燃料電池ワールド Vol.1690 (2014/07/28 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1690
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■2014年07月28日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://pemdream.com

■世界のヘッドライン(07月09日)
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2014/07/09 GEIグローバル・エナジー社、イタリアの燃料電池開発のためのパートナーシップを発表(Gei global)

〔訳注〕GEIグローバル・エナジー社(GEI Global Energy Corp.)は、イタリアとヨーロッパの中で燃料効率のよい発電装置を展開するために、広がりつつある世界的な天然ガスの供給インフラを活用する目的で、イタリアの団体「経済開発のためのイタリア協会(Associazione Italiana per lo Sviluppo Economico:AISVEC)」と合弁事業のパートナーシップを発表した。アレッシオ・モンタナリーニ(Alessio Montanarini)経済開発のためのイタリア協会副社長は、「GEI社のハイブリッド燃料電池発電技術の競争上の優位性は、5億人の市場であるヨーロッパの高い電力コストを減少させるために最も重要な必要性に取り組む。パートナーシップは最初はイタリア市場に、その後にヨーロッパ(Europe)、バルカン半島(Balkans)、独立国家共同体(Commonwealth of Independent States:CIS)の国々に焦点を合わせ、3000の公的機関と経済開発のためのイタリア協会に関係する民間企業に呼びかける。この目的を達成するために経済開発のためのイタリア協会は、燃料供給や電力要件、経済開発に関係する中央および東ヨーロッパの政府当局と交渉している」と語った。パイロット・プラントと技術の披露はイタリア北部の小さな自治体で6000kWh/月以上の熱電併給(CHP)を提供して、10月に開始される。
〔参考〕経済開発のためのイタリア協会(Associazione Italiana per lo Sviluppo Economico:AISVEC)は、信用供与(credit facility)、投資、ロビー活動と、外国当局および/または民間のパートナーとの二国間協定に容易にアクセスすることで公共機関と民間会社を支援する、世界的影響力を持つイタリアの経済団体である。

2014/07/09 カリフォルニア州のより多くのガソリンスタンドは以前に考えていたよりも多くの水素を提供することができる、とサンディア国立研究所が報告(Sandia)

〔訳注〕サンディア国立研究所(Sandia National Laboratories)の研究者たちの研究は、カリフォルニア州に現存するガソリンスタンドの数は、水素供給ステーションの広範囲なネットワークが手の届くところにあるかもしれないということを示唆していて、安全に水素を貯蔵し分配することができると結論づけている。この報告書は、2011年に発行された全国防火協会(National Fire Protection Association:NFPA)水素技術規定にのっとって、もしあるとすれば水素燃料を統合することができるかということについて、カリフォルニア州内の70カ所の商用ガソリンスタンドを調べ、確認したもの。研究では、対象になった70のガソリンスタンドのうち14カ所が水素燃料を受け入れることに問題なしとし、17以上が受け入れることができると確認した。以前の全国防火協会の2005年規定要件のもとでは、既存のガソリンスタンドのどれもが、水素を受け入れることはできなかった。

2014/07/09 エネルギー省、バッテリー駆動電動軽量自動車に現場で再充電を続けるための燃料電池についての情報提供を要求(DOE)

〔訳注〕情報提供依頼書(request for information:RFI)を発行した7月3日付けの記事の再論。

■07月25〜27日のWEB LINK NEWS
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2014/07/25 世界最大級の大型蓄電池システム等の試験評価施設が大阪市に立地(SUUMOジャーナル)

 大阪府は、このたび、国の独立行政法人である製品評価技術基盤機構の大型蓄電池システム等の試験評価施設が、大阪市咲洲コスモスクエア地区に立地することが決定したことを発表した。

 大阪府では、大阪・関西が強みを有する電池関連(蓄電池、太陽電池、燃料電池)産業の振興のため、関西イノベーション国際戦略総合特区(※)事業であるバッテリー戦略研究センターが中心となり、新たなビジネス創出支援や関連産業の集積促進等に取組んできた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140725-00066644-suumoj-life

2014/07/25 燃料電池車、各閣僚に導入指示=菅官房長官(時事通信)

 菅義偉官房長官は25日午前の閣僚懇談会で、水素で走る燃料電池車(FCV)の普及に向け、全府省庁で公用車として導入するよう指示した。その後の記者会見では、FCVについて「導入補助金、水素ステーション整備などにより(普及を)後押ししていきたい」と語った。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140725-00000064-jij-pol

2014/07/25 すべての省庁で「燃料電池車」導入へ 公用車として(テレビ朝日系(ANN))

 次世代のエコカーとして注目されている燃料電池車について、政府は、すべての省庁で公用車として利用する方針です。

 茂木経済産業大臣:「来年は燃料電池自動車の販売が開始される見込みでありまして、燃料電池自動車元年ともいうべき年であります。(経済産業省としては)率先して、公用車として導入していく予定であります」

