる(Reuters)

〔訳注〕日本のメディアによると、安倍晋三(Shinzo Abe)首相は、日本政府とトヨタ自動車(Toyota Motor Corp)を含む日本の自動車メーカーが燃料電池自動車の導入をスピードアップするために協力して、約200万円(1万9700ドル)の助成金を提供すると語った。18日の金曜日に水素ステーションを訪問し、燃料電池車の試運転をした安倍首相は、助成金を通じて技術や政府機関による自動車の購入を応援することを誓った。

2014/07/22 市販の水素燃料の供給、新しいSAE規格(J2601)で可能に(Sae)

〔訳注〕自動車や航空、商用車業界の技術標準を定める世界的な技術者団体SAEインターナショナル(SAE International)は本日、世界中の燃料電池自動車の市販燃料の基準となる小型車両の水素燃料規格(SAE J2601)を承認した。燃料電池自動車は燃焼ではなく、化学プロセスを通して電気を製造するために水素を利用する。これは、燃料電池自動車が排気管の無い、SAE規格になった無排気の車両であることを意味している。そして今日の石油車両と似た形で燃料を供給することができる。この規格は、35MPaおよび70MPaの圧力の水素燃料を可能にする。

2014/07/22 一杯になった!:国立標準技術研究所の研究者たち、水素供給ステーション用の試作メーターを開発(Nist)

〔訳注〕自動車用燃料としての水素ガスの公正販売を支援するために、国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology:NIST)の研究者たちは、水素燃料ディスペンサーの精度を試すために試作品の実地試験の規格を開発した。ひとたびこの規格が実地に試験されたら、国家の度量衡検査官が使うための器具を構築するためのモデルとして役立つだろう。度量衡検査官のための基本的な参考図書「NISTハンドブック44(NIST Handbook 44)」には、ガソリンのディスペンサーから食料品スーパーの目盛りに至るまでの商用計量機器の仕様や許容誤差、その他の必要条件が書かれている。全ての州で採用されているハンドブック44は、「水素はキログラムで販売される。そして、NIST度量衡の専門家であるファナ・ウイリアムズ(Juana Williams)によると、水素分配ポンプは2%、または20g/kg以内の正確さを持たなければならない」と明記している。

■08月08〜10日のWEB LINK NEWS
□□□───────────────────────────

2014/08/08 トヨタとテスラ、両極端のパートナーはどのように衝突したのか(Bloomberg)
より根本的には、事情に詳しい関係者によると、技術陣の衝突で提携に新たな展開が見込めなくなった。政略結婚をしても自動車業界では成功しないこともあるという教訓になる。トヨタはいまや、テスラの中核のEV市場から距離を置き、マスク氏があざ笑う燃料電池技術を推進している。

 「2つの会社が成功しているというだけで、その2社が一緒に協力すればうまくいくとは限らない」と、インテリジェンス・オートモーティブ・アジアのマネジングディレクター、アシュビン・チョータイ氏は電話取材に指摘。「誰かが業界の体制を変えようとしていて、しかも最大手と手を組もうとしているときには、いろいろ複雑なことになるものだ」と話した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140808-00000001-bloom_st-bus_all
※長文の記事なので、詳しくは本文↑をお読み下さい。

2014/08/08 無人潜水艦、日米で研究へ…30日間自律航行(読売新聞)

 防衛省と米軍は、1か月間連続して海中で警戒監視を行うことができる「無人潜水艦」の開発に向けた共同研究を進める方針を固めた。

 まずは、必要となる高性能の燃料電池の研究を行う。将来的には、潜水艦の近代化を加速させている中国海軍の情報収集にあてることを目指す。

 無人潜水艦は、全長10メートル程度で、航行する場所をあらかじめ決めておき、約30日間自律して行動した後、帰還することが想定されている。海中では水中音波探知機(ソナー)による警戒監視や情報収集を乗組員なしで行う。魚雷などによる攻撃能力は持たせない予定だ。

 無人潜水艦の実現にあたり重要なのが、空気を使用せず長時間使える高性能な燃料電池で、防衛省は今年度から2018年度にかけ、約26億円かけて研究を行う。今年度中に請負事業者を決めて電池の試作を始める方針で、防衛省によると、当初は日本単独で開発を行うことを予定していたが、米海軍が高い関心を示したことから、共同研究に向けた協議を始めたという。

 燃料電池は水素と酸素を反応させて発電する仕組みで、水素や酸素をいかに多く積み、効率的に反応させることができるかが課題となる。米国では水素の貯蔵技術の研究が進んでおり、日本メーカーは優れた発電技術を持つことから、防衛省は協力のメリットは大きいと判断した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140807-00050172-yom-pol
※図あり

