燃料電池ワールド Vol.1691 (2014/07/29 08:59)

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□燃料電池ワールド Vol.1691
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■2014年07月29日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(07月10日)
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2014/07/10 赤外線活性化燃料電池(Amolf)

〔訳注〕水素燃料電池は代替可能でクリーンなエネルギー源である。水素と酸素は、唯一の廃棄物としてきれいな水とともに電気に直接変換される。良好なプロトン(H+のイオン)伝導は効率を増加させ、セルの収量を増加させる。オランダ原子分子国立研究所(AMOLF)の研究者は、彼らの研究結果についてアメリカ物理学会の学術雑誌「フィジカル・レビュー・レター(Physical Review Letters)」に2014年6月26日、オンラインで公開した。記事の詳細は、以下を参照して下さい。
Liyuan Liu and Huib J. Bakker
Infrared-activated proton transfer in aqueous Nafion proton-exchange-membrane nanochannelsPhysical Review Letters 112, 258301 (2014) | DOI: 10.1103/PhysRe

■07月28日のWEB LINK NEWS
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2014/07/28 日精線はストップ高買い気配、「水素発生器を共同開発」と伝わる(サーチナ)

 日本精線は100円ストップ高の629円買い気配。アルミ表面技術研究所(茨城県取手市)と共同で燃料電池車向け水素ステーションへの実用化を目指した水素発生器を開発したと28日付日刊工業新聞が報じ、買い材料視された。

 触媒を保持させたアルミニウム被膜電熱線に直接通電加熱することで、ボイラーなどで加熱する外部加熱と比べて10分の1以下の高速で立ち上がるという。エネルギー効率が高く、大幅な省スペース化ができるとした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140728-00000081-scn-biz

2014/07/28 日本精線・アルミ表面技術研など 水素発生器を共同開発(日刊産業新聞)

 日本精線は、アルミ表面技術研究所(茨城県取手市)らと共同で、高機能触媒ワイヤーを用い、安全に水素を貯蔵・輸送できる有機ハイドライドから、水素を取り出すための通電加熱型アルミモノリス触媒を用いた水素発生器を共同開発した。省スペースかつ効率的な温度制御が可能となるため、燃料電池自動車(FCV)の国内インフラ整備が進み始める2016年をめどに、有機ハイドライド方式の水素ステーションへの設計段階における提供を目指す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140728-00010002-sangyo-bus_all

2014/07/28 【テクノフロンティア14】ワイヤレス充電がEV需要を加速させるか…ダイヘンの提案[前編](レスポンス)

 燃料電池車の発売がいよいよ現実的となってきた今、EVの立ち位置が微妙になってきた感がある。充電設備というインフラが整わないことで普及に足踏み感が生じている。そんな状況から脱却するための刺激策として期待したいのが充電設備設置への補助金による後押しと、ワイヤレス充電設備の実用化だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140728-00000021-rps-bus_all

2014/07/28 BMW vs Tesla:イノベーターのジレンマのリアル版(TechCrunch Japan)

 Elon Muskは、未来の量産電気自動車の標準をこう定義した ― 価格は4万ドル前後、航行距離は200マイルで、BMW 3シリーズに対抗する。この大胆なゴールを達成するべく、Teslaは「ギガ工場」を作ってバッテリーを高効率低コストで生産し、その夢を現実にする計画に投資している。投資家は、Teslaがその規模を達成した時には市場を支配することに賭けている。まだ年間3万5000台しか生産していないにもかかわらず、時価総額は280億ドルに上る。Muskが、近日発売の大衆車 Model 3を、BMW 3シリーズと直接比較しているのは興味深い。現在BMWは新しいi3を、米国市場に限定的に投入しているだけだ。

 BMW対Teslaの戦いからは、多くの有益な教訓を得ることができる。自動車は目に見える製品であり、販売戦術も非常に透明だからだ。

 本当に破壊されているのは誰か?大きな疑問は、電気自動車が破壊しようとしているのは、果たしてどの業界なのかである。当初、伝統的自動車メーカーは、電気自動車の挑戦に対抗できないと思われた。彼らはハイブリッド車を広く採用し、今やそこそこ競争力のある電気自動車を販売し、水素燃料電池の実験も続けている。広い視点で見ると、ExxonMobilとChevronの方が、BMWとChevroletよりも、電気自動車に破壊されているのかもしれない。

 Elon Muskは起業家のヒーローであり、乗用車、宇宙飛行、および電力業界を同時に破壊しようとしている。これらの業界にいる伝統的企業のいくつかは、ある時点で目を覚まし、積極的に対応する必要があるかもしれない。Muskにとって幸運なことに、United Launch Allianceは、BMWがTeslaに対するほどには、SpaceXに対して敏速ではない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140728-00030299-techcr-sci

2014/07/28 リヒテンシュタインの新興メーカー、先進の燃料電池リムジンを公道テストへ(レスポンス)

 リヒテンシュタインのナノフローセル(nanoFLOWCELL)社は7月22日、コンセプトカーの『クワントeスポーツリムジン』がナンバープレートを取得し、ドイツおよび欧州の公道で走行試験を開始すると発表した。