 燃料電池車は、水素と酸素を反応させて走行するため、走行中に水しか出さず、究極のエコカーと呼ばれています。数分程度で燃料を充填(じゅうてん)でき、走行距離も長いため、トヨタが今年度中に販売を始めます。これに合わせて、各省庁で数台程度、燃料電池車を購入し、公用車として利用する方針です。また、政府は一般への普及を促すため、購入の際の補助金などを導入する見通しです。
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20140725-00000054-ann-bus_all

2014/07/25 金子さん県内唯一採用 「福島発」再生エネ研究(福島民報)

 産業技術総合研究所(産総研)が研究プロジェクトに従事する大学院生を今年度から新たに雇用する「リサーチアシスタント制度」で、福島大大学院共生システム理工学研究科の金子翔平さん(23)=福島市=が郡山市の福島再生可能エネルギー研究所に県内で唯一、採用された。再生可能エネルギー分野の一翼を担う決意を新たにしている。 

 新制度は若い人材の育成が目的で、福島再生可能エネルギー研究所の採用は金子さんを含め9人。 

 福島再生可能エネルギー研究所は6月に3人、7月に6人を採用した。6月は金子さんの他、被災地東北から東北大大学院環境科学研究科の寺沢佑貴さん(23)=北海道旭川市出身=と小坂拓也さん(22)=仙台市出身=の2人が採用され、研究活動をスタートさせた。 

 寺沢さんは柳津西山地熱発電所などでの地熱発電開発研究、小坂さんは温泉水と廃アルミニウムを反応させて水素をつくり、水素エネルギーとして県内の温泉地で活用する研究を進める。 

 二人は震災と原発事故を経験し、被災地での再生可能エネルギー普及の重要性を感じて研究を志した。寺沢さんは「地熱の有効活用は、原発への依存度を下げることにつながる」、小坂さんは「研究成果を福島の温泉地での“地産地消エネルギー”につなげたい」と意欲を見せている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140725-00000036-fminpo-l07

2014/07/25 水素は21世紀の代替エネルギー源にはなり得ない…フロスト&サリバン(レスポンス)

 海外市場調査のフロスト&サリバンは、近年注目を集める水素について、21世紀の有望な代替エネルギー源にはなり得ないとの見方を示している。

 同社のエネルギー・環境部門リサーチアナリスト、プラマド・ディブル氏は「水から水素を抽出する電気分解のプロセスでは、抽出された水素が有する発電量よりも多い電力が消費されてしまうため、水素のエネルギー変換効率は低い」と話す。

 さらに「水素はほぼ全ての格納容器から通り抜けてしまうため、貯蔵が非常に難しい。圧縮水素の場合、放出される水素は大気放出よりも少ないが、水素を圧縮する工程で使用可能な水素エネルギーの約2%が消費されてしまう。このため、化石燃料源と比べて使用できるエネルギー容量が少ないといえる」と述べている。

 燃料を電力に変換する場合、通常は1回のプロセスで済むが、これに対し、水素を電力として利用するためには、水から水素に変換し、さらに水素から電力への変換が必要であるため、複数回のプロセスを要する。また、電力として用いられるエネルギーを電池に貯蔵する方が、水素を貯蔵タンクに保存する方法よりも簡単で、コストも低い。

 同氏は「電気分解の必要性、低いエネルギー密度、複数回にわたるエネルギー変換プロセス、困難な貯蔵などの理由から、エネルギーとしての水素の活用は、ロケット燃料などの特殊な用途に限られるだろう。科学技術の飛躍的な進歩が見られない限り、水素は21世紀の代替エネルギー源としては適切でないといえる」と述べている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140725-00000035-rps-bus_all

2014/07/26 水素が無ければ走れない! 走り出した水素ステーション事業(エコノミックニュース)

 燃料電池車の最大の問題は車両のコストでも、インフラでもなく水素そのものだと指摘する専門家もいる。水素を大量に運ぶ方法として液体水素があるが、水素が液体になる融点はマイナス260度。絶対零度であるマイナス273度まであと13度。そこまで冷却しなければ液体水素は作れないのだ。圧縮水素も膨大なエネルギーを使って数100気圧という深海潜水艇の隔壁が受けるような圧力をかけ、ローリーで空気を運ぶようなもので非効率きわまりない。

 究極のエコカーは車両そのものにも莫大なコストがかかり、さらにインフラ整備にもそれ以上のコストがかかる。普及に向けて準備は進められているが、巨額の補助金なしには普及し得ない。補助金に頼る事業モデルが、果たして本当に究極のエコと言えるのだろうか。(編集担当:久保田雄城)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140726-00000101-economic-ind

2014/07/26 複数の通信技術を活用したスマートハウス構築を新たに提案(エコノミックニュース)

 7月23日から東京・台場のビッグサイトで開催された「Techno-Frontier2014」で、京都の半導体メーカーであるロームは、同社のキーデバイスを総合的に紹介していた。その展示ブースで、数年で私たちの生活に必須となりそうなキーテクノロジーを見つけた。

