燃料電池ワールド Vol.1462 (2013/08/19 08:30)

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□燃料電池ワールド Vol.1462
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■2013年08月19日発行

                    ◆燃料電池NPO pemdream

                    ◇http://www.fuelcellworld.jp/

■08月16〜18日のWEB LINK NEWS
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2013/08/16 燃料電池車、実用化に向け加速する自動車業界の舞台裏?トヨタ・ホンダ先行、日産の誤算(Business Journal)

 FCVをめぐっては、トヨタとホンダの日本勢が先行している。日産自動車は独ダイムラー、米フォード・モーターと提携。3社で共通システムを開発し、17年を目処に量産車を発売する。FCVは水素を燃料にした電気で動く車だ。走行時にCO2(二酸化炭素)を排出しない。1回の水素ガスの充填で500キロメートル以上と、ガソリン車並みの走行距離を確保できるのが強みだ。走行距離でもEV(電気自動車)より、数段優れている。

 EVは比較的簡単な技術で、動力源の電池とモーターがあれば生産可能。一方、FCVは高度な技術が必要で、日本が得意とする“すり合わせ能力”をフルに生かせる。経済産業省も「FCVで世界をリードしたい」として、FCVに注力する。

 FCVの心臓部である発電機は、特許の出願数も膨大で、新規参入組のベンチャー企業には高い壁がある。安倍政権はFCVの燃料になる水素を供給する水素ステーションをガソリンスタンドに併設できるようにするため、規制の見直しに着手した。1基6億円かかるとされる液化水素スタンドの建設は、民間事業としては採算が悪く、国家戦略として取り組む必要がある。

 6月27日に開催された国連欧州経済委員会「自動車基準調和世界フォーラム」で、FCVの安全基準については日本案をベースにすることが採択された。日本政府と自動車メーカーは、15年の実用化に向けて本格的に動きだす。

 そこで重要となってくるのが、水素をどうやって生産するのかという点だ。太陽エネルギーを活用して水から水素を生成する方法だと、生産コストがかからないから理想的だ。太陽電池のパワーアップという技術進歩も、同時並行的に進めなければならない。

 FCVの軽量化を実現するためには、炭素繊維を使用した水素タンクが必要になる。炭素繊維メーカーとの共同研究にも目配りが必要だろう。
●EV誤算で厳しい日産
 EVのリーディングカンパニー、日産自動車は厳しい局面にある。

 17年3月までに仏ルノーと合わせて累計150万台を世界市場で売る大目標を掲げてきたが、この目標を事実上撤回した。カルロス・ゴーン社長は今年1月の北米国際自動車ショーで電気自動車の販売台数について質問され、「失望している」と語った。

 13年7月までの累計販売台数は、日産・ルノーの合計でおよそ10万台だ。日産のEV「リーフ」が7万1000台、ルノーはEV4車種を投入しているが販売実績は約3万台。日産は4月から「リーフ」の販売価格を一律28万円引き下げたが、販売が持ち直す兆しは見られない。世界の累計販売台数が10万台というのは、想定外の少ない数字だ。

 米のシェールガス革命でガソリン価格の先高感が薄れ、EV車の充電器などのインフラの普及も遅れている。現在国内で4700基の充電器を、14年秋までに1万2000基に増やす計画があるが、まだまだ手薄だ。

 日産も独ダイムラーなどとの提携をテコに、FCVの開発に力を入れ始めた。今の技術ではEV車のコストは劇的には下がらない。日産を除く大手の自動車メーカーがEV車よりFCVを普及させたいと考えているのは、EVは生産が容易で参入障壁が低いため、FCVであれば既存のメーカーは優位的立場を保つことができるからだ。

 日産自動車はハイブリッド(HV)車で出遅れたため、EVに特化した。そのEVが今、苦境に立たされている。

 そして日本政府は、FCV推進に大きくカジを切り、EV、PHV(プラグインハイブリッド車)への支援を打ち切る。トヨタはPHVに力を入れているが、HVが売れているので、PHVが減速してもダメージは小さくて済む。一方、EVを次世代エコカーの軸に据えている日産自動車の今後の動向に、自動車業界の注目が集まっている。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130816-00010001-bjournal-bus_all

