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□燃料電池ワールド Vol.1417
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■2013年06月12日発行
◆燃料電池NPO pemdream
■PEMDREAMニュース(不定期)
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☆「燃料電池という単語」はそんなに耳に入ってきていたのか?
一昨日(10日)のメルマガで、気になるニュースがあった。「燃料電池が本格事業化へ、各自治体も実証実験に参加」という見出しで、エコノミックニュース社が8日に配信したものだ。全体を読んでみると、京都のローム社とアクアフェアリー社、京都大学が開発している小型燃料電池に関する記事だった。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて2年間実証実験を実施し、2015年の商用化を目指すというこのニュースは、Yahoo!ニュースでは6月5日にSankeiBizが、翌6日にはマイナビニュースが報道した。どちらの報道も発表内容を書いているだけで、見出しもそのものズバリで、エコノミックニュース社のものとはずいぶん違う。
『燃料電池という単語が自然に耳に入ってくるようになったのはいつ頃からだろう。記憶では1990年代の中盤に「ハイブリッドカーの次に来る“エコカー”の筆頭」として、自動車メーカー各社が「燃料電池車」をさかんに喧伝した。その頃からだと思う。その後、21世紀を迎える前に、恵まれて東京青山に本社がある自動車メーカーの燃料電池試作車のステアリングを握った。その当時は1台数億円と言われていたが、実証実験を含めて環境庁(当時)や東京都などにリースという形で数台納品されたはずだ。しかし、その後「燃料電池車」についてのニュースはあまり聞こえてこない。』
これはエコノミックニュース社の記事の冒頭部分だ。この文章の中には事実と異なる部分があると思う。
それは、1990年代の中盤に自動車メーカー各社が燃料電池自動車の情報をさかんに喧伝したので、その頃、燃料電池という単語が自然に耳に入ってくるようになった、と言い、その後「燃料電池車」についてのニュースはあまり聞こえてこない、という点だ。
ともに事実は違う。
燃料電池車のニュースはここ数年、日本では少なくなっていたが、2015年の普及開始に向けて世界的にも増えつつある。
「燃料電池という単語」について自然に耳に入ってくるようになったのは21世紀の前であると記事の筆者が断定するのは、よほど燃料電池についてかなり専門的に関わっていたからに違いない。にもかかわらず、記事中で「あまり聞こえてこない」と言っているのは、このニュースの本命であるアクアフェアリー社の燃料電池を際立たせるための修辞として使いたかったからだろう。
pemdreamがメルマガ「燃料電池ワールド」を発行したのは2001年4月からである。燃料電池の情報を共有したいと思ったからだ。当時はまだ、燃料電池の情報はとても少なかった。そこでアメリカの非営利団体「Fuelcells2000」が無料で配信しているニュースを翻訳して載せた。日本国内のニュースについては無料でまとめて配信しているところはなく、どうやって情報を編集していいのかが分からなかったが、Yahooのニュースを利用することを思いつき、2003年2月から「ウェブリンク・ニュース」のコーナーを作った。
ここでは燃料電池と水素に関するニュースはもとより、それらの単語を使っている記事があったら、テーマは違っていてもそれから抜き書きをして載せた。単語そのものが目につくことが少なかったので、文脈の善し悪しにかかわらず使われていることを紹介したかったからである。ま、記事のボリュームを増やしたいという多少の卑しい根性もないではなかったと思うが、それほど燃料電池の情報はまだ少なく、「自然に耳に入ってくる」などということではなかった。そして、記事の量が増えてきたので2009年1月から、それまで週刊だったメルマガの発行を平日日刊にしたのである。
これまでずっとウェブサイトを持ちたいと思っていた。ようやく準備ができて、現在、ウェブサイトを作り始めていて、最初に過去の「燃料電池ワールド」を載せる作業を続けている。まだそれだけのことだが約12年分の日本と世界の燃料電池の動きが集まっているので、検索機能などで利用してもらえるかもしれないと思い、完成したら公開しようと思っていた。だが、エコノミックニュース社の記事を見て批判の根拠を示さなければならないと思った。完成まではまだ400ページを載せなければならないが、2011年までなら使うことができるので、URLを公開します。バックナンバーだけがまとまりつつあるので、その他の不備は勘弁してください。このURLは、http://www.fuelcellworld.jp/のサブドメインとして独立したサイトになっています。
http://www.fuelcellworld.jp/merumaga/
☆実作業48時間、ウェブで4分の水素ステーション建設
48時間で水素ステーションを建設した動画が、YouTubeに載っている。音楽と動画だけの4分間で出来上がった。