2014/08/08 8日の朝刊(都内最終版)☆1(時事通信)
【他の1面独自記事】
◆無人潜水艦 日米で研究 30日自律航行 燃料電池試作へ(読売)
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20140808-00000000-jijnb_he-nb

2014/08/08 <米NPO>「省エネ大国、日本」もはや幻想 中国より下位(毎日新聞)

 日本のエネルギー政策は主要国で第6位??。こんな評価を、非営利組織(NPO)「米国エネルギー効率経済協議会」が7月、公表した。石油ショック時に日本の省エネは大きく前進したが、その後の努力は不十分との専門家の指摘もある。各国の政策評価から、日本が学ぶべき環境保全と経済成長の両方に有効な政策をみた。

 同協議会は1980年に設立され、ワシントンに本部を置く。環境配慮型の建物や車、産業の普及を目指し、各国のエネルギー事情や政策などを分析している。今回の調査は2012年に続いて2回目で、世界の国内総生産(GDP)の約8割を占める16カ国・地域を対象に、建物や車、産業での省エネ政策や導入率など31項目を評価し、100点満点で点数化した。
 ◇米NPOが政策など分析、主要国中6位に後退

 日本は英国と並ぶ6位で、前回の4位(対象は12カ国・地域)より下がった。火力での発電効率は最も優れているほか、エコカーの開発などで世界をリードしていると評価する一方、商業ビルでの面積当たりの消費エネルギーが多く、コージェネレーション(熱電併給)システムの普及も不十分と分析。「日本は省エネ分野で長くトップを走ってきたが、脱落している」とした。

 最も高い評価を得たのはドイツだ。政府は、08年に比べてエネルギー消費量を20年までに20%、50年までに50%削減する目標を掲げている。また、商業ビルや住宅に省エネ型設備の導入を加速させているほか、コージェネレーションシステムで得ている電力量を、現在の13%から20年までに25%に引き上げる政策を打ち出している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140808-00000015-mai-soci

2014/08/09 東京ガスとパナソニック、停電時に自立起動して発電する製品を共同開発(SUUMOジャーナル)

 東京ガス株式会社とパナソニック株式会社は、停電時に家庭用燃料電池「エネファーム」が運転停止中でも、停電時使用可能コンセントを通じて電力を家庭内に供給できる「停電時発電機能」を備えたオプション品(以下、「本製品」)を共同開発した。

 両社は、2014年4月に「停電時発電機能」を備えたオプション品を発売しているが、従来のオプション品は、停電発生時点で「エネファーム」が運転している場合に限り発電できた。今回開発した製品においては、「エネファーム」が停電時に運転停止中でも、自立起動して発電する事が可能となった。

 また、本製品は都市ガスと水道が供給されていない場合でも、電源ユニットの蓄電池に貯めた電力を最大500W停電時使用可能コンセントを通じて使用できることに加え、太陽光発電に接続していると、太陽光発電の電力を蓄電池に充電しながらより長時間使用できる。

 東京ガスは、本製品を2014年10月1日から希望小売価格615,000円(税別、設置工事費別、停電時使用可能コンセントと非常灯は別途手配)で販売予定。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140809-00067632-suumoj-life

■海外ニュース
□□□───────────────────────────
<ポータブル/バックアップ電源>
●ヘリオセントリス社、ドイツに燃料電池を提供し、中東からも追加注文を(2014年03月13、20日)

 ヘリオセントリス社(Heliocentris)は、ドイツのブランデンブルグ州のビーオーエス・デジタル無線(BOS Digitalfunk)が所有する25のデジタル無線基地局で、100万ユーロ(137万米ドル)の契約で燃料電池とディーゼル発電機を交換する。同社はまた、ネットワークで100基のヘリオセントリス社のユニットが展開されているアラブ首長国連邦統合通信企業のduから、追加して30基が注文された。
http://www.heliocentris.com/en/our-company/press/press-releases/new-details/article/bos-digitalfunk-brandenburg-chooses-heliocentris.html
http://www.heliocentris.com/en/our-company/press/press-releases/new-details/article/heliocentris-deploys-first-free-cooling-system-in-dus-mobile-network-in-the-middle-east-and.html

────────────────────────────────────

■メルマガ「燃料電池ワールド」
 □毎週月〜金曜日発行(年末年始および祝日は休刊)
 □編集・発行:燃料電池NPO pemdream
  連絡先:http://pemdream.com/index.php?contact%20us

 □解除を希望される方は、利用されている「まぐまぐ」または「melma!」のどちらかで解除の手続きを行ってください。pemdreamでの代行はできません。
 まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065319.html
 melma! http://melma.com/backnumber_39824/
□マガジンID:0000065319(まぐまぐ) m00039824(melma!)


**H2**

<前の号 次の号>

TAKAGI-1