2013/08/18 夏休みの自由研究に!「ASIMOのすべて」と「燃料電池車のすべて」(clicccar)

 ツインリンクもてぎの「ホンダコレクションホール」には、「ホンダF1のすべて」の他にも、興味深いテーマがいくつもあります。特にASIMOのプロトタイプがスラリと並んだコーナーと、燃料電池車のカットモデルが展示されたコーナーには、技術のプロセスや仕組みがとてもわかりやすく展示されています。いわば「ASIMOのすべて」と「燃料電池車のすべて」が凝縮されているという感じ。まさに夏休みの自由研究の宿題に、もってこいだと思います。
■燃料電池車のすべて:FCXコンセプト

 またASIMOと同じフロアには、歴代の燃料電池車である「FCX」と「FCXコンセプト」、そしてFCXコンセプトのカットモデルが一緒に展示されています。特にカットモデルを見ると、大型の水素タンクや燃料電池の心臓部であるスタック、更にモーターといった専用パーツがシャッシーに収まっており、内燃機関の自動車とは全く別構造であることが実感できます。

 思い起こせば、最近のホンダ顔はFCXコンセプトから展開していきましたね。また先月には、米国のゼネラル・モーターズ(GM)と「2020年頃の実用化に向けて燃料電池システムと水素貯蔵システムを共同で開発」する旨が発表されました。まさしく最先端のECO技術ですから「一見の価値あり」だと思います。
■ツインリンクもてぎ
http://www.twinring.jp/
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130818-00010003-clicccarz-bus_all

■海外ニュース
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<燃料/改質器/貯蔵>
●ハイドロジェニックス社、ドイツに1MW級「電力をガスに」システムを配置(2013年04月08日)

 ハイドロジェニックス社(Hydrogenics Corporation)は、1MW級電力貯蔵システムをドイツのハンブルグ市(City of Hamburg)に設置する予定である。この「電力をガスに(Power-to-Gas)」システムは水素を生産するために、先進的な陽子交換膜型(proton exchange membrane:PEM)電解槽とともに、その地域で使われている風力発電による再生可能エネルギーから作られた余剰電力を使用する。施設はイーオン社(E.ON)によって作られ、設備の組み立ては2013年第2四半期中に始められる。資金は、ドイツ水素・燃料電池研究開発推進機構(National Organization for Hydrogen and Fuel Cell Technology:NOW)とともに連邦交通建設都市問題省(Federal Ministry of Transport, Buildings and Urban Affairs)の援助のもとで、「ドイツ燃料電池と水素のための国立イノベーション・プログラム(National Innovation Program (NIP) for hydrogen and fuel cell technology)」によって提供された。
http://www.hydrogenics.com/invest/News_Details.asp?RELEASEID=754920〔参考〕このプロジェクトのメルマガ初出は、Vol.1206■2012年07月25日発行

■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆福岡水素エネルギー人材育成センター【高度人材育成コース】【再掲】

 若手研究者や学生(院生・学部生等)を対象とした「高度人材育成コース」を開催します。本コースでは、九州大学の教授陣が研究内容・成果など学術面を主として解説するとともに、水素エネルギー関連企業から各社の取り組みや技術動向について説明していただきます。
◇日 時:8月27日(火)?29日(木)
◇場 所:1、2日目 九州大学伊都キャンパス(福岡市西区元岡)

   3日目 水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)(糸島市富)
◇対象者:大学生・大学院生、若手研究者等(原則35歳未満)

     ※35歳以上の方も申し込めますが、若手の方を優先させていただきます。
◇定 員:40名
◇内 容:プログラム等、詳細については下記のHPをご覧ください。
     ※講師プロフィールを追加しました。
     http://www.f-suiso.jp/info/6762.html
◇参加費:無料
◇申し込みと締切:下記申し込みフォームよりお手続きください。(8月20日(火)締切)

  https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20130708100555
◇問い合わせ先:福岡水素エネルギー戦略会議事務局(担当:中村)
  TEL:092-643-3448 E-mail:info@f-suiso.jp
◇主 催:福岡水素エネルギー人材育成センター(福岡水素エネルギー戦略会議)
◇共 催:(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、九州大学
◇後 援:水素エネルギー協会(HESS)、燃料電池開発情報センター(FCDIC)
     (財)水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)

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