建設した会社H2ロジック社は、以下のコメントを寄せている。
「48時間で水素ステーションを建設(所要時間)
わずか48時間で実在の水素ステーションを建設した際の時間経過のビデオです。水素ステーションの建設地はデンマークのコペンハーゲンで、水素供給技術のリーダーであるH2 Logic社の製品H2Station〓CAR-100が用いられています。建設の様子をご覧ください」↓
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=kjGaNGhz1pE
■06月11日のWEB LINK NEWS
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2013/06/11 ガソリンスタンドの倒産・休廃業、2012年度は約250社(レスポンス)
帝国データバンクは、ガソリンスタンド経営者の倒産、休廃業・解散動向調査をまとめた。
経済産業省資源エネルギー庁が昨年7月に発表した資料によると、2011年度末時点で全国の給油所数は、3万7743か所で、ピークだった1994年度末に比べ、4割近く減っており、特に最近の減少傾向は著しい。2010年6月には「危険物の規制に関する規則」が改正され、40年以上前に設置された貯蓄用地下タンクなどは、腐食のおそれが高いとしてその改修が義務付けられた。結果として、改修の期限であった今年1月末までに改修費用を捻出できないガソリンスタンドが続出し、廃業に追い込まれている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130611-00000009-rps-bus_all
2013/06/11 「地球の気温、5.3度上昇の可能性も」、想定の2倍以上とIEAが警告(AFP=時事)
【AFP=時事】地球の気温上昇は、産業革命以前と比べて「2度以内」に抑えることが目標となっているが、国際エネルギー機関(International Energy Agency、IEA)は10日、温暖化がこのままのペースで進めば目標の2倍以上の温度上昇につながる恐れがあると警告する報告書を発表した。
2010年に南アフリカのダーバン(Durban)で開催された国連気候変動枠組み条約(UN Framework Convention on Climate Change、UNFCCC)第17回締約国会議(COP17)で、加盟国は温暖化による干ばつや洪水、海面上昇の悪化を回避するために、今世紀の気温上昇を「2度以内」に抑えるという目標を掲げた。
今回IEAが発表した報告書によれば、エネルギー消費による温室効果ガス排出量は昨年1.4%増加して過去最高水準に達した。地球の温室効果ガスの3分の2は、エネルギー消費に関連して排出されるものだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130611-00000002-jij_afp-env
※写真あり
■海外ニュース
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<定置用電源>
●アメリカン・ホンダ、トーランスの本社にブルーム・エナジー社の1MW級燃料電池を設置 (2013年03月22日)
アメリカン・ホンダ・モーター社(American Honda Motor Co., Inc.)は、カリフォルニア州トーランス(Torrance)にある本社敷地に1MW級燃料電池を設置した。この燃料電池システムは、ブルーム・エナジー社の200kW級燃料電池「ブルーム・エナジー・サーバー(Bloom Energy Server)」5基で構成されている。101エーカーの本社敷地にある事務所や研究・設計・開発部門、部品集配センターなど113万平方フィートで使う電力需要の25%を提供する。
http://www.honda.com/newsandviews/article.aspx?g=environment&id=7138-en
■燃料電池関連イベント(初出後1週間を経過した情報はこちらに移動しました)
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☆福岡水素エネルギー人材育成センター【経営者コース】【再掲】
「福岡水素エネルギー人材育成センター」では、水素エネルギー新産業への参入を目指す意欲的な経営者等を対象とした、【経営者コース】を開催します。水素ビジネスへの参入を目指す企業経営者や幹部のみなさまのご参加を、心からお待ちしております。
◇対象:水素・燃料電池分野への参入を目指すものづくり企業の経営幹部や企画担当者等
◇日程:6月13日(木)12:50〜17:50
◇会場:九州大学伊都キャンパス 稲盛財団記念館 1F Cホール(福岡市西区元岡)
◇カリキュラム:
「校長講話」渡邉浩之校長 (トヨタ自動車(株)技監)
「水素エネルギーとは」岡野一清氏(水素エネルギー協会顧問/九州大学大学院客員教授)「定置用燃料電池分野に参入するために」高橋元洋氏(東芝燃料電池システム(株)企画管理部長)
「水素・燃料電池分野の今後のビジネス展開」丸田昭輝氏((株)テクノバ調査研究一部主査)