 クワントeスポーツリムジンは2014年3月、ジュネーブモーターショー14で初公開。ナノフローセル社は、リヒテンシュタインに本拠を置く新興企業。クワントeスポーツリムジンは、同社のヌンツィオ・ラ・ベキア氏が中心になって、開発が進められた特別な研究開発車両。その開発には、ドイツの自動車部品大手、ボッシュも参画している。

 クワントeスポーツリムジンは、全長5250mmを超える大型の4シータースポーツカー。ボディはカーボンモノコック構造。4シーターでありながら、ガルウィング方式のドアが特徴。パワートレインは、会社名にちなんで、「ナノフローセル」と命名。ボッシュの子会社、ボッシュエンジニアリングと共同開発した全く新しいエネルギー貯蔵システムを採用した。

 ナノフローセルとは、電気化学式の蓄電池と燃料電池の特徴をひとつにまとめたもの。2個のタンクに液体電解質を内蔵し、電池の中で循環させる。ナノフローセル社によると、システム中心部では皮膜が2つの電解液を隔てているが、電荷は透過できるため、ドライブトレインの電力を発生できるという。また、現在主流のリチウムイオンに比べ、重量あたり5倍の性能を発揮できるのも特徴。

 7月22日、ナノフローセル社は、クワントeスポーツリムジンがナンバープレートを取得し、ドイツおよび欧州の公道で走行試験を開始すると発表。これは、ドイツ・ミュンヘンのTUV Sudが認可したもの。同社は今後、クワントeスポーツリムジンの市販に向けて、公道走行テストに取り組むとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140728-00000024-rps-bus_all
※写真あり

2014/07/28 米カリフォルニア州のZEV対応、本命はやはりFCVか?(clicccar)

 CARB(米国カリフォルニア州大気資源局)は州内で一定以上の台数を販売する自動車メーカーに対して、決められた比率を「ZEV」(ゼロ・エミッション・ビークル)にすることを義務付けていることから、Apple、Google、Facebook、Yahooなどがひしめく州北部の「シリコンバレー」周辺ではエコカーの普及が浸透。

 ただ、現在HVは「ZEV」として認定されているものの、2018年モデル(2017年秋以降)から除外されるため、今後はEVやPHVを重点的に販売しなければ規制をクリア出来ない状況。

 ZEV規制をクリア出来なければ、州に罰金を納めるか、他社からZEVクレジット(排出権)を買う羽目となり、企業の先進イメージに傷が付くことから自動車各社は規制対策を急いでいます。

 米国では新車市場の規模が大きいニューヨーク州やマサチューセッツ州など「ZEV」規制を取り入れている州が多いため、カリフォルニア州のみ車両を販売しなければ済むという問題ではありません。
EVは維持費の安さやスムーズな走りは大いに魅力ながら、やはりHVのような急速な普及は米国でも難しいと言います。

 テスラ車のようにバッテリーを沢山積んだハイエンドモデルならともかく、普及モデルでは常にバッテリー残量を気にせざるを得ないのが実情で、エアコンをかけながら走行すると実質約70km程度しか走れないとの声も。

 国土が広い米国ではEV一台のみではやはり厳しいようで、ガソリン車と2台を使い分けているのが実情。

 またPHVについても内燃機関を搭載しているだけに、ゼロエミッションとはならないため、いずれHV同様、ZEV認定対象から除外される可能性大。

 そこでトヨタやホンダはZEV規制への対応からも今後の本命をFCV(燃料電池車)で考えており、日産についても当面はEVで対応、その後2018年モデルからはFCVを含めて規制に対応することになりそう。

 FCVは3分ほどのクイックチャージで約700Km以上航続が可能なので、日々の走行距離が多い米国でも今後水素ステーションの拡充に合わせて普及が加速して行くものと予想されます。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140728-00010002-clicccarz-bus_all#!bpdJ1z

2014/07/28 再生エネ余剰電力で水素製造=燃料電池車に供給―NEDO(時事通信)

 独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は28日、風力や太陽光など再生可能エネルギーで発電した電気で水素発生装置を動かし、その水素を燃料電池車に供給する事業の実用化を目指す方針を明らかにした。再生エネルギーを有効活用し、燃料電池車の普及促進を図るとともに、エネルギー利用の効率化と水素の使用拡大を狙う。

 実用化に向けた実験は年内に開始する予定で、9月上旬に事業者を公募する。実験期間は3?5年。年間事業費は約3億円を見込む。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140728-00000108-jij-pol

■海外ニュース
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<輸送>
●海事局、ホノルル港で燃料電池の実証に資金提供(2014年02月13日)

 アメリカ運輸省の海事局(Maritime Administration:MARAD)は、投錨地で船舶に電力を供給する水素燃料電池の使用を通じて潜在的なコスト削減と大気汚染物質の排出量減少を探求するために、米国エネルギー省(U.S. Department of Energy:DOE)およびサンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)とパートナーを組んでいる。海事局は、ハワイ諸島間で活躍する船舶やタグボート、はしけのためにホノルル港(Port of Honolulu)で桟橋側から船舶に電力供給する現地システムを援助する100kW級移動式燃料電池発電システムの構築に70万ドルを提供している。
http://www.dot.gov/fastlane/maritime-administration-helping-green-port-honolulu
http://www.fuelcells.org/uploads/Port-of-the-Future.pdf

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