 もうひとつは有線通信技術を支えるLSI「BU82204MWV」だ。これは家庭内などに普通に張り巡らされている電力線をネットワーク通信に利用できることから注目を集めている電力線搬送通信「HD-PLC」の中で、特に機器への組み込みに適したinside規格準拠のベースバンドICである。このチップを搭載した機器は、家庭内のコンセントを経由してネットワークに簡単に接続することができる。

 なぜ、ロームは冒頭に紹介した障害物に強い無線通信Wi-SUNを開発しながら、有線ネットワーク「HD-PLC」inside規格に対応する製品を開発したのか。それは無線通信にはセキュリティ面や、鉄骨鉄筋コンクリート構造の建築や屋外設置の燃料電池発電機など金属フレーム構造の機器では無線通信品質が低下するという側面があるからだ。

 タブレットやPCでインターネット上の大容量のデータや画像、動画などをやり取りするためには「次世代高速Wi-Fi」を使い、安定性と高品位な通信が要求されるホームセキュリティやエネルギーマネージメントには「Wi-SUN」を、そしてそれら無線通信の不得意な分野を「HD-PLC」insideで補完して、スマートハウスのための完璧なネットワークを構築する。これがロームの狙いとみた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140726-00000125-economic-sci

2014/07/27 新エネルギー車、なかなか普及しないのはなぜ?―中国紙(Record China)

 2014年7月23日、中国国務院弁公庁はこのほど、「新エネルギー車の普及応用の加速に関する指導意見」を公布し、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の発展に重点を置く方針を明らかにするとともに、数十項目に及ぶ具体的な措置を打ち出した。これは国が新エネルギー車の推進をめぐって打ち出した「政策のコンビネーション」のひとつだ。7月に入ってから、この3種類の新エネルギー車は自動車購入税を免除されるとか、国務院機関事務管理局などの5部門・委員会が政府機関と公共機関の公用車の「新エネルギー化」のタイムテーブルとルートマップを明確にしたとかいった、新エネルギー車の発展にプラスになる情報が次々に伝わってきている。光明日報が伝えた。

 中国自動車工業協会がまとめたデータによると、上半期の新エネルギー車の生産台数は2万692台、販売台数は2万477台で、生産販売ともに2013年の台数を超えた。だが同期の自動車販売総数1168万3500台の中で、新エネルギー車が占める割合は0.2%に満たない。しかも「普及を進めているが、なかなか広がらない」という難題に引き続き直面している。その原因はどこにあるのだろうか。今回うち出された意見はこの難問を解決できるだろうか。
▼電池技術が最大の障害

 ここ数年来、多くの地方が電気自動車を支援する政策をうち出したが、政策の基準が統一されておらず、地方の保護主義を招きやすかった。たとえば現在、上海市や武漢市などの都市の新エネルギー車補助金リストに組み込まれているのは電気自動車とプラグインハイブリッド車と燃料電池車だが、北京市のリストには電気自動車しか入っていない。こうした状況は今後、改善されるとみられる。同意見は、各地方が全国統一の新エネルギー車および充電設備の国家基準と業界基準を厳格に執行し、全国統一の新エネルギー車普及リストを執行するよう求めている。

 国は新エネルギー車の普及補助金モデル政策を実施し、これまで2期に分けてモデル都市・地区88カ所を発表した。今後は国がモデル都市の動態管理を行い、基準に達しなかった場合は「ブラックリスト制度」を導入する。蘇副部長は、「普及の成果が上がっているところは、中央政府が引き続き補助金で支援し、目標が実現不可能な場合は、モデル都市のリストから排除し、ブラックリストに入れられ、中央政府の補助金はもらえなくなる。これと同時に、一連の条件を満たした新しい都市を組み込んで、新エネルギー車の普及目標の達成を目指す」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140727-00000014-rcdc-cn

2014/07/27 「水素エネルギー」初の白書…7月末に発表へ(読売新聞)

 経済産業省所管の独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」は、水素を利用する社会の実現に向けて提言する「水素エネルギー白書」を初めてまとめた。

 燃料に水素を使う「燃料電池自動車」や、水素を使って電気やお湯を作る「家庭用燃料電池」が注目されている。このため、水素エネルギーの将来性や課題などを探った。水素の需要を飛躍的に拡大させるためには、水素を使った発電技術の開発が重要になるとも強調している。

 水素の特徴や国内外の政策、技術動向などを幅広く解説している。7月末に発表を予定している。

 経産省などは、水素や燃料電池関連産業の国内市場規模は2030年に約1兆円、50年には約8兆円になるとの展望を示している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140726-00050081-yom-bus_all

■海外ニュース
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<報告書/市場調査>
●マイクロソフト社、データセンターのための燃料電池についてブログで投稿(2014年02月05日)

 マイクロソフト社(Microsoft)は、カリフォルニア大学アーバイン校(University of California Irvine)にある国立燃料電池研究センター(National Fuel Cell Research Center)で、燃料電池スタックの直流出力を流さないサーバー・ラックの実証試験を成功裏に終了した。そして質問されるかもしれない質問の答とともに実証試験の優れた概要を報告した。
http://www.globalfoundationservices.com/posts/2014/february/5/achievement-unlocked-fuel-cell-powered-computing.aspx

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