◇定員:40名(定員に達し次第、募集を締め切ります)
◇受講料:3000円/人(交流会費2,000円)
◇コースの詳細はこちら(福岡水素エネルギー戦略会議HP)
http://www.f-suiso.jp/info/6108.html
◇受講申込みはこちら(申込フォームが開きます)
https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20130408160612
◇お問い合わせ:福岡水素エネルギー戦略会議事務局(担当:中村)
TEL:092-802-3303 FAX:092-802-3223
E-mail:info@f-suiso.jp
◇主催:福岡水素エネルギー人材育成センター(福岡水素エネルギー戦略会議)
☆福岡水素エネルギー人材育成センター【技術者育成コース】【再掲】
水素エネルギー関連企業や新規参入を目指す企業の技術者等を対象とした「技術者育成コース」を開催します。九州大学の教授陣及び全国有数の水素エネルギー関連企業の技術者が講師を務め,技術者に必要な知識と技術の習得を目指します。
◇日 時:7月16日(火)〜19日(金)
◇場 所:1日目 福岡県中小企業振興センター(福岡市博多区吉塚本町)
2日目 水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)(糸島市富)
3、4日目 九州大学伊都キャンパス(福岡市西区元岡)
◇対象者:・企業の水素関連部門に新規採用配属または他部門から配転された新任技術者
・水素エネルギー技術の基本を見直したい技術者 等
※水素関連業務に従事されている方や、理系の高校、大学等を卒業された方など、一定の知識を持った方向けの専門的な内容です。
◇定 員:20名
◇内 容:プログラム等、詳細については下記のHPをご覧ください。
http://www.f-suiso.jp/info/6434.html
◇参加費:受講料:50,000円/人 名刺交換会(参加自由):3,000円/人
◇申し込みと締切:下記申込みフォームよりお手続きください。(7月9日(火)締切)
https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20130524133155
◇問い合わせ先:福岡水素エネルギー戦略会議事務局(担当:中村)
TEL:092-643-3448 E-mail:info@f-suiso.jp
◇主 催:福岡水素エネルギー人材育成センター(福岡水素エネルギー戦略会議)
◇後 援:(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、水素エネルギー協会(HESS)燃料電池開発情報センター(FCDIC)、(財)水素エネルギー製品研究試験センター(HyTReC)
☆福岡水素エネルギー戦略会議「平成25年度の総会・記念講演会」開催【再掲】
今年の記念講演会では、水素エネルギー社会の実現に向けて最先端の取り組みを推進している九州大学水素材料先端科学研究センター(HYDROGENIUS) 杉村丈一センター長からHYDROGENIUSの概要や、産業界との連携強化に関するビジョンについてご講演いただく予定です。また、燃料電池フォークリフトの実用化に向けて最先端の取り組みを推進している豊田自動織機から、北九州にて実施している実証事業の最新動向や開発動向、市場化に向けた展望についてご講演いただく予定です。
◇日 時:7月24日(水)14:00〜18:00
◇場 所:西鉄グランドホテル(福岡市中央区大名2-6-60)
◇日 程:
14:00〜15:00 『福岡水素エネルギー戦略会議総会』
15:10〜16:40 『記念講演会』
講演1「水素エネルギー関連産業の拡大に向けたHYDROGENIUSの取り組み」
杉村丈一氏(九州大学水素材料先端科学研究センターセンター長)
講演2「北九州における燃料電池フォークリフトの運用実証の動向と市場化に向けた今後の展望」(仮) 株式会社豊田自動織機
16:45〜18:00 『交流会』 会費:5,000円/人
★プログラム詳細はこちら★
http://www.f-suiso.jp/info/6287.html
◇申し込みと締切:下記申込みフォームよりお手続きください。(7月19日(金)締切)
https://www.sipstool.com/f-suiso/anq/index.php?p=20130408155754
◇問い合わせ先:福岡水素エネルギー戦略会議事務局(担当:黒水)
TEL:092-643-3448 E-mail:info@f-suiso.jp
◇主 催:福岡水素エネルギー人材育成センター(福岡水素エネルギー戦略会議)
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■メルマガ「燃料電池ワールド」
□毎週月〜金曜日発行(年末年始および祝日は休刊)
□編集・発行:燃料電池NPO pemdream
連絡先:fc55gogo@gmail.com
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